2001年7月23日(月) | ||
【「ミス岡山」が帰ってくる!!】 | ||
久々に、ちょっと夢のある話です。
「ミス岡山」と聞いて、ピンと来る方は、かなりの博学です。人間の女性ではありません。「ミス岡山」というのは人形、いわゆる答礼人形です。 今を遡ること78年前。日米間で、人形交流が行われました。まずは、アメリカから送られてきた青い目の人形に、答礼という形で、昭和2年、全国から58体の人形が、アメリカに送られたのです。 この中には、台湾、樺太、関東州、朝鮮、大日本を代表する人形も含まれています。 岡山からは、「ミス岡山」が、岡山県を代表して、海を渡りました。当時の新聞を見ると、今の番町にあった教育会館で、かなり盛大に、平和の答礼使の送別会が、開かれています。 京都生まれのニ尺二寸の純日本人形で、お嫁入り道具も持って、当時の価格で350円。現在の価格になおすと、んーと、よくわかりません。 「ミス岡山」は、岡山県下の子ども達の手紙や童謡を携え、東京で全国から集まった人形と合流。横浜発の天洋丸で、アメリカに旅立ったと、あります。 大きな戦争を経て2000年現在、現存する答礼人形は、42体。「ミス岡山」は、ノースダコタ州に渡り、今は、州立大学の所有になっています。 ところで、この答礼人形のうち、実家に里帰りした人形が、2000年1月現在29体。 そして、この夏、こっそりと「ミス岡山」は、日本に帰ってきます!! 目的は、浅草での修繕ですが、来春には、岡山に里帰りの予定です。 さて、ここで問題になるのが、彼女の渡航費用です。実際彼女は、文化財で、美術品扱いの高額な輸送賃がかかります(ざっと諸経費200万円)。 なにより、中には白髪になった人形もあるそうで、魂が宿っているかもしれません。とてもむげに扱えません。 78年ぶりの故郷で暖かく迎えてやりたいのが、人情というもの。そこで、当方に相談が来たわけです。 お隣の香川県は、助成が、広島県では、知事のポケットマネーから、ということですが、さて、岡山はどうするか。 本日は、日米文化交流協会の方と岡山県の国際課に相談に行きましたが、やはり県費でというと難しいものがあります。また、本年度事業に該当するものがなく、補正や来年度新規事業も厳しいと思われます。 なにしろ、「ミス岡山」で何をするか、というのも問題です。 実は、岡山県には、アメリカから送られてきた3体の人形があります。また、来年は、サンフランシスコ講和条約50周年の年です。 このあたりをうまく組み合わせて、日米人形展のような企画を民間サイドで、できないか、という話になっています。 今日は、そこまでで、また、仕切り直しということになりました。 なにか、良いアイデアは、ないでしょうか? いろいろな可能性がありそうなのですが、どうかお知恵をお貸し下さい。 | ||
Copyright (c) 2001 SHINJI SATO Inc. All rights reserved.satoshin.jp |