2001年6月11日(月)
【ママカリ・フォーラム 国際コンベンションセンター】

 本日、駅元町の「岡山コンベンションセンター」のオープニングセレモニーが、行われました。
 なにしろ、外は暑いは、中は寒いは、でした。また、通称の「ママカリ・フォーラム」という名称については、いくらか感じることもありますが、記念サミットのレセプションで披露された、瀬戸内調理師会の皆さんが、苦心して造られた「新ママカリ料理」の美味しさに感謝して、そこは何も申しません。

 岡山「市」の施設ではありますが、個人的には、県あげての大きな課題のように感じました。


 ちなみに、岡山コンベンションセンターの公式サイトは、本日立ち上げです。ttp://www.mamakari.net/guide.html

 コンベンション(国際・国内会議、学会、大会、展示会、見本市等)は、その開催により、あらゆる意味において、その地域に多大な効果をもたらすとし、コンベンション効果を都市政策の柱のひとつにする自治体は、数多くあります。
 国土交通省は、「国際コンベンション都市」として、49都市を認定し、これらの主要都市の多くには、コンベンションセンターが、設置または、検討されています。

 駅西再開発の目玉事業と言うことで、岡山市の管理財産ではありますが、運営は、5割以上の出資の第三セクターの「(株)岡山コンベンションセンター」で、代表取締役社長は、萩原誠司岡山市長です。
 回転率は、60%を目指され、当面40数%を確保。あくまで、直感的にですが、かなり厳しい経営が迫られると思いました。


 セレモニーの後は、「国際コンベンションセンター サミット21」。コーディネーターは、萩原市長でしたが、これは、県外調査1日分に該当するほど、極めて有意義なものでした。

 香港コンベンション&エキビションセンター(株)ウォーレス常務の話は、岡山に関しては、多分に社交辞令を感じましたが、成長する国際都市・香港の勢いを垣間見たような気がしました。
 スケールが、違います。あぁ、香港に行きたい。

 横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)の佐久間常務も、変容する港湾都市・横浜で生き残る、民間経営の激しさが、伝わってきました。
ttp://www.pacifico.co.jp/

 東京から25分。5月1日に、100万人都市・さいたま市になった大宮の大宮ソニックシティ(行ってみようと思います。)の倉持事業部長の話も、やはり岡山に当てはめて考えにくい恵まれた立地条件の中での成功例でした。ttp://www.sonic-city.or.jp/

 神戸や徳島と繋がる15万都市、淡路島の兵庫県立淡路夢舞台国際会議場の大塚館長のお話も、「その391」で感じた「勢い」が、伝わってきました。ttp://www.yumebutai.co.jp/shisetsu/shisetsu.html

 惜しむらくは、地方都市岡山に、たちまち当てはめられる事例でなかったことです。


 いみじくも、萩原市長が匂わされたように、ちょっと現況では苦しいのではないでしょうか。少なくとも、第2期駅元町再開発が、早急に進められ、平成17年にJR岡山駅西口から伸びるペデストリアンデッキが、もっともっと複数のビルを結んでいく、副都心の姿が見えてこないと、稼働率アップにも、自ずと限界がある気がしました。


 冷静に考えても、幾つか問題点が指摘できます。そもそも、こういったコンベンション機能を持つ既存ホテル、施設への影響です。また、ママカリ・フォーラムの上は、ご案内の通り分譲マンション。第2期のホテル建設まで、宿泊設備の面で、移動につき、多少不便はあるでしょう。

 さらに、コンベンションホールは、キャパ600人で、終日借りると数十万円。これは、自民党青年局のセミナーでは無理です。この会場でないといけない、というコンベンションは、限定されるでしょう。行政のイベントだから安く貸すというのも避けたいところです。

 また、コンベックス岡山や、リサーチパークやテルサ、なにより近所の岡山県国際交流センターと、どう連関するのか。ママカリ・フォーラムをメインに、サテライト的に各会場を使うのか、二重、三重投資(「ウイズ・センター」と「さんかく岡山)の謗りは、受けるかもしれません。
 そもそも、岡山県が、どうタイアップしてくれるか、という心配は、非常にあります。

 一村一品運動になぞらえて、自治体が、一部課一コンベンション誘致運動を起こせと言うパネラーの弁に、全面的に賛成です。向こうから、わざわざ選んで、岡山には来てくれません。


 そして、かなり長期的には、この駅西開発は、岡山市の中心市街地の姿を一変させるかもしれません。いわば新オフィス街の誕生です。
 だんだん南にシフトする岡山駅前ですが、仮に、岡山駅の東西連絡の大きな地下道が、グランヴィア・ホテルの横から、西口に伸びたら、駅前商店街、奉還町商店街は、さらに、JR岡山駅前正面から、大きくずれます。
 なにより、これでは表町商店街の大ダメージは、避けられないかもしれません。中心そのものが、駅周辺に大きくずれるのですから。

 あくまで過程の話です。しかし、数年先ではないですが、数十年先はどうか。そういう大きなうねりの端緒かもしれません。


 突然JR岡山駅西口に、にょっきり生えたような、岡山コンベンションセンタービル。このビルのオープンをありきたりにしか感じられないなら、それはもはやセンスがない、と言わざるを得ないかもしれません。
 あのビルのまわりに何が見えますか? 何を見ますか?



 本日は、岡山県おかみさん会の総会にも、お邪魔させて頂きました。時代の荒波の中で、どうしたたかに生き抜くか。その必死の思いに、政治も応えないといけません。

 やはり、生きることは、戦いです。

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