2006年3月22日(水) 【私学振興】

=======================================
 本日は、県庁の知事部局も人事異動の発表で、妙にそわそわした感じ。引き継ぎで、数週間は、相談がし難い状況です。
 私学振興に関して、振興財団の評議員として関わらさせて頂いておりますが、少子化の進行に加えて、公立志向が強い本県で、私学支援の要請は強くなるばかりであることを痛感します。
=======================================

     ↓ 詳しくは

 一方で、高校進学が90%を上回り、国公立大学の独立行政法人化む中で、いわゆる授業料も公立なら1万円を切るのが、私学なら数万円と保護者の負担が大きくなる合理的な理由は何か?というのは、今後問題になってくると思います。
 とりわけ、公立の受け皿的に、私学が生徒を受け入れて、それに応えるため採用された先生方が、退職の時期を迎えられ、退職手当資金の確保というのも、県の補助が従来通り確保されなければ、非常に苦しいものがあります。

 さらに、奨学金貸与についても、厳しい経済状況を反映して、返還が滞る事態も多発しており、逆に県の補助がその分減るのは、実情にあっていない側面もあります。

 いわゆる施設整備(大規模改修)や教職員のメンタルヘルスケア等についても、十分な行政の支援があるとは言えず、それでもまさに、たいへんな経営努力で、運営されている私学のご努力は本当に並大抵のものではありません。

 さらに、いわば公立の進学希望校に、二度受験のチャンスがあるという見方もできる「自己推薦」については、私学の生徒確保においても甚大なる影響を与えています。


 しかし、個性的なカラーの私学の躍進も顕著で、条件(端的には、保護者の経済的負担の軽減に尽きるかもしれませんが)さえ整えば、私学志向という逆転も起こりうる状況です。

 公立も生き残りを賭けて、個性を打ち出しており、しかし、圧倒的に学費で有利の中で、なにをもって、「同じ土俵」と言い得るのか微妙ではありますが、少なくとも、現状には問題があり、子ども達の可能性を広げていく意味でも、私学振興を図らなくてはいけないと強く思います。

 憲法上の問題も絡んで、公立高校の半民営化か、私立高校の半公営化ということになるのか分かりませんが、どうあれ、「私学の雄」が、多いほど、良いことであるのは間違いありませんし、今後益々、良い意味での学校同士の競争が激化してくると思います。


 こうした意味では、春の甲子園に、岡山から、公立の伝統校・東商と私学の雄・関西高校が、ダブル出場するのは、実にめでたいことです。どちらも頑張れ〜〜〜〜〜!!

Copyright (c) 2006 SHINJI SATO Inc. All rights reserved.satoshin.jp