2002年12月1日(日)【書を捨てよ街に出よう】
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 本日は、朝起き会、京橋朝市からスタート。大講習会や○○文化祭、町内のクリスマス・ライトアップ点灯式など。


 昨日の「第2回爆音暴走族市民対策会議」は、山陽新聞と毎日新聞に取上げられ、山陽には、私も、ちゅっかり小さく写っています。

 毎日新聞に、掲載されている通り、K広島市教委暴走族対策主幹は、『「広島の声掛け運動は、200人、300人が力を結集することで、少年らに詰め寄った。地域が動いて、警察と行政を巻き込もう」と参加者を激励し』て下さいました。

 特に、毎土曜日夜に、声がけ運動を実践される主幹からは、「甘ったれで、わがままで、寂しがりや」の「体は大人、心は子ども」の青少年の心のあり方を十分に認識し、「愛してから干渉する」という接し方のアドバイスを頂きました。

 また、「大人が変われば、子どもが変わる。地域が変われば、社会が変わる。コミュニティーの再構築、形骸化したものを再生する」ことの必要性を説かれ、本当に首肯できる物ばかりでした。

 突きつめれば、大人が、地域コミュニティーを十分に形成できていないことが、あるいは、コミュニティーの崩壊が、青少年の身や心の行き場を失わさせている、ということで、まずは、青少年が云々と語る前に、地域社会にあって、大人は、大人同士で、真剣に向き合うことが、必要なのだと思います。
 青少年への説教は、それからでも遅くありません。


 翻って議員の立場からすれば、投票率の低下云々、政治の貧困が言われますが、傍観者として、地域コミュニティーの最たる町内会にすら関わらない大人に、本来の意味での主体的な政治参加は、難しいのではないか、とも思えます。

 とりわけ、これだけ、マンションが増えて、集合ポストの向こう側に手が届かないため、やむにやまれず活動報告をポスティングしても、読んでも貰えない。その一方で、議員は、一律に、酷いもののように言われる。こちらが、どれだけ投げても、反応してもらえない、そういう空しさを覚えます。
 なんとももどかしい話です。

 青少年問題も、政治の貧困も、全てが全てではないですが、問題の本質は、無関心と他人任せにあるのではないか、そんな気がします。


 いずれにせよ、少なくとも、爆音暴走族対策については、まずは、あるいは、大人同士の交流を求めて、現場を皆で、感じに行くことを考えています。
 深夜のファーストフード店や桃太郎通りで何が起きているのか、それを皆で感じてみる、第3回の会議は、そういう企画になります。

 落書き対策以上に、根の深い、息の長い活動になりそうです。


 さて、12月定例会は、明日開幕です。
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2002年12月2日(月)【12月定例会開会】
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 本日、岡山県議会12月定例会が開会致しました。

 本日は、まずは、知事提案。これを5、6日の各党の代表質問、10、11、12日の一般質問で返していくということで、私も、連続15回目になる一般質問を希望しております。

 補正予算案は、一般・特別会計をあわせて、43億2900余万円で、うち、32億8000余万円は、県債で賄うということで、先食いなども含めて、統一地方選挙対策的な意味合いもないではありません。

 条例案件は、電子投票を可能にするための「岡山県議会の議員及び岡山県知事の選挙に係る電磁的記録式投票機を用いて行う投票に関する条例」など11件です。


 平成12年4月の地方分権一括法施行から2年半以上経って、国と地方は対等・協力関係にあると言いながら、結局は、超財政難の中で、もはや、ある意味では、生き残りを賭けたエゴとエゴのぶつかり合いの様相を呈しています。
 あるいは、地方と国との本気の喧嘩が始まった、とも言えなくありません。

 加えて、「平成の大合併」と言われる国主導の市町村合併についても、法的拘束力はないとはいえ、外国人にも投票権を認めた昨日の奈義町の住民投票では、住民は、合併を拒否。たとえ、国からの支援が減ろうとも、合併を断固拒否する潮流も生まれるかもしれません。
 もはや、地方分権の時代と言いながら、地方は、大混乱です。

 本日の知事提案説明では、10月の地方分権改革推進会議の「事務・事業の在り方に関する意見」は、「国庫補助負担金の廃止・縮減に関し、税源移譲を含む税源配分の在り方について同時に検討するとの視点が欠けており、地方財政基盤の確立という見地から、極めて不十分」と明言。

 特に、義務教育費国庫負担制度の見直しについては、受け入れられない、さらに、本四架橋については、本州四国連絡橋公団の民営化ーー民営化推進委員会報告は、債務処理への道路特定財源の投入、通行料引き下げと併せた地元自治体の出資期間の延長になると思われるーー云々と関わりなく、連絡債務処理は国の責任でなされるべき、というスタンスも変わりません。

 産廃処理税など新税の創設、産業振興、経済の国際化も総べてこの流れの中にあります。


 ともあれ、こういった国と地方の喧嘩状態の中で、共存共栄か、一人勝ちか、一人負けか、岡山県は岡山県の生き残りを賭けた(たとえ、県という組織そのものを破壊しても)戦いをしなくてはいけないという状態の中での、12月定例会です。
 本当に厳しい時代です。

 そういった時代のうねりを肌で感じながら、15回目の議会、一般質問に取り組まさせて頂きます。


 9月定例会分が追加され、議事録が新しくなりました!!ttp://giji.pref.okayama.jp/giji/Gikai_f1.htm
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2002年12月3日(火)【瀬戸内海カジノ構想について】
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 今週土曜日に、選挙事務所用ビル内の片づけを行います。お時間と体力の許される方、是非、ご一報下さいませ。


 本日は、一般質問原稿執筆に明け暮れておりますが、一方で、日本文化を考え、一方で、大学コンソーシアムを考え、さらにその一方で、暴走族対策を考える、その頭で、カジノについて考えておりました。

 前段に長々とある構造改革特区の質問の流れなのですが、岡山ではなかった議論のため、ためらいがございます。おそらく、世界のカジノに、実際に行かれた方と、そうでない方の間では、大人の文化としてのカジノのイメージが、全く異なると思うのです。カジノは、ただの賭場ではないですね。

 カジノを作るなら、国内でもいろいろ候補はあるのでしょうが、瀬戸内海の島というのは、国際的にも、非常に雰囲気ではあるなぁ、とは思うのですが・・・・。逆に、違法な賭場を街中から排除する方策足り得るかもとも思います。実は、後の治安の質問と連動します。
 ただ、この質問は、批判を呼ぶかもしれません。

 ちなみに、私は、賭け事は、人生そのものを賭けた選挙しかしません。


『 ところで、この構造改革特区のうち、話題を集めたカジノ特区は、刑法に関する特区は対象外との規定に基づき、事実上門前払いにされました。

 カジノといえば、東京・歌舞伎町で、非合法の賭けゲーム麻雀店を火元にした火災で死者44人が出る大惨事が起きたばかりの5月、石原慎太郎都知事は、「先進国のなかで100万人以上の大都市にカジノがないのは、日本だけ」と知事就任以来の公約であるカジノ計画の推進を、国に働きかけていく意向を明らかにしました。

 カジノが開設される場合、自治体が施設周辺のインフラを整備し、良好な境を維持していかなければならず、その財源確保に税を位置付けていく必要があると判断した東京都は、実現に向けて「カジノ税」創設を含めて法的整備を国に要請する検討を始めたとのことです。

 カジノ誘致には、太田房江知事の大阪府、静岡県熱海市なども積極的な姿勢を示していて、「イーストベガス構想」として市民運動的な盛り上がりを見せる秋田や石川、また宮崎に沖縄など、全国の7カ所が動きを見せている状況で、合法化を求める請願を採択した県議会もいくつかあります。

 東京都は、こうした複数自治体に共通する事情のため、現時点では刑法改正など「カジノ合法化」の法整備の際、地方税として導入するよう国に求めていくことを想定し、国で税制が準備されなかった場合は、法定外税で各自治体で共同実施する道もあり得るということです。


 同様の地方税としては、パチンコ、ゴルフ場、ボウリング場などに課税する「娯楽施設利用税」が、1954年から実施されましたが、消費税導入に伴い89年に廃止。しかし、ゴルフ場利用税だけは「ぜいたくな娯楽」とみなされ、1日800〜1200円が現在も課税されていて、カジノの利用も同じ扱いをするのが可能だという考えが背景にあるようです。


 トトカルチョのサッカーくじを「スポーツ振興くじ」として、文部科学省が売り出す我が国は、競馬が5兆円、競艇が2兆円、競輪が1兆8000億円、宝クジが1兆円、オートレースは3000億円、そして公営ギャンブルではありませんが、パチンコが30兆円と、非合法カジノや、マージャン賭博なども入れると45兆円の市場を持つ、実は、ギャンブル王国です。
 そして、それは、良くも悪くも、文化でもある、という点も、見過ごせません。


 そして、この動きは、岡山県とも無縁ではなく、お隣香川県で、本年7月2日、政府が検討中の「構造改革特区」の指定を受けるため、早急にカジノ構想を表明するとともに、官民一体となった「瀬戸内海カジノ委員会」を設立するよう求めて、香川経済同友会の観光・交通委員会が「瀬戸内海カジノ構想について」と題する緊急アピールを行いました。

 緊急アピールでは、他地域の状況や、地域的に規制を緩和する「構造改革特区」などを踏まえ、@政府に対する早急なカジノ構想の表明A官民一体となった委員会の設立B県民の盛り上がりを醸成する啓発活動―の3項目を要望したのです。
 カジノ構想が実現すれば、本四架橋の利用客が大幅にアップするほか、離島振興や地域経済の活性化につながり、「香川の抱える問題がすべて解決する」と指摘し、「特区」指定に乗り遅れないために早急な対策を促しています。

 同友会によると、国立公園の指定が外れている橋台の島・与島あたりに、米国ラスベガスのような娯楽施設が集合したエンターテイメント型を想定し、カジノホテル10棟の宿泊客は、年間五百万人、関連産業も含めた経済波及効果は約1兆円と見込んでいるそうです。
 ちなみに、広島県の藤田雄山知事は10月21日の定例記者会見で、カジノに関し「公営企業のように公明正大にできるのであれば、競馬や競輪と同じように許容されてもいいのではないか」とおっしゃられています。

 前置きが長くなり恐縮ですが、中四国州を目指す石井知事におかれましては、カジノおよび、お隣り香川県の経済同友会が示された、瀬戸内海に世界のエンターテナーが集い、豪華なディナーの客船が浮かび、マリンライナーが与島カジノ駅で停まるような、この「瀬戸内海カジノ構想」について、如何お感じでしょうか?・・・・・・・・・・・』


 うーーん、これは、どう答弁が返ってくるか・・・・・?
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2002年12月4日(水)【JR岡山駅西駅元町再開発】
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 本日もまた、一般質問原稿書きで頭を悩ませております。まるで受験生。
 そうこうもあって、大遅刻したのですが、岡山市駅元町再開発事業施設建築物新築工事(第2工区)の安全祈願祭ならびに起工式が行われました。
 この構想は、都市再開発法の特定建築者制度を活用した、基本的に、岡山市の事業です。

  岡山駅西口は、岡山国体秋季大会の主会場である県総合グラウンドに向けた玄関口として、再整備が進んでいます。
 地域の方のお話では、奉還町の地下通路の誕生と国体道路による商店街分断、新幹線口としての整備の反対が、いまだにこたえているということですが、駅元町地区市街地再開発事業は、岡山市の重点施策。
 まさに、一挙に注目が、岡山駅西口に集まっています。

 もとはといえば、前安宅市長時代からの再開発構想として、既に完成している第1工区の「ママカリフォーラム岡山」に加えて、その真横に、平成17年、国体の年の6月に、高さ80メートル第2工区ビル(地下2階、地上19階)が完成予定です。

 光ファイバを張りめぐらせたリットビルとして、同ビルには、NHK岡山放送局を誘致。また、既に、内容未定のまま、その広大さが指摘されている床面積約6200uのデジタルミュージアムを設置し、さらには、約2100uの商業施設、約600uのコンベンションホール、3階から7階までの計約9100uをオフィススペース、加えて、224室のANA系列ホテルも入り、岡山市の新しいランドマークとなることが期待されています。

  また、第2工区ビルは、構想では、橋上デッキで駅西口までつながり、さらに、駅構内の東西連絡デッキで、駅東口と連絡するということで、JRとの交渉次第では、平成17年までに、という状況です。
 平成16年には、岡山駅東西地区を一体化する下石井跨線橋建設事業が完成予定で、JR岡山駅を中心に、非常に活気が出てくることは、間違いのないところです。

 中心市街地の活性化として、駅西再開発それ自体は、本当に良いことだと思うですが、それにしても、先日のザ・ハヤシバラシティー構想も相俟って、既にインフラが整備されている表町を中心にした既存の中心市街地は、今後どうなるのだろうか、という危機感を私は今、痛切に感じています。


 しかも、問題は、やはり、岡山の鬼門のような操車場跡地。
 駅西再開発のみならず、岡山市は、「西部新拠点地区整備基本計画の策定に向けて」に示されているように、「西部新拠点」を打ち出し、多目的ドームを核にした操車場跡地及びその周辺の整備を進めています。
 ASPOについて、とやかく言う立場にはありませんが、西部新拠点は、岡山駅周辺の中心部の補完機能として捉える、とするものの、地域からは、JRの新駅設置の要望もあり、間違いなく、街が西に動いています。

 街は、西に広がるという陳腐な通説がありますが、それはそれとして、少子高齢化の時代に、それにしても、今後これだけの社会ストックを膨らませて、維持できるのか、当然、この西部新拠点は、雄都岡山市、政令指定都市岡山市を念頭に置いたものであろうかと思いますが、あるいは、政令指定都市になり、国の機関、あるいは、世界の機関でも誘致しない限り、ゼロサムゲームで、旧市街地は、ゴーストタウンになりかねないのではないか、そんな不安が過ぎります。
 どこまで、街が大きくなることを皆様は、望んでおられるのでしょうか?


