2007年9月29日(土) 【『遙かなる影』】

 本日は、午後から、ある病院の生活訓練(社会復帰)施設主催のサロンにお邪魔させて頂きました。おそらく、精神内科の関係で、地域と院内の中間施設が、ここまで、うまく連携できているのは、全国にもそうないと思われる素晴らしい試みです。施設側の努力、町内会の協力、全て人と人の繋がりで、少しずつ紡いでいかれたものが、結実しています。

 今年は、例の「ちくわさん」や、うらじゃの連が登場し、なにか幻想の中にいるような弾けるような青年の笑顔に、しなやかな体の動きに、逆にいろんなことを考えました。
 患者さんは、どう感じているのかな???

 もちろん、いわゆる障害を持つ御本人が一番辛いですが、家族も辛く、おそらく、あの時の自分が悪かったのだろうか?あの時ああしておけば、発症しなかったのではないか?と自分を責め上げている方もあるでしょう。
 かえって身内の方が、動けない時に、第三者の方が投げかけてくれる笑顔は、どれほど救いになるでしょう。

 それにしても、どうやったら弾けるような笑顔が帰ってくるのでしょうか?なにか雄大な景色を見たら、少しは変わるのでしょうか?社会のとは言うまい、いったいなんの影なのかなぁ・・・・。

 あらゆるハンディは、いつでも、誰にでも、持ちうることです。それを受け入れられるだけの用意、地域社会の懐の深さを作っておく必要があります。
 それにしても、なにか一身に光を浴びていると勘違いでもされている昨今話題の方も、おられましたが、深い影を落としていることも謙虚に知るべきです。その笑顔を見るたびに、ただただ悲しくなります。

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