2000年6月27日  【人格】

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 17才が事件を起こすことが問題になっているところに、17才に事件を起こす大馬鹿な教師が出ました。某岡山市内県立普通科高校と某町の中学校の教諭が、5月にテレクラで知り合った17才を買春していたことが発覚したのです。
 県教育委員会、再び御難です。「ナニ考えとんじゃ」としか言いようがありません。緊急連絡を受けた文教委員会副委員長としては、トホホ・・・です。品性下劣とはこのことで、これでどれだけの人間が迷惑を受けることやら。教育県岡山ではなかったのか。一言で言えば、恥さらしです。
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 県立養護学校に勤務する中学校の先輩から、ひとつの課題を頂戴し、今日単身で旭川荘療育センター児童院と重度障害者通所の家「いち・にのさん」を訪ねました。

 ご案内だと思いますが、通称旭川児童院と呼ばれる施設は、重症心身障害児施設として、235人の方が入所されています。重症心身障害というのは、重度の肢体不自由と重度の知的障害が重なっている状態で、ほぼ寝たきりと言えるかもしれません。
 昭和42年にスタートした時の平均年齢は、9.7才、現在は34才11ヶ月、在院平均は21年、つまり生涯ここで暮らす方も多いのです。いわゆるこうした施設に入所されている方が、全県で406人おられます。
 一方、事情は様々ですが、在宅の方も、約250人おられます。

 問題は、訪問教育を含めて、学校教育が終わった後、在宅の方が、どのように暮らしていくかです。
 例えば、在宅で通学なら月曜日から金曜日の午前9時から午後3時までは親としては「預けられる」状況が、養護学校卒業後行き場すらなくなるのです。入所しない場合のある種の覚悟とはいえ、限界というものがあります。
 そこで、平成2年から児童院には「通園センター」ができている(いわばデイサービス、ショートステイ)わけですが、実は1日の定員が15人、登録者が約50人で、週1〜2回の通園が限界になっているのです。
 さらに、通園バスの拡充問題もあり、この通園センターの充実は取り組まなくてはいけないテーマです。(9月議会にかけたく思います。)

 そんな中、父兄の手で、残りの日の活動の場として、「いち・にのさん」という重度障害者通所の家が、1998年に旭川荘の側に開所しました。上記の通園センターに行く日以外を8人の子ども達が通っています。
 岡山市の英断だと思いますが、この施設は心身障害者地域福祉作業所支援事業に適用されています。つまり作業所なのです。
 並々ならぬ努力と知恵で、寝たきりでもできる「作業」があるのです!!もっとも、この作業所は民家を借りたもので、とにもかくにも手狭です。もちろん財政的にも厳しいものがあり、わかばの会という後援会が支えていますが、作業所支援も単年度の更新で、いつ切られるかという不安がつきまといます。
 実は、中学の先輩から頂戴した課題は、「いち・にのさん」の新居探しです。そこから、問題の本質を探っているわけです。
 例えば、学校の空き教室は使えないか、学校に福祉作業所を組み込めないか、これが、佐藤真治の新福祉政策になります。ノーマライゼイションを言うならお年寄りや障害のある方こそ街中に暮らすべきなのです。
 今議会で、作業所支援を質問しましたが、さらに一歩進めたく思います。9月議会に向けてのテーマその1です。


 この日曜日に、永燃の永野社長がされている乗馬を通した障害のある子ども達へのセラピーの発表会を見させて頂く中で、「人格」という言葉が、キーワードであると知りました。実は、石原都知事が重度障害の方を見て「彼らに人格はあるのかね」と発言したことに端を発しているようです。

 今日「いち・にのさん」の新聞に答を見つけました。「どんなに障害が重い人でもその存在が他に影響を及ぼすことが人格である。そして、その人格を認めようとする努力が必要である。」と。
 ベッドや床に何人も「並べ」られている最重度の方々の風景を思い出しながら、命の意味、重さ、尊厳、幸せの意味・・・・について考えています。

 自分の弱さやわがままを気づかずに、誠意のある人間やもっと弱い人間にぶつたり、攻撃する、要するに単に甘えていることに平気な健常者よりも、もっともっと大切なことを彼らはその身をもって悟らせてくれます。「この子は不幸だけど、家族は、この子の兄弟は、別に不幸じゃないんですよ。」と言われたお母さんの言葉の意味を模索しています。
 彼らは、間違いなく「人格者」です。


 膨らんできた妻のお腹を見ながら、はて父親として、一人の人間として、なにより議員として、何ができるかいのぉ、と思わずにおられません。どんな子が生まれてくるのかしらん?どんな課題があるかなぁ・・・・・。

 長くなりました。すみません。

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