 今、大切なのは、国・県・市といった行政や財界、市民が一体となって、街のグランドデザインを描くことです。
 そしてなにより大切なのは、伝統や文化、自然をないがしろにし、地域コミュニティーを破壊してまで、街を膨らませても、多分、人間は幸せにはならないだろう、という、根本的なところでのコンセンサスです。

 例えば、子ども達に欲しいのは、そこに行けば必ず誰か知った人がいる、安全で安らげる公園です。そこには、お年取りや学生の笑顔もあるでしょう。ただ、街が賑やかならそれで良いのではないのです。
 むしろ、地域コミュニティーを守りながら、街を少しずつ変えていく、再開発とは、本来そういうものではないかな、と思います。
 なにをもって、活性化と言うのでしょう?大きな街には大きな孤独と言いますが、やはり、人間のつながりが増すことではないでしょうか。人が多いというのは、その蓋然性が増すということです。


 私が、街中に暮らしながら、神様がなんでも作って良いよと言われて、今、子供に一番作ってやりたいのは、賑やかな中心部を囲むようにある穏やかな田園と、今すぐにでも自転車で行くことができる木漏れ日の指す大きな美しい森です。
 しかし、残念ながら、人間は、やはり、自然以外の何かを作ってしまいます。

 ・・・・・・。受験生に戻ります。
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2002年12月5日(木)【一般質問は、10日(火)です。】
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 本日は、代表質問初日。一方では、この期のアルバム用の写真撮影、一方では、マスコミ各社の写真撮影と、なにやら気が急いてきます。
 昼食時も、選挙の話一色で、早くも無投票当選が確実な議員、大激戦が予測される議員、それぞれの選挙区事情で、表情も、まちまちです。

 私の岡山市第一選挙区は、11人区。100%選挙がありますが、全国注目の同一選挙区での親子出馬などの話題が先行するものの、候補者が今だ出揃わいようですが、正直に書いて、他候補がどうのこうのという余裕が全くありません。


 ともかく、今議会も15回目の一般質問をさせて頂きます。次回も質問ができれば、今期唯一の毎回質問議員です。
 登壇は、一般質問初日の12月10日(火)の2番手。午前11時に、議会にお越し頂ければ、確実に傍聴して頂けます。今回も、ともかく120%原稿を書いており、財政課を介しての調整で、多少削ったり、次回に回したりで、定稿を目指します。


 本日の代表質問では、岡山県の行財政改革も、国の構造改革の影響を受け、特に、国の財政事情による地方切り捨てのような側面は否めず、瀬戸大橋の通行料、本四公団の民営化の問題も絡んで、知事からも、国への厳しい発言が出ます。
 特に、来年度、行政改革大綱を策定するとのことですが、給与カットはできても、民間の行うようなリストラまでには至らない、そこが限界かもしれません。

 他に国体は、経費削減、身の丈にあった国体で天皇杯を目指すこと、来年の大河ドラマ「MUSASHI」で、武蔵は、ドラマが始まってすぐに、生誕の地岡山を離れて、放浪の旅に出てしまいますが、回想シーンでしばしば岡山を出すように、という要望は、その通り。その生誕の地の大原町では、大顰蹙の大原農協問題等々。

 明日は、公明党の代表質問です。

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2002年12月6日(金)【一般質問項目】
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 本日は代表質問2日目、公明党。あくまで会派を代表しての質問である、という本旨に沿った、生活者に根差した視点からの問いかけには、感服するものがあります。
 国政との連携というのが、どの程度あるべきなのか疑問ですが、自民党、公明党は、与党的ではあります。

 さて、今回の質問は、下記の方向で定稿に向かっております。いつになく大人しい感じのことになってしまいそうです。
 ただ、先程、大問題が飛び込んできましたので、定稿まで荒れます。

 今回、和文化に関して、どうしても質問させて頂きたかったのですが、教育ということでまとめさせて頂き、今期ラストの2月定例会に質問させて頂きたいと存じます。
 誠に申し訳ございません。


 登壇は、一般質問初日の12月10日(火)の2番手。午前11時に、議会にお越し頂ければ、確実に傍聴して頂けます。




  一般質問      自由民主党        佐藤議員

1.地方分権について              [知   事]
 (1)地方分権への感想        (総務)
 (2)県と市町村           (企振)

2.構造改革特区について        (企振)[知   事]
 (1)特区の認識
 (2)提案内容等への感想
 (3)今後の方針
 (4)カジノ

3.岡山市の中心市街地について     (土木)[知   事]
 (1)中心市街地
 (2)ザ ハヤシバラ シティ構想
 (3)岡山駅の機能強化

4.大学コンソーシアム岡山について   (総務)[総務部長]
 (1)社会人向け大学院講座
 (2)ネットワーク大学
 (3)インターンシッププログラム
 (4)大学図書館のコンソーシアム   教育協力

5.爆音暴走族対策について

 (1)広島県警の取組         (警察) [警察本部長]
 (2)「面倒見」への罰則       (警察) [警察本部長]
 (3)犯罪予備軍           (警察) [警察本部長]
 (4)努力義務の効果         (警察) [警察本部長]
 (5)年末年始対策          (警察) [警察本部長]
 (6)違法駐車取締          (警察) [警察本部長]
 (7)青少年問題           (生環) [知   事]
   ア 爆音暴走族等の存在
   イ 100人委員会の取組

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2002年12月7日(土)【子供服緊急募集】
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 本日、NPO法人「(民間子育て・家族サポートハウス)たいむ・カプセル」より、就学以降の男女子供服の募集の要請を頂きました。諸般の事情で、下着すらない複数の児童を「たいむ・カプセル」が、保護されるため、どうしても、この冬用の衣服が必要です。新・古問いません。
 特に、「たいむ・カプセル」ということで、ご案内させて頂きます。

 本日は、早朝より選挙用事務所お掃除。
 いつもたいへんお世話になっております選対事務局の皆様と荷物整理や清掃を夕方まで。私も家ではやらないトイレ掃除。今日は、電気が入り、エレベーターが動き、ともかく巨大な空間をいかに有効に使うか、皆で汗をかきかき、知恵を絞りながら、少しずつ雰囲気が盛り上がってきます。

 看板を置くと、やはり、いろいろありますが、物凄い場所だと思います。いずれ皆様のお目に留まることでしょう。多分、かなり驚かれると思います。さて、どこでしょう?????

 それにしても、前回と比べると、この時期に、一緒に考えて下さる方がおられるということ自体、感謝・感謝・感謝です。

 ところで、事務所開きの予定は、ぐっと遅らせて、来年2月11日あたりで調整中。その前に、恒例の「やみ鍋の会」を内々でやろうという話になっております。
 12月22日(日)の夜が濃厚ですが、その節には、やみ鍋の材料(食べられる物)を持って、是非、選挙事務所なるものに、お気楽にお越し下さいませ。


 夕刻には、作業着のままで、岡山県立大学がらみの質問原稿打ち合わせ。わざわざ職員の方も、休日に、駅前まで、出てきて頂きました。
 今回は、青少年対策としての爆音暴走族対策に引き続き、かなりの議論になりました。県立大学も、ある意味、正念場です。

 その後、大学のOB会で、「都の西北」を大合唱し、ちょいと気持ちが、ハイの現在です。やっぱ「在野精神」ですわ。

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2002年12月6日(金)【都市部の県議会議員の役割】
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 本日は、錬心館岡山地区大会から、事務整理、SFPチャリティー、『ル・クプルひだまりコンサート』、選挙用事務所で打ち合わせ等々。
 私の場合は、「あなた 陽だまりでした」と言うよりも、「あなた こまわりでした(がきデカ)」ではないでしょうか。


 ところで、忘年会等で、皆様と接すると、県という組織はようわからん、という話になります。加えて、県議会議員は何をやっとんなら、という声もよく耳にします。

 正直、確かに、市町村ほど身近でなく、国ほどダイナミックではない、県は分かり難いです。また、毎回一般質問をして、行政や議会を揺さぶるという目標がなければ、私自身、かような「こころ」の毎日発信は、不可能だと思いますし、日々追われるようであったのか、わからないところもあります。

 それでも、中2階のような県という組織や県議会については、将来的には不要であるとは思うのですが、如何せん今の段階では、調整や指導を各市町村が求めていたりもします。

 岡山市にとっては、目の上のたんこぶのような県という組織も、郡部では必ずしもそうではありません。おそらく、郡部では、調整役としての県議会議員という役割もあるのでしょう。

 行け行けドンドンで、地域の一人勝ちを目指すことができる、あるいは、目指すべき市町村と、県土の均衡ある発展という視点を外せず、調整に入るような、バランス重視の県の役割というのは、岡山県知事と岡山市長の役割ほど異なります。
 これは、良い悪いではありません。役割の問題です。
 その面では、県議会議員と市議会議員の役割も、全く同じではありえません。


 ところで、議員の場からすれば 郡部は、圧倒的に自民党で、そのおかげで、多数派が形成できるわけですが、しかし、そのような中だからこそ、政治に対する世論の影響をまともに受ける大選挙区の都市部の議員がすべき責務というのもあると思います。
 すなわち、都市部の自民党議員が、非自民的な息吹も吸い込まなくては、ならないのです。


 ところで、非政党候補の37歳の首長が誕生した○○市長選において、「メル友」と言える同世代の県議会議員が、新市長を支援、党規に反したということで、自民党を離党されました。
 国会と違い発言機会も担保されている地方議会における政党政治の意味、ローカルパーティーの議論の可能性については、共感するところがあります。

 一方、今日の山陽新聞「山陽時評」の佐々木東大学長の『政党壊す議員「個人主義」』という論文は、結局何が言いたいのか、議員に何を求めているのか、地方議員にどう置き換えるべきなのか、よくわかりませんが、現状分析としては、非常に理解できます。
 いずれにせよ、政党の役割は、大きく変容していることは間違いありません。ひとり民主党だけの問題ではありませんし、その点は、地方も同じだと思います。


 10年以上先を見越せば、道州制の流れの中で、いずれ消滅すべき県という組織において、都市部の自民党の県議会議員がすべきことはなんなのか、自問自答しながら、また、明確にお伝えしながら、選挙に望みます。
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2002年12月9日(月)【「やみ鍋の会」をします】
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 いまや、いったいどこなのか、という選挙用事務所で、「やみ鍋の会」を開催することになりました。実は、前回の選挙も、立ち上げ時に、選挙用事務所の敷居を皆様に軽く跨いで頂こう、ということで、「やみ鍋の会」を企画し、大勢の皆様で、ワイワイやったのでございます。
 実際は、闇鍋でなく、文字どおりの寄せ鍋です。

 考え様によれば、不謹慎という方もおられますが、やっぱり、冬は鍋ですし、人が多ければ多いほど、なんとなく愉快です。

 思えば、高校の同級生というだけの理由で、あの時、思わず来てしまった仲間うちの一人が、現在の妻であり、彼女にしてみれば、人生のスットコドッコイが、あれから、始まってしまったのですねぇ・・・・・しみじみ・・・。




      「やみ鍋の会」開催のお知らせ(詳細後日)

日時 12月22日(日) 午後7時頃から未明 (随時 ご参加可能)
場所    まだ内緒
参加費 現物=食材(一般的に食べられる物ならなんでも可)持ち寄り。
       必ずしも、鍋に入らないものでも可(チョコレート、せん
       べい等)。
       好まれるのは、野菜、魚、肉、アイスクリーム等。
       嫌われるのは、カナブンやカミキリムシ等の昆虫。

