2008年12月1日(月)
【あの消防防災ヘリコプターが納期遅延に】

 まずもって、ハマの番長こと三浦大輔投手の横浜ベイスターズ残留、誠におめでとうございます。石井琢は解雇でカープに行くし、鈴木尚も引退だし、V1戦士が本当にいなくなるところでした。


 さて、そうしたおめでたい快晴の朝、12月定例会が始まりました。選挙直後の知事の所信表明および提案説明がありましたが、なんと言っても、本日のトピックスは、我が総務委員会で発表された消防防災ヘリコプターの納入時期が遅延するという発表。
 これは、極めて遺憾な酷い話です。

 思い起こせば、5ヶ月前の6月24日の総務委員会では、購入のための契約議案を9月に出される構造改革プランとのからみで判断すべきであると継続審査にしました。
 ところが、知事からの強い要望で、一転、自民党が賛成、私は、本会議場を退席するという「事件」が起きたのは、記憶に新しいところ。

 私は、この判断が今も間違っているとは思っていませんし、どういう答であれ、自民党がぶれて、その影響は知事選挙の対応にも及んだ、混乱の直接的契機であったように思います。


 そもそも、今年の冬、2年間で購入する予算をなぜか突如1年に変更して要求。仕様書で来年3月31日を納入期限としたため、応札ができない業者も発生。
 財政危機宣言をしながら、これだけは特別と、無理からに議会に議決を要求。今は中央に帰った、山口副知事が暗躍しました。

 その消防防災ヘリコプターが、年度末には納入が間に合わず、来年の8月末に納期がずれ込みますという報告・・・。ひでぇ・・・。
 しかも、その遅延する理由を明確に言いません。どこまで、ケチがつくのかしらん・・・・。


 なによりも、こんな重要なことを知事は本会議で、一切言及せず、しれっと、「地震等の大規模災害時に特に大きな効果を発揮する消防防災ヘリコプターを導入するほか・・・」とだけ言われましたが、納期が遅れることについては、休会後の我が総務委員会で報告すればいいという、その判断自体への批判も上がっています。
 そんなに単純な問題ではありません。


 契約書によれば、こちらに責めがないので、期限延長の届出書も提出されておらず、期限の延長の承認などしておらず、極端な話、損害賠償を求めて、契約解除もできる状況です。
 少なくとも、遅延日数一日につき、1000分の1(100万円以上!)遅延料の徴収ができます。3月末が8月末になれば、1億5000万円以上の遅延金。

 ただ、市町村から協力も貰って、訓練もして、実際に運航するには、さらに2ヶ月。その間に、出動すべき災害があったら、いったいどうするんだ?という話にもなります。


 具体的には、今年度予算で執行できないので、来年度に明許繰り越しの議決が必要で、またまた2月定例会で、我が総務委員会の大問題になることが必至。
 さすがに、契約解除という声までは上がりにくいでしょうが、遅延料の徴収については、経緯が経緯だけに、絶対に緩めるなという声が上がるでしょう。


 今回の構造改革大綱では、道州制の議論も不十分なまま、という認識が広がっており、この12月定例会も、当選後祝儀相場はない非常に厳しい議会になりそうです。

 もっとも、私は、道州制推進派で、その点における知事の考えには、全く批判的ではありません。ただ問題の本質には、市町村合併の結果、郡部が疲弊し、都市部と格差が広がったという問題であり、改革の美名が、県民生活を必ずしも豊かにしないのではないかという不信感があり、非常に根が深いものがあります。

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