2003年11月1日(土)【秋たけなわですね。】
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 世の中は、3連休?恐い連休です。例えば明日のTVがらみで、政局が急変する可能性があります。あるいは、皆様、行楽モード??
 投票率も、かなり気になるところです。

 それにしても、他候補の選挙カーというものに、あまり会わないですね。

 本日は、候補帰岡まで、選挙カー乗車。総合グラウンド横の53号の渋滞に巻き込まれ、20分。「平成17年までには、国道を拡幅し、交差点改良をし、渋滞緩和に努めます。」と言わざるを得なかったです。その後法定ハガキ書き等々。駅前商店街で、街頭も。


 さて、川口順子外務大臣が来岡
 
  略

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2003年11月2日(日)【激突!!京橋朝市】
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 本日は、午前5時からの朝起き会の後、京橋朝市へ。午前8時のスタートに、1区2区自民・民主の4候補が揃い踏み。
 おそらく選挙期間中に4候補が集うのは、庶民の殿堂・京橋朝市しかないでしょう。

 生憎の雨模様でしたが、それぞれの候補の個性が色濃く出て、これはもうたいへんにおもしろかったです。選対や候補の力が、非常によく分かりました。


 午後には、桃太郎合唱団の第41回定期演奏会。小一時間だけ覗かさせて頂きました。ある特定の時期の男子のみの本当に天使の歌声です。

 そういえば、私は、デュークエイセスを生んだ早稲田大学グリークラブに半年間いましたが、北軽井沢の夏合宿でクビになりました。
 なぜなら、体育会系の雰囲気に全く馴染まなかったことと、なにより、楽譜が、じぇんじぇん読めなかったからです。


 その後、他候補の選挙カーを小一時間追っかけて研究。なるへそ。

 その後、選挙事務所で、同窓生に投票以来の電話作戦。久しぶりの方も多く、かなり楽しかったです

 その後、6時過ぎから急遽、選挙カーに乗り込み、「影豚」に。街中で、こなくそとばかりに、おらんできました。


 明日から選挙戦は、後半戦です。
 
                     略


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2003年11月3日(祝・月)【お詫びと御礼】
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 本日の雨は、本当に様々な影響がありました。

 本日の雨で、ある地域のスポ少のソフトボール大会は、中止に。くじ引きで優勝を決める事に。
 「くじをなめてはいけません!チーム一丸となって、気合いを込めてくじを引いて、優勝を目指して下さい!!」・・・妙な挨拶。

 倫理講演会も、石山公園で待機中も、ずっと雨。

 雨で教会に会場を移したYMCAのコミュニティーバザールは、物凄い熱気!!お子達で、溢れかえっていました。
 これも、ひとえに、日頃の同会の青少年健全育成活動、子育て支援活動の成果です。


 そして、問題の演説会!
 本日は、午後2時の北ふれあいセンター(谷万成 )の会合に立ち見が出るほど、ご来場頂きまして本当にありがとうございました。

 実は、川口順子外務大臣を乗せた飛行機は、岡山空港に降りられず関空に。結果として、川口外相は、来られませんで、その分まで、私が「つなぎ」。大臣のつなぎは、無理ですわ。
 落語で言えば、「天災」。政治は、自然に勝てません。
 今回の選挙戦、様々な修練がございます。

 川口外相が来られるならと、あるいは、佐藤がそこまで言うならと、貴重な3連休の最終日の昼、しかも雨の中をご来場頂いた皆様には、たいへんに失礼なことになりまして本当に申し訳ありません。
 本当に本当にありがとうございました。

 また、あの雨の中を駐車場の警備に当たられた皆様には、なんとも申し訳なく、なにかもう、候補本人に、勝手に成り代わりまして、心から感謝申し上げます。

 そういった皆様の思いに、真心からの感謝の思いで、また、堂々たる本来の政策論争で、応えていかなくてはいけません。

 本当に本当にありがとうございました。
 
                   略

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2003年11月4日(火)【1区現象を恐れるのです。】
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 小久保の無償トレードは、あきまへん。無茶ですわ。


 本日の朝刊は、どれもこれも、岡山県は、自民党及び自民党候補の優勢のように書いてあり、実にどうも迷惑な話です。
 勝負は、下駄を履くまではわかりません。

 そもそも、恐いのは、1区現象。
 ご案内の通り、県庁所在地を含む選挙区が、どの府県も、第1選挙区です。実は、平成12年の選挙では、全国のこの1区で、現職閣僚を含む16人の自民党候補が、落選しています。

 選挙戦は、残すところ、4日。この終盤戦で、どう風が吹くかわかりません。
 惜敗率による復活当選の可能性も絶つべく、勝負は、ここからです。

 明日午後は、再び、選挙カーで、「影豚」です。


 選挙が終わったら、「森林保全税」のバトルがあります。
 
           略

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2003年11月5日(水)【あと3日です!!】
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 私は、某党の疑似組閣は、全く評価しません。ボーンヘッド。
 どこの知事が、大臣と兼務できようになぁ・・・。


 本日は、午後から「影豚」。

 夕刻からは、雨が降り、スーツも、びしゃこで、いまだに体の芯から冷えている感じが残ります。ちょっとぼーっとします。しかし、選対車は、多いに盛り上がり、その熱い余韻も残っています。

 実に素晴らしい青年部の仲間に加えて頂いて、ただただ感謝、感謝、感謝です。


 予定変更で、今回の選挙では最後の「影豚」でしたが、4回も、選挙カーに乗る機会を頂戴し、本当に光栄でした。
 お役に立てたかどうか分かりませんが、できる限りの声は出したつもりです。
 そして、候補の凄さを改めて思い知らされました。


 さて、選挙戦は、残すところ3日です。
 いよいよ終盤戦。

    略
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2003年11月6日(木)【あと2日】
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 いよいよ最終コーナーを廻りました!!
 
   略

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2003年11月7日(金)【いよいよあと1日!!】
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 お知らせ  
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8日(土)午前10時〜 岡山県総合福祉会館8F
第1回全国バスマップサミット
「市民がつくり支える都市交通の未来」
主催主幹団体:RACDA、まちかど研究室

※ 入場無料!!岡山版バスマップが、貰えます!!

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 本日、○○での事実上の総決起大会が終わりました。
 多くの皆様にお越し頂きまして本当にありがとうございました。

 第4コーナーを廻り、あとは最後の直線コース。ここからのもうひとふんばりで、大きく水をあけたいところです。


 さて、選挙戦の中で、私が一番好きなのがマイク納め。
 候補者にとっては、戦い開始のゴングである「バンザイ」よりも、至福の時です。是非、明日夜は、奥田の選挙事務所へ!!

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2003年11月8日(土)【マイク納め】
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 なにか暑い一日でした。

 柳川交差点で、朝選挙カーの送り出しをして、しばらく追っかけ、選挙事務所に寄り、○○開会式に出席させて頂き、僅かに、RACDAの「第1回全国バスマップサミット」に出席させて頂きました。全国から多くの方が来られていました。

 中心市街地の活性化と都市交通のあり方の問題は、裏腹です。

 先の静岡国体では、シャトルバスが、秋季大会開会式場まで、16ルートも走り、交通規制もなされていました。平成17年の「晴れの国岡山国体」までには、岡山市内の公共交通機関の再考が必要なように思います。
 選挙に戻らなくてはいけなかったのが、非常に残念でした。


 その後、○○に。例年は、家族でお邪魔するのですが・・・・。そう言えば、七五三です。お参りは、来週になりそうです。


 そこから、略
 
最終日は、再び、選挙カーに乗り、僅かの「影豚」ができました。

 粛々とマイク納め。
 とりあえずの12日間の選挙戦は、終わりました。
 私にとっては、非常に長い長い充実の12日間でした。

  それでも、投票箱の蓋が閉まる明日の午後8時までが選挙です。
 どうか、少しでも明日の投票率が上がることを心から祈りつつ、
               略
 
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2003年11月9日(日)【投票に行かれましたか!?】
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 本日は、投票日です。多くは申しません。投票日です。

 午前5時からの朝起き会に、月参り。
 今日は、三軒屋駐屯地は、48周年記念で、午前10時30分から午後3時まで開放。22人の東チモールへの国際貢献(PKO)に派遣されいた隊員も無事帰岡されました。

 いわゆる国連軍(UN)ということですが、いわば戦後処理の任務も困難ですが、イラク派遣ということになれば、ご家族の心配もたいへんなものです。

 仮に、派遣することになっても、大いなる感謝の言葉を受けながら、堂々と胸を張って、かつ「安全」に派遣できる態勢づくりが必要です。


 後楽園では、○○主催の○○が開催されました。

 そして、やっと少し、この後、一服したら、午後8時過ぎには、ぼちぼち選挙事務所に行こうかな、という感じです。

 それにしても気になるのは、鯉ウィルスです。県からFAXが入りますが、詳細が今一つ分かりません。


 皆様、投票に行かれましたか!?
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2003年11月10日(月)【祝!!逢沢副大臣6選!!】
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 皆様の圧倒的なご支持を頂き、逢沢候補は、10万票を越える得票で、見事6回目の当選です!!
 皆様、本当にありがとうございました!