参加資格  一切問わず。家族連れ大歓迎。
申込み   食材があれば、飛び込みも大歓迎
駐車場完備
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2002年12月10日(火)【今議会は、ちょっと荒れてます】
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 本日無事、15回目の一般質問が終わりました。寒い中、傍聴にお越し頂いた皆様に、心より感謝御礼申し上げます。
 本日は、傍聴席の警察学校の学生の前で、県警本部長答弁を求めることになり、非常に良かったです。

 それにしても、今議会は、道路公団民営化に見られるような超財政難から派生している国対地方の対立が、非常に出てきている議会です。
 地方分権一括法施行から3年目、まともに、岡山「県」という組織体が、「前門の狼(対国)、後門の虎(対市町村)」という状況で、もがいているようで、知事の答弁にも激しい物が目立ちます。

 ちなみに、本州四国連絡橋公団の民営化についての知事提案説明は、下記の通りです。
 『本州四国連絡橋公団の民営化、その債務処理への道路特定財源の投入や通行料金の引き下げと併せて地元自治体の出資期間の延長などを盛り込んだ最終報告が、近日中に道路関係四公団民営化推進委員会からなされる見通しであります。
 本県といたしましては、本四架橋は国家プロジェクトとして建設されたもので、その債務処理は国の責任でなされるべきであると考えており、これまでも県議会の皆様方とともに、その旨関係省等へ申し入れてまいりましたが、引き続き関係府県市とも連携しながら、新たな地方負担を求めないよう、国に対し強く働きかけてまいりたいと存じます。』

 とりわけ、岡山市の政令指定都市化をめぐる動きについて、知事のスタンスを明確にするよう詰め寄るような場面も見られ、個人的には、この問題で、県議会が振れすぎているようにも、感じ始めました。
 結果として、市議会における岡山市長の発言をどう思うか的なことになると、いたずらに、首長同士の対立を助長させることになるのではないか、と非常に不安です。

 少なくとも、この件から、岡山県と岡山市の関係がより一層こじれる事は、県民・市民にとって、たいへんな不幸であり、議会自らの判断は当然すべきでしょうが、知事に試金石を踏ませるのは、酷であるような気もします。

 また、対等・協力関係にある地方自治体同士の関係において、各市町村の動きにどこまで、知事が言及すべきなのか、という問題もあります。

 おそらく、このままでは、市民・県民の理解が及ばない次元での禍根だけが残るような気がして、岡山市選出の議員としては、良好なる関係の調整に主眼を置いた活動に、シフトしたく思います。

 いずれにせよ、今議会は、いつになくおもしろい(?)です。
 間違いなく、国と地方が揺れています。


本日の答弁の概要

1.地方分権について                [知  事]
 (1)地方分権への感想          (総務)
   ・地方税財源の充実がなく、国と対等協力関係との実感なし。
 (2)県と市町村             (企振)
   ・地域サミット等で努力するも、県と市町村が対等協力関係と
    いう意識は根付いていない。
2.構造改革特区について          (企振)[知  事]
 (1)特区の認識
   ・地方の知恵と工夫の競争。
 (2)提案内容等への感想
   ・提出期間1ヶ月と短し。ある程度評価できるが、必ずしも満足
    できる内容ではない。
 (3)今後の方針
    ・既存のものも追加提案含め検討。
 (4)カジノ
    ・健全な形の経済発展なのか。コンセンサス得られるのか。
     青少年健全育成に問題。他県の提案であり、推移見守る。
     (共産党から野次あり。)
3.岡山市の中心市街地について       (土木)[知  事]
 (1)中心市街地
    ・中心市街地がどこかは、岡山市の問題。基本計画による。
 (2)ザ ハヤシバラ シティ構想
   ・重要な地域。県下全域に波及効果及ぼす。一義的な権限と
    責任を有す組織で検討。街づくりの主体は、中核市である岡
    山市。市の意見を踏まえながら、適切に対応。
 (3)岡山駅の機能強化
4.大学コンソーシアム岡山について     (総務)[総務部長]
 (1)社会人向け大学院講座
    ・前向きに検討。
 (2)ネットワーク大学
    ・研究。
 (3)インターンシッププログラム
    ・拡充。
 (4)大学図書館のコンソーシアム   教育協力
    ・意義がある。図書館協議会に働きかける。
5.爆音暴走族対策について

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2002年12月11日(水)【瀬戸内沿岸道路】
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 本日の山陽新聞では、昨日の一般質問で、大学コンソーシアム岡山について、「社会人向け大学院講座を岡山駅前に開設」の部分が、中見出しになりました。久々の見出しで、単純に喜んでいます。
 議場は沸きませんでしたが、新規答弁でした。新聞記者さんに御礼を申し上げました。

 思えば、このごろは、山陽新聞も、質問の登壇順に、写真が上から並んでいますが、2年ほど前までは、記者の印象順という基準で、見出しをとる議員が一番上に来るという、今から思うと、とても厳しい紙面でした。
 私は、見出しをとっても、なぜか、1番になった事はありませんが、ビリから2番目になった事があります。

 だいたいが、記事になるのは、質問のせいぜい5分の1ですから、なんでそこなんだよ、と思うのですが、これは、もうマスコミ任せ。私のカジノの質問などは、マスコミに乗らなければ、なかったも同じような印象です。
 しかし、掲載の基本は、やはり、知事答弁でも部長答弁でも「おや?」という新規答弁で、やはり、よく見とるなぁ、と感心する事も、しばしばです。

 ちなみに、本会議の時は、新規答弁の時は、知事は、明らかに声の調子を変えられますので、仮に内職をしていても、議員には、「おや?」と、分かります。要は、議場が寝るのは、くだらない質問をする質問者が悪い、とも言えます。

 実は、一般質問とはいえ、夕方のNHKニュースか、山陽新聞の囲み枠の記者のメモか、中見出しか、いずれかに取上げられるのが、有権者に一番伝わるという(なんといってもTV!)ことで、新規のラッキーパンチのホームランを皆、口には出さねど、密かに狙っているのです。

 多分、皆様は、なんともお感じでないのですが、他の議員が、マスコミに出るのは、なぜか愉快ではないという、この議員心理。マスコミも罪作りというか、議員は憐れというか・・・それにしても、私の隣のH議員は、よく出るなぁ・・・・。
 同級生だし、選挙区違うし、まぁ良いか〜。

 本日は、一般質問2日目、見出しは、ちょっとわかりません。

 そう言えば、今期で交替される共産党の議員の最後の質問を聞くにつけ、議会の名物がなくなるようで、惜別の情がわいてきますが、私も、おられるかどうかわからないので、しみじみともできないのでした。


 その後、瀬戸内海沿岸道路整備促進岡山県議会議員議員連盟総会。

 平成元年の岡山商工会議所の要望に基づき、「瀬戸内海沿岸地域の振興と活性化、さらには、瀬戸内海の多島美を眺望できる道路として、沿線の観光施設とも連携を図りながら、特色がある総延長約160kmの道路整備を行う」というもので、寒河(そうご)から笠岡まで結ぶ大計画です。
 完成すれば、日本一の風光明媚な湾岸道路になると、私も確信します。

 しかし、お馴染みの渋川沿いの国道430号や岡山ブルーラインなど、約100kmは、改良済みですが、新設の約60kmは、大変な問題で、2ヶ所のモデル区間の進捗具合も今ひとつ。

 いわんや、吉井川河口から瀬戸内海に広がるあたり、小串から対岸に橋を架けるとなると、ちょっとやそっとで、できそうになく、次世代に持ち越しという雰囲気が漂っています。

 フォトコンテストなどで啓蒙が続いていますが、議員連盟の中でも、フリーゲージトレイン以上に、なかなかに完成が難しい感じがします。
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2002年12月12日(木)
        【政令指定都市を考える その12 道州制との関係】
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 今議会話題の国対地方の対立を象徴する、「本州四国連絡橋公団の民営化問題」ですが、道路関係四公団民営化推進委員会の報告は、瀬戸大橋の通行料は半額になるけれども、地元の出資期間延長。
 一方、政府・国土交通省案は、債務処理には、道路特定財源投入で、地元負担はないものの、通行料は、従来通りの2割引き。
 これはまさに、一長一短。「総理 対 抵抗勢力」は、瀬戸大橋に、もろに顕われますが、わけがわかりません。


 一方、市町村合併、とりわけ、岡山市の政令指定都市化の問題で、県議会の研究会の事務局長が、さすがに、冷静かつ的をついた質問をされました。
 それは、根本的な命題で、要するに「道州制と州都岡山市の政令指定都市化は連動しているのか」という話です。

 実は、中四国州の州都を目指すゆえに、岡山市は、政令指定都市でないといけない、というのは、私自身の認識でもありました。
 しかし、知事の答えは、NOでした。

 今議会では、市町村合併がままならないにも関わらず、知事は、道州制の議論は、10年先を見越した議論ということを明言。知事ご本人は、州都岡山市を目指すとは明言されてはいませんが、中心は、岡山だという言い方をされています。

 しかし、本日は、岡山が中四国州の中心であることと、岡山市が政令指定都市になることは、全く別の話であることを明言されたわけです。非常に重大な答弁でした。
 正直に書いて、ここで、私との認識は、ずれました。

 一方で、民主のM議員の質問に応え、岡山市と倉敷市の合併・政令指定都市化については、「そんな話を聞いたこともなければ想定もしていない」とのことでもありました。

 緘口令が引かれているため、お伝えできませんが、県議会の研究会にも動きがあり、この問題も、長期化します。
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2002年12月13日(金)【高速道路の今後】
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 本日は、広域交通物流対策特別委員会。話題はやはり、道路関係四公団民営化推進委員会の最終報告を受けて、端的に、中国横断自動車道にどういう影響があるかという話。

 ちなみに、道路関係四公団民営化推進委員会は、「特殊法人等整理合理化計画」(平成13年12月19日閣議決定)に基づき、日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団及び本州四国連絡橋公団に代わる民営化を前提とした新たな組織及びその採算性の確保について一体的に検討するため、法律により設置された機関です。

 ここのところ、本州四国連絡橋公団については、瀬戸大橋の料金も絡めて触れて参りましたが、日本道路公団関係も、本県に、当然関係があるのは言うまでもありません。


 さて、民営化推進委員会は、高速道路の新規建設に厳しい歯止めをかけた最終報告が実現されるように政府への監視を強め、必要があれば勧告を行うということですが、そもそも、新規建設に積極的な委員長が、辞任せざるを得ない混乱状況の中で提出された最終報告の正当性に疑問があるという声すらあります。

 自民党道路調査会(古賀誠会長)は、今後の道路整備を進めていく上で容認できないとする決議を採択、あとは、政治決着という混乱状態であるのはご案内の通りです。
 自民党ってなんちゅう幅があるのだろう?野党って何だろう?とつくづく思ったりします。



 ちなみに、最終報告の概要は以下の通り。

 道路関係四公団の道路資産と債務を承継する保有・債務返済機構と、日本全国を@東日本A拡大首都高速B中日本C拡大阪神高速D西日本の5地域に分割(岡山県は、西日本)した道路の管理運営並びに道路建設等行う5つの新会社を設立。

 機構は、道路資産の所有及び長期債務の返済、借換えのみをその業務とする。新会社は、機構から道路資産を借り受け、貸付料を支払う。貸付料は、債務総額の約40年間の元利均等返済をベースとして算定。

  新会社は、発足後10年後を目処に、道路資産、債務を買い取り機構は解散。民営化と同時に通行料を平均1割値下げ。

 既存路線の通行料金に依存して従来通り建設を続けることは認めず、国の施行命令により高速道路の建設を強制する仕組みは廃止。

 しかし、評価としては、新規建設に厳格な歯止めをかけたが、不採算路線でも国や地元自治体の税金投入などで柔軟に対応する考えを示したものである、ということになっています。


 一方、国土交通省は、道路関係公団の民営化後につくる高速道路のうち新会社が建設しない路線の建設費を、地元自治体にも4分の1程度負担させる方向で検討を始めたとのことです。

 税収不足の自治体の反発は必至のため、地方に財源を移譲し負担を軽減する方針のようです。
 これまで高速道の建設費は財政投融資などの借金で調達して通行料収入で返していたため、地方負担はありませんでしたが、民営化推進委員会は、この仕組みが、高速道の野放図な建設を招いたと判断し、地方負担の導入を打ち出し、国交省も、一部路線は通行料金で建設できないと判断、地方との費用分担など新しい仕組み作りの検討を始めました。

  ちなみに、一般国道として建設する自動車専用道は現在、国が10分の7、都道府県が10分の3を負担しており、高速道は地方の負担増に配慮して、さらに負担率を下げる見通しで、地方分は4分の1程度となる公算が大きいとのことです。


 ところで、高速道路が一通りは整備されている岡山県の場合は、瀬戸大橋以外には、中国横断自動車道岡山米子線の4車線化と、同姫路鳥取線(延長86km中、県内14km)が、関係してきます。
 米子までの途中の2車線は、どうですか?鳥取までは、自動車で、どのように行かれますか?北海道の高速道路でなく、地元については、どう思われるでしょうか?

