2004年5月19日(水) 【なかなかの県立図書館】

 本日は午前中、議員有志で2時間以上かけて、9月25日に会館予定の岡山県立図書館を観させて頂きました。
 ご案内の通り県庁前のシックな建物は、既に竣工しており、周辺整備も、西側の市道の拡幅を残す(7月に完了)のみとなっています。

 現在は、天神町の県文化センター内の図書館からお引越し中ということで、気の遠くなるような開館準備作業が続いています。
 なにしろ蔵書が30万冊(開館時には、24万冊)ということで、規模的にも、全国NO.2の県立図書館になるとのことです。

 ともかく、採光が大きく取られているため、館内も非常に明るく、市立中央図書館の2〜3倍はありそうなその大きさは、図書館配置のバランスがどうという話を越えた、えっへんという感じすらあります。


 建物自体は、烏城や県庁本庁舎と非常にマッチしており、ある種の品格があります。特に、旧丸の内中学校のシンボルの大ケヤキや、石垣の遺構などをうまく取り込み、雨水を利用した周辺を囲む水盤も、非常に雰囲気があります。

 また、多目的トイレは、オストメイト対応であり、全体として、バリアフリーの建物であり、また、屋上には、太陽光パネルがあり、それ自体は、5000万円(うち単県で、2500万円)かかっていますが、800kw中100kwを発電し、年間250万円の電気代削減効果があるということで、環境への配慮もされています。

 特に、芝生も開放されるということで、児童・乳幼児のコーナーも、なかなかの充実度で(トイレのかわいらしいこと!)、子育て世代の人気も呼びそうです。

 さらに、大震災等で、本庁機能が麻痺した場合でも、指令本部が移せるデジタル情報シアターや、多目的ホール、また、サークル活動室など、かなり自由な活動にも使えそうです。


 また、いうまでもなく岡山情報ハイウエイと直結で、県内各市町村の図書館はもちろん、大学の図書館とも結ばれています。ただ、県の中核図書館としての役割は、各市町村図書官に協力貸出しをするということにもあり、必ずしも、来館されなくても、身近に使えるということあります。


 問題は、天満屋バスステーションから歩いて7〜8分、市街地では、かなり無理をしたとはいえ、駐車場が、地上83台、地下93台ということで、年間80万人が予想される(通常新設だと7倍になると言われるので、文化センター図書館が年間11万5000人に、7を掛けた数)のに、対応できるかどうかです。
 あるいは、自転車による来館が多いかもしれません。

 ただ、県庁通りは、往来が賑やかになると予想もされ、来年度秋にオープンの旧日銀跡地や県立美術館と回遊性を持てば、かなり文化の香りがするゾーンになります。
 特に、軽食喫茶しか館内にないというのも、周辺部には、良いことかもしれません。


 また、公共施設を民間に、管理運営委託できる指定管理者制度が出来たにもかかわらず、その専門性に鑑みて、39人の職員と、事業費込みの38人のスタッフで、運営をするということですが、業務によっては、どうかな、という部分がないでもありません。


 それにしても驚いたのは、160万冊の閉架書庫に、サンダーバード2号を思わせる40万冊の自動化書庫。現在は空ですが、まるで「レイダース 失われたアーク」のようです。
 実は、年間4万6000冊の書籍が購入されるということで、この書庫も、20年でいっぱいになるとか。
 なお、古文書や公文書等は国立病院跡地に、文書館が出来、そちらに保管されます。


 私は、「友達と図書館に勉強に行く」と言っては、遊びほうけ、浪人中や営業中に、図書館にはよく通ったものですが、中高生のときめきと切なさの舞台としても、なかなかに絵になる雰囲気です。9月の開館が実に楽しみです。
 どうあれ、これだけのものができたからには、有効に使わないともったいないです。

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