 しかし、投票率60%を大きく割り込んだことは、たいへんに気になります。大いに反省しなくてはいけません。


 そして、今回涙を飲まれた対立候補の方々に、本当に心からお疲れ様でしたと申し上げたいと思います。なにより、彼らを支えてこられた支援者、陣営の方々に、堂々たる見事な戦いでした、と、労いの言葉を送らさせて頂きたいものです。
 もっとも、私には、なんの権限もありませんが・・・。

 もしも、選挙がなければ、同じ思いを持って、政治の道を歩んで行けるのに、誰が悪いわけでもないのに、どうしてこうなってしまうのか、正直切ない気持ちでいっぱいです。

 選挙の洗礼を受ける身として・・・。何が勝って、何が負けたのか、選挙の辛さが、身に染みます。


 「若い力」でなんとか、政治の道をこれからも邁進して欲しい、私が言える立場でないのは、わかってはいるのですが、34歳で当選させて頂いた私としては、実は、「若い力」に、密かな期待もしていたように思います。


 そして、自民党的には由々しき事態であり、来年の参議院選挙を考えると頭も痛いのですが、民主候補の一人が、復活当選したこと、それは、今回の選挙で、自民党全候補当選に加えて、非常に大きい、ある意味で、収穫だと思います。
 もちろん、今後も戦っていく相手に違いないのですが。

 彼の真摯な姿勢は、誰もが見ていました。何か、涙が出そうなくらいに見ていました。官僚でも世襲でもない、公募の候補が、地盤も看板もない中で、徒手空拳で頑張っていたこと、それを皆が知っていました。
 何も持たなかった私の中には、不思議な共感すらありました。

 だから、不適切とは分かっていながらも、どうしても、「おめでとう!」と思ってしまう自分がいます。
 一切応援は、しなかったけれど。

 ある意味で、若い力が、こういう形であれ、明日に残ることは、政治を大きく考えれば、良いことかもしれないし、そして、何よりも、「夢は叶うんだ」ということを示してくれました。
 「努力」・・・・子ども達にも言えることです。

 類まれなる才能というよりも、日々の努力で、夢は叶うのです。そういう政治で良かった、そういう岡山で良かった・・・・。
 自民党的には、これからたいへんだけれど・・・・。

 確かに、二大政党の時代が、近づいています。
 そして有為な人材は、これからも出てくるでしょう。


 それにしても、選挙の中では、本当にいくつものドラマがありますが、様々な人生模様の中で、世間が、凝縮されます。

 そこには、いろんな思いが託されていて、候補者が、時として、誰かの夢になることがあります。

 例えば、それは、いつもどこかで、自分が存在していてはいけないのではないか、と考えるような、よく肥えた地方議員の、不様と思えるような歩みさえ、時には、誰かの夢になる、そんなこともあるのです。あるいは、時には、共感を持って。
 政治、選挙には、そんなところもあります。
 夢が託される・・・。


 幾つもの夢が消え、幾つもの夢が、これから叶うかもしれません。夢を託された人間は、それに応えていかないといけません。
 今回の選挙戦で、改めて肝に銘じました。


 それにしても、今回の選挙戦、本当に多くの素晴らしい方々に支えられ、一緒に汗を流してきました。
 良かったなぁ・・・!

 逢沢選対は、日本一やぞ!!

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11月11日、12日なし
 
2003年11月13日(木)【瀬戸内海国立公園指定70周年】
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 本日午後には、岡山県自転車競技連盟会長として、「第5回ファッションタウン児島国際トライアスロン大会役員会」に出席させて頂きました。
 この8月24日に行われた大会の反省会でした。

 今年も500人以上の参加があり、3700人以上のボランティアが運営を支える同大会ですが、残念ながら、岡山県内でさえ知名度が今一つの感は否めません。全国では知る人ぞ知るなのですが・・・。


 来年の3月16日は、「瀬戸内海国立公園鷲羽山・王子が岳指定70周年」ということで、数々の記念事業が行われるものとも思いますが、全国初の指定であるにもかかわらず、この認知度も、極めて低いと思われます。
 おそらく、6回大会には、この冠が乗ると思われます。

 私の半分は、中心市街地、半分は、児島の血ですから、どうしても、児島のことが気になるのですが、架橋記念館の状況や駅前の状況を見るにつけ、日本のどこにも負けない風光明媚な場所で、こんなに良い所は、そうそうないはずなのに、もう歯痒くてしょうがない、のです。
 「日本三景」のどこにも負けてはいません。世界にも、そうそうありません。


 児島といえば、同級・同期で、肥満仲間(?)の蓮岡県議の地元ですが、県議会であれだけ、議員が、児島・児島と連呼しているにもかかわらず、また、繊維の街から、ファッションタウン構想も推進されているにもかかわらず、県の支援もイマイチなのかなんなのか、もう少し盛り上がっても良さそうなものです。

 児島応援団岡山市中央支部で、私も児島の魅力を多いにアピールして参ります。
 武蔵の後は、瀬戸内海です。


 明日には、常任委員会で、月末には、定例会が開催されますが、公務モードにやっと復活といった状況です。
 各方面にご迷惑をお掛けいたしまして、誠に申し訳ありません。



 ところで、選挙後、朝日新聞は、自民・公明連立政権から、公明が抜ければ、政権交代になる、という論調です。
 特に、イラク派兵にあたっては、大きく意見が割れるはずです。少なくとも、来年夏の参議院選挙は、かなり大きな試金石です。

 個人的には、公明党について、個々の議員の資質の高さは、どの党にも負けないものと敬意を払いますし、私自身、無神論者ではありませんから、一般的にも、宗教と死生感、政治哲学の峻別は、基本的に難しいと考えますが、正直、理解が及んでいないところもあります。

 とは言うものの、自民党も、労組も、同じようなことはあるでしょう。よくわかりません。

 平成9年の総選挙の時に、秘書仲間に、「お前ら、自民党は、誰の味方なら?わしら公明党は、貧乏人と病人と年寄りの味方なんじゃ!!」と、熱弁を振るわれ、公明党という党は凄い党だと、思わずS新聞を購読させて頂いたのを懐かしく思い出します。

 私の公明党に関してのコメントは、これが全てです。あとは、知らんのです。どうかこれ以上聞かないで下さいまし。


 はっきりしていることは、この選挙で、政治は、新しい段階に移ったことです。
 そして、多分、自民党の下野の可能性までも含めて、早晩、大変動が起きる気がしてなりません。少なくとも、4年間解散総選挙がない、とは、とても思えません。


 今回の選挙が地方政治にいかように影響があるかは、まだわかりませんが、一つ言えるのは、私的には、悪くない状況になっていくに違いない、また、そうしなくてはいけない、と、夢を抱きます。
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2003年11月14日(金)【森林保全税にやっぱり反対するのです。】
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 本日は、農林水産委員会。委員会前にも、当局と議論。

 世間でどれほどの問題になっているかわからないのですが、「こころ」では、私が、かなり問題にしている森林保全税。
 今日も、結果として、反対の論陣を張ってしまいました。

 なにか今回の議論の中に、私は、今までの議会と行政の在り方の根本的な問題を感じています。


 読者の皆様の中にも、地球温暖化、京都議定書、CO2削減等々が叫ばれる今日、環境問題対策に逆行するような私の意図が分かりかねる方も多いと思います。

 論点を整理します。

 細かい説明は、議論の混乱を招きますので、要するに、こういうことです。
 森林保全税は、政策目的税ですが、その目的は、端的に2つです。


 ひとつは、一般県民の皆様に、森林保全の大切さを理解して頂くことです。課税されれば、森林の大切さが、否応なく理解されるだろう、ということです。

 行政からすれば、懲罰的に課税されないと、そういう大切なことにも気付かないだろうという、我々民衆は、かくも愚かな存在なのかなぁ・・・・。

 もっとも、給与振り込みの昨今、給料明細に、森林保全税と明記されることもなく、県税に加算されるだけですから、どこの誰が、その意図を理解するのか、あるいは、5年間徴収され続けて、誰が覚えているのか、私は、甚だ疑問です。


 しかし、森林保全税の真の目的は、こういうことです。

 すなわち、国産木材価格が「暴落」し、担い手不足で、山の手入れがされなくなった今日、問題は、国有林や、県有林ではなく民有林。

 とりわけ、面積が狭く、伐期も過ぎて、国庫補助の対象ですらない民有林は、このまま放置され続けます。

 そこで、森林保全は、地球環境保全であるから、森林の公益機能の「受益者」たる一般県民も、応分の負担をして、国庫補助のない民有林の伐採のための財源確保の協力をせよ、そのために、追加課税しますよ、これが、森林保全税のもう一つの目的です。


 公有林には、一般財源を突っ込めるけれど、民有林は、民に、追加課税して、民で処理してもらわないと、お金がないから、どうしようもないもん。

 地球温暖化防止のために、我々県民ができることは、放置された民有林の間伐のために、さらに税金を支払うことですよ、という政策です。


 しかも、本日、私の質問で明らかになりましたが、民有林の伐採総費用は不明です。ともかく、総務部が、約4.5億円財源を確保し、使い道は、農林水産部が考えるというものです。

 一人当たり500円という数字の根拠は、少なくとも、伐採に必要な費用から逆算されたものではありません。およそその程度は、県民の皆様から不満も出ず、確保できるから、徴収すると言われても仕方ないのではないかな。
 だめなら、5年で辞めちゃおう、というものですから・・・・。


 ある意味で、森林保全は、大義名分です。本当にしたいことは、民有林の間伐です。その必要性は、確かにあります。非常にまずい状況ですから、それ自体を否定はしません。

 要は、方法論なのです。

 敢えて言えば、苦肉の策が、行政側の森林保全税ということになります。その努力には、敬意を払いますし、全面否定で、攻撃する気もありません。

 この頃は、担当の方に、限りない親しみの念すら覚えています。意外にお互い楽しんでいるような・・・しかし、もう何時間やりあったことか・・・。
 それはもう大変なご努力をされています。時々なにか気の毒になって、気持ちが揺らぐのですが、最後は、やっぱり反対。

 どうしても、県民サイドからは、追加課税が唯一無二方法とは、とても思えないのです。


 「こころ」の読者の皆様には、森林保全税が、「環境を守ることだから良いことじゃん!500円なら、賛成!」と、問題の本質を理解されぬままに、安直に賛意を表することだけは、やめて頂きたいと思います。

 美辞麗句や大義名分の意図は、なんであろうか、と、全て疑って下さいとは言いませんが・・・・・。


 私は、やはり、追加課税すべきことだと思いません。

 そして、なによりも、民有林の所有者には、罰則はつかずとも、せめて精神規定でもいいから、「森林保全義務」を課すべきだと思います。
 少なくとも、一般県民に課税をするのなら。

 まだまだこの議論は、終わりません。



 さて、おかげさまで、息子も、今日で3歳になりました。早いなぁ。

 それにしても、天真爛漫に、元気に子供らしく育ってくれて、どれだけ助けられているかわかりません。

 子供の成長が、自分の議会人としての成長のようにも思えます。子供が22歳の時には、私は、58歳。
 どうなっているでしょうかねぇ・・・・・・?
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2003年11月15日(土)【コイヘルプスウィルス病について】
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 横浜ベイスターズファンにもかかわらず、本日、思わず、倉敷マスカット球場の阪神タイガース秋季キャンプを訪ねました。

 ところで、阪神ファンの皆様は、ある種の虚脱感に襲われて、多分、幸福感の中、来年のこと、よもや連覇して欲しいとか、大それたことは、お考えではないことと存じます。
 横浜を見て下さい、落ちるのも早いです。

 むしろ、来年、優勝するよりも、最下位になる方が、なんとなく安心してしまうかもしれない、そんな阪神ファンが、私は、大好きです。

 今回のキャンプは、優勝に貢献した主力選手が不参加で、私も、秀太、沖原選手ぐらいしかわからなかったのですが、それよりも、中日の秋季キャンプもそうでしたが、地元星野監督勇退の後、来年以降どうなるのか、非常に心配です。

 ここはひとつ、できるだけ、岡田新監督に声援を送り、来年以降も、おいでんせぇと、皆様ともに、お願いをして参りましょう!