 当然、継続実施を国に強く要望していくということでありますが、構造改革の名の下に、いわゆる道路族とか、抵抗勢力と言われる方々が、一概にどうと言えるのか、お住まいの地域でも、かなり認識が変わってくると思われます。

 大切なのは、いみじくも、総理が、都会対田舎の対立になってはいけないと言われることであり、正直に書いて、私自身も判断がつきかねます。


 しかし、例えば、瀬戸大橋なら、債務のうち、1兆3000億円を切り離して、国の道路特定財源で処理し、国と地元10府県市による出資を10年間延ばす代わりに、通行料金は今の20%引き下げを続けるという国土交通、財務省案の前段と、委員会報告の通行料半額という、良い所どりだけできれば、地方とすれば、それに超したことはないわけです。

 もっとも、こういう都合を実現することを政治力だと言える時代は、終わったかもしれません。
 いずれにせよ、我々は、残念ながら、能天気な右肩上がりの時代にはもはやおらず、常に、最良ではなく、よりましな方の選択を強いられている時代に生きている、そういう認識は、必要なのかもしれません。

 同時に、国の揺れが、リアルに地方に伝わるそういう時代であることも。市町村といった基礎的自治体を国から守る、そういう役割が、今の県にはあるのかもしれません。
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2002年12月14日(土)
         【障害のある放課後児童の児童クラブ受入について】
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 本日は、日専連の森のお掃除をして、中央南小PTA主催の講演会の後、平成14年度岡山市政に関する懇談会。自民党第一・第二選挙区支部の合同主催で、市幹部と両代議士と地元県議が、市の要望事項を中心に話し合いを行いました。

 話題の一つは、岡山市の政令指定都市化。この問題に関する県議会で行われた公明党議員の質問と知事答弁を共産党の市議が、そのまま取上げあられ、質問。

 今日の山陽新聞にも、「県や県議会に相談する段階ではない」という市長答弁が大きく出ています。まず、合併について議論していると説明されるのなら、それは、全く市長のおっしゃる通りで、いちいち県に、正式に断りを入れる必要も、逐次報告する理由もありません。

 「その1062」で、
 「岡山市の政令指定都市化をめぐる動きについて、知事のスタンスを明確にするよう詰め寄るような場面も見られ、個人的には、この問題で、県議会が振れすぎているようにも、感じ始めました。
 結果として、市議会における岡山市長の発言をどう思うか的なことになると、いたずらに、首長同士の対立を助長させることになるのではないか、と非常に不安です。」と書きましたが、まさに、その逆のパターンです。
 これは、個人的には、ちょっと遺憾です。

 私自身、道州制を前提にした岡山市の政令指定都市化そのものには、反対ではないため、なにか妙なことになってしまった、ように思います。

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  ところで、市側からの、追加の特に強い要望事項は、「障害のある放課後児童の児童クラブ受入の現状について」。

 実は、13年度から、国は、障害のある放課後児童の児童クラブ受入の推進のため、障害児受入加算(281日以上の開設。4人以上。但し、15年度から2人以上。補助率3分の1で、71万円)制度を新設しましたが、岡山県は、今年度から、単県で、学童地域支援事業として、障害児受入加算制度を新設(200日以上の開設。1人以上。補助率2分の1で、71万円)。
 県制度は、非常に活用し易いものと言えます。

 ところが、この制度、中核市(岡山市・倉敷市)は、県の保健福祉部の内規で、補助の対象外。平成14年度4月現在、岡山市の児童クラブは、83校中、53で、児童数は、2511人。うち、障害のある児童は、16人ということです。
 子育て支援策として、放課後児童対策は、重点課題であり、放課後児童クラブはもちろん、障害のある放課後児童のニーズが、益々高まってくるものと思われます。

 ちなみに、岡山県でいえば、放課後児童クラブの13年度実績は、小学校区ごとに開設されている割合は、38.4%(昨年の5月現在)で、全国で、28位で、中位程度。
 県内31市町村、171クラプで、標準的な経費の2分の1相当額を保護者等が負担し、国の補助要件に当てはまらない小規模のクラブに対する補助について、県単独で実施はしています。が、これも、中核市は、除くです。

 乳幼児医療費の負担についても、問題がありますが、こういう県市の連絡の悪さが、結果として、地域住民に跳ね返ってきてはいけません。どちらが負担しようが、住民サービスが、低下しなければ良いわけですが、往々にして、そうはなりません。

 とりわけ、過去には、県・市のギクシャクから派生した問題もあり、政令指定都市云々は、別にして、あくまでスムーズに、行政同士を連絡させるというのも、行政はもちろん、それぞれの議員の役目であると、私は思います。

 ちなみに、我が妻子は、おやこクラブでございます。
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2002年12月15日(日)
          【皆さん、この時期、暴飲暴食は、慎みましょう】
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 本日は、朝からグランド・ゴルフ大会で挨拶、月例祭、なぜか、岡山空港に家族で昼の飛行機が飛ぶのを見に行って、チャリテイーコンサートに行き、天満屋、新事務所、トイザラスのなんちゅう渋滞じゃ、を越えて、X’masパーティーで挨拶、そこから日本会議の教育講演会に出席。

 夕刻からは、ありがたくも逢沢代議士の青年連合会の皆様の忘年会に出席させて頂き、そこから、社団法人の忘年会を経て、ある地域の体育協会の忘年会。只今、事務所に、無事帰って参りやした!!

 自分の運転の移動で、途中から、さすがに疲れて、車は、成田屋の駐車場。最後は、めったに乗らないTAXIに。多分、今私は、私は認めませんが、世間で言うところでは、酔っている状態かもしれません。しかも、食べたような食べてないような・・。でも、体協の皆さんのあったかい声が嬉しくて、ついついやってしまいました。ホホホ。

 TAXIの運転手さんも、景気の悪さを嘆かれていますが、年々忘年会は、減るわ、なにかもうひとつ、盛り上がらんような年末ではあります。
 しかし、来年こそは、良い年でありますようにと願い、私も頑張るぞ、お誓い申し上げなが、甚だ簡単には存じますが、本日は、これにて失礼させて頂きまする。
 ともかく、岡山バンザイ!!←意味わかんねー。
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2002年12月16日(月)【高齢者保健福祉について その1】
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 地方議会、とりわけ県議会が政党政治であるということは、いわゆる採決にあたり党議拘束がかかった状態になる時に顕著です。

 本日は、生活環境保健福祉委員会。議案や請願・陳情などの付託事件の審査でしたが、基本的には、どの党も、部会に相当するもので、拘束がかかっている状態です。

 結果として、保健福祉関係では、ややずれを感じることもあります。特に、財政バランスを考えてもなお、ある種の請・陳の中に、苦しいものがあります。小児糖尿病についてなど、「継続」の挙手が、とてもしんどいのです。


 そういったこともあってか、いわゆる「福祉」について、自民党のイメージが定着しているようには思えません。ちなみに、「NPO」についても、一般的に、自民党が強そうにも見えないのも残念です。「私学助成」など、労組以上に、自民党が党として、動いているのですが、これも十分に認知されていません。

 そういえば、「こころ」も、福祉関係が少ないように思います。これは、本会議で、福祉について一般質問できない生活環境保健福祉委員会に所属し、また、岡山市が、例えば介護保険者であり、さらに、保健業務を行う中核市であることと、無関係ではありません。


 言い訳はさておき、それにしても、昭和14年生まれの父母が、そして義父母が、もう数年で、「高齢者」になり、高齢者保健福祉という問題が、私にも現実問題になってきます。
 一方で、子育て世代と言いながら、一方で、介護世代になるわけです。

 働き盛りという世代になり、結局、社会で起き得る様々な問題が、一挙に圧し掛かってくるわけですが、子育てにせよ、介護にせよ、結局は、頭では分からないのではないのかな、という気もします。そういう意味では、議員としても、人間としても、ここからが本番という感じではあります。

 実際問題、同世代の方からのご相談としては、保育と介護の問題が、非常に増えてきました。極めて切実です。


 ちなみに、5年後の平成19年度には、私の両親を含めた高齢者数は、195万人全県で、45万人弱。うち、介護保険の要介護認定者数は、約20%弱の8万8000人。居宅サービス利用者数は、約5万2000人。施設入所者数は、約1万6000人。

 岡山県の昭和45年の65歳以上の高齢化率9.7%は、平成13年に20.7%。平均寿命(岡山県は、平成7年で、男77.03歳、女83.81歳)は伸び、子供は産まれない(岡山県の平成13年度出生率は、1.46人)、この少子高齢化の中で、どう未来を描くのか、政治に課せられた余りに重い命題です。


 さて、そんな中、この度、「第2期岡山県高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画」案がまとまりました。

 岡山県の高齢者福祉行政の推進については、平成元年の福祉8法改正を受けて、平成6年3月に、「岡山県高齢者保健福祉計画(平成11年度まで)」を策定し、平成12年度に、介護保険制度が導入に向け「岡山県長期ビジョン」の基本目標である「快適生活県おかやま」の実現を目指し、「創造と共生」の基本理念を踏まえ、同3月に、「岡山県高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画(平成16年度まで。「第一期計画」)」を策定。

 この第一期計画は、3年ごとの見直しを行うことになっており、その基本理念を継承しつつ、給付実績に基づく検証やその後の制度の改正等を反映させて、また本年3月策定の「岡山県長期ビジョン」の中期的なアクションプランである「新世紀おかやま夢づくりプラン」を踏まえて、「第2期岡山県高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画」を策定することになったわけです。

 この案では、介護サービスの給付実績に基づく検証を行い、特に、市町村に対しては、県からは、在宅重視の計画となるような助言があり、市町村のまとめた介護サービス量等を県計画の基礎としています。

 介護保険の詳細については、「その966」【介護保険見直し】を参照下さい。
 この案ついては、パブリックコメントをとるようですので、ご協力をお願いいたします。

 待機児童でもありませんが、介護保険料を収めても、結果として、特別養護老人ホームに入られない状況が続き、老人保健施設の使い勝手の悪さも指摘されています。


 「政令指定都市を考える」シリーズは、18日の「その13」で、一応の答えを見ると思われますので、考えさせて頂きます。



【自民党合同会議】

 本日は、午後から、自民党合同会議。

 来春の自民党公認証書の交付、候補者紹介を頂き、自由民主党第一次公認候補39人の一人となりました。さすがに緊張感を覚えています。

 同時に、二次公認・推薦の新人候補を思うにつけても、心中穏やかではなく、また、絶対にこれからは、誉められることはない状況に突入する恐怖感も、襲います。
 出馬する理由や状況は、どうあれ、誰一人世の中を悪くしようと思っているわけではないのですが、いったい何を争うのか、悩みも出てきます。ただ、選挙スタイルは、間違いなく、その政治スタイルそのものです。


 ところで、野球は巨人と言われるのに似て、国の発展とともに、時代時代で、広大な幅を持って、ダイナミックに変容してきた自民党は、やはりすごい政党であると思います。

 先人のご労苦は、いかばかりか、と思いますし、自民党の中におられるのも、様々な方の努力や信用に基づいたご縁があったからであり、党員として支えてきて下さった皆様方に対して、心から敬意と感謝を表させて頂くものであります。

 だいたいが、昨日・今日の議員が、党が、どうのこうのと言うこと自体、本来、おこがましいことです。 自民党から出さして頂いている立場です。
 特に、客観的には、保守本流の流れにありながら、時々、大きく路線を外れがちな私は、敢えて言えば、自民党の色ものではないか、と自戒したりもするのですから。

 いずれにせよ、そういった歴史と伝統を十分に承継させて頂いた上で、日本を地域を支えていくためにも、今後も持続可能な自民党の公認候補として、党員の皆様に恥じることのないよう、頑張らさせて頂きます。

 多少なりとも、10年20年先を意識しながら。
 こういう形もまた、自民党であると。
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2002年12月17日(火)【倉敷ファッションセンター】
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 電気・水道・電話などのクリアせねばならない問題を、少しずつ解決しながら、新事務所は、動き出すのを待っております。22日は、やみ鍋の会でございます。

 本日は、おやこクラブのX’mas会に、韓国からフィリピンに行く途中で立ち寄ったという意味不明の設定のサンタクロースの姿で、登場させて頂きました。子ども達は、唖然。我が子は、親父とわかったかどうか??これは、本当に実に良い勉強をさせて頂きました。
 来年は、「ちゃんらーん!!越後生まれのサンタクロースでーす!!」と言いながら、子供達の人気者になろうと思います。

