2005年11月4日(金)
【それでも中心市街地で愛をさけぶ】

=======================================
 さぁ、いよいよ、明日から、「輝いて!おかやま大会」の開会です。開会式、皇太子様の特別奉迎と、忙しくなります。
 先の市長選挙で、中心市街地の活性化を公約の一つに掲げられ、新市長は、厳しい選挙戦を勝ち抜かれました。とりわけ、短期・中期・長期の岡山市のビジョンづくりは、大きな公約です。
 早晩、特に、中心市街地のビジョンづくりに、着手しないといけません。その際は、私自身、かなり大きな責任があると自覚しています。ある意味で、今までの集大成として。
=======================================

      ↓ 詳しくは

 大きな論点のひとつは、中心市街地活性化の核となる旧深柢小学校(中央南小学校)跡地の処遇です。

 地域住民は、今なお、この歴史ある小学校を愛し、その施設に、確かな温もりを感じていて、閉校後も、コミュニティ活動に利用し、さらには、清掃管理を行って、我々地域消防団は、警備も行ってきました。

 この跡地を巡り、様々な議論がなされてきた経緯につきましては、詳述しませんが、人口回帰のための様々な施策が功を奏するにつけ、改めて、中心市街地における重要な施設になっていくものと確信します。

 とりわけ、桃太郎大通りに、今後、雨後のタケノコのように建ち並ぶであろう再開発マンションを思う時に、都市に絶対に必要なインフラとして、コミュニテーの核、避難地の核でもある学校の存在は、かなり優先順位が高いと思われます。
 特に、子育て世代にとって、安全で安心な学校がそばにあるというのは、日用品を扱うスーパーが近いのと同じぐらい意識するところです。

 少なくとも、現在でも、適切な代替地がない限りは、防災上の観点からも、同跡地のグラウンドおよび体育館は、絶対に確保すべき空地とも言えます。


 ところで、一方で、今春開校した中央小学校が、その通学路の長さ、危険性が言われ、同時に、既に狭隘であるという声が、児童、保護者から上がってきています。実は、600人定員のはずが、既に、700人を越えています。

 そもそも、持続可能なまちづくりの視点からも、強引に進めた小学校統合が果たして本当に正しかったのかという施策の是非が、問われて来るように思います。


 こうした状況のもと、岡山市政100年の大計を考え、中心市街地の活性化という場合に、誰をどこに呼び戻すのか、また、そのために、どういうメリットを付与するのか、という視点は、極めて重要であると思います。
 もしも、子育て世代を戻すことが、中心市街地の活性化の大きな施策なら、現行のまちづくりの方向は、果たして正しいのでしょうか。


 一方で、ザ・ハヤシバラシティー構想など、岡山の中心市街地、商圏地図を塗り替えてしまような話が本当に進むのか、不確定な要素もあります。

 計画途中の操車場跡地をいかように考えるのかという話も、市民病院の移転問題と相俟って、かなり流動的な要素も含んでいます。西口の再開発と奉還町の活性化は、絶対にリンクしないといけない話ですが、現実問題、いかがでしょう?


 行政の継続性、あるいは、不可逆性との戦いと言っても言い過ぎでないかもしれませんが、ある意味、再度、関係者が、冷静に同じテーブルで話し合う機会が必要です。
 そして、今、敢えて、改めて、中心市街地の夢を語らなくてはいけません。

 少なくとも、ここ数年間で、中心市街地のコミュニテーは、壊された側面もあります。しかし、文化・伝統を維持するためにも、安全・安心の確保のためにも、コミュニティの維持、願わくば、再構築は、絶対に必要です。


 中心市街「血」という血が流れる者の一人として、まちづくりのビジョンを作るために、奔走したく思います。

 私の思う中心市街地の地図を語る時が、近づいてきました。

Copyright (c) 2005 SHINJI SATO Inc. All rights reserved.satoshin.jp