2001年10月17日(水) 【農林水産業について】

 本日は、地元深柢地区の敬老会が、三丁目劇場で、開催されました。婦人会の皆様のご尽力で、今までは、コンベックス岡山で、他学区と合同で行っていたものを単独で、開いたものです。

 地元ということもあり、私も家族連れで出席。深柢幼稚園の11人の子ども達が、80歳以上のお年寄りの肩叩きをするコーナーでは、涙ぐまれる方もおられました。

 私の祖母も元気でありますが、この深柢地区が、先の大戦、岡山大空襲では、最も激しくやられた地域(ゆえに、桶屋町が、平和町と名を変えたのです。)で、80歳以上の方々といえば、まさに戦火をくぐりぬけ、廃虚の中から岡山を作り上げてきた方々です。
 安心して老後を過ごして頂くことはもちろん、その思いをいかに継承するかが、我々に課せられた使命です。


 さて、昨日の農林水産の続きです。いわば、岡山市の農林水産業の話です。そもそも、玉野市、御津郡、邑久郡、灘崎町を含んで、岡山地方振興局管内というわけですが、この地域で、岡山県の農林水産のだいたい4分の1、すなわち、総農家数19800戸(22%)、耕地総面積18700u(25%)、農林水産業粗生産額448億円(27%)を占めています。

 ちなみに、粗生産448億円のうち、米31%に対して、野菜20%、果樹12%、水産物12%という割合になります。


 たいへんに恐縮ですが、私自身、「街の子」で、農林水産について、極めて疎いわけですが、己の整理のためにも、課題・今後の方向について、羅列させて頂きます。多分長くなります。
 これらの課題については、詳細に当局に聞かないとわかりません。

 しかも、なかなか、農家の方などの声を聞けないため、行政の一方的な言い方ではあります。現場では、こういう施策が、どう受け止められているのか、わからないところがあります。


○有料米の生産につき、アケボノ(割合が、岡山県17%、岡山局37%)から、
  ヒノヒカリ、朝日、吉備の華等の推進品種への作付拡大をさらに図る。
  H12年推進品種58%(県平均63%)をH16年までに、75%に上げる。
 推進品種の集約による流通ロットの拡大を図る。

 cf 重点推進品種:朝日、吉備の華、ヒノヒカリ、コシヒカリ、あきたこまち
    奨励品種:アケボノ、日本晴、雄町(酒米)、ヤシロモチ、ココノエモチ
   (もち米)
    ※ヒノヒカリ、あきたこまちの伸び率が高い。


○敵期防除・適期収穫等による1等米比率の向上。H12年55%(県平均58
 %)を90%にする。


○マスカットなどは、古くからの産地で、老樹樹が多く、生産力が、低下気味で
 あり、温室ぶどう産地体質改善事業を実施する。

 cf アレキ:津高・一宮、コールマン:一宮、デラウェア:上道、ベーリーA:上道、
    西大寺、ネオマスカット:上道、西大寺、ピオーネ:上道、西大寺

○もも生産量の7割を清水白桃が占めており、集荷のピークが集中するので、
 熟期の早い品種への移行が、必要である。

○白菜(牛窓町・西大寺)、キャベツ(牛窓町)、かぼちゃ(牛窓町)などの重量
 野菜は、農家の高齢化により作付面積 が、減少傾向にある。
 野菜については、作業の省力化機械の導入を進め、産地の維持・拡大及び
 新産地の育成を図る。

○西大寺、高松のイチゴの高設栽培施設に、フロンティア21農山漁村地域活
 性化基盤臨時整備事業として、3700万円。

○花きについては、県育成のオリジナルリリー(超巨大)をはじめとした有望品
 目の導入、雨除けハウスや省力機械の導入を進め、生産拡大と安定出荷に
 努める。

 cf きく:金山、カーネーション、ばら:加茂川町、トルコギキョウ:玉野市


○有機無農薬農産物の振興について、JAS法の改正により、有機農産物の
  検査認証・表示制度が創設され、H13年4月から施行されているが、有機
  JAS規格(有機農産物)をはるかに越えた「おかやま有機無農薬農産物」
  ブランドの生産をめざし、産地間競争に打ち勝つ拠点となるモデル集団・産
  地を育成するために、「がんばれ有機無農薬農業推進事業」。

  登録認定機関である岡山県農業開発研究所に、9月末までに認定申請さ
  れた件数は、県下で36件(集団21、個人15)、うち29件が認定。
  岡山管内では、高松地区の3集団、個人3人が認定を受けている。

  ただし、病害中の被害を受けやすいため作柄が不安定で、品質のばらつき
  が多い。しかも、病気の株や害虫の除去など大半が、手作業で、規模拡大
  が困難。消費者ニーズに対応した出荷体制と有利販売対策の早急な整備
  の必要、など、課題も多い。


○人工林の増加等による隣地での餌の減少、過疎化や高齢化等による耕作
 放棄地の増大、狩猟者の減少・高齢化等により、イノシシ等による農作物被
 害が拡大。岡山局管内の被害総額は、約5000万円で、うちイノシシ被害は、
 全体の約2割にあたる1000万円。農業取得減少、生産意欲減退をもたら
 せる深刻な問題。

 既存事業の捕獲柵導入助成(生活環境部)に加えて、本年度から、農作物
 鳥獣害防止対策事業(農林水産部)により、農作物をイノシシ等から守るた
 めの防護柵等の整備を行い、被害の軽減と防止対策に努めている。

 集落ぐるみにより実施することが、重要。


 cf 全県捕獲数 イノシシ:H元・1330頭→H12・9172頭
               シカ:    134頭→     652頭
               サル:     71頭→     110頭


○農林水産業の6次産業(生産、加工、流通、販売)化の推進につき、特産品
 開発の取り組み状況に地域でのばらつきが見られ、長期的、安定的に推進
 する上で、原材料の生産供給、加工機械・施設の整備、商品の流通・販売等
 との総合的な調整が、必要になる。

 cf 加茂川町(H9構想策定) 加茂川町せんたろう公社
    ブラウンスイスアイスクリーム・プリン、地どり鍋セット、マイタケ佃煮

    玉野市 (H10構想策定) 玉野灘崎農協
       山桃ゼリー、山桃ジャム

    御津町 (H11構想策定) 生活交流グループ
       マスカットソース、山の芋加工品

    他に、足守  安富牧場「ファミーユ」  アイスクリーム
        建部町 (有)建部ヨーグルト    ヨーグルト

             以下後日

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