2004年1月21日(水)
【岡山県総合文化センター閉館】

 岡山市の城下、いわゆる文化ゾーンの中枢をなす天神町の岡山県総合文化センターが、この3月末に、一時閉館します。
ttp://www.libnet.pref.okayama.jp/

 施設は、老朽化していますが、岡山県で、文化活動の展示を行うには、ひとつのステータスと言えるものがあり、いつも抽選になるほど人気が高い施設です。
 図書閲覧室、展示室、講演・演劇・音楽に適したホール等があり、文化の殿堂と言えば言い過ぎかもしれませんが・・・。

 私も浪人時代は、月曜日には、しばしば図書館を利用しましたし、「劇団ひびき」のメンバーとして、舞台に立ったこともあります。


 そもそも、同センターは、文化的機能の統合をはかるため、昭和32年、当時の県立図書館、日米文化センター、視聴覚ライブラリーに、新たに美術館機能を加えて発足しましたが、現在の建物は、昭和37年に完成したもので、耐震構造上も不安があります。

 図書館部門については、この秋開館予定の県庁前の岡山県立図書館へ移転となり、芸術文化部門(展示室・ホール)については、改修工事を行い、平成17年の秋口を目処に再開される予定です。

 ただ、結果として、展示場や楽屋袖は、広がるものの、駐車場等の拡張があるわけでなく、見た目は、そう変わらないかもしれません。


 私どもに寄せられる一番のご相談は、言うまでもなく、1年半閉鎖される展示場の代替スペースがないかという話です。
 結論から言って、公共施設で、総合文化センターほどの規模、利便性のある施設は、なかなかありません。

 具体的には、伊島町の生涯学習センターの無料展示ホールがあるにはありますが、これも、半年前からの抽選。岡山市も、匹敵するほどの展示場を持たないため、これから、たいへんな事態になっていくことが予想されます。

 実は、新県立図書館も、図書館機能で、敷地いっぱいいっぱいに建っているため、展示機能は持たないようです。なにより、県立美術館にもそういった一般の方の展示スペースがありません。


 結果として、民間のギャラリーや、あるいは、公民館への展示ということにはなると思いますが、改めて、公共の文化施設の役割や岡山の文化度が問われるところだと思います。

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