2001年6月27日(水) 【職業能力開発】

 本日は、商工労働警察委員会の県内調査でした。私は、なぜか、商工労働警察委員のあて職の、岡山県職業能力開発審議会と重なり、午前中の県立岡山高等技術専門校(瀬戸町)のみ、参加。
 午後からの瀬戸警察署、科学捜査研究所は、やむなく欠席とあいなりました。

 ただし、この職業能力開発審議会が、知事の諮問に答えようとする、「第7次岡山県職業能力開発計画」の具体的な内容として、高等技術専門校がありますので、午前と午後は、繋がっていました。

 県内に4つある高等技術専門校は、具体的には山田洋次監督の「学校V」のイメージかもしれません。
 例えば、リストラにあった、転職したい、けれど手に職がない、そんな時に、具体的に職業訓練(今は、職業能力開発という言い方をします。)を受ける学校です。

 ですから、まさに生活がかかっている、そういった場面で、公共が助力させて頂くので、スキル・アップという余裕はないかもしれません。雇用側が求める能力との「ミスマッチ」を埋めるということで、おそらく多くの方が、全くの未体験の分野にチャレンジされているのかもしれません。

 1年あるいは半年の職業能力開発は、基本的には無料ですが、こういった景気で、やはり卒業されても、かなり厳しいと推察されます。
 不適切な表現ですが、明日は我が身。皆、綱渡りのように生きているわけで、他人事ではありません。精一杯頑張られようとする方に、最大限の支援を行政は、すべきだと思います。


 もっとも、気になることがあります。

 ひとつは、労働省の外郭団体で、昔、「雇用促進事業団」と言った現在の「雇用・能力開発機構」のいわば国の事業が、思い切りバッティングしていることです。すなわち、国と県の二重投資の問題です。
 倉敷玉島の「ポリテク・カレッジ」や岡山市田中の「ポリテク・センター」は、情報や介護を含めて、県と同じ事業を展開しています。
 なぜか、高等技術専門校は、定数割れです。最大のライバルは、国の施設です。
 個人的に疑問に思い、この国の両施設と「国立吉備高原障害者職業能力開発校」の調査に、近々に個人的に行くことにしました。

 加えて、民間とのすみわけです。いわゆる資格試験講座を持つ学校とどうからんでくるのか。実は、いわゆる訓練を民間に委託している場合もあるのですが、新規算入業者と、どう調整されているのか。
 また、「認定職業訓練実施事業所」と言われるものの実態は、どうなのか。

 なにより、教育と職業訓練は、どう連関するのか。義務教育ならまだしも、職業として食えもしない、役に立たない教育をいわゆる高等教育は行っているのか。

 また、いわゆるフリーターをどうしていくのか。


 そこらへんを含めて、職業能力開発について、少し勉強させて頂こうと思います。

Copyright (c) 2001 SHINJI SATO Inc. All rights reserved.satoshin.jp