2005年1月19日(水) | ||
【児島湖に発生するユスリカの話】 | ||
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本日夕刻は、第60回国民体育大会冬期スケート競技会アイスホッケー競技会岡山県選手団壮行式が、ウェルサンピア倉敷で開催され、文教委員長として恒例のガンバローコール!! 2月1日には、議長代理で、開会式にも出席させて頂きます。いよいよ天皇杯・皇后杯への道が始まりました。 今日は、妙な一日で、午前中は、本庁内をうろつきながら、児島湖のユスリカ大量発生対策について、とある場所でのヒメボタル保護について、市の建設残土処理条例改正の動きへの対応について、埼玉県の放課後児童クラブの取組みについて、群馬県玉村町のインターナショナルコミュニティースクールについて、立志式について・・実にバラエティーに富んだやり取りで、おもしろくありました。 特に、大きな問題は、児島湖周辺のユスリカ大量発生について。この蚊の生態というのは、私は、よく知らなかったので、聞けば、たいそう勉強になったのですが、何が分かったかというと、もうどうしようもないというのが、よくわかりました。深刻。 解決策は、あるにはありますが・・・・。 ======================================= ↓ 詳しくは 毎秋、児島湖周辺には、アカムシユスリカが大量発生していましたが、特に昨年から、春先からオオユスリカが大量発生するようになりました。 大きな蚊柱というのを皆様をご覧になったことがあられると思います。自動車のフロントガラスに、ベタベタへばりついたりしますね。あ〜気色悪い。 今から思うと、私も、高校時代は、田んぼ道を自転車通学で、しばしば蚊柱に突入し、期せずして、ユスリカを食べてしまったことがありましたが、気の毒なのは、光南高校の生徒達をはじめ、窓も開けられない地域の方々です。 ちなみに、 秋口に、大量発生するアカムシユスリカは、灰黒色。体長は、10mm。水温が、15℃を越える春から夏の水温上昇期に、60〜90cm底泥深く潜り休眠、10月〜12月頃羽化。 オオユスリカは、茶褐色。日本最大の12mm。年に2〜3回羽化して、羽化時期は、3〜4月、5〜7月、9〜10月。 いずれも、羽化時間帯は、日没後です。 つまり、ユスリカがいないのは、1、2月だけで、年がら年中、蚊がいるように思えるのは、そういうわけです。 ご案内の通り、ユスリカは、約500種もいて、アカイエカと違い、吸血性はありません(蚊柱に吸血性があれば、本当に恐ろしい)し、植物の害虫でもありませんが、「不快害虫」と呼ばれます。 特に、動きが鈍いため、洗濯物にくっついて取り込んでしまうというのは深刻な被害ですし、照明に集まって気色悪いです。 また、死骸が、子供の喘息の原因になるのではないか、という説があります。 一方で、幼虫の時に、底泥中の有機物を食べ成虫となって飛んでいくため、水質浄化の一端を担っているという説もあります。 以前は、幼虫や蛹のアカムシは、金魚の良餌や釣りの餌でしたが、最近では、獲って売るような人はいません。 大量発生の理由は、水質悪化の一言に尽きます。ゆえに、抜本的な対策は、水質浄化に尽きます。 児島湖の水質悪化は今に始まったことでもなければ、幾ら浚渫しようが、浄化されているということになっていません。 むしろ、生活雑排水や農業系の排水、特に、街自体の保水性が無くなり、アスファルトを洗い流し直接流れ込む雨水等々、もはや合併浄化槽や下水道整備だけでは、追いつけないような、現代人のライフスタイルや都市構造に起因する水質悪化は、止めようがないものになっています。 ただ対処療法として、 不要な照明はできるだけ消したり、電撃殺虫機や低誘虫照明器具の設置、湖岸の植栽を高く密にすることなどは考えられます。 また、大型の「ハエとり紙」ならぬ「蚊とり紙」の実験も行ったそうですが、次から次へと蚊が発生し、おっつかないというのが実状のようです。 しかし、化学薬品による駆除は、生態系を崩す恐れがあると、県ペストコントロール協会も考えておられるようですし、漁業権の問題などもあります。 というわけで、昨年、県、岡山市、玉野市も、「ユスリカ問題情報交換会」を立ち上げておられますが、効果的な撃退策が見出せずにいます。 喜んでいるのは、夕方に飛ぶコウモリだけでしょう。 ただ、はっきり効果が出る方策があります。確実に児島湖のユスリカが死滅する方法です。 それは、締め切り堤防を撤去し、塩水に戻すことです。 時として農業施策と環境施策は、矛盾したりしますが、締め切り堤防を撤去すれば、まず、せっかくの田畑はパー、しかも、短期的には、沈殿したヘドロで、瀬戸内海は破壊されます。 しかし、長期的には、干潟の浄化作用で、きれいになるかもしれません。何十年もかけて。 ただしかし、これは、もう大バクチです。 もっとも、実は、塩水系のユスリカもいるそうですが。 今となっては、あの数百億円かけた浚渫で、合併浄化槽が幾つできていたのか、あるいは、高額な水質浄化装置も購入できていたのではないかと恨めしくもあります。 児島湖の汚れが陸に出たのが、ユスリカですから。 我々の営みをあざ笑うかのように、今年もユスリカの大量発生が予想されます。 地域の方には、たまったもんではないのですが、成す術がないというのが現状です。 今日は、何が分かったかというと、どうしようもないというのが、よくわかりました。実に深刻です。 なにか良い手はないものか・・・? | ||
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