2001年11月20日(金)【岡山県立美術館について】

 さて、27日からの私どもの上海視察団ですが、上海便増便要請のため、同じ便で、知事が、上海に「営業」に行かれるそうです。私どもは、視察で、なんだか、申し訳ないことになってしまいましたが、岡山空港利用促進を実践するということで、ご容赦頂きます。


 昨日の決算特別委員会は、生活環境部の審査。NPO、交通施策、環境、男女共同参画、青少年健全育成など、身近で、また新しい課題の多い部です。

 不思議なのは、この部が、文化施策も扱うことで、個人的には、博物館、文化センターなどが、教育委員会の文化課の所管で、岡山県立美術館が、生活環境部の文化班の所管になるというのが、以前から疑問でした。

 NPOも絡んでくるわけですから、文化・芸術施策を教育委員会と知事部局で、どう分担するかというのは、非常に難しい問題だと思いますが、本来は、岡山県の文化拠点たる岡山県立美術館のみが、別仕立てになっていることが、機動性、連携を欠く一因になっているのではないかと思います。

 もとより、例えば新聞社主催の美術展で、いわば丸投げの貸しホールとして、連日美術館が賑うこと自体は、否定は致しません。ただ、そのことが、優秀な学芸員の技量を活かしきれている、あるいは、岡山の文化の拠点、発信基地として機能していることには、直結しないと思います。

 敢えて言えば、特別展示ではなく、常設展示こそが、美術館の腕の見せ所、少なくとも、民間を圧迫しない範囲で、岡山の美術界、芸術界をひっぱるのだ、という気概は欲しいところです。
 もっと言えば、岡山の地域性、歴史からしても、なにも、箱は作っても、行政が運営することはないのかもしれません。

 維持管理には、数億円を投下しても、運営費そのものは、800万円。
 予算がないから、収集できません、大きなことはできません、果たしてそうでしょうか。うまく民間と協動することで、もっともっと岡山の文化を発信できます。

 城下界隈の文化ゾーン(シネクレや日銀跡も含めて)は、全国にも例のないほど美術、芸術、文化が集積しています。これを活かさない手はありません。

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