 ところで、気になるのは、コイヘルペスウイルス病です。

 平成9年に、イスラエルで発生。英・米・独・インドネシア・台湾で散見されますが、治療法は、今のところなし。
 ご案内の通り、全国10府県で確認されています。

 岡山も、11月8日に、岡山市内の養殖場及び矢掛町小田川で確認され、さらに、今年の5〜7月に、津山市の吉井川水系と児島湖等で発生した大量死の検体からも、改めて確認されました。

 ともかく、魚の中でも、コイ特有の疾病で、もちろん、人体には影響はありません。死体は、埋却処理ですが、これ自体にも、心配はないとのことです。

 ただ、県からは、内水面漁協に対して、コイ放流自粛、養殖業者へは、移動・販売中止と、県内の生産量は、18業者で、年間20tということですが、深刻な打撃となっています。

 現在は、国とも連携しながら、感染ルートの解明とまん延防止に万全を期すということですが、なぜ岡山にも発生したのか、ようわからんのです。
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2003年11月17日(月)【外郭団体について】
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 本日は、行政改革・国体等特別委員会の後半の運営について協議。

 この12月定例会で、第三次行財政改革大綱が「通り」ますので、特別委員会の前半の大きな山は越えました。
 もはや、文面が変わるような段階は過ぎました。

 ただ、この「通る」という意味合いは、あくまで、先日の議会の全体協議会やパブリックコメントで多少修正したということで、議会が議決したわけでなく、文字通り、行政が、行政の指針を示したに過ぎません。

 もっと言えば、民間の委員会の提言も受けたものの、正式には、民主的コントロールは、かかっていない、もっと言えば、法的な根拠がないために責任の所在は不明です。

 もっとも、中期計画たる「21世紀夢づくりプラン」も、協議事項ですが、今回の大綱を「決議」事項にしなかったのは、議会側の判断です。

 端的には、発議がどちらであれ、条例にしてしまえば、法的拘束力を持つのですが、対行政ではなく、議会内でもう少し議論があっても、それはそれで良かったかもしれません。

 いずれにせよ、委員会は、後半戦に入ります。



 その中で、国体に多少重点はシフトするにしても、なぜか、行革と言えば、外郭団体の調査がメインになります。

 「外郭団体」とはなんぞや、というと、細かい要件もあるのですが、調査対象は、端的には、チボリ公園や井原鉄道という、今もまだ問題を抱えている会社になります。

 ただ、何を調査対象にするかでつくづく考えたのですが、私は、外郭団体というよりも、むしろ補助金交付団体、とりわけ、いわゆる「天下り」がある団体の調査は、必要なのではないか、と思うに至りました。
 実は、こういった団体の会計は、議会では明らかになりません。
 おそらく、現段階では、調査できません。


 もちろん、私は、「天下り」全てが問題であるとは思っていません。行政経験が、業界・団体の発展に貢献するということは、非常に多いとも思います。
 突き詰めれば、憲法上の権利でもあります。

 いずれにせよ、現在問題があるというわけではありませんが、行政との太いパイプと行革の動きが、スムーズにリンクするかどうか、とりわけ、人件費を含む補助金カットは、いわゆる生首を切ることになるわけですから、一律にカットできるわけもなく、重々の配慮が必要です。
 しかも、実際は、非常に政治的にも、難しいのも事実です。


 ただ、現在の外郭団体の定義では、抜け落ちているものがあるような気がしてなりません。
 極めて難しいところです。
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2003年11月18日(火)
        【スペシャルオリンピックス日本・岡山の設立を!!】
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 呑気な調子をお許し下さい。

 それにしても、今日の空は、実に澄んだ、深く高い美しい秋の空でした。あ〜こういう空で、飛行機に乗りたいものだなぁ。
 なぜか芋食べたいなぁ。


 ところで、9月の「財団法人世界青少年交流協会」の「ロシア青少年教育視察団」には、長野県の青年団体連絡協議会会長が参加されていましたが、その時に、とにかく、出てきた料理は、(機内食を含めて)全て写真に撮るという、不思議な趣味の長野の女性が、おりました。
 (実は、私も似たような趣味があります。)

 ロシアの写真を送って頂いたら、9割が料理の写真だったのでありました。どないせーちゅうねん?

 しかし、その女性は、料理研究家ではなく、有能なOLであり、さらには、「スペシャルオリンピックス日本・長野」の事務局をしているのでした。



 さて、「スペシヤルオリンピックス(OS)」は、皆様、聞き慣れない言葉だと思います。

 全世界で知的発達障害のある人の数は、全人口の2〜3%、約1.7億人といわれていますが、スペシャルオリンピックスは、知的発達障害のある方々に、様々なスポーツトレーニングと、その成果の発表の場である競技会を年間を通じて提供している国際的なスポーツ組織です。

 スペシャルオリンピックスの活動は、日常のスポーツ・トレーニング・プログラムと、競技会を提供するもので、多くの市民ボランティアによって支えられています。

 こういったスポーツ活動に参加する「アスリート」は、健康や体力増進、スキルの向上を促進するだけでなく、社会性を育て、自立への意識を高められます。



 ちなみに、国体の後に開催される全国障害者スポーツ大会は、それまでの全国身体障害者スポーツ大会と全国知的障害者スポーツ大会を、平成13年の宮城大会から統合し、国内最大の障害者スポーツの祭典として開催しています。

 「NEW!!わかふじ国体」秋季大会の直後に、全国から選手・役員約5500人を迎えて、第3回全国障害者スポーツ大会「わかふじ大会」が開催されました。
 岡山は、第5回ということになります。

 そして、アテネパラリンピック大会には、知的障害選手の種目を含まないことが決定しています。



 しかし、2005年には、「スペシャルオリンピックス冬季世界大会」が、長野にやってきます。

 「スペシャルオリンピックス日本・長野」は、スペシャルオリンピックス日本の地区組織ですが、青年ボランティアが燃え上がった、あの長野冬期オリンピックのノウハウを活かして、再び、長野を世界に発信するスペシャルオリンピックス冬期世界大会を実行していく組織です。

 長野の青年達は、日本中からボランティアを集めて、冬期オリンピックを動かした実績があります。

 もっとも、この世界大会は、純粋にスポーツを楽しむもので、決して国の威信を背負ったり、順位を競うものではありません。



 ところで、知名度の低いスペシャルオリンピックスの名前を日本全国で、少しでも多くの人々に知ってもらおうと「500万人トーチラン」が、企画されています。

 スペシャルオリンピックスの理解促進と認知向上を第一に、障害のある人々と健常者との交流によって心のバリアを取り除くこと、ボランタリズムの啓発、そして「2005年スペシャルオリンピックス冬季世界大会」の成功を祈って行われる企画は、日本中一ヶ所でも多くの地区で、一人でも多くの方々に参加して頂き、トーチランを中心にした催しを開催していこうというものです。

 企画は、都道府県、市町村単位で進められ、2004年の9月頃から2005年の2月にかけ、日本各地でトーチランを組み込んだいろいろな催しが行われる予定です。 


 しかし、残念なことに、岡山県には、いまだに、「スペシャルオリンピックス日本・岡山」という地方組織は立ち上がっていません。
 このままでは、トーチは、岡山県を素通り。

 願わくば、岡山にも、OS日本・岡山が立ち上がれば、世界大会はもちろん、17年の全国障害者スポーツ大会にも、大きな力を発揮するに違いありません。

 幸い、岡山県には、例えば、「森の風クラブ」のように、障害のある方々にスポーツをということで、精力的に動かれている方が、何人もおられ、障害者スポーツが隆盛する、その土壌は、十分にあるように思います。


 ところで、「岡山東ライオンズクラブ」さんが、この度、知的障害者をテーマにしたドキュメンタリー映画「エイブル」の上映と、「スペシャルオリンピックス日本」理事長 細川佳代子氏の講演会を計画されています。
 ※ 11月22日(土)午後2時〜 岡山県総合福祉会館(石関町)
 入場無料 申込みFAX返送先 岡山東ライオンズクラブ 
                 086−803−5512

 実に時期に適った企画であり、私は、クラブのメンバーでも、実行委員でもなんでもないのですが、趣旨に全面的に賛同し、是非、一人でも多くの皆様にご参加頂きますよう、心からお願い申し上げ、ご案内させて頂く次第です。


 それにしても、長野県の青年団体連絡協議会の方とは、いわば、ロシアでお知りあいになったわけですが、意外にこれからおもしろい展開になりそうで、非常に楽しみです。

 長野に行かなくては・・・。「はちのこ」の写真を撮るのです。
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2003年11月19日(水)【児島マリンプール落成】
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 広島県のBSE発生の農場から導入されていた疑似患畜とされた肉用牛8頭は、全頭陰性と判明しました。


 昨日のOSの記述につき、長野より、幾つかご指摘がありました。特に、彼女は、妹尾河童氏の影響で、『食事も撮りますが、トイレ(もちろん掃除が行き届いているものに限ります)も撮ります。』とのことで、謹んでお詫びし、追加いたします。
 さすがに、トイレを撮っていたとは知りませんでした。

 トイレといえば、AMDAの緊急救援で、イランに出張(?)した時に、公衆トイレは、水洗は、水洗でしたが、自分でジョウロで流すという、非常にきっついものだったのを思い出します。
 前の人のが残ってる場合があるんですら・・・・。


 今朝は、またまた、児島で、2005年夏季国体の主会場となる「児島地区公園水泳場(愛称:児島マリンプール)」の落成式が行われ、行政改革国体等特別委員会委員長として、出席させて頂きました。

