2003年12月14日(日) 【地域の中の学童保育】

 今朝は、冷え込みの中、ある中学校区の3つの体育協会の親睦グラウンドゴルフ大会。私も、手がかじかみながら、久しぶりの半ラウンドで、スコアは、31!

 この体協名物とも言える、障害物グラウンドゴルフで、間違っても、ホールインワンは出ないような難コース。なにしろ、目標は登り棒の林や、サッカーゴールの向こう。

 体育協会、あるいは、スポ少の指導員の先生方は、まさに汗をかいて、地域を支えておられます。
 あちこち跳ね回るボールに、大爆笑をしながら、1年の労をお互いに労っておられるようでした。


 午後からは、岡山市学童保育連絡協議会の‘萩原市長と語ろう!岡山市の学童保育の集い‘に、お邪魔させて頂きました。岡大の講義室の会場は、300人もの人でいっぱい。
 市長と児童やりとりは、三丁目劇場並みの面白さでした。

 それにしても、私も「業界」の者ですから、ライブで、300人相手の市長の力量には、ただただ感服いたしました。


 現在岡山市内には、約85小学校区がありますが、そのうち58ヶ所に、学童保育が設置されています。
 運営費については、市から一定の補助金が交付されていますが、保護者が、保育料も支払い、地域の運営委員会により運営されています。

 学校の敷地内にある郊外の地域では、需要の多さに、施設が手狭になっているようなところもあり、今後、学校以外の公共施設や民間施設をいかに活用していくかが、大きな課題になっています。

 また、これは、以前から、時には、公民館の嘱託職員と並べて議論されていることもありましたが、指導員の待遇面での充実が、急務になっています。
 私も、指導員お方のお話を伺いそびれていますが、是非、直接お邪魔して、現状を尋ねたいと思います。


 さらに、私も今回の11月定例会の一般質問で取上げましたが、学童保育への障害児の受け入れも大きな課題です。実は、本会議では、答弁漏れのように答弁をかわされてました。


 また、9月定例会では、保健福祉部長答弁で、学童地域支援事業への良くない答弁も頂いています。

 ちなみに、その時の答弁は、下記の通り。
 『岡山市との関係におきます学童地域支援事業についてでございますが、この事業は、県の事業として国補助制度を取り入れて行っております、放課後児童健全育成事業を補完するものでございます。

 岡山市、倉敷市の放課後児童健全育成事業は、中核市みずからの権限をもって行っておりまして、もともと県の補助が入っておりませんで、県の事業とは別のものでございます。そういった趣旨から、単県制度の学童地域支援事業におきましては,中核市を補助対象から外しているものでございまして、御理解賜りますようお願い申し上げます。』

 これは、いわゆる身も蓋もないという答弁でした。


 そして、想像するに、これからは、延長保育の問題も出てくると思います。現在の保育園へのニーズをみれば、数年後必ず必要になるのではないでしょうか。

 昨春まで、私の母は、夜間保育園を経営していたわけですが、行政の支援は非常に薄いですが、確実に、ニーズのあるところです。ただ、正直、夜中に帰る子ども達を見ていて、親も子も、楽しい状況ではないと、私は感じていました。


 本日の集いで、一番大きな問題は、要するに、学童保育が、福祉なのか、子育て支援なのか、という問題だと思います。

 現在は、積極的に親が関与して運営に当たり、子ども達にとっては、異学年交流を含めた地域教育の場として、学童保育が、大きな成果を上げているわけですが、昭和50年はじめに、いわゆる「かぎっ子教室」として教育委員会が関わっていた頃から、ここまでの間に、保護者の先輩方のたいへんなご努力があったということです。
 その歴史的な思いの部分を保護者が継承して行くことが、大前提になります。

 しかし、確かに、今までは、親や地域が、学校に関わる端緒になったとしても、おそらく、ある程度出来上がった状態以降の運営にあたっては、保護者の世代間ギャップも生まれかねないのではないか、との危惧もあります。

 仮に、学童保育は、福祉的側面が強いので、まずは、保護者の自助努力でということになるのかもしれませんが、子育て支援ということであれば、指導員の待遇や、運営面でも、より潤沢な補助金を行政が出すべきですし、否むしろ、行政がすべきである、つまり、行政のシステムとしてあるものなのだ、という主張も、私は、あながち間違いだと思いません。

 ある意味、学童「保育」という言葉が、「教育」を含む方向にある中で、行政の考え方も、変わって行ってもらわなくてはいけません。

 いずれにせよ、学童保育が、制度的な発展過渡期であること、また、私の子供が3才で、私自身が、いまだ想像の域にあることもあり、十分に問題を把握できてはいないと自覚いたしますが、引き続き、子育ての先輩方のご指導を頂きつつ、この問題に取り組んでまいります。

 岡山市も中核市であり、県という組織では、もどかしいことも多いのですが、是非、皆様のご意見をお知らせ下さい。

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