2004年11月1日(月) 【災害復旧を阻むもの】

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 改めて台風の被災地を訪ねて、呆然としました。とりわけ、復旧の話になると、行政の縦割りの問題が出てきます。
 限られたマンパワーと予算の中で、少なくとも、来年の梅雨を見越して、作業を急がねばないません。
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 厳密に言えば、私にとっては、選挙区外ですが、岡山市は、「台風21号」で、土石流が民家を押し流したある被災地を訪ねました。児島半島では激しい土砂崩れは4ヶ所ということですが、死傷者が出なかったのが奇跡のような場所です。
 350mにわたり、谷が裂けて、かれこれ1ヶ月以上経つというのにまだ水が流れ、長靴で進んでも、下は、まだドロドロです。

 1時間30分の間に、90mmの集中豪雨が襲い、砂防指定されている川と全く異なる谷間を土石流が下り、合流した後、石橋までを押し流しています。
 自然の猛威に足が竦むような思いです。


 それにしても、災害復旧という話になると難しいのは縦割り行政です。土砂崩れは、いったい誰のせい?基本的には、所有者の責任というけれど。

 まずは、保安林については、県の責任ですが、農林の所管で、砂防指定は、この地域は、川の周辺だけで、土木は関知しません。私有地については、市でしてもらわないと、しょうがないとのこと。
 この県・市の役割分担(費用分担)は、大揉め必至です。

 民有地でも、基本的にいじることができない保安林の木が、家を押し流したのは、誰のせい?と言っても、制度がありません。
 原状に復帰するなら、また、木を植えるのか?と聞けば、小さなダムのようなものを作っても、植栽することになるでしょうね・・。うーーん、なんじゃぁ、そりゃ???


 もしも、同じような集中豪雨が来たら、今度は、鉄砲水でなく、新しくできた「川」を水は流れ、被害は、広範囲に及びますが、その時は誰のせい????
 これは、しばらく時間がかかりそうです。

 今回の台風被害は、さすがに、今年は、これで最後と思いますが、来年の梅雨までに、どれだけ復旧できるのか、限られたマンパワーと予算の中で、時間との戦いです。

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