2004年12月14日(火)
【生活改善の上での百ます計算】

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 たんたんと一般質問3日目。私は、おそらく明日午後2時前には、登壇しています。
 岡山商科大学と岡山・西大寺商工会議所の連携事業である「夕学講座」で、「百ます計算」でお馴染みの陰山英夫尾道市立土堂小学校校長の講義を拝聴致しました。
 氏の実践は、百ます計算という現象ではなく、生活環境そのものの改善を言われています。いわく、学力低下は、生きる力の低下現象の一つであり、学力向上は、すなわち子供を元気にさせることにあるが、そのためには、まず社会改革、とりもなおさず、家庭の生活改善からということでした。
 家庭は家庭らしく、地域は地域らしく、学校は学校らしくあれ、ということで、まさに目から鱗でした。
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 一般質問3日目。真新しいことがあまりなく、7人も続くと聞く方もバテバテ。CATVの生中継が、真後ろから入るため、真ん中前半分の我々は、席をそうそう空けられるものではありません。
 ふと横を見ると、○○議員が、天井を向いて口をあんぐりと開けて寝ておられ、いくらなんでも、それは凄すぎる・・・。

 一問一答式にして迫力を出そうという声もありますが、情報量が違いすぎて、勝負にならないかもしれません。予算委員会の設置も、ちょっと難しそうです。決算特別委員会で頑張ろうと思います。

 昼には政務調査会で請願・陳情についての協議。実は、20日に、とある小学校にお邪魔して、6年生に、政治の話、特に、請願・陳情について話す機会が頂けることになり、勉強中です。
 難しいことを簡単に表現するには、本質が何なのか明確に言わなくてはいけないという意味では、大人に話すより、はるかに難しそうです。



 本日は、夕刻に、岡山商科大学と岡山・西大寺商工会議所の連携事業である「夕学講座」ということで、商大キャンパスで、久々に講義というものを受講致しました。

 慶應義塾の社会人教育機関である慶應丸の内キャンパスの「夕学五十講座」を衛星生中継で聴くことができるというもので、久々に学生気分でした。

 多分、大学時代には、教授の言葉よりも、浅草演芸ホールで、玉川スミの三味線漫談を聞く方が、遥かに勉強になると思っていましたが、今、受講すれば、かなり合点の行く講義も、多かったように思います。
 改めて、再び政治経済学部政治学科で学びたいような気持ちもあります。



 本日の講師は、「百ます計算」でお馴染みの陰山英夫尾道市立土堂小学校校長でした。


 私は、百ます計算が、学力を高めるということをかなり安直に理解致しておりましたが、実際は、非常に奥の深い、あるいは、しごくもっともなものでした。
 氏の実践は、百ます計算という現象ではなく、生活環境そのものの改善を言われていたのです。

 いわく、学力低下は、生きる力の低下現象の一つであり、学力向上は、すなわち子供を元気にさせることにある。
 そのためには、まず社会改革、とりもなおさず、家庭の生活改善からということでした。


 子供が、危機的状況を迎えたのは、昭和60年以降と平成5年以降で、この時期に何が起きたかというと、バブル崩壊はさることながら、TVの個別化、深夜化、ファミコン、レンタルビデオの登場、コンビニの隆盛。
 昨今では、インターネットに携帯電話、このディスプレイ依存症が、コミュニケーション能力の著しい欠如、睡眠不足によるイライラを生み、大爆発するエネルギーを溜め込むことに。
 学力・体力・精神力全てが、10年で急激に落ち込みました。

 そして、70年代から主要4科目の授業時間が、なんと1000時間も減っているにもかかわらず、その状態で、「ゆとり教育」という間違った方向性を打ち出し、事態は悪化。


 学力再生の本質は、生きる力の再生であり、そのことは、まずは、基本的な生活習慣の確立にあり、百ます計算のような「脳」力トレーニングは、その後の事である。
 ちなみに、脳は筋肉に近く、鍛えると強くなる。

 平たく言えば、早寝、早起き、朝ご飯、TVはできれば1時間以内、週に一度は、午後7時に家族で食事をせよということであり、難しく言えば、時間や空間や遊び道具など社会環境を子供の健全な成長を促すものに転換せよ、ということです。

 ゆとりのないはずの昔の方が、よく遊び、よく食べ、よく寝ていた。睡眠時間や摂取食品数は、成績と連関している。
 逆に言えば、ハンバーガー一つで塾に行き、勉強に相応しくない時間に学習して睡眠不足になると成績が下がる、ということです。


 ちなみに、全国注目の土堂小学校の9割は、午前6時30分前に起き、8割がTV視聴2時間以内、朝から清掃する伝統があり、PTA活動に、父親が積極的に参加。
 それがあっった上での百ます計算をはじめとした脳力トレーニングで、成績が伸び、体力がついているというのです。

 突き詰めれば、言われていることは、全てしごくもっともなことというか、当たり前の事でした。
 確かに、国際的に見ても、日本の学力低下は著しいですが、しかし、戻すことは容易であるとも言われました。

 つまりは、子供でなくて親の問題なのだと思います。
 家庭は家庭らしく、地域は地域らしく、学校は学校らしくあれ、ということで、まさに目から鱗でした。
 先日、TVの県政討論会で、私が話した内容も、およそこれに近いことでした。


 一方で、こうした社会システムそのものの変換、さもないと少子化で破滅するのが確実な状況で、いわゆる政治家が、あるべき社会像を指し示すリーダーシップを発揮しないといけないとも言われました。

 家族が午後7時には家に帰って一家団欒して食事ができる、11時前には寝て、6時30分には起きていれば、皆健康で、そうそう間違いも起きないだろうというのは、皆分かっているはずですが、なぜに、そうでないようにそうでないように、無理から人間はしてしまうのでしょうか。
 そういうところから正していかないと・・・。


 などど、午前3時前に、メールを書いている人間が書くことではありません。

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