 平成9年に、夏季国体の主会場をという県の要請を受けた倉敷市が、児島地区公園整備事業の一環として、当初の計画も曲げて、敢えて、埋立地に水泳場を作ったものです。

 総工費は、56億円ですが、「水と緑のオアシス空間」を目指す「都市公園」ということで、国土交通省と県からの補助金が出ています。


 桃太郎スタジアムもそうですが、50mプールも、飛び込みプールも、露天であり、常設スタンドも、屋外842席、屋内400席と建設費は、抑えたものになっています。

 静岡国体のそれと比べれば、国体のためというよりも、確かに児島地区公園水泳場という感じで、地味は地味ですが、国際大会基準は満たしていますし、設備も最新です。


 夏季国体開会式は、薄暮開催で、屋外で行われますから、ともかく、雨が降らないことが、大前提です。

 特設スタンドで、観客は、思い切り西日を受けながら参加することにはなりますが、特設ロイヤルボックスの作られるプール西側は、おそらく、雨でも濡れることはないでしょう。

 また、飛び込み台も、海風が気にはなりますが、凪を待つのではなく、横幕を貼るとのことで、何とか対応するようです。


 JR児島駅からは徒歩で、自動車は、おそらく児島競艇場を駐車場に、パーク・アンド・シャトルバスライドになると思われますが、導線の整備ができれば、なるほど、これで足りているのかもしれません。

 なによりも、瀬戸大橋は、意外にほとんど見えませんが、会場前には、穏やかな瀬戸内の海が広がります。
 海の真横のプールは、話題を呼びそうです。


 ところで、今回の国体は、「キラリ・トライアングル」ということで、桃太郎スタジアムは、有森裕子さん、新体育館は、森末慎二さん、そして、マリンプールには、木原光知子さんと、日本のトップアスリートが、いわば、ボランティアで監修に就かれているのも心強い限りです。

 特に、私が生まれた昭和39年の東京オリンピックで活躍された木原さんは、前回の昭和37年の岡山国体も、文部省の特別な枠で、中学生で出場されていたということで、今回の国体に対して、並々ならぬ情熱を持って、サポートして下さっています。


 桃太郎スタジアム、児島マリンプール、さらに、新体育館で、大型の箱モノは揃います。

 あとは、ソフト面と、なによりも、「おもてなし」の気運を195万人のスクラムで盛り上げて行くことがなにより重要だと思います。


 ちなみに、「うらじゃ」も、国体バージョンで登場できないかの検討がなされています。
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2003年11月20日(木)【どうなる森林保全税】
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 本日は、中央南小学校の音楽祭。子ども達の歌声を聞いていると、うるうるしてしまうのはなぜ?


 その後、自民党議員総会では、本日の山陽新聞の朝刊にも問題になっている(今朝の山陽新聞をご覧頂ければ、私が、森林保全税の何を問題にしているのか、お分かり頂けると思います。)森林保全税について、自民党としての方向について問いました。

 政策的なことについて、自民党内部で、新税がどうなのか、という議論をある意味で喚起したことについては、私自身、一定の成果は上がったと考えています。
 少なくとも、他党は、ここまでの議論はしていません。自民党内部で、議論があったのです。非常に良いことだと思います。

 さらに、2期目の私は、議員総会の場で発言をする議員である、ということになったのは、大前進です。実は、今までは、若手議員には、それすら難しかったのですから。
 長い目で見れば、「存在」から「活動」に変わる端緒です。

 どうあれ、年功序列で、順番を待っていれば、事が動く時代ではありません。発言しなければ、いないも同じです。
 この件については、かなり言うてきたという感はあります。


 いずれにせよ、方向としては、党としては、賛成という雰囲気であり、もはや条例成立の方向に動く中で、果たして、私自身が、本会議場を退席して反対の意思を表明するような事態になることについて、どういう意味があるのか、様々な方から、アドバイスを頂戴致しました。
 ただ、インキュベーションセンターの時ほど、四面楚歌の深刻な事態ではありません。

 もちろん、森林保全税については、個人的には、反対です。

 ただ、本日の農林水産委員会でも、より使い道に縛りをかけるために、条例案変更などの前進は見られました。
 総務委員会でも、議論は続いており、仮に出来ても、ある意味、今後のチェックもかなり入る新税です。
 さらに、定例会一般質問では、新税について、知事に直接考え方を問わせて頂く機会はあります。

 ともあれ、26日に、先進地の高知県に出向き、森林環境税について調査します。
 そこで答えを出します。


 午後から、「ベンチャープラザ岡山2003」に。ベンチャーというか、発明というか、ビジネスマッチングの場というか、おもしろかったのですが、非常に不思議な企画でした。
 特に、「マネーの虎」を思わせるようなプレゼンもありました。

 個人的には、競争意識の働いていない行政が行う産学官の連携やマッチングといったものによる産業支援、ベンチャー支援には、妙なズレを感じることも多いのですが、突き詰めれば、シーズの発見は、情報収集、営業等の生き死にをかけた自助努力が基本で、むしろ、行政の役割としては、公的機関による融資の充実が課題ではないかな、と思えてなりません。

 最後に必要なのは、お金とのマッチングです。
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2003年11月21日(金)【先憂後楽】
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 本日は、行政改革国体等特別委員会。

 それにしても、第三次行財政改革大綱(案)は、ある意味で、民間の委員会や県議会の想像を遥かに越えた厳しいものであり、波紋を呼んでいます。

 全国的には目立ちませんが、石井知事は、改革派の中でも、急先鋒と言えるぐらい、大胆な施策を展開されていると言えると思います。
 少なくとも、岡山県の掲げる行革に関する数値目標は、全国的にも、かなり厳しいものです。


 財政改革集中取組み期間の向こう3年間で、公共事業(地方負担)30%カット。一般施策費10%カット。職員定数・給与削減の3点セット。
 特に、公共事業に関しては、自民党側からも、「地元優先発注」の総合的な対策を講じることを要望しています。

 私も、14年9月定例会では、長野県を引き合いに公共事業について問いましたが、当時、ここまでの削減を予想はしていませんでしたし、これで、いわゆる人材シフトの問題は、今以上に、大きな課題になってきます。

 少なくとも、公共事業による景気浮揚施策は、今後の岡山県にはないのだ、と言わざるを得ないのかもしれません。
 あるとすれば、地元負担のない国の事業をもぎ取ってくることです。


 一方、さらなる550人の定数削減から、給与まで踏み込んだ人件費の削減も、想像を超えるものです。
 人事院勧告に、さらに大きく上乗せした削減率です。

 ちなみに、私が、出来の悪い営業マンだった会社員の時に、会社会長が示された4段階リストラ案は、@賞与カットA役職手当カットB給与カットC解雇であり、「転職先がある者は速やかに転職せよ」ということでしたので、タイミングが合い、私は、円満に、「転職」したのでした。

 民間は、解雇まで行きますが、公務員は、基本的には、会社都合の解雇はありません。公務員試験に通れば、40年の安定が確保される、そういった意味では、民間からすれば、まだ手緩いという方も、中にはおられるかもしれません。

 民間に例えれば、倒産寸前、利益が上がらないのだから、賞与(正確には、期末手当)が出ること自体、異常ではないか、という声も聞きます。


 しかし、平均約3%の人件費削減で、来年度から少なくとも3年間は、37歳の一般職で、年間32万4000円、56歳の管理職で、年間82万8000円、58歳の部長職で、年間125万4000円の給与・手当てカットです。
 要は、今までの1ヶ月分の収入がなくなりますよ、という話です。

 数字が読めるだけに、生活設計の大きな変更が余儀なくされると思います。

 さらに、知事についても、現状が2000万円を超えているとはいえ、15%の給与カット。期末手当は、30%カット。

 申し訳程度という額は超えており、現状で、これ以上求めるのは、酷かもしれません。民間との対比はそうなのですが、生活が厳しくなるのは、どうあれ事実なのですから。

 さらに、公務員は、儲けるというのとまた違いますから、収入は、条例以上には増えないという意味では、制限もあります。
 バブルの時に、公務員がひとり良い思いをしているなどとは、誰も言わなかったのですから、昨今様々な形で、攻撃される公務員の方々には、気の毒な面もあります。



 それにしても、こうなると、議員はなんなのか、という話です。

 ちなみに、現行の我々議員の議員「報酬」の削減率は、年間5%。金額にして、51万円です。

 個人的には、生活が楽なわけでもなんでもないですし、選挙のない副知事の方が遥かに高収入で、可処分所得は極めて少ないのですが、5%が、一般施策費削減の10%でも、仕方ない、と思います。

 なによりも、議員は、明らかに半分で良いと思います。
 最近それを痛感します。
 議会改革が、どれだけできているでしょうか。

 皆様に選挙で出して頂き、皆様の税金で養って頂いている身で、堂々と胸を張って、議員としてこれだけ貰う価値があると言い切ることが出来るか、自戒します。


 普通に頑張りました、では、駄目なのでしょう。
 20%削減でも、世間は驚かないでしょうし、評価もしないかもしれません。ブライダルローンは、払えなくなるけど。


 なお、高収入だから、議員になりたいという方がおられたら、選挙に出られれば良いと思います。道を誰も閉ざしはしません。

 でも多分、高収入を実感できないでしょうし、様々な制限は、一般の公務員の方の比ではありません。
 蛇足ながら。


 いずれにしても言えることは、公職にある者は、「たそがれ清兵衛」ではなく、「公」に奉じるという誇りと責任を自覚し、封建社会ではありませんが、「先憂後楽」の気構えが必要ではないか、と思います。

 企業の経営者にも言えるかもしれませんが。
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2003年11月22日(土)【行政評価について】
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 11月22日は、語呂で、「良い夫婦」の日です。
 というわけで、午前5時からの恒例の朝起き会に夫婦で出席させて頂きました。

 出掛ける時には、満面の星空。
 10年前の新聞配達をしていた頃は、毎日、見ていた美しい空です。


 午前中には、「2003自治研究センターおかやま学習会」に席させて頂きました。

 今回は、特に、岡山県の第三次行財政改革大綱の関しての民間の推進委員会のメンバーの助教授の基本的な「行政評価」に関する講演会で、非常に参考になるものでした。


 個人的には、政策、施策、事務事業の峻別をすると、「快適生活県おかやま」岡山県の基本計画と、部局横断的にした中期計画の「21世紀夢づくりプラン」の言葉の整合性が極めて取り難いことは、今後も、なんとか計画、なんとかビジョン、なんとかプランが出る度に、混乱を招くこと必至だと感じました。