 最近では、夜中に、闇に紛れてポスティングをしていても、荷台やハンドルに子供座席がついた自転車を見つけると、同世代やんけ〜!!と、元気になります。なにか話が出来そうな気がします。やらなくてはいけない課題も、共感を持って、頂戴できそうです。


 夕刻には、倉敷市児島の倉敷ファッションセンター株式会社に。見直しの対象になっている同社と、地元議員の支援という側面がありました。
 なにより、私の血の半分は、児島産ですから、本当に児島は、気になる街です。もっとも、繊維で栄えているというよりも、塩田跡の凧上げの方が、強烈な印象なのですが。これがもう、ムチャクチャ上がりました。

 ところで、 岡山県は、15衣服・その他の繊維工業の製造品出荷額では、ここ10年で、30%以上減少しても、全国2位をキープしています。

 しかしながら、中国を主生産地とする汎用的繊維品の輸入による消費市場への浸透は、避けられないものの、今後5年以内に、海外生産品と国内生産品の徹底的な差別化、そのための技術開発、商品開発力等の強化が、必要であるという認識は、経済産業省の認識でもあります。
 そのためにも、県も出資している倉敷ファッションセンター株式会社が、産業支援機関としての役割も果たしているということです。

 私もお邪魔したことがありますが、倉敷ファッションフロンティアというファッションコンテストは今年で7回目になりますし、JETROのLL(ローカルトゥーローカル)事業で、イタリアとの交流も図られています。
 ただ、全国に繊維の街、アパレルの倉敷という印象になっているのかは、やや疑問でもあります。

 プレタポルテと聞いて、それって怪獣の名前!?と答える私が、言えた義理ではないのですが、優秀な技術力を持つアパレル製造業の大集積地である倉敷、岡山に、一番必要なのは、「地域ブランド力」ではないかな、と思います。

 本日の懇親会では、発言の機会がなかったのですが、倉敷であれ、児島であれ、イコールお洒落となるような仕掛けが、必要なように思うのです。そのためには、お洒落な人が集う仕組みが必要です。
 岡山、児島という響きは、正直やや厳しいとも思うのですが、全国ブランドである「倉敷」という響きには、お洒落という、その潜在能力は、あると思います。お洒落ですから、汗もさることながら、知恵・センスがいる部分です。

 いずれにせよ、玉野や備前もそうですが、この地域の産業再生がなければ、これからの岡山の産業復興もないかもしれません。

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2002年12月18日(水)
  【政令指定都市を考える 最終回 その13  岡山県議会報告書】
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 お盆の「岡山市政令指定都市化について」の連続4回と「政令指定都市を考える」13回シリーズも、いよいよ今日をもって終わりにしようと思います。

 あまり反響を呼びませんでしたし、自慢するわけではないですが、この合計17回の項は、岡山県政の一級資料であると自負します。市町村合併の流れの中で、本当に大切な議論でありました。
 このことについて、でたらめに考えてきたわけではありません。17回分のトータルで、ご判断頂ければ、ご理解頂けると思いますが。


 12月定例会最終日の今日、岡山県議会の「岡山市及び周辺市町合併問題議員研究会」が、報告書を知事に提出しました。私は、事務局次長として、総会で、経過報告と「結び」を読み上げをさせて頂きました。要するに、岡山県議会としての見解です。
 マスコミの報道も、そこそこに大きいと思われます。

 何度も申し上げますが、私は、岡山市の政令指定都市化そのものには、反対ではありません。ただ、玉野市民にとってどうか、ということを問題にしていました。今も、倉敷とツインシティーの政令市を目指すべきだと思います。

 しかし、あるいは、私は、唯一とも言える政令指定都市化肯定の発言をしてきましたし、22人の超党派の関係議員全員に発言の機会はありましたが、報告書がまとまった今、研究会の見解は、県議会の意向として、尊重されるべきものだと思います。

 すなわち、22人の連帯責任による見解で、研究会の所属議員も、誰一人、途中に抜けなかったのですから、ある意味、責任として、この見解に縛られます。それは、当然のことです。

 正直に書いて、議員になって、短期間で、しかも、超党派で、これだけ熱心に議論し、報告書をまとめ上げたのは初めてですし、県政史上希に見る全国をまたにかけた大調査活動であったことは、大変に評価できると思います。本当に、誰もが本気でした。
 それだけに、36ページに渡る報告書の意味は、極めて重いです。

 結びにいわく、「今回の当研究会の限られた調査・研究をもって、市町村合併・政令指定都市問題の是非を論じられるものではないが、当研究会としては、県南政令市構想について、関係市町が、本年7月以降の短期間の検討によって結論を導き出すことは、いささか時期尚早と考えざるをえない」。
 要するに、「時期尚早」という見解です。

 おそらく、この報告書に、少なくとも、5年やそこらは、県議会は、縛られると思います。これを突破するのは、2倍3倍するエネルギーが、必要でしょう。少なくとも、改選までは、確実に見解は変わりません。


 個人的に悔やまれるのは、根回しや計画性のない唐突な構想の展開に、これだけ、各自治体が振り回されたということです。しかも、岡山市と県との関係に、多少なりとも、ある種の不愉快な空気を持ち込んでしまったことの責任は、極めて重いです。
 しかし、大切なのは、善後策です。
 少なくとも、岡山市の政令指定都市化の可能性がゼロになったという意味でもなんでもありません。

 そうは言うものの県議会の側の見解が出た今、県議会議員として、この問題について、達成感というより、ある種の虚脱感すら覚えます。特に、岡山市議会側からの反応を思うと、正直、これは、たいへんなことになるな、と思いながらも、県議会は、県議会のスタンスがあって当然であり、今更、「私だけ本当は賛成だったんです」などという言い訳はありえませんし、一方的に、県議会だけが悪いのでしょうか?とも言いたいですが、ともあれ、覚悟が要ります。

 もっとも、多くの市民にとって、だからどうしたの?ということであれば、それだけ、この問題が浸透していない、時期尚早の証左であるということでしょうか。

 波紋は、広がるでしょうが、それ以上に、県議会が超党派でここまで出来るのだということは、他の問題にも応用がかなり利くという意味で、得難い体験でありましたし、一つの自信ともなりました。

 いずれにせよ、今日、一つの答えが出ました。
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2002年12月19日(木)【井原鉄道のこの頃】
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 昨日の岡山県議会の「岡山市及び周辺市町合併問題議員研究会」の報告書について、さっそく親しい市議の先生から問い合わせを頂きました。
 誰が音頭を取り、私の立場はどうかということですが、この点については、昨日記した通りです。

 本日の市議会の総務委員会でも取上げられたようで、県議会は県議会なりの見解であり、市に対して拘束力もなかろうということですが、ひっかるのは、互いの首長の答弁をバーターしたかのような県・市の党派を超えた連係プレーのような質問についてのようです。
 この点については、私も理解が及ばない部分があります。


 話ががらりと変わりまして、瀬戸大橋に似たような地域の課題が、井原鉄道の問題です。この度、妙な上下分離方式による支援方式が、説明されました。

 すなわち、関係自治体が、鉄道のインフラ部分(線路、電路等)の整備、修繕等について支援を行い(所有権は移転しない)、運行部分は、会社が、運輸収入等で責任をもって対応するという、上下分離方式に準じた考え方です。

 つまり、人件費や動力費、一般管理費の平成14年度見込み3億6600万円は、関係自治体の支援対象外ですから、運輸収入(3億5000万円)で賄い、足らずは、会社の経営努力で解消を図ります。
 一方、施設管理費(線路、電路、車両保存料や減価償却費)と線路使用料(総社〜清音間をJRから)の2億100万円は、関係自治体が、毎年度予算措置し、補助するというものです。

 この何が問題かと言うと、関係12自治体に岡山市も入っていることですが、どうも、岡山市的には、「市内に乗り入れてもいないのに、出資させられた上に、なんでまた、補助せにゃならんねん?」と、ならないかな、ということです。
 まだ、県の方は、市から、合意を貰っていないようです。

 実は、「その1066」の障害のある放課後児童の児童クラブ受入の推進のための単県の学童地域支援事業について、中核市になぜ適用がないのか、という答えは、明確で、「んなもんたくさんそういう例は、ありまんがな。だいたい、政令市で、児童相談所が云々言われる岡山市やおますかいな、そっちでやりはったらよろしいでんがな。都合の良い時だけ、県に言うて来られることは、おまへんがな。」ということですが、井原鉄道は、逆の話です。

 敢えて言えば、瀬戸大橋の通行料と同じで、「岡山市が、井原鉄道を支援する根拠を示さんかい。岡山市民の誰がどれだけ乗っとるちゅうねん。」というのは、岡山市的には、そりゃありだろうな、と思います。

 こういうところに、飛び火するのです。だから問題なのです。

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2002年12月20日(金)【15年度財務原案内示】
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 平成15年度国の予算に係る財務原案の第一次内示がありました。
 この中で、長年の懸案であり、県の最重要改題の一つである水島港の特定重要港湾への昇格が認められました。

 また、瀬戸大橋線の部分複線化が国土交通省の幹線鉄道等活性化事業として新規に補助採択されました。要するに、JR早島駅付近の部分複線化(約3.3km。約30億円)を行うというものです。もっとも、JR等から、地元支援も求められているところです。


 さて、一昨日の岡山県議会の「岡山市及び周辺市町合併問題議員研究会」の報告書について、さっそく、本日のオカニチさんが、「報告自体が「時期尚早」」のタイトルに、「県議会の動きを疑問視」との見出し・・・・・・。
 誠に時機を得た素晴らしい記事で、そういう見方も、当然あるだろうな、と思います。


 本日は、選挙用ポスターの写真撮影を年末の商店街で行いました。来春早々には、皆様に、ご覧頂けると思います。今日、選挙用事務所に、水道が通りました。しかし、電話はまだです。
 身に余る巨大さに、なかなかに、慣れなかったのですが、少しずつ少しずつ、らしさがでてきて、なにやら楽しいです。

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          「第1回 やみ鍋の会のご案内」

 今年も暮れようとしております、この一年間は如何でしたでしょうか!過ぎし本年を振り返り、来る年に備え、ワイワイと「やみ鍋の会」を計画致しました。
 良き出会い、良き交流の場として、是非、お誘いあわせの上、お気軽にご来場下さいませ!!

              記

日時:平成14年12月22日(日)午後7時頃〜未明
  (ご都合の良い時間に随時ご参加下さい。9時、10時以降でもお
   立ち寄り下さい。)

会場:佐藤 真治「新」事務所 岡南町2−1−5
  (国道30号線清輝橋を南進 トイザラスまで行かず、岡山南高校
   交差点の最寄りのマルナカ北隣り。ガスト・吉野屋の向かい。
   たて看板が出ています。)

参加費:食材持ち寄り(一般的に食べられる物ならなんでも可)。野菜、
    魚、菓子、お酒等々・・・・・・・・。
   (当日、忘年会等がおありの方は、鍋の食材をですね・・・・・)

参加資格:一切問わず。家族連れ大歓迎!!お気軽にお立ち寄り下
       さい。
 ※ 駐車場完備、運転される方の飲酒厳禁。
参加申込:TEL 225−8000 FAX 225−8806
     電子メール satoshin@optic.or.jp

奮ってご来場下さい!!お待ちしております!!
食材さえあれば、飛び込み参加も、大歓迎です!
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2002年12月22日(土)【オンブズマンさんに誉められた!?】
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 年末というのに、我が家は、家族全員風邪、おまけにこの雨。皆様は、ご機嫌うるわしゅうございますか?


