2002年7月19日(金)【勝英県内調査より】

 本日は、地区老人クラブの旅行の見送りの後、生活環境保健福祉委員会の県内調査で、勝英地方振興局管内を回りました。
 前回の調査が、高梁地方振興局管内、阿新地方振興局管内、8月7日が、井笠地方振興局管内の調査です。

 私が大学の後輩ということもあり、敢えて生意気を申し上げれば、倉敷選出のO委員長が、非常に真面目で勉強熱心な方であるため、今年は、4年間で、一番内容が濃い県内調査であるように思います。

 オンブズマンはいろいろ指摘する(本日もなにかの調査をされたようですが詳細不明)のですが、25人乗りの議会の小型バスで行く調査は、遠足というほど快適なものでもありません。


 ちなみに、本日は、美作町の勝英地方振興局、勝央町のファーマーズマーケット・ノースビレッジ、奈義町の人工造林地、勝北町の社会福祉法人「日本原荘」、作東町の斎場(レインボーホール)の駆け足の調査でした。


 勝田郡、英田郡の10の町村からなる勝英局管内は、ご案内の通り、非常に個性の強い施設がある町村が多く、先のWカップのスロベニアのキャンプ、来年の大河ドラマ「武蔵」の大原町、なぜか丹波黒になってしまう日本一の生産の黒大豆も好調で、何かと話題が多いところです。

 ところが、一方、高齢化率は、30%に近く、県平均を大きく越え、大規模な町村合併の話も持ち上がっています。さらに、岡山情報ハイウエイの整備も、遅れ気味で、現在3町村のみで、今年度中で、10市町村に敷設が終わります。

 広域的には、智頭急行は好調ですが、姫路・鳥取線、岡山美作線など、まさに、これから、南北を結ぶ道路と中国横断道が結節していくという地域です。


 本日の調査先は、いずれも考えさせられるものばかりでした。

 農業体験交流施設として、かなり魅力はあるファーマーズマーケット・ノースビレッジも、町への移管の問題は、バブリーな県施設の未来を占います。また、水源かん養税が問題になっていますが、間伐の推進等による森林整備の必要性を痛感しました。森が死ねば、川が、海が、自然が、人間が死にます。

 また、社会福祉法人「第3日本原荘」で見た痴呆性老人の姿には、本当に思うところがありました。昭和14年生まれの両親と、1歳8ヶ月の子供も持つ37歳の私は、働き盛りではあるけれど、これから20年、あらゆる事態を想定し、なにがあっても「覚悟」しなくてはいけないのだ、と、痛感しました。
 議員である前に、一人の人間として正直、生きて行くことに不安もあります。しかし、誰も持つ不安を少しでも和らげるために、議員として、やらないといけないことがあります。
 加えて、自分自身の体調も万全とは言えないと自戒もしました。
 責任重大です。

 また、「愛と長寿と田園調」をキャッチフレーズにしたまちづくりをして「バレンタイン日本の里」と自称する作東町の斎場(レインボーホール)は、超高齢化社会を先駆ける施策でしたが、8000人規模の町で、これだけの事は、今後出来ない時代になってくるかもしれません。
 市町村合併は、これだけの思いのあるまちづくりを果たして可能にするでしょうか。


 こうした県内の調査では、あらゆるもの全てが繋がっているのだぞ、と、都市部に住む人間を謙虚にさせます。
 全部ひっくるめて、岡山であり、日本です。

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