 一度、体系的に、しかも、部局ごとに、現在、どんなプランや計画があって、それが、長期計画、中期計画と、どう繋がっているのか整理する必要があると思います。

 もっと言えば、「第三次行財政改革大綱」は、施策だとすれば、どの政策から派生し、どんな事務事業に、影響を与え、展開するのか、行政体系の中の位置付けを明確にする必要があると思います。


 さらに、森林保全税について言えば、およそ明示できるはずの事務事業の部分を明確にせぬままに、政策・施策から、いきなり課税という手法がどうなのか。
 政策としての優先順位が高いなら、まず、既存の財源の中からその配分を優先すべきであるし、優先順位が高いから課税するのなら、他の高い優先順位にある政策達成が名目の課税もありうるのか。
 少なくとも、いわば、4億円を超えるのですから、事前の大規模事業評価と同じような事前評価が必要ではないか。


 さらに、NPOの事業委託について、いわば、施策から、事務事業の部分そのものの丸投げとも言え、行政の事務事業評価の逃げ道になっていないか。
 少なくとも、受託先と委託先である行政の両方の事務事業評価が必要ではないか。

 あるいは、委託については、事務事業の内容そのものの立案を委ねるのではなく、事務事業の執行部分についてのみで、委託料をちらつかせて事務事業の内容そのものを委託先に考えさせるようなことは辞めて、むしろ、団体の本来の事業に対しての補助金を充実すべきではないか。
 さもないと、責任の所在が不明確になる。・・・・・・・。

 等々、非常に多くの疑問点が出てきました。
 (あっ、これは、11月定例会原稿素案では?)

 それにしても、例えば、自治労や市職労のように、民主系、共産系は、ある意味で、シンクタンクを持っています。
 こうした学習会に参加させて頂くと羨ましくさえあります。

 政務調査室の機能が、行政に対抗できるとまではとても言えない状況で、我々自民党系議員は、むしろ、よほど個人的に勉強をしていかないと、行政内に身内意識の強いしがらみのある人脈は出来ても(これは非常に重要なことでもあるのですが)、とてもではないですが、行政に対峙できる本来の議員には、なれないような気がします。
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【在野精神】

 昼から大遅刻で早稲田大学OBの教職員の会(稲岡会)に来賓出席させて頂きました。

 なにかというと、我々早稲田OBは、「都の西北」を肩を組んで歌いたがるわけですが、かといって、群れているわけでもない、「和して同ぜず」、実に楽しいです。
 それでも、おそらく愛校心は、宇宙一。

 個人的には、「個性」重視ということであれば、多分、特に、偏差値教育に毒される前の早稲田卒の先生そのものが個性の固まりではないかな、と思います。

 いわゆる「猛者」や「破天荒」が好まれますし、そういう話を大先輩はしたがられます。特に、「除籍」という言葉は、共通の憧れであったりします。


 それにしても、私自身、早稲田に行くために2浪させて貰いましたが、現役合格、4年で卒業することが、全くOBから評価されない大学も珍しいと思います。
 いかにオリジナルの人生を歩んできたかを語ることで、評価される、誰もが、「早稲田らしいね!」と常に言われたいわけです。

 そのためには、在野精神。権力におもねくことを良しとせず。
 自民党にあっては自民党の中ですら。

 そういう意味では、今回の森林保全税を先頭に立って推進して来られた重鎮も、真っ向から反対している2人の若手議員も、皆、早稲田という、これもまた、らしくて良いです。

 要は、早稲田というのは、偏差値がどうのこうのという大学名を指すではなく、死ぬまでトータルの「自己実現」という「生き方」を指すのだと思います。
 つまり、人生讃歌そのものです。

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【スペシャルオリンピックス】

 岡山東ライオンズクラブさんの知的障害者をテーマにしたドキュメンタリー映画「エイブル」は、結局観られませんでしたが、「スペシャルオリンピックス日本」理事長 細川佳代子氏の講演会を拝聴させて頂きました。

 細川元総理の御令室ということで、なんとも品の良い方でしたが、そのお話からは、非常に強い「志」がびんびんと伝わってきました。

 「岡山にも、スペシャルオリンピックス日本・事務局を」とのご提言でしたが、現実問題、様々な困難も予想されます。
 事務局の「ABLE」もさることながら、問題は、まず、アスリートの誕生のABLEです。そこから、まず、当たっていきたいと思います。

 いずれにせよ、これは、人的にも金銭的にも、相当のネットワークを結ぶ作業が必要になります。

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【妹尾千軒皆法華】

 夜には、毎年11月22日に行われる妹尾のお講。大きな秋祭りのようなもので、きれいな提灯が並んで、「ドンドコドン」と太鼓を叩いて廻ります。

 妹尾の風物詩で、意外に知られていないのですが、なんとも言えない風情があります。
 というか「妹尾千軒皆法華」とも言われる妹尾という町は、いわゆる門前町で、尾道に匹敵するような、たたずまいが残っています。
 縁日には、寅さんがいるような、大林宣彦監督の映画のような、町のにおいがあります。

 私も、妹尾には縁があって、また、法華でもありますから、旧街道で、「ドン、ドン、ドン、ドン、ドン、ヤー」と太鼓を叩かせて頂きました。

 旧街道の県道は狭いし、かと言って、たちまち拡幅する状況にはなく、また、どうしても、いわゆる文化なのですが、行政的には宗教的なことがからんだりと、桜祭り以外は、支援がし難い状況になっていると言えるかもしれません。

 それでも、まちづくりや、文化的な「シーズ」は、幾らでもあるように思います。

 秋祭りや、こうしたお講のある日に、是非、妹尾を訪ねてみて下さいませ。

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2003年11月23日(祝・日)【落書き調査隊長のこころ】
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 本日は、私達の4回目の結婚記念日です。ブライダルローンが、かなり残っていますが、子供は大きくなりました。

 それにしても、大それた披露宴のその後の大赤字に苦しむ議員も珍しいのぉ。


 先日のNHK「難問解決、ご近所の底力」で放映された下北沢商店街の落書き調査消し隊の「その後」ですか、まさに、ドキュメンタリーで、大きな感動を呼びました。

 「岡山方式」の落書き一斉消去に集う方々の姿に、私も、胸がじんと熱くなりました。

 岡山の町内会の動きが、1年半で、東京から、さらに全国に広がっているのですから、本当に凄いです。本にできそう。
 磨屋町のあの落書きがなければ、どうなってたかなぁ。

 てなわけで、落書き調査隊副隊長の私信ですので、ここに、隊長のこころと言える一通メールを掲載致します。

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落書き調査隊の岡崎です。皆さんの力で岡山から誕生した、落書き「一斉消去活動」のスタイルが「効果抜群」ということで、全国に普及しつつあるようです。

このたび、東京都 世田谷区 下北沢商店街で導入実施されました。私も岡山から応援参加し、一緒に消してきましたが、東京の皆さんの奮闘の模様が昨日NHK「難問解決、ご近所の底力」で放映されました。見逃した方には、再放送が来週水曜日26日の夜0時15分からあります。(一応当日新聞でご確認ください)感動的な場面が多くあります。岡山との共通点も・・・。詳しくは見てのお楽しみ。ぜひ再放送をご覧ください。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・吉田様

ご無沙汰しております。お元気でいらっしゃいますか?昨夜、「ご近所の底力」拝見いたしました。人ごととは思えず、感動いたしました。理事長のご苦労の十分の一かも知れませんが、段取りのご苦労と、街の再生にかけるひたむきで、不退転の決意がひしひしと伝わってきました。下北沢の歴史は岡山の商店街の歴史と重なるところが多く、地元の方の意識と、周囲の方の意識の割合など、瓜二つの様相があります。ともかく、あれだけの若者が下北沢のために汗を流したことは、至る所に記憶として刻印され、着実に広がっていくと確信いたします。一人一人の信念がいかに大きい力に発展するか、多くの人々が感じ取ったことと思います。社会にいくばくかの感動と勇気を与えたことは間違いありません。落書き問題を通じて、とてもすばらしい人々のつながりができつつありますね。実は落書き問題は、「街の再生のために、みんな手をとリあい、助け合いなさい」と神様が与えた題材であり、試練なのかもしれないと私は感じています。理事長が最後に、再度落書きをされても、もう、なんとも思わないといわれていましたが、そうなんです。有効な手立てと、それを自覚した意思で実行できる多くの仲間が生まれれば、余裕をもってできるようになると思います。犯罪を住民が飲み込み始めた、画期的なことだと思います。ともあれ、吉田理事長とすばらしい仲間たちに乾杯!これからもお体だけはくれぐれも大切に、ご活躍をお祈り申し上げております。
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11月24日なし
 
2003年11月25日(火)【産学官連携について】
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 いよいよ28日から、「11月」定例会。
 毎度のことながら、18回目連続になる一般質問の準備に追われています。今回は、かなり、提言・質問があります。


 本日は、地域振興特別委員会の県内調査の一部に合流。この春開設された、岡山リサーチパークインキュベーションセンターを訪ねました。

 岡山リサーチパークにおいては、岡山県工業技術センター、テクノサポート岡山、岡山大学地域共同研究センターと並んで、地域産業創出を目指す核施設です。


 一昨年の夏、「その600」前後では、私自身、補正予算反対まで行きかけるほど建設を反対したのが、この施設であり、しかし、できたからには、逆に、吉備高原都市同様、負の遺産にしてはいけないということで、「マスカットバレー構想」を掲げ、私自身、様々な提言をしてきました。
 私にとっては、いわくつきの施設です。

 一昨年の6月定例会の岡山情報ハイウエイのIPv6化、今年の6月定例会の吉備高原都市のIPv6のテストベッド化、そして、この11月定例会で予定している、IPv6の具体的なイメージが湧く展示施設を作るべきであるという提言、それらは、全て、インキュベーションセンターから始まっています。


 しかし、PFIの手法で運営されているからには、ある意味、管理運営は、民間の手に渡っているとも言えますし、しかも、15年契約ですから、半年あまりで成果が出て云々という話にはなりません。