 さて、本日の朝日新聞、毎日新聞の岡山版によると昨日、市民オンブズマンの皆様が、県議会議員の公費出張に関し、申し入れされたとのこと。

 ちなみに、岡山市議会については、「岡山市議会議員の出張報告分析表(平成12年度・後半期)」ということで、同会のホームぺージに一覧が。ttp://www.icity.or.jp/ombud-oka/sub2-2.htm
 A、B、C・・・のランク付けの根拠は主観的にならざるを得ないと思いますが、たいへんな労作で、岡山県議会版も、いずれアップされるのかもしれません。

 情報公開条例で、今年度より、情報公開されたいわゆる岡山県議会議員の「議員視察」ですが、基本的には、岡山市議会に比べて、かなりお粗末な評価になったようです。

 あくまで、委員会視察ではなく、個人出張、特に、海外出張を調べられ、問題が多いとのことですが、他議員の動きについては、正直なところよくわかりませんが、県議会全体ということでは、やはり、かような経済状況の中で、物見遊山のような評価を受けるとすれば、県民の皆さんに顔向けできない、大いなる恥と言わざるを得ません。


 ところで、今朝の朝日新聞によりますと、
 「一方で、佐藤真治、蓮岡靖之(以上自民)、近藤紗智子、武田英夫(以上共産)の4議員の個人出張4件は、『目的が明確で、問題点や提言を詳細に記述するなど優れている』とした」
 とのことであります。まぁ、名前まで出して下さって、嬉しいわん、もっと誉めて〜という感じです。でも、よく考えたら、「こころ」の写しをまとめたのじゃないか、と思うと、実は、恐縮です。

 また、平和資料館がらみのことで、主観にも、ある傾向があるのかもな、と素直に喜んでいる場合でもない気もします。視察先だけでなく、行程でも、勉強はあるのですから、一概には、言い切れません。ただ、公費ですから、成果の報告は密にすべきです。

 ともあれ、真面目さや情報公開という意味では、かなり実践的だな、制度がどうとかいうより、個人の議員として、その姿勢が、市民オンブズマンさんからも、一部、認められたのだな、と、もう勝手に都合よく解釈しますのだ。


 いずれにしても、オンブズマンさんの評価に縛られるものでなければ、内部告発を目指すものではないですし、他の議員や他党がどうのこうのと言う前に、己の人間としての阿呆さ加減や、議員としての悪戦苦闘ぶりも含めて、これからも、赤裸々にお伝えさせて頂きたく存じます。
 それが、私の出来る一番の情報公開だと思います。
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2002年12月23日(月・天皇誕生日)
         【「やみ鍋の会」本当にありがとうございました。】
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 諸般の事情で、明夕まで携帯電話がございません。私も、たいへんに難渋しておりますが、携帯にかけてもつながらないとご迷惑をお掛けしていることを心よりお詫び申し上げます。

 昨日は、道場納め、餅つき、事務所開き、展覧会、地域歩きときて、市議の励ます会、途中忘年会にも抜けながら、「第1回 やみ鍋の会」。本当に多くの方にお立ち寄り頂きまして誠にありがとうございました。
 なにより、鍋ということで、台所まわりのことがたいへんで、お助け頂いた皆様に、心から感謝御礼申し上げます。

 思い思いの食材をお持ちより頂き、初めて会った方同士も、なにやら懐かしいような、アットホームな会でございました!やはり、こうした繋がりをもって頂けることが、冥利に尽きる感じがします。

 前回、街宣車に乗って下さった方を含め、ウグイス嬢の方にも起こし頂き、4年前の思い出等々で話は尽きず、結局、撤収は、夜中の2時になりました。私自身も、じっくりお話が出来て、本当に良かったです。

 事務所に気が入って、余韻に温かいものがあります。よく考えると、事務所開きそのものは、2月の予定ですが、少しずつ、こうして、血が通っていくようで、本当にありがたく、なにより、おもしろい、と思います。

 私には、切実ですが、しかし、まずは、楽しんで頂けること、ああ、あそこに行けば、なにやら素敵で温かい人がたくさんおられるぞ、そういう雰囲気が大切だと思うのです。
 そもそも、私は、そういう政治がしたいのですから。


 年明けには、第2回目も予定しております。今回は、難しかった方も、次回は、是非、お立ち寄りください。
 皆様、本当にありがとうございました。

 年の瀬を迎え、街は、例年と比べるとイマイチでも、やはり、賑やかです。さて、今日も、餅つきやX’masパーティー等々、なにかと忙しいです。
 皆様、どうかよい休日を!!

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2002年12月23日(月)
          【支援費制度と障害児(者)地域療育等支援事業】
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 毎年X’mas頃には、ある精神障害者を支援するボランティアサークルのパーティーにお招き頂くのですが、本日もお邪魔させて頂きました。

 山陽新聞社の創刊120周年には、障害者交流の場確保に力ということで、「がんばろう! まちづくり&ボランティア 山陽ふるさとパワー大賞」を受賞した団体で、精神障害者を地域で支え合おうと平成8年6月に発足し、アパートを借り活動拠点されています。
 福祉関係の学生の中では、知る人ぞ知る女性のパワーに、いつも圧倒されながら、メンバーの方と顔見知りになって、かれこれ7年ほどではないかと思います。


 ところで、障害者の方の関して、介護保険の導入時に比べて、意外なほど非常に静かな感じがするのが、来年4月から実施の「支援費制度」です。
 特に、岡山県にとっては、今年度は、障害者計画の見直しを含めて、障害者施策の重要な年であるのですが・・・・。

 平成12年6月に「社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する等の法律」が成立し、社会福祉事業や措置制度等の社会福祉の共通基盤制度について、今後増大・多様化が見込まれる国民の福祉ニーズに対応するための見直しが行われ、この社会福祉基礎構造改革の一つとして、障害者福祉サービスについては、利用者の立場に立った制度を構築するため、これまでの行政が、「行政処分」として、サービスの受け手を特定し、サービス内容を決定する「措置制度」から、新たな利用の仕組み(「支援費制度」)に、来年度より移行することになったのです。
 とは言うものの、この時期に、財政問題と裏腹の話でないわけがありません。


 支援費制度においては、障害者の自己決定を尊重し、利用者本位のサービスの提供を基本として、事業者との直接かつ対等な関係に基づいて、障害者自らがサービスを選択し、契約によりサービスを利用する仕組みとし、これにより、事業者は、行政からの受託者としてサービスを提供していたものから、サービス提供の主体として、利用者の選択に十分応えることができるようサービスの質の向上を図ることが求められることになったのです。

 まず、障害者は、自ら希望するサービスについて、指定事業者・施設の中から利用したい施設・事業者を選択して、直接に利用の申し込みを行うとともに、市町村に対して、利用するサービスの種類ごとに支援費支給の申請を行います。

 市町村による支援費支給の決定がなされると、当該障害者に、受給者証が交付され、当該障害者は、施設・事業者と直接に契約により、サービスを利用するとともに利用者負担を支払います。なお、利用者負担は、支援費支給決定時に決定されます。そして、施設・事業者は、サービスを提供したときは、利用者に代わって、市町村に対し支援費の支払いを請求し、審査の後、支援費を代理受領することになります。

 もっとも、重度の障害者などの施設からの忌避、支援費制度実施に向けてサービス提供体制の整備、利用者に対する情報提供、対象となるサービス如何、支援費支給決定の手続、方法客観的な基準、支援費支給決定におけるケースワーカーの役割、障害程度区分、支援費の額の基準 、利用者負担の基準、障害者のケアマネジメントの実施主体如何、障害者ケアマネジメント推進事業で養成したケアマネジャーの位置づけ如何、事業者指定基準、契約の当事者能力(成年後見制度)・・・・課題は、非常に多いです。

 にもかかわらず、介護保険もそうですが、事の重大さに比して、細かく、専門的かつ難解でもあるため、議論が足りていないような気がします。
 いわば、グループのメンバーを直撃するような喫緊の課題であるにもかかわらず。


 ところで、さらに、そういった「支援費制度」導入の動きの中で、本日、特に、「障害児(者)地域療育等支援事業」について、国でかなり大きな動きがあるということを伺いました。
 この事業は、平成7年12月の「障害者プラン」の「ノーマライゼーション」と「リハビリテーション」の理念に基き、平成8年4月より全国で整備が進められている障害をお持ちの方の「地域での生活を支援する」事業です。

 ちなみに、岡山県でも、人口30万人あたり2ヶ所の施設を指定し、事業を推進しています。 この事業は、入所3割在宅7割ですが、予算は、入所7割在宅3割という中で、地域移行の橋渡しになる重要な事業です。
 支援費制度との連関も出てくるはずのものです。

 障害者の自立と社会参加を進めるためには、生活全般にわたる相談や保健・医療・福祉サービスの利用援助・情報提供などを総合的に提供できる体制の整備が重要です。
 また、障害の重度化、重複化及び高齢化の傾向と、障害者の多様なニーズに対応するため、保健福祉サービスに必要な専門的な知識・技術や権利擁護等に関する高い知識を持ち、豊かな感性を備えた各種の専門従事者の養成・確保も必要です。

 そういった意味では、障害児(者)地域療育等支援事業の果たしてきた役割は、非常に大きいということです。
 国の動向によっては、地方でかなりの善後策が必要と思われます。


 どうしても、込み入った制度論になると、時として言葉が踊り、誰のどういう話なのか、見えなくなる時がありますが、要は、具体的に顔が思い浮かぶ時、そういうことなんか、こうなるんか、ということになります。
 そういう意味では、議員の責任の重さを本当に痛感します。
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2002年12月24日(火)【高齢者医療改革について】
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 メリー X’masでございます。

 クリスマスプレゼントというわけではありませんが、今朝の朝日新聞によると、帝人が米企業と開発した在宅用の人工透析装置を厚生労働省に承認申請したとのことです。

 身内に人工透析患者がいるため、朗報であると思うと同時に、透析にかかわる患者の自己負担は、国の特定疾病療養制度や自治体の公費助成により、ほぼゼロに抑えられているというものの、約21万人に及ぶ患者の透析治療費は、年間の国民医療費の30分の1にあたる約1兆円であるということに、改めて驚かされます。
 こういった制度があるということに、なにより、支えて頂いている全ての方に、本当に感謝を申し上げるものです。


 ところで、困った時はお互い様とは言いますが、こうした支えあいの象徴的なものが、健康保険ではないかと思います。
 ちなみに、私は、国民健康保険加入者です。

 さて、ご案内の通り、この7月に、その健康保険法が改正されました。

 10月には、高額療養費の自己負担限度額の引き上げられ、今までは市区町村により多少の差がありましたが、原則70歳以上の高齢者は、老人保健制度の対象者であり、治療費の自己負担は、原則1割であったところ、老人保健制度の対象者を5年かけて75歳以上とし、70歳から74歳までの方は、老人保健制度ではなく、健康保険制度の対象者となりました。

 70歳以上の高齢者の患者負担は、定率1割ですが、一定以上所得者は、2割になり、2割負担になる高額所得者の高齢者の方から、ご不満の声も頂いています。
 また、3歳未満の乳幼児は、3割から2割負担に引き下げになっています。

 そして、来春には、健康保険の被保険者本人の窓口負担が、2割から3割に、賞与からも毎月の保険料と同率で保険料を納付するという流れになるようです。ちなみに、サラリーマン本人の窓口負担が、1割から2割になったのは、1997年です。

 今回の改正は、健康保険の給付や負担について見直し、制度の健全化を目指そうとするもので、医療保険財政は、数年間は維持できるようになったということですが、こうした患者の負担増や保険料の引き上げにより、家計にも、かなり大きな影響を及ぼすことになりそうです


 ところで、健康保険には、「政府管掌健康保険」、「健康保険組合」、「国民健康保険」などがありますが、老人医療費の負担増などを背景にその財政は限界にきています。

 現行制度は、現役世代が割り勘で、高齢者の医療費を賄っていますが、高齢者の医療費は、総医療費の3分の1を占める11兆円にものぼり、大企業のサラリーマンの健康保険組合(健保)で、8割、自営業者の国民健康保険(国保)では、6割弱の市町村が赤字です。

 働き盛りの世代にとって、詳しい内容は理解し難しくとも、自己負担が増え続け、制度は、いずれ破綻するに違いない、という確信に近い不安があるのではないでしょうか。
 世代間の公平な分担と言いながら、年金も、絶対に元は取れないというのは、自明なことになりつつあります。

 かように、高齢者医療制度に対しては、給付費の約7割を現役世代の医療保険が機械的に分担する現行の老人保健制度への不満が強いため、厚生労働省は、医療制度の抜本改革試案(保険の再編・統合、高齢者医療、診療報酬体系)を公表し、高齢者医療改革では、保険間の助け合いで費用を賄う方式と、高齢者だけが入る新保険を作る方式の2案を併記しました。
 来年3月末に、政府の基本方針が、まとまるとのことです。極めて重要な話ですが、国の議論ということで、なかなかにじれったいものもあります。



 ところで、我々子育て世代は、本当に福祉の対象だと思いますし、どんどん支援すべきだと思いますが、では、一般的に言われるような、時間とお金のある高齢者の方が、どんどん国のためにお金使って下さいよ、というほど、そんなに安気かというと、どうも自分の両親を見て、そんな気が、全くしません。
 あるのは、まさに、老後の不安です。年金ひとつとっても、安心できるのは、限られた高齢者で、高齢者の方に、さらなる負担をかけて良いとも思えません。いずれ、親の世代も、私達の世代も、高齢者にはなるのですから、世代間闘争をしている場合ではありません。
 ただ、多少なりとも、できる限りの負担は、「孫のために」して下さいと、お願いもしたいです。


 いずれにせよ、むしろ今出来ることは、要は、まずは産業を振興し、本当に無駄だと思える公共事業費については減額し、社会保障費である医療費の政府負担枠を広げ、医療機関スタッフの充実をはかる意外の道はないと思います。それが、構造改革です。
 超少子高齢化に堪え得る持続可能なインフラとシステムを整えないといけません。

