2000年8月11日(金) 【教育県岡山の終焉】

 徐々にTVカメラも減ってくる中、今日の文教委員会の中心は「平成12年度学校基本調査結果及び問題行動等に関する調査結果」をめぐる議論でした。データは、昨年度のまとめということになります。

 ご多分に漏れず、数字上は、なぜか「いじめ」も、暴力行為も減少傾向にあります。ただ、「小学生」の学校外での対教師暴力が6件(向こう2年ゼロ)、生徒間暴力が前年5件から11年度18件発生と、非行の低年齢化の端緒を示しています。また、中学校で暴力行為の発生する割合が、ついに5校中3校を越えました。

 特筆すべきは、不登校の急増で、その「出現率」は、全国平均をはるかに上回り、しかもその伸び率が、全国平均を凌駕する脅威的なペースにあることです。11年度は、9年度の約1.5倍に膨れました。小学生628人、中学生2191人と、もはや不登校は珍しい現象ではありません。(さらに、不登校以外に長欠者というくくりの生徒が、はるかに多く存在します)。

 もちろん、進学が全てではありませんが、ここ3年、高校進学率が0.2ポイントずつ下がり全国でも、おそらく平均を割り込む97.0%まで落ち込み、しかも中卒の就職率は、かかる経済状況もあり、下がる一方です。

 社会学的に原因を探っても、要するに複合事情です。答が出ません。学校、家庭、地域・・・・。温暖な気候風土のせいなのか、日本のユダヤ人と言われるせいなのか・・・・・。岡山の特殊事情が、あるのかないのか・・・・。
 こんな状況の中、この度の事件が起きてしまいました。
 この事件の本質は何なのか?学校教育の問題だけが露呈したのか?

 あわてて、青少年問題専門の100人委員会が、「生活環境部の青少年課」の主管で出来ましたが(本日の山陽新聞をご参照下さい)、その陣容につき、特に申し上げる言葉は、ございません。
 正直に書いて、情報が錯綜し、情報や数字の裏が見えなくなってきました。本当のことが、分からなくなってきています。

 私は、教育県岡山の終焉に、頭を抱えています。どうすれば良いのでしょう?ちゃんと子どもを育てられるかな、育つかな。そんな場を作ってやれるのかな。お恥ずかしい話ですが、私も、実は不安です。子どもが生まれるとなると余計に不安です。なにもかも、全てが、とても不安になります。

 この時代に、政治に携わるものの責任と怖さを痛感しています。皆さんの不安をどうやったら、取り払えるのだろう!?私は超人ではありません。どう戦っていきましょう?願わくば、皆さんのお力を頂戴したく思います。明日の子ども達のために、今何が出来るでしょうか?

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