 いわんや、入居されて、日々研究に励まれている方々がおられます。


 ただ、私の中では、岡山県工業技術センターに隣接するテクノサポート岡山にあった7つの研究施設に、わざわざ移転して頂いてまで、研究室を埋めて、施設的にはより充実しているテクノサポートの方には、3つの外郭団体が統合した「産業振興財団」の事務局が入っているのが、どうしても解せません。

 なにより、要するに、県は、15年に渡り、委託料やサービス利用料をPFI業者に、払い続けるわけですが、例えば、研究施設が埋まろうが埋まるまいが、県が支払う金額は変わりませんし、事務事業評価の対象になるというわけでもありません。


 もとより、産学官の連携のもと、岡山リサーチパークが、インキュベーションセンターから「孵化」した技術を使って、ものづくりの生産工場で一杯になることを夢見ています。

 どうあれ、議会としては、賛成したわけですから、我々にも大きな責任があります。
 私も議員をしている限りは、この施設と付き合って参ります。



 午後からは、「おかやま夢づくり産学官連携推進フォーラム」。
 知事の講演を改めて拝聴して、県の施策が非常に整理できて、ありがたかったのですが、いろいろ思うところもありました。

 なお、本日、産業戦略本部から「中間報告」が提出されていますが、現段階で、入手できていません。

 気になるのは、産学官の「官」とはなんぞや、です。

 産業振興に関して、6000億円もの予算を持つ、経済産業省の立場からすれば、官とは、公益法人や外郭団体を含めて補助金を出す団体のようでありますし、産学のベンチャーキャピタルを図る会社からすれば、官とは、公的研究機関のようでもあり、岡山県の立場からすれば、官とは、産学の間を取り持ち、協議会を設立したり、シンポジウムを開いたりするコーディネーターのようでもあります。


 個人的には、中国経済産業局といったものが、将来の道州制の単位であり、正直、予算も、この程度の規模で完結すべきではないか、特に、国の細々とした補助基準に従っていけば、判断の手間や、いわば公平性で、結果として金太郎飴で、地域間競争に逆行しないか。

 というか、6000億円を地区で割って、配分は任してくれりゃぁ、よろしいがな、もっと言えば、いちいち国から配ることはないがな、と思いました。


 また、県が、協議会のようなものを立ち上げるのは良いけれども、結局は、十分な予算を伴わず民間に運営を投げたりしていないか、全国の学に繋げるための十分な情報が提供できているかどうか、なにより、公的金融機関は勿論、融資に繋げられるかどうか。


 加えて、県の施策では、産学官連携の重点分野の育成として、@超精密生産技術分野Aバイオ関連分野B医療・福祉・健康関連分野C環境関連分野が、掲げられ、この3月には、岡山・産学官連携推進会議が立ち上がっていますが、環境の目玉施策が、まだ出ていません。

 例えば、県西部のナノ加工技術は、世界に誇るものですし、バイオでは、「バイオアクティブおかやま」が、まずは、日本一の生産量を誇る黒豆を研究し、岡山発の機能性食品や、特定保健用食品の開発を目指しています。

 また、「ハートフルビジネスおかやま」は、福祉用具の開発支援、利用者への情報提供を図ります。
 もっとも、これについては、行政内部の連携が不十分で、産学にご迷惑をかけているのではないか、と危惧します。

 加えて、次代の光化学頭脳拠点への取組みにも注目です。


 しかし、産学官の連携による環境関連分野の産業創出の目玉施策がありません。
 もちろん、木質バイオマス、さらには、水島エコタウン構想もありますし、さらには、リサイクル素材の活用も重大な課題です。

 ただ、私は敢えて、環境産業として、「水の浄化」、端的には、児島湖を意識した水質浄化産業の育成が、極めて岡山らしい施策ではないかと考えます。

 児島湖の汚泥浚渫事業が、あまり効果が出ないまま終わろうとする今、場合によっては、水質浄化コンテストを企画し、世界の叡智を岡山に結集し、環境産業立県をするのです。

 幸い、岡山には、先進的な技術を持つ企業があります。来年から国立大学も、独立行政法人になるわけですが、地域に大学が、いかに地域の課題に取り組み、それが、地域の産業とどう連関するのかは、非常に重要なことだと思います。

 児島湖がきれいにならない限り、岡山県が、環境先進県を名乗る資格はありません。
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2003年11月26日(火)【この際、森づくり条例の創設を!!】
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 最近、私は、連続テレビ小説「てるてる家族」に、はまっておりまして、毎朝、新聞を読みながら、NHKBS2で、朝7時30分から楽しみに観ておるわけでございます。

 ひとつには、主演の石原さとみの黒髪と太い眉とぼけ具合いが、日本人らしくて、とてもかわいい!!のと、落語的な脚本が非常に良く出来ていることと、なにより、登場人物が全て前向きで、多少なりとも能天気なのが良いのでございます。

 時々、ミュージカルのように脱線するのも、これまた、洒落が利いています。

 じゃりん子チエは、かく語りき。
 「明日は明日の太陽がピカピカやねん!!」


 つまりは、批判するのは容易いですが、しかし、それを前向きに捉えなあきまへんな、「こころ」も脱線しながらも、前向きでないとつまらんがな、と思う今日この頃。


 要するに、森林保全税の問題です。

 本日、この春に、森林「環境」税を導入した高知県を日帰りで訪ねました。桂浜に行くような間はありませんでした。晋作ファンですから良いのですが。

 おりしも、高知市は、県知事選挙と市長選挙の真っ最中ですが、概してこういう時の方が、職員の方は、余裕があるようです。
 かなりじっくりと話を伺うことが出来ました。

 結論を先に申しますと、二番煎じの岡山県の森林保全税は、明らかに問題があるということです。正直に書いて、情けないぐらいに、戦略がありません。
 しかし、それらを全て払拭する手段があります。

 岡山県には、唯一他県にない優位性があります。すなわち、基本的に、水源が県内で自己完結していることです。
 だからこそ独自に言えることがあります。

 それは、都道府県としては、全国初の「森づくり条例」を制定することです。私は、それを提言したいと思います。



 それにしても、高知県の森林環境税の検討の経過は、驚くほど岡山県の流れと同じです。いや、むしろ、滑稽なぐらい、岡山県は、丸々1年遅れで、高知県の辿った道を歩んでいます。

 いわく、課税自主権が認められた地方分権一括法施行後の12年度に、全国的にブームのように新しい税財源の研究が始まりました。

 はっきりと申し上げて、そこには、まず、新税ありきで、新しく課税すること自体が目的で、各自治体とも、増税の仕方を血眼になって追及したのです。

 いかに痛がらせずに、羊の毛を剥ぎ取るかが問題なのじゃ!が、行政の考える課税の基本ですから、知恵を競い合っているわけです。

 プレジャーボート税等様々な税財源が考えられましたが、課税コストの問題から、結果として、三重県が、産業廃棄物税、高知県が、森林保全税を「成功」させたわけです。
 敢えて言えば、岡山県は、二番煎じです。

 今まで、法人に課税しようとか、他所の県民に課税してやれという発想はありましたが、高知県が、森林保全の名目に、自県民に広く薄く課税することに成功したことは、総務省的には、でかしたぞ!ということです。



 ただ、ここで特筆すべきは、高知県の特殊性です。具体的には、水に対する意識です。

 すなわち、早明浦ダムを引き合いに出すまでもなく、仁淀川や吉野川の分水が出来る12年度までは、冬場には、毎年渇水になることから、そもそも、水のありがたみを体感しており、橋本前知事も、もとはといえば、四万十川のダム問題を争点出てきたわけです。

 そして、降水量が変わらないのに、年々渇水になるのは、水源がある森に問題があるのではないか、そういう意識が、常にあるということです。ゆえに、森林保全のために投資するということに、大きな抵抗はなかったということです。

 翻って、岡山はどうでしょうか。そもそもの水源かん養にどれだけの切実さがあったでしょう。
 いわんや、森林まで思いが至るかどうか・・・。


 そして、少なくとも、橋本前知事は、明らかに、意識啓発のための課税と考えていました。後述しますが、1億4000万円の財源では、なにも出来ないのは、前知事もわかっている、しかし、県民が500円払うことをひとつの啓発、もっと言えば、高知県の宣伝と考えたのです。

 失礼ながら日本一の貧乏県と言われる高知県が、その素晴らしさを全国発信する、これは、立派な戦略だと思います。

 言うまでもなく、「環境先進県高知」のアピールは、成功しました。県民は、500円で、その誇りを手に入れました。
 ただし、これは、フロントランナーだから、そう言えるのです。
 二番手以降は、目立ちません。


 もちろん、高知県の森林保全税も、まずは、法定外目的税としての水源かん養税として検討され、しかし、その課税方式で、根拠不明(敢えて言えば、豊田市がそうだったから)の1tあたり1円の水道課税方式は見送られ、県民税超過課税方式に落ち着きました。

 そして、様々なアンケートやシンポジウムの結果、超過課税は、個人も法人も、500円になりました。
 そして、基金を設置し、第三者委員会を設置し、使途に縛りもかけました。
 こういった議論は、昨年の12月までに行われています。
 岡山県は、まともに、これを追っかけています。

 ただ、敢えて言えば、高知県も、課税という目的のために、現実的な対応をしていたらこうなった、ということで、こういうストーリーに、ならざるを得ないのかもしれませんが。



 特筆すべきは、今年の2月定例会で、条例と「予算議案が同時に」通ったことです。言い換えれば、課税をする条例を通すのと同時に、使い道を決めた予算も同時に通したのです。
 これは、当たり前のことです。

 新税検討プロジェクトチームのメンバーと基金運営委員会のメンバーも当然だぶっていますから、常に課税と使途は裏腹のものとして、意識されて議論されていました。

 ところが、岡山県は、12月定例会に条例案を出すばかりに、時機尚早なのかどうなのか予算が示されていません。ただ課税しますという条例だけ通そうとしています。
 実はこれはへ理屈で、高知県では、昨年の12月の時点で、「見做し予算」として、示されていたのです。

