2004年9月11日(土) 【笹が瀬川について】

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 台風16号は、高潮に伴う大被害でしたが、かねてから言われているのは集中豪雨による被害。特に岡山市内では、笹が瀬川の氾濫の危険性が度々指摘されています。
 上流は、開発で保水力が激減、中流は、もともと水郷で一部天井川、下流は児島湾締め切り前は、潮入川と呼ばれ、満潮時には今保付近まで逆流していたそうです。また、岡山市管理の5カ所の雨水排水ポンプも川の氾濫の危険を増幅させるおそれがあります。
 しかし、その改修・整備には遅れが目立っています。急がねばなりません。
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 台風16号および18号による災害復旧へ国の支援を求めるため、14日(火)に、知事と議長が要望活動を行われることになりました。

 今回は高潮に伴う被害でしたが、かねてから言われているのは集中豪雨による被害。特に岡山市内では、笹が瀬川の危険性が度々指摘されています。

 平成12年6月定例会で、私も、笹が瀬川について問いましたが今議会で改めて質問に取上げます。


 笹ケ瀬川は、全長約25km、岡山市街地を南北に走り、児島湖に流入する県管理の2級河川です。流域は,古くは県下屈指の米、イグサの産地でありましたが、日本一の規模の土地区画整理事業等急速に住宅化都市化が進み、岡山市の世帯人口の6割が住んでいると言われています。

 上流は、開発で保水力が激減、中流は、もともと水郷で一部天井川、下流は児島湾締め切り前は、潮入川と呼ばれ、満潮時には今保付近まで逆流していたそうです。

 こうした悪条件下で、集中豪雨や台風がやってくると田畑が冠水したり、ゼロメートル地帯が浸水被害に遭うのしばしばです。

 岡山市管理の5カ所の雨水排水ポンプも川の氾濫の危険を増幅させるおそれがあります。おまけに、市道を兼ねた低い堤防には雑草が繁り、不法投棄もしばしば行われ、夏場は異臭が漂い、不審者も出る状況です。


 平成12年6月定例会では、管理改修の状況、堤防決壊等の災害があった場合の体制、さらには、予算規模が大きく、継続事業で改修できる国直轄事業、すなわち1級河川に格上げする方向性はないか、尋ねました。

 この時の答弁は今も生きていると思います。

 すなわち、最下流部の4.5kmについては、農林事業により整備を進め、その上流1.7kmを昭和63年度より広域河川改修事業として着手。現在は、特に流水のネックとなっている旧国道2号白石橋から比丘尼橋までの2.2kmを重点的に整備している。

 また、平成6年度より笹ケ瀬川中流域に、急激な都市化に伴う遊水機能の低下を解消するため、平成12年度完了の流域調節池の整備を行った。今後とも、危険度の高い箇所から順次整備を図っていきたい。

 笹ケ瀬川を1級河川に格上げすることは難しい問題がある。


 ただ、その後、堤防に大木が生えていたり、堤防に嫌な日々が入っていたり、木板が長い間欠損していたり、おまけに河川敷に、障害物競技のコースが勝手にできたりと、地域からのご要望も多々ありますが、なにか、根本的な解決がなされていないように思います。


 新潟豪雨で破れたのは、予算も潤沢な国管理ではなく、県管理河川であったように記憶していますが、県の管理河川についての点検具合が気になります。

 特に、平成12年6月定例会でも申し上げましたが、一部天井川になる笹が瀬川については、まずは、大規模な決壊等が生じないよう、整備を急ぐべきです。

 また、新興の住宅地など、周辺に若い世代の流入が目立つような地域では、危機意識や防災体制の醸成が必要ですし、ハザードマップを作ること自体よりも、むしろ、よく目に付く看板等で、当該地域が危険地域でもあることが、地域住民に認知されることの方がより重要だと思います。

 こういった観点を踏まえて、再度、笹が瀬川について、本会議で問います。

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