2004年4月6日(月)
【大人の文化としての旧日銀跡地】

 なんという美しい春空!!
 「てるてる家族」の最後の1週間にがっくりし、「天花」のキャラに共感できないため、もう新聞を読みながら、BSで、TV小説を観るのは辞めよう!と誓った朝のすがしがしさ!
 7時30分以降の私は、自由!!


 話がらり変わりまして、山陽新聞で、この秋開設の県立図書館いついて報じられる一方で、気になるのは、旧日銀跡地です。

 旧日銀跡地というものは、全国にありますが、特に、岡山では、県下に残る数少ない洋風建築物として、歴史的建造物として保存するとともに、県民の皆様が、音楽や芸術を気軽に楽しみ、岡山の文化やライフスタイルを発信できる他目的ホールとして、再生・整備することに決まり、整備工事に係る予算も、この2月定例会で、議決されました。

 工事着工は、6月からということですが、なにしろ、竣工は、大正11年、80年経過した建物ですから、耐震・改修工事で、1年以上かけて、来年秋にオープンします。

 外観自体は、あまり変わりませんが、中庭も整備され、本館棟北に、ガラス張りのエントランスホールが、くっついている形です。


 特に、夜には、若い衆はお呼びではない、大人の文化、あるいは、大人の社交場として、エレガンスさや、格式といった、時には、大人が、少しお洒落をして行くような場、「サロン」の香りに満ち溢れているような、今までの岡山にない大人の文化スポットになり得るものです。

 私の個人的な意見としては、昼はさておき、夜に関しては、まさに「大人」は、キーワードだと思います。敢えて言えば、40歳以降の違いが分かる世代のために。
 大人の文化は、夜開く。


 思えば、この跡地、株で言えば、超高値づかみで、平成元年に約21億円で取得してしまい、県立図書館構想自体は頓挫。15年間も、基本的に未利用の状態が続き、皮肉にも、県立図書館は、先んじて近隣にオープンという形になり、いわば、岡山県政、財政、文化、あらゆる面で、深刻な状況が続いていました。

 しかし、この間、「旧日銀岡山支店を活かす会」の熱心な議論があり、なによりも、心ある財界・民間の方の熱い思いを持って、ここまで、文字通り漕ぎ着けて頂いたことに、最大の敬意を払わさせて頂くものです。



 ただ、管理運営方法については幾つかの課題が残ります。

 管理運営内容については、文化芸術企画事業、貸館事業、本館一般開放ということですが、問題は、それを行う管理運営主体です。

 基本的には、民間による効率的な管理運営を行うため、地方自治法の公の施設の管理による制度改正により、平成15年9月に導入された「指定管理者制度」が、採用されることになりました。

 そして、その指定管理者については、広く県民の皆様が参画し、ボランティアの活用により効率的な管理運営を行いながら、協働による自主企画事業を展開することが可能な特定非営利活動法人(NPO法人)等の中から、選定するということです。


 あるいは、管理運営するNPO等の文化芸術性が、イコール新ホールの文化芸術性ということで、ともかく、今まで汗をかいて下さった方々の熱い思いを基軸に、具体的に展開していかなくてはいけません。
 今までの経緯というのは、一番大切な事です。

 そして、文化となにか、岡山ではどうか、なにより、旧日銀跡地だからこそと言えるものなにか、等々考えると、まさに、ここから先は、具体的なソフト、端的には、人が、重要になります。

 これから、どれだけ多くの人間が、熱い思いと共感を持って関わっていけるのか。しかも、大人が。


 岡山の文化に対して、非常に大きな命題が提示されているように思います。
 私自身も、真摯に考えて取り組んでまいります。39歳ですから、もうすぐ大人。

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