 子供を育てながら、介護のことも考える、まさに、繁栄や幸せとはなにか、働き盛りの世代の決断が、全ての世代の未来を左右します。その責任は、極めて重大です。
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2002年12月25日(水)
           【ノーマライゼーション(地域福祉)について】
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 極端に寒いです。本日新事務所に、非常にきれいな大きな看板が出来ました。「さあ、出発!!岡山発 未来行き」という元気な文字が、踊っております。是非、ご覧下さいませ。

 福祉関係は、どうしても文面が堅くなるのですが、お許し下さい。

  さて、昨日、発表された来年度予算政府案では、都市再生事業や高齢化対策などの重点配分されるということでありますが、やはり、気になるのは、「その1075」の「障害者相談事業」の一般財源化の問題です。
 要するに、「支援費制度」下におけるノーマライゼーション推進の根幹に関わる問題なのです。


 介護保険施行には、ゴールデンプランから、調査、見直しを経て、10年かかりましたが、「措置制度」から「支援費制度」への移行は、見切り発車の感が否めません。しかし、障害者福祉の歴史的改革であることは、間違いありません。

 そして、障害者が、施設を出て、地域で暮らせるようにするためには、中核的な役割を果たす障害者相談事業は、必要不可欠なものです。
 在宅の障害者が地域で生活を送れるよう、専属のコーディネーター等が、福祉サービスの調整・斡旋を行うとともに、日常生活の相談にのり、地域で暮らす障害者を支援するということで、いわば障害者版のケアマネージメント事業にあたります。

 その必要性は、「支援費制度」下でも変わりません。それどころか、障害者の支援費制度では、ケアマネージャーが制度化されていないからこそ、この相談事業を活用し、ケアマネージメント体制を充実させることが、重要になってきます。


 一方で、政府は、昨日、03年度から10年間の「新障害者基本計画」と、同年度から5年間の数値目標を定めた「新障害者プラン」を決めました。
 施設入所や入院中心の施策から地域の中で生活する「脱施設」に転換することが特徴で、例えば、07年度までに、ホームヘルパーを現行プラン(96〜02年度)より1万5000人多い6万人に増やすとしています。

  新計画は「本人の意向を尊重し、入所(院)者の地域生活への移行を促進する」「入所施設は真に必要なものに限定する」として脱施設の方針を明記しています。
 また、ホームヘルパー、グループホーム、福祉ホーム、精神障害者生活訓練施設、ノンステップバスなどの整備目標を掲げています。
  さらに、精神障害者については地域社会に受け皿が整えば退院が可能な「社会的入院」の解消を掲げています。


 加えて、岡山県でも、2010年を目標年次とした「快適生活県おかやま」の実現を基本目標とした県政の基本計画「岡山県長期ビジョン」を平成10年に策定したのを受けて「地域でともに生活するノーマライゼーション社会をめざして 「 岡山県障害者長期計画(1999〜2010年)」を策定していますが、折り返し点である今年度に数値目標などの見直しが行われます。
 これと「支援費制度」導入時期が、重なったということです。


 実は、岡山県は「障害者計画」を持たない県として全国最低の障害者施策などと指摘され「岡山県障害者長期計画」の策定にも時間を要したのですが、「支援費制度」下におけるノーマライゼーション施策をどこまで展開できるかは、まさに、「快適生活県おかやま」の本領を発揮すべきところです。
 たとえ単県であれ、障害者のケアマネージメント体制としての障害者相談事業を推進すべく、私も全力を尽くさせて頂きたいと思います。

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2002年12月26日(木)【「居場所」 ユースチャレンジ21会議】
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 また、一段と冷え込みます。「じゃ、これは年明けと言うことで」という会話が、妙に多かった一日でした。明日は、仕事納め。

 さて、今年度の県の新規事業の「ユースチャレンジ21会議」が、一昨日報告書を提出されました。

 「ユースチャレンジ21会議」は、16歳から21歳までの青少年で構成し、県の施策について青少年の視点から企画・立案するもので、次世代を担う青少年の社会性・自立心を育てることにより、青少年の健全育成を図ることを目的に設置されました。

 公募の29名が、3グループに分かれて、活動し、「居場所づくり」のAグループの会議は、5ヶ月間で、20回に及んでいます。会議自体が、「居場所」だったのかもしれません。
 いずれにせよ、それぞれに興味深い提言がなされています。

 報告書の提言自体を評価したり、とやかく申し上げる立場にはありませんが、個人的には、結局は、死に場所を探すのが人生のような気もしますし、また、今、私に、「居場所」があるのか、というとこれがまたよくわからず、つまるところ、青少年だろうが、高齢者だろうが、誰も皆、自分探しをして、彷徨しているようにも思います。
 敢えて言えば、「皆、居場所」がないんだよ」と、ビートたけしなら、言いそうです。

 しかも、探し求めている青い鳥は、実は、「家庭」の中にこそいる、あるいは、いるべきだ、というのも、古今東西の定説のような気もします。
 落語で言えば、所詮が、立って半畳、寝て一畳、天下とっても二合半、親子三代、明日のおまんまのことを気にせず、暮らせれば、それで幸せじゃねーかよう、です。

 久方の光のどけき春の日に、ある田舎の小屋のようなバスの待合所で、眠るように息を引き取ることが出来たら幸せだ、と思えるのは、私達寅さんファンぐらいではないでしょうか。
 いや、寅さんも、帰りたかったに違いありません。


 報告書の青少年にとって「居場所とは何か」を見て思います。

 「ありのまま」の自分が表現でき、「安心」でき、自分の「存在」を認めてくれ、「居心地のよい」空間である「居場所」が、「家庭」でなく、「刺激」を与えあう人間関係が作れ、数多くの人との「出会い」が経験でき、多種多様な「体験」が積める「居場所」が、「学校」でない、だから、「居場所」を求める、そんな現実。
 大人にとっては、「職場」も、「居場所」ではない、ということでしょうか。

 これが、現代社会の悲劇でなくて、なんなのでしょう。

 多分、「居場所」というのは、ある空間を指すのではなく、ある関係を指すのだと思います。行政が、箱や設備を作ってどうるのかな、という気も、実は少ししています。


 出会い系サイトにまつわる様々な事件が青少年を襲っています。相手は、概して大人です。しかし、青少年も、一方的な被害者ではありません。どちらも、欲望に振り回されて、「居場所」がないのかもしれません。象徴的な話です。

 政治家や政党や日本という国も、居場所がなくなっている今、社会が病んでいるというのは簡単ですが、せめて、まずは、「家庭」をお互いの「居場所」にする努力から始めたいものです。

 ・・・・・などと言いながら、まだまだ忘年会は続くのでした。
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2002年12月27日(金)【仕事納まらず】
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 自分の身の回りでも本当に融資に絡む話が多かった年でしたので、京都の事件については、悪いことには違いないのですが、こういうことが起きるということ自体に、強烈に感じることがあります。
 もしも、「罰」や「天誅」という言葉があるのなら、政治に対しては、どうなのか、謙虚に考えさせて頂きます。

 本日は、役所は、「仕事納め」でしたが、当方の仕事は、納まりません。町内や消防の年末夜警が始まり、要するに、来週の火曜日が大晦日で、水曜日が元旦で、また、怒涛の如く、年が暮れ、年が明けます。
 皆様どうかくれぐれも、素晴らしい年末年始をお過ごし下さいませ。

 瀬木貴将さんのサンポーニャとケーナの余韻に浸るまもなく、夜回りでございます。
 皆様くれぐれも「火の用心」をお願いいたします!!
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2002年12月28日(土)【年末に思ふ】
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 本日、選挙用のポスターの写真があがりました。前回同様に、商店街が背景ですが、幾らか動きがあります。乞うご期待・・・・!?

 今日も、学習塾の熱気を横目に、これからまだ忘年会2つに、いよいよ消防団の夜警開始です。年末夜警は、今年から、分団機庫待機は、午前0時まで。
 昨年は、2日目3日目は、浜田省吾の「J・BOY」をガンガンにかけ、時々、絶叫しながら、他分団の陣中見舞いにまわらさせて頂き、3日目は、朝の4時半になりましたが、0時だと、ちと寂しいような気もします。

 それにしても、「J・BOY」の歌詞が、今年は、ことさら、身に染みます。「J・BOY、頼りなく豊かなこの国に、J・BOY、何を賭け、何を夢見よう?」


 堺屋太一さんの文章を読んで、なるほどと思っております。

 いわく、『いま日本に必要なのは、時代の変化、とりわけ経済体質の変化を十分に認識することです。’80年代までの日本は、@人口は増えるA土地は足りないB経済は成長するC物価は上がるD大企業は潰れない、の五つの大前提でやってきました。だから、公共事業は高くついてもよい、銀行は大企業融資か土地担保なら安心だ、と考えていたのです。
 ところが、いまはこの五つの前提は全部なくなっています。日本でもアメリカでもドイツでも、大企業がいくつも破綻しています。そんな中で国際競争に勝ち抜くためには、金融、財政はもちろん、公共事業から地方自治までを総合的に考える必要があります。』

 『日本が優先すべき構造改革は、高齢者に消費してもらうこと、それが景気回復の鍵を握っています。そのチャンスは、団塊の世代が定年を迎える2007年から2008年にかけて到来します。それを見据えて準備すべきです。
 日本の景気がなぜ悪いのか。高齢者の貯蓄が多すぎるからです。世界を見渡しても、60代や70代の貯蓄が増えているのは珍しい。せめて70歳を超えたら、貯蓄が減るような構造にしないと、日本は永久に救われない』

 (我が家に貯蓄があるとも思えんが・・・。)

 それにしても、苦労されてこられた大先輩方をさらに当てにして、かような我が侭を言うためには、あくまで、安全で安心な、しかも、コミュニティー、すなわち、世代を超えて人と人がしっかり繋がっている、そんな社会である、という前提が不可欠です。

 一方で、市民の生命・自由・財産を守るのが役目の政治が、ふらふらと揺れ動き、率先して不安を増幅させているようでは、経済もおぼつかないのだ、ということを肝に銘じます。
 来年の一字が、「安」になるように。
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2002年12月29日(日)【市町村合併の「ムチ」】
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 今朝は、今年最後の京橋朝市。16年ということですが、また大勢の人でした。深柢分団は、0時を越えて、午前1時半に撤収。

 さて、今朝の読売新聞によれば、『政府・与党は28日、市町村合併促進を目的に、小規模自治体への優遇措置廃止など地方交付税制度を見直す方向で検討に入った。』とのこと。
 17年3月までの合併なら、10年は、地方交付税を据え置くよ、合併特例債もあるよ、という「アメ」の後の、市町村合併への「ムチ」が、いよいよ見えてきました。


 地方交付税制度は、都市と地方の財源の偏りを調整するため、国が地方に国税の一部などを地方に分配する仕組みであり、我が国が誇る独特な制度として、経済発展の中で、全国全地域が、均衡ある国土の発展を目指して、「平等」に扱われてきた制度です。

 ちなみに、岡山県の14年度の当初予算の一般会計約7726億円のうち、県税収入は、約1834億で、地方交付税は、2210億円に及びます。しかし、地方交付税約19兆5000億円(2002年度)の3分の1以上は、借入金で賄っており、さらに、地方交付税特別会計が巨額の簿外債務を抱え、地方交付税制度そのものを危機に陥らせています。

 そこで、今回、国の財政再建のためにも、小規模自治体に、手厚く配分する「段階補正」をなくす方向が示されたということです。

  たとえば、交付税の算定基準のうち、消防や廃棄物処理、議会などは、自治体の規模が大きくなれば、効率的に運営・維持できるため、合併を促す効果がありますが、逆に、小規模自治体ほど人口1人当たりで計算した経費が大きくなるため、大規模自治体と同額で計算することを検討しているようです。

 また、議員の給与を賄う議会関係費や三役の給与などを賄う総務費も、地方交付税の算定対象から外し、市町村独自の財源で負担させる案が浮上しているとのことで、現在、地方交付税を交付されている全国3000以上の市町村にとっては、議員数の大幅な削減や議員を実質無報酬にするなどの措置を取らなければ、財政が破たんする可能性があります。

 制度見直し後も市町村が合併しないことは可能だが、超過する経費は市町村独自の財源で手当てしなければならないということで、独自の税源が小さい小規模自治体にとって交付税の縮小は死活問題となるため、全国町村会などは強く抵抗するものとみられます。

 結論を言えば、地方交付税の縮減の問題は、地方の独自財源である税収を国から地方に大幅に移転させること、すなわち、国税から地方税への移譲、税源の移譲があり、地方自治体が自由に使える財源があるならば、基本的に補助金も不要になり、地方交付税も、財政調整機能だけ持たせれば見直すべきかもしれません。
 要は、まず金よこせです。


