2002年1月23日(水) 【ITと産業クラスター】

 寒い!!今日は、寒いです!!冬、頑張ってんなぁ!!

 以下、一般受けしません。しかし、岡山県の未来にとって極めて重要なことだと思います。個人的には、こういう文章を書く時は、議員として、大変盛り上がっている、かなり、幸せな状況です。したがって、すみません、長くなります。
 これを楽しいと思えるかどうかは、議員としての適性の一つではないかな、と思うのですが。一般的には、たいして楽しくないでしょう。岡山県のためをと思い無茶をする、私の我が侭をお許し下さい


 昨日の「岡山情報ハイウエイ」の勉強会は、本音ベース、非常にハイレベルの会で、私は、「目から鱗」でした。「こころ」「WITH」と、ITがらみの記述は、多いのですが、よくわからずに書いていたことがあったなぁ、と大いに反省。講師の某氏、参加者の皆様に、心から御礼申し上げます。

 次回の勉強会は、岡山県の「岡山情報ハイウエイ」を受けて、岡山市の「情報水道構想」と行こうと思います。これは、自分でも楽しみです。


 もっとも、これは何のためかというと、つまりは、「マスカット・バレー」構想の勉強会。ところで、「マスカット・バレー」は、すなわち、産業クラスターのことであり、その基盤整備、ツールとして、「岡山情報ハイウエイ」の可能性を探りたいという趣旨だったわけです。

 しかし、正直に書いて、「岡山情報ハイウエイ」と産業振興は、必ずしも直結しないのではないかという、私なりの素人の結論に達してしまい、構想の再構築が迫られています。
 「岡山情報ハイウエイの先進性」とは、切り離さないといけないかもしれません。ITは、あくまで、前提で、早晩、当然そこにある手段・道具にすぎなくなるのではないか。


 さらに、昨日の経済産業省主催の「産業クラスター創造シンポジウムイン岡山」に出席させて頂いて感じたことは、どうも、「産業クラスター」の定義自体が、非常に曖昧で、立場によって、指し示す内容が違うのではないか、という疑問でした。

 言うまでもなく、中国経済産業局の立場からすれば、中国地方全部(山陰含む)をイメージせざるを得ないようですし、企業の方からすれば、「我が社が、産業クラスター」ということですし、財界の方からすれば、西大寺・岡山市・倉敷・井原・笠岡さらには、福山、府中あたりをイメージされているようですし、私のマスカット・バレーのイメージは、それよりも、遥かに狭い地域です。

 加えて、文部科学省の知的クラスターの混同、あるいは、高度成長期のテクノポリス構想の焼き直しが見られます。

 こういった、中国地方全部という発想のもとには、当然、「道州制」の発想が、見え隠れします。東京、首都圏、大阪などの大都市圏、もっといえば、世界の都市と互して戦うためには、こういった規模でないと無理である、という現状認識があります。
 ただ、地域の実情からは、ずれているようにも感じます。

 新聞は、こういった概念の混乱を明示し、解説したりはしないでしょうが、ただ、しかし、この概念のとらまえ方の違いで、例えば、岡山県の取るべき施策は、全く異なってきます。
 本来は、今、整理すべきです。


 それでも、はっきりしていることは、ひとつ。それは、「産業クラスター」構想の根幹には、産学官の連携がある、否、「産業クラスター」の成否は、まさに、産学官連携の成否にかかっているという、認識では、一致です。

 しかし、おそらく、急転直下的に押し寄せる大学への過度な期待に、大学が耐えられるのか。また、産学官の連携を希望する企業に対して、明確な窓口が存在しないこと。さらには、中国地方全部の連携をイメージしても、例えば、各県の商工部レベル、あるいは、各県庁内の各部課レベルでの連携が、未成熟ではないのか。

 誰が、コーデイネーターを果たすのか。その際むしろ問題になるのは、行政の行う各種規制ではないのか。
 これらの問題は、私でもすぐに疑問に思いました。

 パネラーの指摘のうち、大きくプランするコーディネーター、プロジェクト・コーディネーター、個別専門的なコーディネーターの3タイプのコーディネーターの必要性の指摘があり、この点は、大問題です。


 こういった催しに参加する議員は、たいがい私一人ですが、このあたり、皆様からお知恵を頂戴しながら、執行部と、とことん議論していきたいところです。


(参考)

WITH!!明日の岡山のために!!(689) 2001年11月22日(木)より

【産業クラスター】
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 本日は、経済産業省主催の「地域経済再生イノベーションセミナー」が、工学部で開催されました。いうまでもなく、12月定例議会一般質問のテーマのひとつ「産学官の連携」の資料集めのために、参加しました。

 制度の硬直性あるいは、当事者の積極性の欠如も手伝い、なかなか進んでいなかった産学官の連携ですが、社会・経済状況の変化は、否応なく、三者の結びつきを強化する流れにあると思います。

 独立行政法人化の方向にある国立大学にしてみれば、、自らの手で資金を確保するために、どうしても企業との連携を深める必要があります。
 また、企業にとっては、従来の製品だけでは、この不景気に勝負ができず、とりわけ地域の中小企業にとっては、大学の知的資産を活用したいというニーズが、高まっています。

 一方で、官も、行政改革の流れの中で、変わっていかざるを得ず、特に、国策として、「科学技術創造立国」を標榜する現在、基礎研究の充実を大学に、その研究成果の活用を企業が行い、産業を振興し世界に貢献するための、制度的な整備を行政は行う必要があります。
 そこで、経済産業省は、産業クラスター計画を掲げているわけです。

 産業クライスター計画は、地域経済産業局(旧通産局)が、地方自治体と協動して、有望産業・企業を対象に。産学官の広域的な人的ネットワークを形成し、地域関連施策を効果的に投入することで、地域経済を支え、世界に通用する新事業が、次々と展開され、産業クラスター(群)が、形成されることを目標としています。

 その根本精神において、従来の国土開発の基本である「均衡ある地域の発展」を全面否定し、「地域の特色ある発展」に、シフトしたことが特徴で、いわば護送船団方式から、地域間競争を勝ち抜きたいやる気のある所が、早い者勝ちになる、施策といます。

 当面、地域の比較優位制を踏まえて、全国で、約3000社の中堅・中小企業、19プロジェクトから始められています。
 ちなみに、中国局は、中国地域機械産業新生プロジェクト約70社、循環型産業形成プロジェクト約60社、ということですが、やはり、地域経済、ひいては日本経済を支えるのは、地域で営業・企業活動を行う地域の中堅・中小企業であり、産学官がネットワークとなり、技術、人材、資金、経営情報、販路等で支援していくのは、極めて重要なことです。

 ただ、惜しむらくは、産学官をいう前に、そもそも、学の中、官の中で、どれだけ連携できているのか、やや疑問があります。少なくとも、地域経済産業局と岡山県は、非常に似たような施策をしています。産の側からすれば、一番わかりにくいのは、行政の支援策や、補助金制度かもしれません。ここは正さないといけません。

 また、他地域に比べて、岡山大学は、産業振興に関しては、やや元気がないと言われるかもしれません。
 「科学技術基本法」や「産業技術力強化法」が成立し、民間に対する大学の研究成果の技術移転促進に、制度や予算面で、支援体制が取られつつある中で、岡山大学の地域共同研究センターやリエゾン・オフィスから、特許などが活用されて岡山の産業振興に結びついた、というような話は、これからだと思います。

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