2005年1月3日(月) 【備中神楽と大漁旗】

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 本日は、備中神楽保存振興会総会に、全国120の大漁旗を展示(招福全国大漁旗展)したという表町栄町商店街の空中美術館のオープニングセレモニーという、初春の目出度さ。
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 おそらく岡山の商店街で最もマスコミに取上げられているのが、表町の栄町商店街の青年部、福きつね会。招き猫でお馴染みの園山春二師を総合プロデューサーに、まさに商店街の方々の手作りで、活性化を図ろうと努力されています。
 販促活動であると同時に、街づくりの地道な活動です。

 特に、端午の節句には、鯉のぼりが並んだ空中美術館は、今回は、29日まで、アーケードから下げられた全国の大漁旗が約120も浮かんでおり、実に壮観です。
 これだけのものを全国から集められる手間暇だけでもたいへんで、まさに一見の価値あり。是非、ご家族連れで。


 備中神楽保存振興会は、後楽園や三丁目劇場備中神楽シアターで、定期公演を行っておられます。三丁目劇場そのものについての評価は様々でしょうが、例えば、常打ちで、観光客が、いつも備中神楽を見ることが出来るという公演の場として、活用する方法があります。

 国の重要無形民族文化財であり、現在でも、神楽師も社中も、数多く存在していますが、一般県民に馴染みが薄いのは残念なことです。最近では、講座が開かれていたり、面の制作なども公民活動として行われており、意外に裾野は広がっています。

 ただ、全県的な連絡協議会的なものがなく、平成22年の国民文化祭の際には、岡山の郷土芸能の代表として、紹介されることが期待されることもあり、将来的には、組織的な把握の必要性も行政サイドからは、指摘されています。

 備中神楽は、いわば原始信仰で、暴風雨や悪疫などをもたらす荒神の心をやわらげようとして行なわれてきた荒神祭りの鎮魂行事の中で、民俗芸能として育てられ、信仰と芸能・古いものと新しいものが渾然一体となって伝承され続けている間に、秋祭りや正月などに欠くことができない郷土芸能として成長し、備中地方一円に広まったものです。
 出雲や高千穂の神楽と並び称されるべきものです。

 備中神楽には、荒神神楽の順序の中に神代神楽三曲があり、古事記、日本書紀の日本誕生にまつわる神話の中から、「天の岩戸開き」「大国主命の国ゆずり」「素戔鳴命の大蛇退治」などは、ご覧になられた方も多いのではないでしょうか。


 1月10日(月・成人の日)午前11時30分から、三丁目劇場備中神楽鑑賞会も開催されます。
 また、後楽園では、毎月第3日曜日、三丁目劇場では、毎月第4日曜日(但し1月は、30日)に、定期公演も行われています。是非ご家族連れで、ご鑑賞下さい。

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