2002年4月5日(金)【新岡山県立図書館について】

 最近、丸中をめいだ後、県庁の前にできたあの空き地に何を造るんなら?烏城への見通しが、ようなって、芝生でもはって、あのままにしといてもええがな、という声を多く聞きます。
 私も、全くそうだなぁ、と思います。

 全国的に、お城の回りは、非常にゆったりした空間が取られているものです。そういう風情が、ちょっと岡山城には薄いのではないかな、という認識は、私も持っております。

 ただ、ご案内の通り、あそこには、平成16年秋のオープンを目途に、新岡山県立図書館が、建設される予定です。6月議会で、認められれば、夏には、着工の運びで、まず絶対に、その流れは、止まりません。


 本日、図面を改めて頂戴しに伺ったのですが、そこから、烏城を眺めると、開放された空間が、非常に良い感じです。
 私の身内も通った丸中の思い出の木は、そのままにして、あとは、なにも造らないというのも、手ですよねぇ、としみじみと話して参りました。

 新図書館は、景観的に烏城との連続も考えられているため、一件、地味な建物になるかもしれません。ただ、卒業生の大切な木を残したことは、高く評価したいと思います。


 県が、旧日銀跡地に、図書館を造ろうとして、最高値で買い取って頓挫。結果として、後楽館中高一貫校が入った県の農政局跡地と市の中学校跡地をバーターしてできた、その空間に、図書館が入る。
 この流れは、市民・県民には、理解不能でした。

 市の中学校跡地に、市の中高一貫校が、文化センターの向かいの県の農政局跡地に県立図書館が、入れば、こうまでややこしくは、ならなかったかもしれません。
 学校も、消防の操法訓練もできるグラウンドも、残せたのに・・・・。


 さて、新県立図書館については、平成10年6月4日、統合後の岡山市立丸之内中学校跡地を県立図書館単独の建設候補地と決定し、平成10年9月4日「岡山県立図書館基本構想」の答申を受けて、平成10年10月、「県立図書館基本計画策定委員会」を設置し、「岡山県立図書館基本計画」が、平成11年7月に、策定されました
ttp://www.pref.okayama.jp/kyoiku/syogai/tosyokihon1.htm

 ちなみに、旧丸之内中学校跡地の変遷・岡山県立図書館建設の軌跡は、
ttp://www.libnet.pref.okayama.jp/Library/ayumi/ayumi.htm
に示されています。


 しかし、そうは言っても、この新県立図書館は、場所についてのそもそも論や、駐車場の少なさ(約180台)に目をつむれば、機能的には、かなり優れたものになりそうです。

 基本構想にも明らかなように、全国でもブービーでできるこの県立図書館は、岡山情報ハイウェイにおける情報発信基地として、また、県内図書館ネットワーク(現在36館)の中核施設として、県民の情報アクセスポイントの役割を果たす「メディアセンター」を目指すものです。

 主要コンテンツは「デジタル岡山大百科」。電子目録情報の横断検索機能を持つ「分散型総合目録検索システム」と、郷土資料の「デジタル画像提供システム」のふたつを柱としています。

 図書館が、県民に対して「情報への窓口」としての役割を果たす「施設としての図書館」に加えて、「ネットワーク上の情報サイトとしての図書館」と面を担うことになります。


 こうなると、今日もお邪魔しましたが、伊島の生涯学習センターとどう連関するのか、少しく疑問も出てきます。岡山県視聴覚ライブラリー連絡協議会会長の私としては、非常に気になるところです。

 いずれにせよ、もうパブリックコメントをとる時期を過ぎていることもあり、箱の中、あるいは、ネット上のコンテンツに、多いに期待させて頂くしかない、そういった状況ではあります。

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