2001年3月12日(月)
【私の目指すもの  選択的納税制度】

若気の至りの長文でございます。個人政治史的には、歴史的なものです。

昨日、大阪で某野党のNPO政策フォーラムに出席し、新幹線の中で、事務事業評価の本を読んでいるうちに、ふと考えたこと。では佐藤真治は、究極的には、何を目指すのか。何が目的で政治業界にいるのか。
 答は、ひとつ。「選択的納税制」。

 アメリカの独立戦争は「代表無くして課税なし」で始まり、日本の一揆も、五公五民だの、結局は、租税の話。政治を変えるには、納税の仕方を変えるしかありません。


 今の市民・県民の皆さんの政治に対する一番の不満は、何でしょうか。

 ここからは、超岡山弁。
 なんで、わしらの税金をあんな風に使うんなら。おどりやぁ、ええかげんにせーよ。これに尽きると思います。

 公務員は、なんで雇用保障があって、首にもならんと、利益もねーのに賞与が出て、恩給が出て、しかも楽な仕事で、偉そうすんなら。新聞ばぁ読んで、5時ぴったりにゃぁ、帰りょうろうが。ほんで天下りして、仕事もせんと、ぎょうさんお金もろうて、ちばけとんか。

 議員が、なんの仕事しとんなら。いっこも働きょうりゃせんのに、自分の懐を肥やすことばぁ考えて、なんであんなもんに、わしらの税金払わにゃぁおえんのなら。ろくなもん、おりやぁせんじゃねーか。なんなら、ほんまに。

 国会は、なんなら。やっちもねぇ権力争いばかりして、予算の審議やこ全然しょうりやぁせんがな。自分らのことばぁじゃ。国会まわすのに、なんぼかかると思うとんなら、ええかげんにせえーや。ほんまに、国のこと考えとんか。

 どうすんなぁ、借金は、でーが払うんなら。結局は、市民じゃろうが。いらんもんばぁ作ってから。でーが、儲けるんなぁ。わしら、関係ねーがな。チボリじゃぁ、吉備高原じゃぁ、どねんすんなら、あんなもん。どねんかせーや。

 佐藤は、なんなら。おめぇ、当選してから、嫁さんもろうて、子どもができて、せーがなんなら。おめぇが、なにしたいうんなら。太っただけか。

 (誤解もありますが、妙にリアル!!)

 わしゃぁ、もう税金やこ払わんで!やっちもねー、でーが払うか、そんなもん。

 そうです!!私たちは、税金を払いたくなのです!!こんな馬鹿な政治をするなら、びた一文払いたくない!
 少なくとも、例えばチボリの借金の部分は税金の支払いをNOと言いたい。どんなことがあっても、ある事業について、私のお金を使われるのはいやだ。

 けれども、もしも、他にもっと真剣に世の中のことを考え、汗を流してくれる人がいるなら、その人に、税金分をまわしたい。本当に困っている人を救えるなら、そこに自分のお金を回して欲しい。そうも思います。
 行政の手の届かない環境、保健、福祉、文化、まちづくり・・・・・で、汗を流す方を支援したい。もしも、アダプトなどと称して、行政から補助金で縛られて、要するに行政の下請けをするぐらいならば、くだらない行政の干渉を介さずに、直接、その活動団体に手渡したい。

 そこに、NPOがあるのです。


 選択的納税。すなわち、一定割合については、認定NPOに寄付することで、市民・県民税を免除するのです。つまり、市民・県民は、納税を自治体とNPOに、振り分けるのです。
 換言すれば、自治体は、あくまで市民・県民サービス機関。充分な住民サービスが展開できねば、収入が減るのです。
 窓口の対応が不適切。それなら、今後は、税金の一部は、NPOへ払いますよ、でいいのです。

 行政でないと困る?多分困りません。行政より早く道路舗装するNPOがあったって良いのですから。行政が、細れば、その分民間に行きます。何も、行政がしなくても良いんだよ、そんなことは、と、言えば良いのです。
 職員が、困る?思いがあれば、NPOに行けば良いのです。職業としてのNPOです。

 行政には、明確な事業目的、手段、評価を示す必要が生じます。くだらない議員の関与があれば、白日の下に晒されます。
 まさに、市民・県民の行政サービスに対する評価が、予算規模に反映されます。職員の賞与、負債の返済。全て、自治体という会社の営業努力にかかってきます。職員の一切の甘えは許されません。
 もう、行政は「お上」では、ありません。行政権限など、納税の仕方で、縛ることができます。偉そう言うなら、払わんよ。それを合法的に制度化するのです。もちろん、一定割合に限ってですが。

 行政は、我々の税金を自分達の裁量で振り分けられると勘違いしています。あんた達のお金じゃないんだよ、それを解らしめる必要があります。人の金をなんじゃと思うとんなら。今は、封建時代じゃないのです。公務員試験に通ったら「お上」か。公務員は、公僕でしょう。私もですが(特別職公務員)。

 一方、NPOも、もはやボランティアと混同されることはありません。非営利活動として、雇用が創出され、スタッフも有給で雇える資金が入ります。
 しかし、同時に、透明性も確保されなくてはいけません。評価が低いと募金が集まりません。つまり、NPOの競争が始まるのです。自分が好きで、良いことしてるんだから良いんじゃない、というのは、ボランティアには、通用しても、この場合のNPOには、通用しません。
 NPOも、成果を上げなくてはいけません。



 あらゆる革命は、納税先が変わるだけです。政体の違いは、再分配の仕組みの違いです。
 政治を変えるには、納税の仕方を変えないといけません。政権を変えても、行政の中身が変わらねば、なんの意味もありません。

 「選択的納税制」。これが、私の政治活動のキーワードです。これができたら凄いことです。


 NPOは、ある面で、政治を日本を変える力を持っている。どれだけ、皆さんは、お気づきでしょうか。

 石井知事は、NPOの活用を言われますが、「社会貢献活動」という安易な言葉に警鐘を鳴らさせて頂いたように、協働できるNPOの自立のためには、納税面も含めてNPOに行政の一部をシフトしていく必要がある、その覚悟があられるのか伺ってみたく思います。
 NPOは、行政の補完ではありません。むしろライバルになることが、望ましいのです。


 そんな問題意識を持ちつつ、31日の自民党NPOセミナーの準備を進めてい きます。

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