2013年1月17日(木)
【「ESDに関するユネスコ世界会議」を考える その1】

 本日は、朝一で、サウスビッレジ前で街宣。

 特に、18年前の今日、阪神・淡路大震災が起き、お隣の兵庫県で、6000人以上の方が亡くなられたこと。多くの岡山県民の皆様が、ボランティア元年と言われるこの年に、活発な支援活動を行ったこと。それでも今も、災害の影響で苦しんでいる方がおられること。我々も、きっちりと防災意識を持つこと・・・。
 結局、通学している小学生に、熱く語ってしまいました。彼らの誰も生まれていない頃の話ですが。

 ライオンズクラブの委員会や顧問をさせて頂いている団体の新年会などもありましたが、今日は、特に、先日来からの課題なのですが、来年秋に岡山市で開催される「ESDに関するユネスコ世界会議」を考える日でありました。

 大部になりますので、何回かに分けて、考えてまいります。

 THE BOOM =『風になりたい』http://www.youtube.com/watch?v=QQtHo0wG__k

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 ESDとは、Education for Sustainable Development(持続可能な発展のための教育=「持続発展教育」)の略称です。

 そもそも、ESDは、教育の場や生徒の年齢を限定せず、場所・時間に縛られずに誰もが参加することのできる生涯教育であり、その成功例の多くは、各々の地域に深く根付いています。




 実は、 ヨハネスブルグ・サミットおいて、2005年から2014年までの10年間を「国連持続可能な開発のための教育の10年(UNDESD)」とされた決議案は、実は、当時の小泉首相の日本国政府・NGOの提案であり、第57回国連総会において採択されました。

 これにより、各国がユネスコ提案の国際実施計画案にもとづいて、実施措置を取ることが求められているのですが、その最終会合の一部を岡山市で行うという、ものすごい話です。


 なぜ、岡山なのか?なのですが、

 なによりも、それまでも、旭川流域ネットワーク(AR-NET)や1999年の「第55回日本ユネスコ運動全国大会 in 岡山」の活動も活発に行われていたわけですが、懇意にさせて頂いている岡山ユネスコ協会の池田満之理事が、岡山市特別代表に任じられて、前述のヨハネスブルグ・サミットに出席し、ユネスコ主催の「持続可能な未来のための教育」会合において、現在ある岡山ESDプロジェクトのもととなる岡山市の提案を世界に向けて行ってきたこと・・・それが、そもそもの岡山市での最終会合が実現する契機です。

 とくに、岡山市北区の京山地区でのESD活動の直接のリーディング・プロジェクトとして、2003年の「子どもの水辺てんけんプロジェクト」があり、中学生をリーダーとして、特に子どもの視点を重視しながら地区内の全世代合同・学社連携によって行ったことにより、単に、環境教育・環境学習という枠を超え、地域が抱えている課題を地域全体で認識・共有し、地域としてその改善に取り組んでいこう、また、そうした活動を通じて地域を担う人づくりを地域で行っていこう、地域内の「絆」を再構築していこうという気運が、高まってきました。

 そして、区内の小中学校の校長先生や公民館長、NGO・NPOの代表、地域の代表などといった主要セクターの代表者が集まり、それが、2004年からの「岡山KEEP」、さらには、2005年からの「岡山市京山地区ESD推進協議会」の流れになってます。
 私も何度か、京山公民館で、拝見をさせて頂いております。

 そして、公民館を核に小・中・高・大の学校と地域やNGO・NPOなどが世代をこえてつないでいくこうした試みが、国連大学が提唱している「ESD推進のための地域の拠点整備プロジェクト(RCE)」とも連携して、市が核となった地方自治体ベースでのESDの推進事業が体系的かつ組織的に進み始めました。

 そして、2005年に、現在は、認定NPO法人になっている「持続可能な開発のための教育の10年」推進会議(ESD-J)の主催で、岡山国際交流センターにおいて、「持続可能な開発のための教育(ESD)円卓会議 in 岡山」が、開催されています。

 その後も、あるいは、COINN(特定非営利活動法人 岡山県国際団体協議会)も中心となって、文部科学省等との緊密な連携がなされています。


 かような下地があって、昨年の8月21日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)と日本政府は、「国連持続可能な開発のための教育の10年」最終年となる2014年に、我が国で開催される『持続発展教育(ESD)に関するユネスコ世界会議』の目的、日程等を決定し、会場地に、岡山が選ばれました。


 まず、来年11月10日(月)〜12日(水)には、愛知県・名古屋市で、閣僚級会合及び全体の取りまとめ会合が、開催されます。
 ここでは、国内外から数十名の閣僚を含む約1000人規模の会合であり、「国連持続可能な開発のための教育の10年」の活動を振り返るとともに、2014年以降の方策について議論を行います。

 また、岡山市で開催される各種ステークホルダーの主たる会合として、3つ。ちなみに、各種ステークホルダーには、国連機関、研究者、学校関係者、民間企業、NPO等が想定されています。



 そして、これらの会合は、ユネスコの協力を得て開催するもので、その成果としては10年を振り返るとともに、2014年以降の方策について議論し、名古屋での閣僚級会合及び全体取りまとめ会合に反映させる予定です。

 @「ユネスコスクール世界大会」
   来年11月6日(木)〜8日(土)
  国内外から高校生と教員200名を招へいし、ESDに関する議論を行います。

 A「青年フォーラム(ユース・カンファレンス)」
  来年11月7日(金)
  国内外から青年を数十名招へいし、ESDに関する議論を行います。

 B「持続可能な開発のための教育に関する拠点の会議(グローバルICE会議)」

  来年11月4日(火)〜7日(金)
  国連大学認定「ESDの地域拠点(RCE)」の関係者が参加し、ESDに関する議論を
  行います


 これに加えて、
  公民館・CLC(コミュニティラーニングセンター)会議
  来年10月上旬
  主に、アジアのCLCや日本の公民館関係者などが参加し、主に、社会教育における
  ESDに関する議論を行います。


 ところで、推察するに、多くの市民の方々が、ESDという耳慣れない言葉の会議が、あるやら無いやら、よう分からん、というのが、実情ではないでしょうか?
 そして、岡山の「ESDに関するユネスコ世界会議」は、本当に大丈夫かな?という不安があるというのが、私の本音です。

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