2005年1月24日(月) 【塾とはなんぞや?】

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 早い話が、教育委員会は、塾に関するデータを持っていませんし、現段階で調査するつもりはないようです。


 私は、塾が悪いという気はさらさらないのですが、実際のところ、今どの程度の割合で、どういう形で、何よりも、なぜ、子ども達が塾に通っているのか、その把握を教育委員会はしておく必要があると考えます。それは、学校の問題点と裏腹だからです。
 少なくとも、塾のサイドは、学校の問題点を十二分に把握しているはずです。


 しかし、なんででしょう?学校の何が足りないのでしょうか?学習塾の状況を把握せずして、学校がどうして現実社会に対応できるのでしょう?
 教育委員会は、学校教育の所管で、民間の行う学校外の教育については関知するところではないので、調査の必要を感じないというのは、普通の感覚でしょうか?


 もしも、親の経済力や、あるいは地域間格差が、塾に行けるか行けないかという形で顕われて、それが、学力の格差を生むとしたら、日本において教育水準の高さは、親の経済力や生まれた地域によって規定されてしまいます。
 そういう社会で良いのでしょうか?????

 学校だけでは足りない何かは何なのか、どうして把握しようとしないのでしょうか?どう是正するかの大きなヒントがあるはずなのに。


 もっと言えば、つくづく学校は、あるいは、現場は、外部評価を恐れているのだと思います。評価基準を作っても、極めて内向きであり、例えば、生徒や保護者、地域といったいわば顧客満足度という評価に晒すことを極端に恐れます。

 時には、それを学校の序列化を避けるという言葉で、論点をすり替えてしまいます。


 塾のデータを下さいというと、10年前の国の調査しか出てこないような呆れた状況に対して、厳しく実態把握を要請させて頂きます。

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