2002年3月19日(火) 【海外直結戦略】

 本日は、特に、会場である国際交流センターや、NGOを今議会の一般質問に取り上げたため、岡山県主催の国際交流フォーラム「ローカルトゥローカル」に、途中から出席させて頂きました。

 リージョナルNGOということになれば、他県のNGOの事例を伺うと、かえって、その事例がどうというよりも、岡山のAMDAやユネスコ、AEAなどの動きや、トピアの会や南北ネットワーク、宗教NGOのネットワークなど、全国的にもかなり進んでいるのではないかと思いました。


 ただ、私が、感心したのは、仮にA県としますが、A県の「海外直結戦略とグローバル・ヴィレッジ構想」の紹介でした。A県は、「交流・連帯・創造」を国際交流のみならず政策理念に掲げ、「情報」と「国際化」をバックボーンに、積極的に、「海外直結戦略」を展開しています。

 実は、A県や岡山県、他に3県は、県内総生産(GDP)が似通っていて、南米チリに匹敵します。ちなみに、チリは、国際的には、42位ということで、一人当たりのGDPになおすと、岡山県やA県は、デンマーク(世界5位)に匹敵します(なお、日本が世界2位ですから、日本では平均以下)。
 岡山県とチリが一緒だからどうなんだ、と言われて、どうなんだ?

 このことをもって、人材育成のために海外駐在員11ヶ国11人、外務省派遣6人、知事自ら4年間に24回海外出張して、グローバル・ヴィレッジ(地球村)を目指すということですが、やはり、協定や覚書きとなると、事前調査とフォローアップは、かなり大変だそうです。

 東京都石原都知事が、海外駐在員を廃止したわけですから、かなり、個性的な施策と言えそうです。
 その成果は、というと、花づくりや音楽の交流、食料確保の約束等、私が、A県の議員だったらどうだろうか、と思わず、考えてしまいました。ただ、同県の国際情報拠点施設は、かなりのもののようです。


 もっとも、岡山県の「夢づくりプラン」の中にも「海外直結戦略の展開」という言葉は出てきますが、大人しい範囲の記述しかありません。A県は、山に囲まれ海がありませんが、我が県は国際航路もあり、精神風土も違うでしょうから、一概に比較できません。
 多分に首長の意向があるとすれば、知事交替後の県政に速やかに引き継ぎされるかもわかりません

 ただ、とりわけ、「情報」や「文化」で、ヨーロッパ諸国の街と直接交流を持つA県の評価は、今日すぐすべきものでも、できるものでもありません。
 財政状況厳しき折りに、バブル時のようなはしゃぎかたと批判されているのか、将来を見越した素晴らしい取り組みと県民に受け入れられているのか、定かではありませんが、我が県と規模の近しいA県の動きに注目したいところです。

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