2001年1月12日(金) | ||
【カッコーの巣の上で 県立岡山病院】 | ||
本日は、議員の公務として、決算特別委員会県内調査に地元議員という形で参加しました。日程のうち、岡山空港、生涯学習センターについては、何度も訪ねた場所であり、県立岡山病院についての調査の一部参加の形をとりました。
個人的には、まるで監獄のようないわゆる「保護室」の風景が、今も頭に焼き付いて離れません。私立のいわゆる精神病院を訪ねたとき、県立岡山病院のような鉄格子の部屋が並んでいたというイメージは、なかったのですが、老朽化した建物とも相俟って、今時こんな・・・と、多少なりともショックでした。 県立岡山病院は、精神保健及び精神障害者福祉の関する法律第19条の7の規程に基づき設置を義務づけられた病院として、昭和30年にその設置が県議会で議決され、爾来40年。精神分裂病を中心とする精神疾患に関する医療のほか、精神科救急診療や勤労者のための夜間外来などに取り組んでいます。 近年バリアがとられつつありますが、従来なら、この種の施設では異例とも言える、鹿田本町といういわば都心部にあり、この度、建替整備基本計画に基づき、昨夏その基本計画に着手したのは、ご案内の通りです。 平成16年度までに、約81億円(用地取得費含む)かけて、まさに現在のすぐ横に建替計画が進んでいます。 24時間の精神科緊急医療や薬物・覚醒剤中毒者、複雑困難事例の治療など民間病院では対応しづらい医療へ積極的な役割を果たす(いわゆる精神鑑定も含む)ことが、期待されているわけですが、そもそもこういった自治体立の病院の今後のあり方自体、実は大きな問題かもしれません。 その他、いわゆるハードを整備しても、ソフトが整わないと意味がないのですが、民間に比して、医師、看護士、PSWが不足しているようですし、とりわけ、児童・思春期対策については、現場と本庁側に見解の相違があるほど、課題も多いようです。 障害についてキリスト教的な贖罪で語ることを私は、好みませんが、精神障害については、社会が生み出す側面も否めないと思います。薬で抑えられても、おそらく発生自体が、今後減ることはないと思います。否、我々とて、いつカッコーに弾き飛ばされるかわからないのです。 決定的な相違なんてあるのかな、違い続ける確証があるのかな、とも思います。たまさか、お互いの場にいるけれども。 ともあれ、人権に十分配慮しつつ、速やかに計画が実施されることが肝要だと思います。 | ||
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