2004年8月29日(日) 【総合防災訓練の中止に思う】 | ||
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本日は、16年度の総合防災訓練が台風の影響で中止。 予想外の事が起こり、失敗ができ、教訓が得られるから訓練なのでは。中止では何も残りません。 また、台風の当たり年に、また、今年の新潟県や福井県の集中豪雨で大被害が出たにもかかわらず、防災訓練で、地震による津波は想定しても、例えば集中豪雨による大規模な堤防の決壊を想定しないのは大問題です。 ==さとうしんじ後援会総会==ご来賓に石井知事== 日 時 9月5日(日)午後2時〜3時 場 所 ホテルグランヴィア岡山 会 費 無料 ======================================= 詳しくは ↓ 本日は、早朝7時から南第一方面隊の消防夏期訓練の応援にお邪魔させて頂いた後、逢沢副大臣と久方ぶりに、ゆっくりとモーニングで、あれこれとお話させて頂く機会を頂戴し本当にもったいなく、ありがたいことでした。 ただ、実は、8時30分からの16年度の総合防災訓練が中止になったため、副大臣の時間が空いたということで、一方で、消防が訓練ができて、はてなぜ総合防災訓練が中止になったのかなと、疑問に思いました。 言うまでもなく、台風の影響なのですが、中止決定は、昨夕。私も連絡を昨夕に頂きましたし、県の仕切りで、参加団体165と関係団体多数ということで、早急な判断をしたようです。 しかし、台風接近というだけならば、個人的には、中止ではなく、テントが飛ぶかもしれませんが、皆様雨に備えてお越し下さいと言うべきではないか、と思えてなりません。 少なくとも、雨天中止がある性質の訓練でもなければ、逆に、集合すること自体に意味があり、また当日中止なら、それ自体が、情報伝達の訓練になります。 また、台風が来れば、例えばヘリコプターは、まともに飛ばないでしょうから、何が機能しないかが良く分かります。 さらには、啓蒙という意味では、総合防災訓練自体を中止にすれば、今年の防災訓練の啓蒙効果は、報道等で認識する一般県民には、なにもなし、ということです。 少なくとも今日一日、暴風県域になることなく、多少風はありましたが、傘がいる状況ではなく、結果論ですが、訓練ができない状況には全くなりませんでした。 予想外の事が起こり、失敗ができ、教訓が得られるから訓練なのであって、訓練が早々に中止にできるということは、今まで行っていたのは、まさにパレードや模範演技の類であって、訓練自体が自己目的化していることを皮肉にもまさに露呈したのではないか、そんな気すらします。 そもそも、総合防災訓練の目的は、「岡山県地域防災計画、岡山市地域防災計画及び関係団体の防災業務計画に基づき、これら防災関係機関及び地域住民が一体となって大規模地震発生時における災害応急対策を実施することにより、県域の総合的な防災体制の充実強化と県民の防災意識の高揚を図る」というもので、想定されている災害は、地震です。 具体的には、本日午前9時紀伊半島沖を震源とする県内最大震度5強の大規模地震が発生し、様々な被害が生じているというものです。ただ、我が「晴れの国」岡山においては、雨風の強い日には、地震は来ないということが前提の訓練です。 消防の方に言わせれば、私も経験はありませんが、集中豪雨の中で土嚢を積むことがどういう事なのか、格好の訓練になったろうとのことです。 だいたい、火事は晴れの日を選びません。 もっと言えば、水防訓練も行われてはいますが、台風の当たり年に、また、今年の新潟県や福井県の集中豪雨で大被害が出たにもかかわらず、防災訓練で、地震による津波は想定しても、例えば集中豪雨による大規模な堤防の決壊は想定しないということです。 いったい我が県は、他県で起きた災害からなんの教訓を得て、何を県民のために備えているのでしょうか。 新潟豪雨で露呈したのは、情報網の弱さです。 例えば、防災マニュアルで情報伝達は広報車と自治会連絡網、ラジオ放送とされていましたが、広報車のスピーカーは、集中豪雨にかき消され、町内会の人間は見回りに出て、末端の情報伝達は不能に。家族の避難が精一杯で、地域防災システムは機能せず。避難勧告が出るかでないかのうちに、水が上がってきて、逃げ遅れた人の大半は、一人暮らしのお年寄り。さらには、災害時用の一人暮らしや要介護者の確認用のリストもないという状況だったそうです。 かえってデジタルよりも、アナログ、アナログよりも、地域の人のネットワークが、末端では重要なわけですが、そういった意味では、連絡網の徹底的な見直しが必要です。 また、その後、本県でも、少なくとも、決壊が予想される箇所について、一級河川については、国土交通省が動いたように思いますが、県の管理河川については、どういうチェックが入ったのか。また、それがどのように地域住民に伝えられたのか。 新潟県でも破れたのは、予算も潤沢な国管理ではなく、県管理河川であったように記憶しています。 また、堤防が決壊するだけでなく、雨水が逆流したり、吹き出す都市型の被害も気になるところです。 特に、一部天井川になる笹が瀬川については、まずは、大規模な決壊等が生じないよう、整備を急ぐべきであるし、さらに、周辺に若い世代の流入が目立ち、危機意識や防災体制がどの程度醸成されているか。特に、一宮高校前付近は、中洲にうっそうと木が茂り、あたかも西表島の風情があるが、大丈夫か。笹が瀬川については、特に、危険に思います。 さらに、地方振興局から、県民局・支所になるに当たり、また、市町村合併で言えば、道路管理一つにも、今までとの違いが生じるはずで、防災ネットワークがどう変化するのか、たいへんに気になるところです。 | ||
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