2003年8月27日(水) 【学生ベンチャー支援】

 火星が大接近ですが、今日の天気では厳しいようです。ただ、月曜日の夜も見えていましたし、9月も、ほぼ同じ大きさで見えるとか。
 とか言うと、9月も見ないことになるので、ご覧になっていない方は早いうちにどうぞ。

 「明けの明星が、東の空に輝く頃、一筋の光が飛んでいく、それが、僕なんだ」と言って、実はウルトラセブンのモロボシ・ダンは、アンヌに別れを告げ、変身したのでした。
 「ダン!行かないで!!」、じゅわっっ!感動の最終回でした。

 明けの明星・・・!?あ、こりゃ、金星だ。


 本日は、9月定例会の資料集めに追われておりましたが、途中、「2003 学生連携ビジネスフォーラム in OKAYAMA」を覗きました。

 アメリカ西海岸を意識した今までの「グローバル」なビジネスフォーラムに比べて、企画・運営から、学生自らが、「起業と地域」をテーマに主体的に動いたものです。
 実は、中條高徳アサヒビール名誉顧問の講演を聞きに来られた知りあいの方も、ちらほらとおられましたが。

 私の場合、ベンチャーと言うより、アドベンチャーですが、多くの学生で大盛況で、これだけの「起業」すなわち「夢」を持った若い衆がいることが嬉しくなりました。逆に、起業する学生に夢を託したいほど、大人社会に、閉塞感があるとも言えます。


 それにしても、今回の「起業における地域格差」という視点は、行政や大学、地場企業、団体に対して、大きな警鐘となるものであると思います。

 こういった視点からの様々な問題を今後もクリアできないとすれば、人材流出県と言われる岡山において、端的には、「起業」するぐらい元気のいい学生が、岡山におるもんか、と、どんどん出て行って戻って来ないということにならないか。
 地方分権に必要な「3つのゲン(財源、権限、人間)」の中で、人間、すなわち人材が確保できないことにもなりかねません。

 むしろ、どうしたら、そういう活きの良い学生が、岡山に集まってくるか、そういった「起業環境」をどうやったら、作ることができるのか、ある意味、行政、大学、企業、団体がいかにそういった環境作りのために、連携ができるか、そこが問題なのだと思います。

 私は、学生にとって望ましい「起業環境」は、一言で言えば、「金は出すけど口は出さん」、といったチャレンジできる環境だと思いますが、岡山の場合は、「金は出さんが、口は出す」「出る杭は打つ」といった風潮を大いに反省し、岡山に来たら、若い者には、好きなだけチャンスをやる、「若者よ、岡山を目指せ!」と言われるような大転換を図る必要があると思います。
 あたかも、幕末の長州藩のように。


 そのためにも、行政がすべきことは、国からの補助金をまくばることではありません。むしろ、資金調達のために、地場企業と学生を繋ぐシステム作り、すなわち仲介役になることが重要だと思います。失敗事例も積み上げれば、財産です。

 また、その資金も、設備投資で終わるのではなく、まさに、運転のためのものでないといけません。そのためにも、場を与える必要があります。

 必ずインキュベート(孵化)するものを育てるという発想ではなく、中には、無精卵もあるかもしれないが、しかし、とんでもない恐竜が生まれてくるかもしれない、ある意味、金と場を与えて、支えるこちらも、ベンチャーでないと、ベンチャー企業など育つわけがありません。


 「おはなはん」は、かく語りき。「人間社会のことじゃもの」。
 いろいろありますが、はっきりしていることは、賭ける人間がいるからこそ、人間は育つということです。やはり、一人勝手には、育ちません。誰かが、引き上げないといけません。

 そして、小さな内輪の岡山で、ごちゃごちゃとやってるようじゃぁ、いつまでたっても、なーーんもようならんよ、可能性の芽を摘むよ、そう思います。


 中條氏は、企業にとって重要なのは、「他利」の精神だと言われました。「我利我利(ガリガリ)亡者」ばかりでは、企業も街も、良くなりません。

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