 厳しい言い方をすれば、岡山県の森林保全税は、高知県の森林環境税の表面をなぞった換骨奪胎の代物と言えるかもしれません。



 ここに興味深いデータがあります。

 高知県が、実際に、1億4000万円の予算で、どれだけ間伐できるのか、という話です。

 実は、高知県は、新税は啓発活動に当てるものとして、そもそも間伐を考えてはいませんでした。
 これだけの財源で出来ることは、たかが知れているからです。

 具体的には、人工林293000ha(自然林169000ha)のうち、資源の循環利用林、要するに、木材生産をする森は、184000ha。水土保全林すなわち、保安林として、公共事業の対象になるものが、79000ha。それ以外の普通林が、推計30000ha。

 このうち、私有財産の価値を増すことになるので、資源循環林と、また、公共事業のある保安林とを除いた、つまりは、林道から遠く離れて、荒れ放題の、にっちもさっちもいかない個人所有の普通林だけを森林環境税が対象とする森林としました。

 そして、1haあたり、30万円費用がかかるため、5年間を逆算して、1500haについて、森林環境保全事業の対象にすることにしました。普通林の20分の1です。

 そして、本年度は、そのうちのとりあえずは、90ha程度を施行します。

 その90haの施行地の決定もたいへんな手間で、DMの発送、アンケート調査、候補地の調査、所有者への説明、基金運営委員会の判断、協定締結、県が発注・・・・と、なります。

 つまり、普通林30000haのうち、今年度、施行できるのは、90haといった雀の涙程度なのです。

 しかし、これで良いと言うのです。

 すなわち、水源は、基本的には通常目に届かないところにありますが、県民に分かり易いとこを絞り込んで整備します。
 もっと言えば、間伐予定地から逆算して、課税額を決めること自体、不可能であると割り切っているのです。

 逆に、公共事業の対象か、森林環境税でいくか、明確に錆分けするという議論は、ドツボにはまる議論です。

 つまりは、啓蒙であり、もっと言えば、11月11日の「こうち山の日」の推進や、30校3000人の中高生を森林に連れて行くことは、間伐以上に重要だという考えです。

 少なくとも、森林環境税で、地域の産業振興を図ろうとは考えていません。

 もっと言えば、間伐ボランティアは、登場しないだろうが、地域の里山を守ろう、そう思い至るだけでも意味がある、ということです。

 しかし、岡山県は、実は、こういった数字すら示せていないのです。間伐は、これだけしか実施できないけれども、象徴的に、こういう地域をこういう手法で間伐することで、こういう啓蒙効果があると開き直ることすらできていません。
 堂々と、課税は、啓蒙以外の何物でもないんじゃ!と言い張るのも手です。


 おそらく、岡山県の二番煎じの森林保全税は、このままでは大きな議論を呼ぶことなく、単なる追加課税になることでしょう。
 あるいは、高知県の3倍強の予算をもってしても、環境先進県としての称号や、森林保全のために拠出している県民の自覚や誇りを得ることが出来ないかもしれません。

 しかし、どうせ、多数決で条例が通り、500円取られるならば、例えば、愛媛県が、高知県の二番煎じはしないぞと気を吐いているように、岡山県は、岡山県で、この際、とことん、県民の皆様に森林に関心を持って頂かなくては、反対してきた立場としてはおもしろくありません。

 どうせやるなら、岡山県は、物凄いもんじゃ!と他県から言われないと、やりがいがないわい!そのことに県民が誇りを持てなくては。


 というわけで、「森づくり条例」の創設を提言するわけです。精神条例的に、家庭、職場、学校、地域で、森林保全の努力義務を課し、とりわけ、森林保有者に対しては、道義的な第一次的な保全義務を課すというものです。
 高知県も、二の足を踏んでいます。

 そこまで踏み込んだ条例は全国に例がないだけに、やるならそこまでやってしまえ!と思うのです。森林保全は大切なのだから。

 それに反対には違いないが、どうせもうやる言うんなら、こうせられ〜、ということです。
 どうあれ出てくる現実には対応していかなきゃどうしようもないです。
 そういうのもまた、政治の世界でしょう。


 ブルースカイブルー〜。しかし、真夜中に、元気だなぁ・・・。
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2003年11月28日(木)【開会前日】
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 いよいよ明日から「12月」定例会。

 19回目の一般質問に備えて、各課と連絡調整中です。

 当局から内々の質問依頼(?)もあれば、現時点で質問不可能と見送らざるをえないケースも。取捨選択していますが、かなり細かい質問になりそうです。


 森林保全税については、マスコミの方や議長とも意見交換をさせて頂きました。

 特に、見做し予算を示さずに、入り口の条例制定のみを先行させることの理不尽さ、また、森林所有者に、道義的な第一義的な森林保全義務を課す森林保全条例の創設の必要性については、一定のご賛同を頂けたと思います。


 一方で、請願・陳情の調整も。

 特に、「持続可能な安心できる年金制度の構築に向けて」と題して、厚生労働省が、この11月17日に示した2004年度の年金制度改革に関する案に絡んで、平成9年に不採択になった陳情の再提出の相談を受けています。

 特に、フリーターが急増する中で、公的年金(厚生年金や共済年金等)の未加入期間を国民年金でつなぐ場合の納付期間の延長について、2年間を延長できないかという話。
 これは、大学生のような納付猶予制度の活用も考えられます。

 また、第三号被保険者(サラリーマンの妻)についても、手続きを忘れられる方が多いため、2年より遡って納付できないかも。

 フリーターについては、将来確実に問題が出てくると思いますが、年金というものの仕組みそのものに対する不信は、ぬぐいようがないものがあります。
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【国際平和創造県に!!】
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 「未来にはまだ失敗がない それだけで生きる価値がある」
青春ど真ん中飲料「がぶ飲みミルクコーヒー」ラベルより。
 ・・・「てるてる家族」か!

 いよいよ本日、私にとっては、19回目になる11月定例会が開会しました。まずは、知事より、提案説明で、サーブ。来週から、質問戦に入ります。

 今回は、相手陣営の中から、レシーブ及びアタックの仕方について要請があったりするのですが、変なサーブだなぁ、と心配に思うのが、「岡山県国際貢献活動の推進に関する条例(仮称)」。
ttp://www.pref.okayama.jp/kikaku/kokusai/p-com/ic-j-siryou1.pdf 

 都道府県レベルでは全国初となる国際貢献活動の推進を目的とした条例ということで、来年2月の定例県議会への上程を目指し、現在パブリックコメントを募集中です。

 ただ、議員立法をするなら国際貢献の精神条例として考えられるなぁ、とは思っていたものの、いざ出てくると、多分、NGO関係者の皆様からしても、具体性に欠けて、あまり新鮮味のない感じではないでしょうか。


 岡山県では、「国際貢献先進県・おかやま」を目指して有識者から創意ある意見・提言を伺うために設置した「岡山発の国際貢献を考える会」が、「21世紀初頭における岡山県の取り組むべき国際貢献のあり方について」と題した報告書をとりまとめ、どうもその具体化としての条例案のようです。

 ただ、既に、青年海外協力隊などを「おかやま国際協力大使」に任命し、赴任国の情報や活動報告、支援物資の要請を受けていますし、多分に、AMDAの、というか、AMDAにしてみれば、目立ちはするけれども、地道な活動の中の一部である緊急救援活動のイメージに引っ張られている感は否めませんが、国際支援物資などを県が集め、保管までしています。
 行政の動きとしても、条例を提出しようとするぐらいですから、そんなに鈍くありません。

 NGOの側は、いずれにせよ、AMDA自体は、もはや別格。
 加えて、岡山県独自のNGO、国際貢献NGOサミットを主催してきた国際貢献トピア岡山構想を推進する会、環境、姉妹校縁組み等で大きな成果を上げている岡山ユネスコ協会、AEA、黒住教や金光教をはじめとする宗教者の方々のネットワーク、カンボジアの村を支援する会等々、また、南北ネットワークのように、ある意味、本当に地道な草の根的なNGOのグループも、活動しています。
 リコーダーを送る会、WFWP、さらには、国際交流ということになれば、インターキッズ・・・・・・。枚挙に暇がありません。

 さらに、特筆すべき動きとして、有森裕子会長のハート・オブ・ゴールドは、岡山発のスポーツを通した国際協力・国際交流を進められています。
 特に、今週末には、第8回アンコールワット国際ハーフマラソンに参加され、第3回青少年スポーツ祭には、岡山県大学スポーツ国際交流推進機構というコンソーシアムも、共催。
 産(協力企業)、官(外務省・在カンボディア大使館、岡山県、JICAなど)、学(岡山県大学コンソーシアム)、NPOとネットワークを組んだ国際的な取組みを行っておられます。


 私の中では、特に若い世代を中心にした次代を担う人材育成が、喫緊の課題で、そのためにも、場所や活動資金のサポートが必要である、還元すれば、産学官との連携が重要である、という認識なのですが、どうも、条例(案)は、当然の前提のようで、いまさら宣言条例が出てきてもなぁ・・・という感じがしています。

 また、不況というのは、精神条例としても、少なからず、国際貢献という「余裕」を失わせるかもしれません。

 皆様、如何お考えでしょうか?私は、御託は良いから、行政は、具体的に何すんだよ、と、言いたいです。


 ところで、イラク戦争に自衛隊派遣ということになれば、「国際貢献活動」とは何か、緊急救援物資は、イラクへ送れるものなのか、非常に生々しい話になります。

 「社会の様々な分野で国際化が進み、地球規模での相互依存関係が深まる中、地球環境の保全や貧困の解消等人類の生存と尊厳に関わる共通の諸課題を解決するため、人間本位の視点に立った地域や個人による国際貢献活動が、これまで以上に必要とされています。」という認識を(案)は、示していますが、むしろ直接生存に関わる戦争が問題になっているのです。

 そういう意味では、「国際貢献」という言葉が、タイムリーに気持ち良く認識されるか微妙な時期にはなります。
 来年2月には、下手をすれば、東京で自爆テロが起きていても不思議ではないのですから。


 県民に、国際貢献で、イラク戦争の後方支援を頼むわけではないでしょうが、緊急救援物資を、イラクの民衆に差し上げたいけれど、行政が音頭を取れるのか?救援物資を行政が集めた時点で、NGOでなくなるわけですが、仮に、AMDAが、イラクに、持っていくならどうするのか?赤新月社に送れるのか?

 天災でなく、最たる人災の戦争に対して、非政府の活動を行政が条例で、歌って良いのでしょうか?


