2000年4月29日 【小学校統廃合について】

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 過日出された市教委の方針は、市内中心部の5小学校につき、来13年度から、深柢小学校と内山下小学校を統合し、内山下・深柢小学校(校舎は、深柢)とし、南方小学校と弘西小学校を統合し、弘西・南方小学校(校舎は、南方)とし、出石小学校は、将来的な廃校を念頭にしばらく様子見、といったものでした。
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      ↓ 詳しくは

 そもそもなぜ統合か、とか、都心部の小学校で、どんな現象が起きているかの事実や数字については、いちいち書き並べません。ご案内の通りです。

 思うに、この小学校の統廃合を考えるについて、私は、3つの視点が、必要であると思います。佐藤真治独自説ですが、いわく、

@教育的見地 ;子どもにとってどうなのか? 健全育成のために。
           (含むPTA)

A社会的見地 ;歴史的地域コミュニティーにとってどうなのか?
           (小学校区単位を前提とする連合町内会、婦人会、
            老人クラブ、体育協会、消防分団、交通安全母の
            会、防犯協議会、愛育委員、民生委員・・・・etc)

B経済的見地 ;中心市街地の再活性化にとってどうなのか?
            (ex.小学校跡地利用問題)

 結論的には、この3つを満たさなくてはいけません。@とAの衝突は、想像に難くないでしょう。あたりまえです。また、Bを独立行政委員会たる教育委員会は、権限を越えており語れません。そこが、限界です。「教育」だけでは押し切れないのです。

 私は、根本的に教育委員会が、地域住民の方に議論させて決しよう、という手法そのものが、間違っていると思います。それは、市民にも市教委にもあまりに酷なことで、いたずらに地域に混乱を招いたことに、正直怒りすらおぼえます。どれだけの方が、これで傷ついたでしょうか。誰も彼も気の毒としか言いようがありません。


 そもそも市教委(実は、岡山市)が、本当にやりたかったことは、何か?ここで、本音を明らかにすべきだと思います。その時期が来たと思います。

 それは、平成17年度に、80数億円の予算で、中央幼稚園、小学校、中学校、および老人施設の入った複合高層ビルを都心のど真ん中に建てることであった、と私は認識しています。

 これは、消極的な統廃合ではなく、昨年の教育課程審議会の幼、小、中の連携を考えるという指針に基づき、例えば、文部省の「研究開発学校制度」を利用して、全国に先駆けて「情報」「表現」「環境」「福祉」「国際」といった科目を指導したり、選択科目制を導入したりする、かなり先駆的なものだったはずです。
 そして、その学校に子供を通わせるために、若い世代が、都心に帰ってくる。中心市街地を活性化させるための学校であったと思います。同時に、地域コミュニティーも活性化する話かもしれません。
 個人的には、強く関心を持った腹案でした。議論に値すると思います。

 今まさに、それか、それに類する将来像を示す必要があると思います。今は、小手先の方法論になっていると思います。統合の先に何があるのか示されていません。希望が持てないのです。

 学童児童を持つ親御さんの不安は、将来自分の子供が、どう振り回されるかわからないところにあります。何の指針も示されないから恐ろしいのです。少なくともその不安を解消しないといけません。

 そして、ともかくひとりでも多くの方を議論のそ上に載せるべきだと思います。そもそも「知らない」方が、多すぎます。テーブルを広げる必要があります。

 同時に、それぞれの立場で、議論された方を「エゴ」などとおとしめることを私は決して許しません。それは失礼極まりないと思います。


 そして、前述の@ABを調整できるのは、換言すれば、岡山の中心市街地のグランドデザインを示すのは、首長しかいません。代弁者たる議員には、立場の制約、限界があります。教育委員会も、もはや気の毒です。あまりに重要なことを市民に丸投げしてはいけません。TMOにもしかりです。ここは、市長の強いリーダーシップが、必要です。

 端的に申し上げて、「レジデント」ではなく、首長の出番だと思います。今の市長ならできるはずです。

 第2波が、やってきます。17年度を目指すと、13年度には、予算が必要です。否応なく、再び議論が起きます。必ず誰かが、傷つきます。
 再び地域に混乱を招くのなら、議員として、今度ははっきりモノを言っていく所存です。たとえ、「市」のことであれ。

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