2003年6月4日(水)【規制緩和 酒・薬・たばこ】

 この秋にも、距離基準等により、需給調整的参入規制が実施されている酒販免許制度の規制緩和で、スーパーやコンビニでも、消費者の側からすれば、酒類が自由に買えるようになります。

 もちろん、社会的規制、警察規制、未成年者飲酒抑止という点からは、免許制・需給調整要件も一定の効果があると思われますが、あるいは、その他の法律で取り締まることも考えられ、これまでの規制は、ある意味、国に納める酒税の徴収の視点まで含めて、経済的、政策的なものであると言えなくもありません。
 こういう規制緩和は、時代の趨勢であるかもしれません。


 さらに、どうあれ、未成年者飲酒防止のためには、対面販売の励行、未成年者飲酒禁止の表示の義務付けをしたり、世界的にも希な酒類の自販機の自主的な撤廃をさらに進めて行く必要もあるのかもしれません。

 それにしても、既存の酒販業社にとっては大きな問題で、今までのように、酒販免許を持った酒屋さんが、お酒も売ることができるコンビニになるまでもなく、そこら中のコンビニで酒が売られれば、大打撃です。

 特に、業界では、自主的に、午後11時から午前5時まで、未成年者の飲酒防止のため、酒類の自動販売機での販売をストップしていますが、一方で、コンビニは、24時間販売しているわけです。



 一方、薬についても、端的には、なんとかDを医薬外品にするのような手段ではなく、胃薬や風邪薬は、コンビニで販売されても良いのではないかという検討が国でなされています。

 ちなみに、業界の方は、薬と酒・たばこは違うという言い方をされます。確かに、規制の意図はかなり異なります。

 消費者的には、田町・中央町あたりで吐くほど飲んで、真夜中に、その場で胃薬が買えたら便利かも、とは思いますが、これも、いわゆる薬局にとっては、たいへんなダメージです。
 大型のドラック・ストアに加えて、コンビニが、地域の薬局の敵になりわけです。

 なにより、薬ですから、安全性の問題は大きいです。課題はかなり多いと言わざるを得ません。



 さらには、たばこです。酒が自由化された後は、早晩たばこ販売の自由化という話が出てきてもおかしくはありません。

 ちなみに、たばこについては、250円中、原材料・利潤は、96・66円。国たばこ税は、54.32円。市町村たばこ税は、53.36円。県たばこ税は、17.36円。おまけに、消費税も11.90円含まれています。
 岡山県では、30億円を超す超安定財源であり、「たばこは地元で買いましょう」というのは、こういう意味です。


 たばこ罪悪論が、吹き荒ぶ今日この頃、JTにとって、あるいは、行政にとって、たばこが、どこやそこらで売られるのが、どれだけ悪いかというとわかりません。

 他人様に決して迷惑をかけず、健康保険を使わない程度に健康に、成年者に、吸って吸って吸いまくって頂くなら、それはそれで、お国のために良いことじゃないか、という話ではあります。嗜好品でもありますし。
 もちろん、土台それが無理な話だから、どんどん嫌われていくわけですが。


 問題は、やはり、小売業、とりわけ、たばこ販売をされている個人商店の多くが、失礼ながら零細企業であるという実態です。しかも、多くをたばこの自動販売機に頼っているという事実です。

 しかも、業界では、自主的に、午後11時から午前5時まで、たばこの自動販売機での販売をストップしています。コンビニでは、24時間販売しています。

 たばこの売上が減って行く中で、時代の趨勢ですからというには、酷な状況もあります。まさに、食えなくなるわけです。

 人体に有害なものを売っていると言われることで、販売される方は、かなり苦しんでおられる、そのうえにです。

 個人的には、こういった小売業を守りたいです。


 ともあれ、未成年が、酒やタバコを、自動販売機で自由に購入できる現状に対して、当然、業界も、証明カードがなければ、販売できない自動販売機の導入を計画しています。
 この面は、急がねばなりません。


 酒にせよ、薬にせよ、たばこにせよ、要は、コンビニエンス・ストアの存在が、既存の小売り商店のある意味では、既得権益、規制で保護されている部分を破壊して行く流れにあるわけです。

 もっとも、コンビにそのものの経営が楽であると聞いてもいませんし、24時間営業の店が、青少年の深夜の溜まり場になっている現実、社会問題でもあり、環境問題でもあります。

 時代の趨勢とはいえ、コンビニの便利さで、大切なものを奪ってしまっていることもあることを誰もが気付いているのですが、もはや止まりそうにもありません。
 私には、規制緩和が全て良いとは思えませんが。

 ともあれ、酒、薬、たばこが、あらゆるコンビニで、堂々と売られる時代が、早晩やってくるかもしれません。


 いずれにせよ、よほど専門的に特化していかない限り、小売り業そのものが、いかにもしんどい時代に入って行かざるを得ない、それは、冷徹な現実だと思います。
 いわんや、今まで規制のあった分野については、かなり厳しいことになるかもしれません。

 かといって、時代の趨勢ですから、どうあれ耐えて下さいと言うのは、あまりに酷です。正直に書いて、かなり頭を痛めている課題です。顔が浮かんできます。

 しかも、いわゆる国策です。税源移譲で、たばこ税を地方に増税するから、と言ってるわけですから・・・・・。
 ああ、頭痛いです。


 ただ、青少年対策の問題は、全く別の話です。

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