2002年6月1日(土)【産学官の阻害要因はなにか】
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 痩せるほど暑いです。しかし、アイスを食べて痩せません。

 今日・明日と岡山大学で、中国地域産学官連携サミット事務局主催による「産学官コラボレーションシンポジウム」が、開催されています。

 2月議会で、質問当日に、項目から外した「産学官の連携」は、6月定例会一般質問のメインテーマのひとつです。本項は、草稿の草稿になると思いますので、非常に長く、また、専門的になることをお許し下さい。
 「落書き調査隊」のように、身近な話ではないかもしれません。


 中国経済産業局の音頭取りで、本年2月2日に行われた「中国地域産学官連携サミット」では、「中国地域発展のための産学官連携マスタープラン」が、採択されています。今回のシンポジウムは、そのマスタープランの協働事業の第一歩として開催されています。

 ちなみに、マスタープランでは、中国地域が、「世界有数のイノベーション型産業基地」と「世界のモデルとなる循環型社会の形成」を実現するため、5つの方針と3つの目標が掲げられ、地域全体で協働して、産学官の連携を実行していくことが、確認されました。

 特に方針の中では、「社会・組織におけるチャレンジ文化の形成」、「イノベーションを担う人づくり」が掲げられ、「意識改革」と「人づくり」という観点から、産学官の連携を捉えたのが、特長的です。


 本日は、かなり専門技術的な話も多く、私は、職業柄、大枠の理解と制度の構築が、任務と考えているため、途中で失礼致しましたが、連携のためには、産・学・官それぞれに課題があることを感じました。

 そして、その大前提として、マスタープランのいう意識改革が、極めて重要ですが、あるいは、「ベンチャー精神」と「連携(ネットワーク)意識」は、岡山県人が、もっとも不得意、あるいは欠如しているところではないか、という気がしました。これが、産官学連携の一番の阻害要因になります。


 まず、ベンチャー精神・チャレンジ精神を背景にした挑戦型社会経済システム構築のためには、税制面の優遇等のバックアップは、当然に必要です。

 とりわけ、創造性や独創性に富む異能異才の人材を育てるためには、小中高等学校時代からの教育、教師の資質向上が、必要です。

 また、ベンチャーキャピタルと結ぶためには、アイデアコンテストのような仕掛けも要るかもしれません。特に、児島湖の浄化など、環境問題を通しての産業育成など、ある種、行政が誘導すべきではないか、と私は思います。
 例えば、福祉用具立県という誘導もあると思います。いずれにせよ、繊維や重工業の後の時代のエースを養成しなくてはいけません。


 こういったベンチャー精神のもとに、産・学・官の連携のためには、産学官それぞれに役割があります。


 「官」(山口のTLOではNPO、一般市民を含み、「公」と言うそうです。)は、技術開発の方向づけ、すなわち、重点分野の設定、基本的な仕組みづくり、研究開発の支援の実行が望まれます。

 この場合の官は、研究開発施設や工業技術センターだけを意味せず、行政そのものでもあります。税金からなる予算を使うことだけではく、チャレンジ精神で、自らが新ビジネスを創っていくという、意識改革が望まれます。

 また、官官連携も重要になります。県と市町村間はもちろん、学会等で連携する学に対して、県境を越えた官、すなわち地方自治体同士の連携システムも、重要になります。


 「学」には、優れた技術シーズの創出と公開が望まれます。知を伝える学にとって、産との連携は、本来的な活動ではないという意識の改革がまず必要です。

 一方、制度として、学に対して、産の側から、ニーズを伝えていく仕組みも必要ですし、例えば、学の持つパテントを事業化するための制度的な人的、情報的、金銭的支援体制が必要です。
 特に、2年後の独立法人化を控え、財政的にも、大学発のベンチャー・新規事業の創出が、望まれていますが、その環境整備は、学だけではできません。

 そして、学にもまた、学科内の研究室の連携はもちろん、地域内の学学連携が重要です。


 「産」の使命は、優れたシーズをものづくりの力を生かして、経済性に優れた商品化まで仕上げることが望まれます。


 そして、こうした産学官の連携のために、情報を共有するワンストップサポート体制が必要です。具体的には、TLOの設立やインキュベーションセンターの設置がこれにあたると思います。



 ところで、問題のインキュベーションセンターです。

 昨日、テクノサポートの貸し研究室に実際に入居されている方からお話を伺う「第4回マスカットバレーを考える会」を開催したわけですが、正直に書いて、既存のテクノサポート岡山の貸し研究室に比して、ITインキュベーションセンターの方が、どうも施設的に劣るようです。

