2012年7月14日(土)
【レームダック・プレジデント状態では】

 全国の被害が気がかりですが、市内は、今日も曇天で、すっきりしません。

 今朝の山陽新聞朝刊に書いてあるように、道州制に関してや岡山市のマラソン大会開催の話や、もはや、石井知事が、議会の議論を敢えて無視しているとしか思えない発言、行動を繰り返しておられます。

 もとより、私は、むしろ道州制推進論者であり、岡山市と共同して、マラソン大会を開催することに、絶対的に反対を唱えるものではありません。


 ただしかし、少なくとも、ここまでの議会の議論の中では、いずれも慎重論のほうが強いのは事実です。その議論の答えは、出ていません。

 特に、前者については、石井県政のもとで、96市町村が27市町村まで基礎自治体が無くなった「平成の大合併」が行われたわけですが、結果として、広域合併が、地域にとって、必ずしも良いことがなかった、なによりも、岡山県の支援が薄かったという思いが、市町村にあります。



 それが、岡山県内ですら、道州制が、市町村からの支持を得られない理由です。

 むしろ、地域間格差、南北格差が拡大したという経験から、にもかかわらず、道州制というさらなる広域行政にすることが、地域を守るものなのかどうか、その議論は、十分になされる必要があります。


 まして、石井知事は、橋下徹大阪市長と共同代表を務める「道州制推進知事・指定都市市長連合」で取りまとめる道州制の基本的な制度設計について、それを次期衆院選のマニフェスト(政権公約)に盛り込むよう各党に働き掛ける運動をしたい思いがあるようですが、これが、退陣表明をされた知事のすることなのでしょうか?

 否、むしろ、11月11日で、退陣される方に、そこまでの権限があるのでしょうか?これは、4年前の知事選で、我々が付託したことでしょうか?

 議決事項ではないのかもしれませんが、岡山県政にかかわる重大事項について、このような自由な政治活動として、議会無視で行われては困ります。議員が、新聞発表で聞くことではありません。


 それをするのなら、知事選挙に出馬して、最新の民意を得るべきです。橋下市長と石井知事は、まったく立場が違います。今すべき事は、首長の後継者を指名することです。


 さらに、大津市の中2男子の自殺でいじめに対する教育委員会の対応が問題視されていることに関連して、「教育委員会は独立した行政委員会で首長部局とのつながりが直接的でなく、責任体制が不明確だ。外からのチェック、監視が十分に機能しないことが問題だ」と指摘。

 「市町村レベルでは(組織体制を)それぞれの市町村の選択制とし、首長部局に置くかどうかの判断を地方に委ねるのが望ましい」などと、これまた、今後の岡山県の教育行政に責任を負えないにもかかわらず、発言をしています。
 11月議会にいない方と、これについて、9月議会で議論する意味がありません。


 一方で、昨年、石井正弘知事が会長を務め、孫社長は事務局長を務める「自然エネルギー協議会」を立ち上げたため、もはや、メガソーラーについては、地域や子ども会の声も聞かず、ひたすら推進するも、これとて、11月11日以降、責任を負える立場にはありません。



 思うに、退陣表明された知事の今やるべき事は、この16年の総括。特に、今年度で終わる行財政構造改革の徹底的な検証です。引継ぎという言葉も適切ではありませんが、引き続きの懸念事項については、次の知事に対して、明確に示しておく準備が必要です。

 11月12日からのことについては、次の知事が判断します。影響力等を残すべきではありません。少なくとも、これから新しいことをやる時間は残っていません。整理整頓の時期です。




 秋以降、元知事として、何か岡山県について発言されるなら、繰り返しますが、5選を目指されれば良いだけのことです。民主的なコントロールが及ばない院政は、民主主義にはありえません。


 それにしても、正直なところ、知事におかれては、肩の荷が下りたのか、未来への洋々たる希望があられるのか、有頂天に、はしゃいでいるようにしか見えないときがあります。無責任に軽い、とまでは申しませんが。あるいは、我々は想像しかできない重責で、そういうもんなんかな、とも思いますが。

 敢えて言えば、レームダック・プレジデント状態にあることを謙虚かつ冷静に認識していただかないと、駆け込みで行われる施策や判断は、将来の重いツケになってしまいます。さらには、未来に責任の負えない決断は、避けていただきたいものです。

 少なくとも、我々の任期は、さらに2年半続くのですから、はっきり言って、迷惑です。こちらは、ゴールなど見えていないのですから。

 なにより、心から惜しまれ、愛されて退いて頂かないと、別の形での応援に支障が出てきます。

 あるいは、辞める前に、後継者を育てておかなかったのですか?と、不安にもなります。最後にすることはやって、あとは、野となれ山となれでは、それはそれで、無責任ということになります。


 いずれにせよ、始めるより、終わる時の方が、美しくというのが、日本人の感性だと思います。
 そもそもが・・・・自ら、賽を振られたのですから・・・。


 今日も一日中、あれこれ思い、こんなことを書くのにも疲れました。正直に書いて、今思うのは、やはり新しい知事を我々の手で造ろう!ということです。もう時代は、動き始めましたから。




 ともあれ、県民の皆様に、御判断をお願いする時期が近づいています。


 『夜霧のハニー』 http://www.youtube.com/watch?v=pG3O7twdazg

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