2011年4月30日(土)
【メガソーラー誘致について(内尾グラウンド)】

 石井知事は、28日の定例会見で、メガソーラー(大規模太陽光発電施設)の誘致を目指す20カ所の候補地を発表。10件の誘致を掲げていますが、その中には、こともあろうに、内尾グラウンドが、入っています。http://www.pref.okayama.jp/soshiki/detail.html?lif_id=88787
 私にとっては、寝耳に水。もっと言えば、騙まし討ちにあったような印象を持っています。


 このグラウンドについては、実は、ファジアーノ岡山の練習場として候補地に上がりましたが、内々に、岡山県が断った?経緯があります。この際、岡山市サイドでは、県が、メガソーラーの誘致を行うからだと噂になりました。当時、当局は、これを否定。

 「ゆう」の前の12haもの広大な平地ですが、御案内の通り、このグラウンドの利用頻度は極めて高く、子ども会のソフトボール大会や老人クラブのグランドゴルフ、消防団の訓練など、環境保健センターが貸し出し窓口になり、土・日など、かなり賑わっています。

 駐車場も大きく取れるため、山田のグリーンパークか、この内尾グラウンドが、子ども会のソフトボール大会の主会場になっています。


 ただ実は、この土地は、もともとは県立病院建設予定地として確保されたものであり、現在は、目的が無いままに、保健福祉部が持っていたために、目的外使用として、厚意で、スポーツ大会などに、無償で、貸し出されているのが実態です。
 また、地域の子ども会が、一部草刈りなど行って、管理してもいます。

 要は、使用条例など無いため、目的外使用を公認し、しかし、一方で、最も利用者の要望が強いトイレの整備は、目的外使用のためにそこまではできないと、断ってきた経緯があります。


 正直に書けば、こういう寛大な土地利用自体が、極めて異例であり、「寝た子を起こすな」的に、内尾グランドのトイレ建設要望のための署名活動の展開を私自身が、勧めてこなかった経緯があります。
 これを保護者の方々は、耐えてくださっていました。

 もっと言えば、岡山ドーム横のASPOの移転をこの地に求める声もあったのですが、2億7000万円と伺っている土地を岡山市がスポーツ施設として受けてくださるような話にならない限り、これは、難しいという流れがありました。


 ただ、ファジアーノの練習場の候補地として、皮肉にも、このグラウンドに光が当たってしまったために、こうした使用形態そのものが認識されて、問題視されることを恐れていました。



 私が知る限り、このグラウンドは、行財政構造改革の中でも、遊休土地の処分対象にすらなっていないほど、ある意味、知る人ぞ知るの状態だったのです。



 ここに来て、メガソーラー誘致候補地になったことで、もはや、このグラウンドの実態を隠せるものではなくなりました。そうであるならば、こちらも、公に議論をさせて頂きます。



 しかし、一方で、既得権益が発生しているとは言えませんが、この候補地としての発表の前に、どれだけ、関係者の了解を得たのか、私には疑問です。また子どもたちの可能性を奪うんか?

 もちろん、無償貸与であったことに負い目があるので、一方的な通告で事足りるという判断があったのかもしれませんが、学年変わりのこの時期は、PTAはもちろん、子ども会の保護者の執行部体制すら、整っていない時期かもしれません。
 これで、子ども会にどう連絡がつくのか???どうやってつけたのか???

 なによりも、4月28日の発表自体が、議会無視も甚だしいと思うのです。任期切れの時期直前に、委員会が開催できるわけもありませんし、売却まで視野に入れるとしたら、当然議決事項になりますが、人事異動したばかりの執行部が、何が悲しくて、これだけを急いで発表するのか?
 前年度からの引継ぎですからというレベルの内容ではありません。



 保健福祉部は、目的外利用をさせてやっている、産業労働部は、メガソーラーの企業立地誘致をする、どちらも、スポーツ振興や子ども達の健全育成については、責任を追わない部かもしれません。

 しかし、県民の皆様の土地について、現に利用活用されている県民がいるにもかかわらず、県が一方的に処分の方向を議会を無視して決めることが、正しいのでしょうか?私は、裁量権の範囲を大きく越えていると思います。


 もとより、メガソーラーの誘致を否定するわけがありません。

 ただしかし、子ども会の子ども達のソフトボール大会のメッカでもない、かといって、ファジアーノ岡山の練習場でもない、県の目玉施策とはいえ、企業の判断によって、この場所に、メガソーラーが誘致されて、県民の誰が喜ぶのか???

 例によって、倉敷チボリ公園や児童会館同様、石井県政の子ども達への冷たさを感じます。問題は、現場を見ていないことです。・・・また、やらなあかんのか・・・。

 オフコース=『生まれ来る子供たちのために』
  http://www.youtube.com/watch?v=kEJcjKzZADU&feature=related

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