 ところで、小泉首相の諮問機関である地方制度調査会(諸井虔会長)が来年3月をめどに中間報告をまとめ、政府・与党は、今回のように、これを受けて地方交付税制度の見直しを含めた本格的な協議を行い、基本方針を固める方針ですが、受けた「これ」が、いわゆる「西尾私案」です。

  地方制度調査会副会長の西尾勝・国際基督教大教授が、11月発表した私案は、いわば地方で、物議をかもしています。
 具体的には、「基礎的自治体」は、福祉や教育、まちづくりなどの事務を担うための規模と能力が必要だとの観点から、現在の「市」を「基礎的自治体」と位置づけ、一定規模の人口に満たない自治体は、解消すべきだというのが骨子です。

  平成17年3月に、合併特例法が切れた後は、解消すべき自治体の人口規模を法律上明示し、今のような財政支援措置を伴わない合併を推進し、それでも合併せずに残った小規模市町村については、他の基礎的自治体への編入など特例措置を設けるべきだ、という、超合併強行論と言えると思います。
 ただ、合併後も、旧市町村の住民の連帯を保つために、一定範囲内の事務を執行する「内部団体」の設置を提言しています。つまり、旧市町村単位の自治組織は残すべきとしていることは重要です。
 要するに、これが、政府・自民党の方向と言えると思います。

 ちなみに、「基礎的自治体」の規模は未定ですが、自民党案と同程度の人口1万人程度と見られています。極論すれば、地方自治が成り立つ規模は、人口1万人以上で、それを達成する合併を進め、できない場合は、権限はく奪か、強制合併する、と言えなくもありません。

 一方で、平成の大合併は、明治や昭和の大合併と比べて、団体の規模についての数値目標がなく、現実に進められている合併は、さいたま市や新静岡市など政令指定都市を目指したものから、市の3万人特例にも満たないものなど様々で、こうした現状や、一部小規模町村が合併論議に消極的である現実をふまえて、平成の大合併にも数値目標を導入して一層促進する為の方策を示された点は、高く評価出来るという意見もあります。


 ただ、私は、地方自治、住民自治の原則からして、こういう進め方には、疑問を呈したいと思います。
 要するに、まずは、金太郎飴が出来ないと言うのなら、まずは、地方に対し「税財源の地方分権」を行なうべきで、議論はそれから、地方が自主的に判断しようじゃないか、ということです。

 岡山市の政令指定都市化の話も、いわば、期限付きの地方交付税と合併特例債という「アメ」に躍らされている感もありますが、要は、もともと、地方、とりわけ、基礎的自治体の金は、基礎的自治体地方の金で、国にいったん上げて、マージンをとるような県経由で降ろさんでよろしい、そもそも、そういう構造を改革してほしいのだ、と私は、言いたいのです。
 何度も書きますが、まずは、地方の金は地方によこせ、です。


 ところで、合併に関わる住民投票が、奈義町で行われ、来年には、勝央町で行われますが、西尾私案なら自滅の道です。間に入って県が、どうするのか、その役割は、極めて重大です。

 ただ、岡山県町村会から12月議会に緊急提出された「地方制度に関する意見書の提出について」という陳情は、西尾私案に対して真っ向反対するものでありましたが、継続になっています。

 夢のある岡山市の政令指定都市化の話とは逆に、地域が今まさに喘いでいる話であり、いかに、国から市町村を守るか、それが、県の役目だと考えるなら、試金石だったはずですが。

 平成17年まで、もう2年しかありません。
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2002年12月30日(月)【消防団の心意気】
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 昨夜は、所属の深柢分団を離れて、他の岡山市消防分団の年末夜警の激励に。

 なにしろ、あくまで、消防団には、体育会系の消防団の掟があり、あくまで私は一分団員ですが、議員としてお邪魔すると、上座に通されることもあり、あるいは、分団長の横に座らさせて頂くこともあり、これは、分団員としては、たいへんなことで、正直に書いて、恐縮以外の何物でもありません。

 団には、団の筋があり、それを分団長が体現されるという、男の誇りで出来ている世界です。命が懸かっているのですから、組織系統、指示系統は、常に意識されています。これは、非常に重要なことです。
 しかも、それを繋ぐのは、精神的なもので、要するに、こういうのを「心意気」というのだと思います。

 一方、考えてみれば、地域に暮らしても、年齢や職業が違えば、なかなかお互いに接する機会もないのですが、ワイワイと話が出来る、地域にとっても、非常に幸せなことです。

 てなことを書きながら、実は、各分団には、落語の「二番煎じ」ではありませんが、いろいろ趣向を凝らしたことがあり、ご相伴に預るのも楽しみの一つなのですが。


 今年から、昔は、午前4時までの消防分団機庫での夜警が、3時になり、そこから、0時までに短縮されました。ガソリン代等の経費削減等も見込めると言うことですが、自宅で待機状態であるということは変わりません。

 なにしろ、職業も多様であり、年末だからと言って、年末に、分団員全員が、休みであるというような時代ではありませんから、特に、若い団員には、好評のようですが、初年度は、ちょっと早いかな、という感想もありそうです。
 このあたりは、地域事情や分団の性格もあって、一概には言えません。ただ、陣中見舞いにまわるような私どもには、急かされるような感じもあります。


 ところで、基本的なことですが、消防団は、消防局とは違います。非常勤の防災機関で、地域住民を災害から護り、被害を軽減することを大きな任務とする地域社会に奉仕する団体であり、消防団員は、身分としては、特別職の地方公務員になります。消防署員とは違いますが、公務員です。

 消防団の歴史は、遠く江戸時代にさかのぼり、岡山市消防団は、昭和22年(1947)消防団令が交付され、1本部・16分団・1507名で発足し、昭和44年2月西大寺市との合併、昭和46年から隣接9か町村との相次ぐ合併編入などにより、昭和50年1本部・83分団・3925名を擁し、また、昭和53年10月には、方面隊組織を採用市内を4地区13方面隊に組織して、現在に至っています。

 個人的には、消防団員になられる方が特別なのではなく、地域に住んでいる良い若いもんが、なぜ消防団に入らないのですか、ということをまず問題にすべきだと思います。
 他人事でもなんでもない、自分の地域の防災のことで、誰にでも、機会はあるのです。いずれ、国籍や性別も問わない時代も来るかもしれませんが、現段階でも、常に、各団とも新団員を募集している状態です。


 いずれにしても、誰もが、忙しい中を自らの時間を割いて、地域の防災のために尽力する、我らが岡山市消防団員です。
 その誇りと「心意気」を共感しつつ、議員として消防を支援するがためにも、本日も、出来る限り、陣中見舞いにまわらさせて頂きます。

 皆様くれぐれも「火の用心」を!!
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2002年12月31日(火)【来年を勝利の年に!!】
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 個人的には、ちょっとピンと来ていないのですが、いよいよ年が暮れていきます。

 本当に今年一年たいへんにお世話になり誠にありがとうございました。

 「こころ」につきましては、視察等で出張した以外は、一部の方を除き、ほぼ毎日、計352回の発信をさせて頂きました。今年もまた、ご愛顧頂き本当にありがとうございました。

 多くの皆様方にとって、昨年よりも、さらに一層厳しい年となったのではないでしょうか。

 私自身にとっても、子供の成長する様に救われながらも、特に、後半は、議員という立場にありながら、明日すら見えない状況の中で、大切な方が苦しまれる様を見ながらも、手を拱いて何もできなかったのではないか、そんな無力感に打ちのめされるような、非常に辛い年でありました。


 一方、政治への不信は、益々増大した年でありました。せめて、将来に対する僅かの希望の火でも点すべき政治が、庶民の暮らしとおよそかけ離れた世界で、日本を取り巻く世界情勢を無視して、自己保身のための権謀術数に明け暮れ、不安ばかりを増幅させているような現状を見るにつけ、政治が、景気回復の足を引っ張っているようにすら思います。

 また、中2階の県という組織にあって、県議会は県議会で、財政再建という大命題を抱えながら、時には、県民感覚からかなりピントがずれたところで、迷走していたように思います。

 私自身も、この4年近く、今日まで、15回の一般質問をして、1083回の情報発信をしたところで、それが、岡山県民にとって、岡山県政にとって、なんじゃったんなら、なにがどう変わったんなら、もっと議員として、できること、すべきことがあったのではないか、と自問自答しています。


 年末夜警の陣中見舞いで、多くの方から厳しいご意見を頂きましたが、しかし、やはり、一番辛かったのは、「県」や県議会議員というものが、どこまでも、市民から遠い存在であるということです。なんともいえない疎外感です。

 よく伺う話は、財政難や長老支配の弊害のようなことですが、正直に書いて、今の私にとって、他の議員の方、とりわけ大先輩方に対してどうであるというのは、関心の外にあります。

 各世代でバランスよく議員が配置されておれば、しかも、同じ「権限」であるなら、議員に定年退職など必要ない、と私は、考えています。そして、もはや、私は、可能な限り、言い出すでしょう。年齢の問題ではありません。若いからといって、感性が、新しいとは、限りません。その方が、問題なのです。
 なにより、大切なのは、私がなにをしたか、なにをするかです。

 少なくとも、私は、NPOやIT、街づくりの話などで、他の議員から、議員活動の邪魔をされたことなど一度もありません。情報公開など、個人の議員でやろうと思えば、いくらでもできます。

 要は、そういう誰かや何かの批判や批評がやりたいわけではないのです。敵失を嘲笑うかのような生産性のないことがしたいわけではありません。いわんや、政治と関係のない部分で、有権者に媚びへつらうような、結果として馬鹿にしたような、イメージ作りのイベントごっこがしたいわけでもありません。

 岡山県議会にとって、議員にとって重要なのは、そういうことではありません。


 私は、岡山市選出の岡山県議会議員が、今一番すべきことは、国とのケンカだと思います。地方分権の時代にあって、地方が地方として自立していくために、国から、権限と財源を奪い取ってくるということです。
 つまりは、県は国から、市は県から自立せよ。そういうことです。

 そして、大切なのは、あくまで、それは、もっとも市民に近い行政組織である基礎的自治体である市町村を支援するためのものだということです。
 もっと言えば、それが成れば、県は、消滅すべきである、端的には、道州制に移行すべきである、と思います。

 つまりは、国は、外交と防衛と大きな金融政策だけを扱い、商業、農業、具体的な教育、福祉等々、とりわけインフラ整備は、せめて道州単位で自己完結すべきで、いちいち国にお伺いを立てるものではないと思います。そして、基本は、あくまで市町村です。
 私は、まずは岡山市を支援します。

 少なくとも、国からの補助金を差配し、マージンをとるような中間組織であるなら、県など不要です。ましてや、そこで、議員が暗躍するなら、百害あって一利なしです。
 また、一方で、国の指導に従い、一方で、実務レベルは、市町村に任せるような、「中途半端やの〜」という組織が県であるなら、いらないのです。

 福祉、教育、環境、治安云々に関する金太郎飴のような美辞麗句、御託宣は幾らでも上げられますし、行政評価、情報公開も、絶対にしなくてはいけません。しかし、もはや、県という組織を護持したい、あるいは、県という枠内で考える議員など要らない時代なのではないでしょうか。
 構造そのものの問題なのです。

 一般質問等で、市町村に波及させるような個別具体的な施策を推進させるのはもちろん重要ですが、現在の県の構造そのものを変えないと、市町村の持続自体が不可能なのです。そのために、国とケンカをする、そのために、県を動かす、そういうスケールで、考えていきます。

 その限りにおいて、市議会議員と異なる県議会議員の意味があります。県議会議員が、市町村の上に乗っかったような気分では、単に邪魔なだけの存在になってしまいます。
 新しい年に、新しい尺度で、考えていきます。


 今のままのやり方なら、間違いなく駄目になる、企業が生き残りを賭けて戦うように、行政も、あくまで、生き残るための戦いです。違うのは、市民・県民の生命・自由・財産を守ることこそが目的で、行政組織を残すこと自体は、目的ではないということです。

 少なくとも、公務員だから、否、公務員だから、従来通りで済むという理屈は、もはや通らなくなる、「・・・だから」の・・・・が、もはや理由にならない、時代なのですから。

 一生懸命やっているのは皆同じです。一生懸命だから良いではないですか、では済みません。皆、生き死にでやっているのです。手段なぞ、時代に応じて、いくら変容しても構わないのです。


 私の中の「・・・だから」をまずは、疑ってかかりたいと思います。
 新しい議員、県議会議員の姿をさらに体現せんがために。


 奇麗事では済まない時代です。
 それぞれの勝負があります。
 さらに厳しい年になりそうですが、やるからには、お互いに、必ず勝ちまし
 ょう!!

 来年を勝利の年に!!

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