2002年10月13日(日)
【どねんしようか爆音暴走族】

 連休スペシャルの長文をお許し下さいませ。

 本日は、朝5時からの朝起き会の後、スポーツの秋、文化の秋で、地域のソフトボール大会では始球式、地域の体育祭で、借り物競争に参加等々。
 借り物競争のお題は、「両手で指パッチンができる人」・・・・。


 さて、7日のことになりますが、広島市役所に、本年4月1日に施行された「広島市暴走族追放条例」について伺いに行きました。
 実は、「岡山市中心部爆音暴走族対策会議」の日程と場所を決めたのは良いのですが、肝心の内容が決まらない状況にあり、16日に再度、当局と詰めることになっています。

 ところで、この条例について、伺いに行ったのが、広島県警ではなく、広島市市民局が担当というのが、広島市の取組みを象徴的に現しています。この条例では、第12条で、基本計画を定めることが規定されていますが、いわば市民憲章のような計画の策定は、教育委員会が中心に動いており、近々に示される予定です。

 また、昨年11月14日に設置された広島市暴走族対策推進本部の本部長は市長。事務局は、「教育委員会」の青少年育成部暴走族対策室で、事務局長は、教育長。本部員は、各局長(下水道局含む)、区長に加えて、市立大学事務局長、消防局長、水道局長、病院事務局事務局長。さらに、幹事会、部会(ワーキンググループ)といった、要するに、広島市行政が一丸となった組織です。

 そして、お気づきのことと思いますが、この組織には、広島県警は、直接関わっていません。
 つまり、広島市の取組み、また条例を読むと分かるのですが、広島市は、暴走族対策を青少年の健全育成に関わる問題と捉えているのです。

 もっと言えば、対処療法として、警察が出動することもありますが、根本的な問題、抜本的な解決は、青少年問題として、あるいは教育の話であると捉えない限り、この問題は終わらない、という経験則に基づいた取組みであるということです。


 ただし、広島市が、素晴らしいという気はありません。県警の作られた暴走族とはなにか、というビデオを見させて頂くと、パトカーに向けて消火器を噴霧するなど、想像を絶する無法者ぶりで、少なくとも、岡山は、一時の広島ほどは、酷くはありません。
 しかし、岡山は、一時の広島の方向に向かいつつあるのではないか、という指摘を頂き、そのことを否定できるものはなにもないようにも思います。


 ちなみに、広島の暴走族の特徴は、公共の場所において、「集会」と称して、特異な服装をし、顔面の全部もしくは一部を覆い隠し、円陣を組み、または旗を立て、威勢を示し、自己紹介し合うということがひとつ。
 これは、市民に著しい恐怖感を与えるものです。

 条例制定の直接の契機は、平成11年の「えびす講」での暴走族と県警機動隊の衝突でした。「とうかさん」や「フラワーフェスティバル」での蛮行は、しばしば、私もTVで観たように思います。

 さらには、「面倒見(全国的には、後ろ盾)」と称して、暴力団員が、暴走族同士の抗争の仲介に入る代わりに、暴走族が、例えば、会費月3000円あるいは様々な名目で、上納金を収める仕組みがあること。

 そして、暴走族は、青少年非行の先鋭化したものであり、ひったくりや窃盗の8割が少年で、うち8割が、暴走族と、要は、「犯罪予備軍」であると言わざるを得ないということです。


 これらが、どれだけ、岡山にあてはまるのか、あるいは、可能性があるのかは問題ですが、少なくとも、広島市は、こういった特徴への対策として、条例を制定したわけです。

 特に、集会については、公園条例では、刑罰でなく行政罰であったところ、市長(実際は、施設管理者)が退去命令を出すことができ、警告2回、3回目で警察が動くということになります。また、面倒見に対しても、教唆犯とすることで対応。
 また、特筆すべきは、時には、市長が先頭に立ち、毎土曜日には、市職員が2〜30人体制で、暴走活動に対する注意活動を実施していることです。
 岡山にとっては、モデルになると思います。


 しかし、岡山の爆音暴走族は、公衆の面前に顔を晒す広島に比べれば、落書き犯と同じように、ある意味卑劣で姑息です。
 市職員の方は、暴走族とのふれあいを強調されましたが、岡山にその機会があるでしょうか。

 さらに、いわゆる桃太郎通りの周回族は、話がまとまれば、新岡山港にでも行こうかという、男女問わず、さかった獣のような性交目的で、深夜徘徊しているとも思われ、これは、爆音暴走族対策とは異なる、岡山の色恋の品の無さ、あるいは、恋の街とはとても呼べない、お洒落な恋愛ドラマの舞台がない岡山という街の悲哀とも思えます。
 若者よ、色恋を安く上げてはいけません。(←どの顔で言うとんなら!?)

 ともあれ、桃太郎大通りは、昼は、街宣車、夜は、爆音暴走族と周回族とパトカーが駆けずり回り、本当に、これだけのワンダーストリートは、日本でも珍しいと思います。アドベンチャーやなぁ〜。
 このままで良いわけがありません。


 いずれにせよ、岡山は岡山の独自の対策が必要だと思います。そして、はっきりしているのは、対処療法的に、警察を責め上げても、結局、様々な事態が悪化する一方であるということです。
 このままでは、岡山で、消火器を撒き散らす奴が出てくるのは、そう先のことではないかもしれません。
 そうしないためにも、市民一人一人がなにができるのかを考えなくてはいけません。


 以下の会合に向け、思案していますが、マスコミ告知等が、いつできることやら。落書きより、かなり手強いです。


                      記

         岡山市中心部爆音暴走族対策会議(仮称)

 10月26日(土) 午後3時から5時。
 柳町1−4−8(旧出石小学校の南側)みのるガーデンセンタービル2F
 イベントホールです。

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