2004年11月23日(祝・勤労感謝の日)
【『生徒は先生の道具ではない』】

 本日は、妻が、すっかり忘れていたという結婚記念日ですが、大学の同窓会や会葬他。稲門会には、県支部のほか、地域支部や職域支部と言える会があり、特に、県庁と教職員のOBの会には来賓ということでお呼び頂きます。今日は、教職員の会。
 いつもの年と違うのは、私が文教委員長であること。しかし、同じ血が滾る現場の声は、絶対的に信頼ができるものです。そして、ある先輩とお話する中で、「生徒が教師の道具になってはいけない。」という言葉。うるっときました。
 特に、進学校の普通科の生徒が苦しんでいたことが、少しずつ解消されて行く時代の流れです。確かに、有名大学に何人入ったかだけを誇示していた時代がありました。人生も人格も、全てを数字にして。今も、二度と帰りたくないあの頃に戻って聞きたいことは、「先生、生徒の顔が本当に見えていますか?受験以外の何を伝えたいのですか?」と、いうこと。
 今もって、コンプレックスの裏返しか、およそ身の丈に合わない権威を振りかざし、一段も二段も高いところから主義・主張を押し付ける勘違いの教師もいれば、ただの安定した職業のひとつと割り切っているような教師もいますが、ほとんどの「先生」は、人づくりとして、生徒の無限の可能性を引き出す喜びに、激務を頑張っておられる、それが心から信じられる会でした。
 今、高校の後輩達のためにも、私もしたいことがあります。先生と言われるためには、「未知の道を示す」ことが必要です。

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