 環境、医療・福祉、教育、文化、スポーツ・・・・・・突き詰めれば、全て「国際平和」であり、なにか、受動的義務的自己犠牲的な「貢献」という言葉よりも、岡山から、世界の平和を「創造」していくような、そういう「てるてる家族」な言葉の方が良いと思います。

 国際貢献先進県は、国際平和創造県でないといけません。
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2003年11月29日(土)【森林保全税について】
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 選挙でのブランクを一挙に埋めるべく、行政評価、産学官連携、森林保全税、国際貢献条例等、この1週間かなり難しげなテーマで、論文が続いておりまして申し訳ありません。

 若手が一般質問しなければ、議員の資格なし、と思いますが、毎回この時期は、本当に受験生のような気分で、頭の中も混乱気味です。

 一般質問が40回、「こころ」が、3000号にもなれば、自分で自分を誉めてあげたい気もします。凡事徹底が、非凡になるかもしれません。
 ともあれ、ますは、19回目と1391号を。

 「回っているこまは倒れない」

【森林保全税について】

 ところで、森林保全税について、森林保全条例制定を場合によっては、議員立法で行うべきである、という案は、強硬な反対勢力から一転し、最も過激な推進派になったように見えるということかもしれません。
 どっちにせよ、極端?

 昨日、勉強会では、どうもこの件で、私は、怒っていることになっていたようですが、むしろ、私は、どこかで楽しんでいるような気もします。
 実にいろいろありました。

 推進議員からは、「その条例には、大賛成で、作るなら全面的に応援するが、だが、そんなに急かさないでくれ。それを条件にするな。」と、逆に、ブレーキをかけて頂くような始末。

 「岡山県が、日本一の森林保全県になるには、4月の課税と同時に、所有者の一義的保全義務を課した条例が施行されないと意味がないんですよ。
 保全義務がある我々県民が、一義的責任を果たせない所有者を救い、森林を皆で守るということに、意味があるのですから。
 条例を出すなら2月以外ありません。」

 転んでもただで起きてはいけません。
 どうあれ、中山間地を守る条例の上に、さらに、議員立法で森林保全条例が出来れば、佐藤真治という県議会議員が、もがいたことにも、大きな意味が出てくるでしょう。
 何より、岡山県には良いことです。

 ただ、その前に、一般質問では、言いたいことは、言わせて頂きます。
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【NPOの財政基盤強化について】

 本日は、「NPO助成事業成果報告会」。

 その前に、昨日刷り上がったばかりの「岡山NPOセンター」の「財政基盤検討委員会」の「レポート2003ーNPOの財政力強化への提言ー」が、発表されました。

 提言書の作成自体が、日本財団の助成事業ということですが、それにしても、各理事が自ら執筆された非常に素晴らしい提言書で、全国でも、なかなか、これだけの提言はないと確信します。
 さすがに、岡山NPOセンター。

 以下報告書より。


 NPOが、社会を変革する新たな主体となるためには、「会費」「受託事業」「収益事業」「助成金」「寄附金」「融資」といった財政基盤を強化する必要があります。


 そういったものに加えて、いわゆる「借入金」というものも考えられます。特に、報告書提出後に、国の委託金が出るまでを「つなぐ」ようなことも必要になってくるかもしれません。

 そういった意味では、「ろうきん」さんのように、市井の地銀や、信用金庫北海道NPOバンクのような私募債を作るようなことも必要かもしれませんし、なにより、県が検討するとした「ワンコイン基金」がどうなっているのか。
 また、山口県のように、県費で中小企業診断士がサポートし、金融機関の融資に結び付ける方策は考えられないか。


 さらに、委託事業について、財政基盤の安定のためには、魅力的ではありますが、行政の「下請け」になる危険性を孕んでいます。

 助成事業の主体は自団体ですが、委託事業の主体は、委託者である行政であり、責任も行政にありますし、なにより、組織基盤であるNPOの「ミッション」の維持は重要です、そういった観点から、「NPOと行政の協働に関するルール」を示しています。

 個人的には、行政のサイドにも、委託先の選定から、事務評価までこうした明確な「ルール」に基づき、しかも公開されることが、必要であると思います。


 そして、さらに、基盤強化のツールとして、「自己評価」を積極的に位置付け、具体的な「自己評価シート」まで示しています。
 こうした自己評価の公表が、NPOへの信頼を高めます。

 個人的には、委託内容が、行政主導型か、NPO主導型か、企画公募型を峻別し、どの場合も、責任は、行政にあり、行政自体の事務事業評価は、必要であると思います。


 というわけで、一般質問の原稿の草稿のようになってしまいましたが、NPOに関しては、これに加えて、

 17年にオープンする新ボランティアNPO総合福祉会館について、PFI事業であるとは言いながらも、実際の運営については、社会福祉協議会委託されるものと思われます。

 しかし、インキュベート機能を持つNPOに関する部分は、生活環境部の所管であるが動きがない。実際、誰が、どんな運営をしていくのか、インキュベーション・マネージャーのようなものを置くのか等々実務的な検討を行う運営員会準備会のようなものを立ち上げないと、17年度には間に合わない。

 また、NPOは、県の認証ではあるが、実際の活動は、市町村である。しかし、しばしば、NPOへの認識不測のような事態が生じる。市町村職員の研修をどのようにしているのか。

 等々、伺う予定です。


 NPOに関して、こういうことを提言・質問すべきだということがございましたら、是非お知恵を下さい。
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2003年11月30日(日)【国立大学法人化について】
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 イラクで日本の外交官2名が殺害をされました。詳細はよく分かりませんが、心から、哀悼の意を表します。
 派遣される自衛隊の安全はもちろん、国民の生命・自由・財産が、危険に晒される状況が迫っています。

 国会を閉会している場合ではないと思います。いったい何のために選挙をしたのか?
 この間選挙したばかりですが、解散して信を問うべきぐらいの重大な状況ではないでしょうか。


 ところで、産学官の連携を考えるうちに、そもそも、なんで、産学官の連携のような当然のことが、いまさらに議論されているのかな?逆に、今まで、なんで連携してないんだよ、と、だんだんと疑問が生じてきました。
 正直わけがわからなくなってきました。

 だいたい「学」ってどこのこと?「産」って、産業界、突き詰めれば、ものづくりのこと?それとも、サービス業や教育等も含めて、要するに、「民間企業」のこと?


 そう考えていくと、産学官の連携という議論は、非常に抽象的だなぁ、と思います。
 以下かなり主観的な記述になります。おそらく大きな誤解もあると思います。

 昨今の不景気で、産の側からすれば、要は、新産業創出の切り札のためのシーズを「学」に、求めているわけですし、「学」からすれば、来年4月から、全ての国立大学が法人化し、文部科学省の一機関から独立する中で、我が学部こそが存続するに相応しいと、なにか生き残りをかけた理解をと訴えるべく、「産」との連携を強めたいようでもあります。

 しかし、産学官の連携など、TLOを待つまでもなく、とっくの昔にやっている企業も、大学人も多いと思います。
 少なくとも、医学部や歯学部や薬学部では、あまり使う言葉ではないように思います。


 ところで、国立大学は、法人化後も、国の財政措置によって運営され、授業料等の値上げもないという意味では、大学の「民営」化と本質的に異なります。

 一方で、私学であれば、企業との共同研究は、自由でしょうし、民間から大学の講師人に加わることは普通にあることですし、経営努力を重ねてきています。

 そういった意味では、法人化という大学改革の本来の意味は、既存の国立大学、とりわけ、地方の国公立大学が、民間的発想の経営手法を入れ、学外者も加わり、様々な意味で、社会へ開かれたものにすることにあるようです。

 例えば、文部科学省ではなく、経済産業省が、産業クラスターを唱える中で、産学官の連携を言ってみたりする中で、省庁の縦割りから少しずつ開放されていくということは、保護もなくなるということではないか。

 もっと言えば、かなり自由度が増した地方の国公立大学法人に、資金獲得まで含めた私立大学同様の競争原理も働かせるということではないか、と思うのです。


 それならばなおのこと、地方の岡山大学が、岡山の産業界等に果たす役割を明確に示して頂かなくてはいけませんし、逆に、産業界や、岡山県サイドからも、岡山大学に要望を出していくべきではないでしょうか。
 そういう連絡協議会的な仕組みを作ることには、大きな意味があると思います。

 いつまでも、国の財政措置で、守っていけるかどうかはわかりませんから、地方の大学は、地方への働き掛け、連携も必要になるはずです。特に、地方固有の問題に、どう対処するのか。
 それが大学の個性であり、地方の個性になるのではないか。

 もちろん、憲法に保障された大学の自治を冒してはなりませんが、私学よりも手厚い補助は、当然、公に還元されること、端的には、地方に人材を供給すること、地方の課題を率先して解決していくことを期待しているからです。

 つまりは、基礎的研究について、門外漢が、とやかく言うものではありませんが、多くの学生は、研究職として大学には残ることはないわけで、岡山県に、いかような人材を輩出するのか、大学は、方向は示すべきですし、産業界も、行政も、地方の未来のために、地域間競争に勝ち抜くために、お互いがどういう責任を負うのか、まずは、議論し、要求すべきではないか。

 大学のシーズを探すには、大学へのニーズを伝えなくてはいけません。
 それもまた、産学官の連携ではないでしょうか。


 そして、言うまでもなく、大学の研究には、「時間」も「金」も必要であり、本来は、教養をつけるためのカルチャースクールでも、いわんや、レジャーランドでもなく、研究者を養成する最高学府でしょうが、実際は、社会人の即戦力も求められています。
 大学は、ある意味で、自己矛盾を内包しています。

 その割合は、非常に難しいとは思いますが、専門学校の大躍進に見られるよう、これからの大学にも、そういう意識は必要ではないでしょうか。
 例えば、法科の争いには、どれだけ実戦で、たちまち具体的に役に立つかの意識が芽生えています。

 いずれにせよ、少なくとも、県立大学の議論同様に、もっと身近に、岡山県民は、岡山大学を感じられても良いように思います。


 産学官の連携を考える時、理系と文系、国公立と私立で、学へのイメージの違いが、極めて大きいと思いますが、ただ、優秀な私学に加えて、岡山大学が、岡山県の未来の鍵を握っていることは、間違いありません。
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