2001年8月26日(日) 【福祉・環境産業立県】

 明日27日(月)より、ママカリフォーラムで、3日間にわたり開催される「第16回リハ工学カンファレンス」のプレイベントとして、市民公開講座「福祉用具により自立と介護」が、開催されました。
 昨年の定例会での一般質問で、岡山県の支援をお願いした催しであり、門外漢ながら、午後からの講演会にお邪魔しました。


 リハ工学カンファレンスは、障害者・高齢者が社会生活、あるいは日常生活の場で、自立支援・介護支援のために利用できる機器や技術について、障害者・エンジニア・リハビリテーションスタッフ・福祉関係者など異なる分野の参加者が、「発表」を通じて、意見交換することを目的としています。

 イメージとしては、学会のような、しかし、あくまで実学、実践というか、どこかむしろ見本市のようなそんな雰囲気です。
 先日、商工労働警察委員会の県外調査で訪ねた大阪のATC(アジア太平洋トレードセンター)のITM(インタ−ナショナルトレードマート)棟にある「ATCエイジレスセンター」のような福祉用具の展示が、行われます。


 残念ながら、リハ工学カンファレンス初の市民公開講座に、一般の参加者は、極めて少なかったのですが、萩原市長の岡山市の福祉の取り組みの紹介もありましたが、私には、後藤講師の「福祉用具と産業」という講演が、極めて示唆に富んでいるように思いました。

 福祉用具の市場規模は、3兆円。地域でも、先進技術、中小企業の小回り性、地域独自の技術を生かして取り組める分野で、社会的ニーズ対応型産業である、とのこと。
 実は、ここのところ、「こころ」に頻繁に登場する「オンリーワン」そのものだな、と思いました。相対的優位性(いわばブランド)やシェアが問題なのではなく、個々の方の絶対的価値に基づく産業。


 しかしながら、例えば、岡山県でも、縦割り行政の中で、福祉(用具)産業というと、商工なのか、保健福祉なのか、所管がはっきりしません。しかも、新技術には、情報産業も大きく絡んできます。行政としても、明確な支援を打ち出し難いジャンルです。
 同時にそれは、産官学の連携の問題でもあります。
 また、環境産業に関しても、同様のことが言えると思います。

 前述の大阪のATCでは、情報:ソフト産業プラザ「IMedio」、環境:大阪環境産業振興センター「ATCグリーンエコプラザ」、福祉:「ATCエイジレスセンター」が共存しています。
 全ては、連関するのです。


 岡山県の優位性は、「晴れの国」、IT先進性、物流拠点性に依拠していますが、産業振興に繋がっているとは言い難いと思います。
 今後、何を基軸にした産業を形成するのか、環境、健康(福祉)、観光の3Kには、夢があり、その夢を繋ぐのがITである、というのは自明です。

 福祉・環境産業立県のために、例えば、研究開発に対して、ある種、偏った支援や誘導策があって良いのではないか、と思います。
 その点につき、岡山市、岡山県の「リハ工」への関わり方について、やや認識が甘い、という気がしないでもありません。


 関係者の方から、縦割り行政の対応先の問題に加えて、例えば、JR岡山駅から会場周辺までが、「福祉のまちづくり」だの「国際福祉都市」と言いながら、必ずしもバリアフリーでないことや、障害のある方の宿舎が、絶対的に不足していることの指摘がありました。

 平成17年「晴れの国おかやま国体」の年には、全国障害者スポーツ大会も開催されますが、国体で、優勝できないよりも、様々な面で、バリアフリーで、お迎えない方が、岡山県の恥になるかもしれません。


 なお、今日の講演会も、手話に加えて、要約筆記クラブが、活躍されておられたことを紹介させて頂きます。

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【アメリカ合衆国地方議員・政治関係者と語る会】

 先般の通訳ボランティアのお願いに、早速ありがたいご紹介を頂戴致しました。本当にありがとうございます。引き続き募集中です。

 語る会は、おそらく9月24日(月・祝)午後7時からになると思います。場所は、必ずしも酒席を好まない佐藤真治が、語りあいたい方と、焼き鳥を食べに行く、分団長のお店。お馴染みの磨屋町の「星乃家」さんです。
 当日は、30歳代の自民党岡山県議会議員6人総出席で、調整中です。

 語学力に自信があられるか、国際政治に感心のあられる方、どうかご一報ください。

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