2001年8月21日(火) 【岡山リサーチパーク】

 個性に富んだ高付加価値型の企業育成を目指し、産・官・学が集結する理想の環境づくりを目標に、県が事業主体となって整備したのが、芳賀・富吉地区にある「岡山リサーチパーク」です。

 「晴れの国岡山」の災害の少ない温暖な気候、空港・高速道路に近く産業活動に有利な丘陵地に、開発面積51.3ha、分譲面積11.1haで、開発されました。一説には、前知事のN・Yを意識した臨空開発と言われています。

 この研究開発拠点の中核施設として、
「岡山県工業技術センターttp://www.okakogi.go.jp/Official/index.html」
「テクノサポート岡山」
「岡山大学地域共同研究センター」
ttp://www.okayama-u.ac.jp/user/crc/index_crc.html
が、一体的に整備されています。

 このうち、「岡山県工業技術センター」は、地域産業の中核的技術支援機関として、鉱工業分野の先導的技術開発や、産学官共同研究に取り組むとともに、企業ニーズに基づく技術相談や研究・試験等を行い、県内企業の創造的活動を積極的に支援し、また、「テクノサポート岡山」は、各種分野の研究会・セミナーの開催により、産・学・官の幅広い技術交流や情報交換を行う、とされ、ひとつの巨大な建物の左右に一体的に整備されています。


 平成7年に、移転・業務開始のこの施設、行かれた方は、その豪奢なつくりに、まさに、バブルの名残りを感じられると思いますが、比較的よく利用されているようです。
 この施設内に研究室があるということも、ひとつの信用になるようですが、土日が休館であるとか、夜中に食事ができないとか、シャワーがないとか、の問題もあります。

 なによりも、岡山リサーチパーク全体として、様々な優遇措置に関わらず、分譲が進んでおらず、歯抜け状態になっており、ここに、企業の研究施設が、集積しないと、単純にもったいない、という話です。
 潜在的な可能性は、十分にあると思います。


 いきおい、平成15年度供用開始のインキュベーション・センターに期待が集まりますが、起爆剤となりうるのか。不景気に最初に削られてしまう研究開発こそ企業の生命線、どこまで、行政が支援しうるのか。産学の連携こそが最重要だと思いますが、どこまでコーディネートしうるのか・・・・・。
 企業の研究の下請けや、特許獲得を直接、県が目標とすべきなのか。


 最近、日経新聞では、特によく目にするのですが、大学の研究成果で取得した特許を民間で活用するための技術移転機関(TLO)設立の動きが、全国的にあります。
 本日の日経によれば、お隣の広島県では、広島大学と県が、手を組み、地元企業にも参画を呼びかける「地域TLO」を作っていくとか。

 岡山大学も、この3月、リエゾン・オフィス(地域連携推進機構)を作ったそうですが、これが、県とからんだTLOになっていくのか。ちょっと調べたく思います。

 生涯学習を含めて、産官学の連携は、9月議会一般質問の1項目と考えています。



 さて、工業技術センター事務所向かいで、テクノサポート岡山を管理している「岡山県産業振興財団」も、ちょっと私には、わかりません。

 この4月1日より、岡山県新技術振興財団(テクノサポート)と、岡山県中小企業振興協会(弓之町)と、岡山県中小企業研修情報センター(大内田テレポート岡山)が、統合したはずが、未だに、専務理事が3人。事業本部制をとり、場所も陣容も以前と変わらず。なんのための統合なのか。

 地域産業の活性化、とりわけ、意欲ある県内企業の振興・育成を図るため、経営基盤の強化、IT革命への対応、技術開発から事業化までを統合的かつ効果的に支援する、とのことですが、そもそも、「岡山県産業支援ネットワークttp://ssn.optic.or.jp/」の運営機関のネットワークが、まず必要です。

 県の出先機関である中小企業総合指導センター(弓之町)との役割分担も調査しようと思います。


 労政雇用対策もそうでしたが、不思議なことに、商工関係は、少し知るほど、国の機関や、外郭団体、民間団体との関係も含めて、わけがわからなくなります。

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