2004年8月5日(木) 【学校の責任と限界】

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 市や県が、学校内に、外部人材を受け入れていく場合、そもそもの文化がない中で、ルールや基準といったものが必要なのではないのではないでしょうか。
 学校長の裁量ではなく、教育行政として、責任と限界のルール、基準は、作っておく必要があると考えます。
 また、保健室の役割の再評価が必要ではないでしょうか。
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 本日は、朝から、あちこちとご依頼を伺って回り、どちらかというとややこしい問題が非常に多い一日でした。
 最も難しくなっているのは、中心市街地の小学校統合、跡地利用問題です。


 その中で、ある私立高校の先生とのお話で、市や県が、学校内に、外部人材を受け入れていく場合の文化やルールといったものがないのではないか、というご指摘を頂きました。

 人事等も含めて、学校の閉鎖性というのは、度々指摘されるところではありますが、臨床心理士等のスクールカウンセラー、総合的な学習の時間、学校生活支援員、はては民間校長の採用等々で、学校外部の方が入って来られる機会が増えています。

 そうした中、そもそも、学校あるいは教師が、抱えられる責任と限界、特に、専門家との連携について、抱え込むことなく、事前事後の綿密な打合わせ等をもって、要は、システム化すべきではないか、と考えます。


 例えば、外部のスクールカウンセラーが、生徒のプライバシーとして現場と連携がなければ、問題は解決しないかもしれません。
 また、相談室でないようなところでの動きには制限もあるでしょう。時には、誰や彼やのプライドは、事をややこしくさせます。

 校内の情報収集、情報の一元管理、そして、何よりも大切な集団守秘義務、しかし、保護者や地域との連携等々、そういったところに、学校長の裁量ではなく、教育行政として、責任と限界のルール、基準は、作っておく必要があるのではないでしょうか。

 あるいは、教師が抱え込み、苦しんだ結果、一番の被害者は、生徒であるという事態にもなりかねません。


 一方気になるのは、保健室の役割です。いわゆる保健室登校は、登校ではあるために、進学の際には、分からない部分であったりしますが、学校内部での情報の共有はいかようになされることになるのか。少なくとも、担任との連携が必要です。

 また、時には、保健室の先生が、生徒のメンタルな面も含めてケアしているとも思われますが、その資質の向上は、生徒の未来を左右する重大事です。
 このあたりも、私は、システムとして考えていく必要があると思います。

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