 とりわけ、同建物内にある工業技術センターの設備利用の利便性が悪くなるというのは、問題のようです。

 わざわざ、設備の劣る新施設に移転する理由が、入居事業者にはなく、逆に、新入居者にとっては、魅力半減ということですが、化学的インフラも十分整備されたテクノサポートに、事業者を新施設に押しのけてまで、ただの事務所が入る理由がどこにあるのかは、疑問です。

 さらには、やはりインキュベーションマネージャーが問題です。企業の論理を知り尽くした方が来ないと、埋まったら50以上にもなる研究室の動きは仕切られないかもしれません。

 それにしても、こうなると、ITインキュベーションセンターのITの意味がなんなのか、産学官の連携に、どう役割を果たすのか、ちょっと疑問も出てくるところです。
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 さてさて、昨日、オンブズマンさんが、政務調査費の調査をされたようです。よもや、議員が儲かっていると思ってやられたのではないだろう、と信じます。お金のことだけを言うなら、私は、こういう職業は、辞めたいです。

 政務調査費については、何回か書いたこともありますが、選挙で組織的な応援が望める他党議員と違って、自民党、とりわけ、歳費の収入以外ない若手議員にとって、選挙に備え、事務所をまわすことが、どれだけきついか、多分、経営者の方なら、おわかり頂けると思います。

 その中で、使途の決まった政務調査費がなければ、既に私は、死んでいたと思います。

 国民健康保険、国民年金、各種保険料等はまだしも、通信費、ガソリン代、光熱費、冠婚葬祭、各種会合、年会費等々・・なんでこんなに、お金が要るのでしょうか。とうちゃん情けなくって、涙が出らぁ・・・。

 使途の決まった政務調査費を使い切るったって、その使途には、まだ足りないのです、全く。使うよ、そりゃぁ・・。
 要するに、金持ちしか、議員になるな、ということでしょうか?


 いずれにせよ、オンブズマンの効果というのは、確実にあり、行政内部的にも、大きな影響があるのは事実です。

 オンブズマンの活動で、改善される方向になったものもあり、それはそれで良い活動だと思います。もっとも、頑張ってどんどんやって下さい、というほど、当事者には、うきうきするほど気持ちの良いものではありませんし、これだけ性悪説に立たれれば、きっと、会の方とは、友達にはなれないだろうなぁ、と思いますが・・・・。

 ところで、なぜ、彼らは、自身で議員になられないのでしょう・・・・?その理由を知りたい気もします。間違いなく、能力が非常に高い方達です。
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2002年6月2日(日)【自民党合同会議】
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 子ども連れで、京橋朝市を散策して、公立幼稚園統合につき、地域の方と相談、さらに、自由民主党岡山県支部連合会の合同会議、その後、笠岡に。今日も湿度の高い、むし暑い一日でした。

 このうち、自民党合同会議は、いわば、自民党県連の総会にあたります。自民党の県議会議員として、自民党の中の己の位置付けというのを否応なく知らしめられ、組織の大きさや伝統、えもいわれぬ違和感を痛感する日でもあります。

 自民党をはじめ、政治とお金にまつわる話は、枚挙に暇がなく、辟易するような状態で、ワールドカップを挟んで一休みのようにも見えますが、しかし、国債は、格下げ。
 まるで日本は、政治・経済・倫理、全てにおいて、世界の三流国にじわじわと成り下がっていくようです。

 なにもかも自民党が全て悪いのだ、といわれる由縁もないと思いますが、責任政党としての責任は重大です。

 ただ永田町がどうあれ、私が、批判しても、評論家になっても、仕方ないのです。自民党的には、私はかなり変わった議員かもしれませんが、そんな私ができること、すべきことがあります。


 統一地方選挙が近づいてきます。

 許されるならば、願わくば、自民党公認候補として、戦えればと思います。

 ただ、私の中で、もっとも大切な基準は、自民党に認められることよりも、自分が、あのまま普通の会社員であったらどう感じるか、選挙で応援して下さった方々、とりわけ、高校の同級生達ならどう感じるか、です。(いつも私は、そこにいます。『怒りの葡萄』のヘンリー・フォンダのごとく。)

 当たり前の政治を、当たり前の人間が、当たり前にやれば良いのです。難しいことではなく、当たり前のことを当たり前にやれば良いのです。
 いつまでも、こうして違和感や疎外感を感じられる感性を大切にしたいと思います。それは、当たり前ということです。


 さて、笠岡へのJRの道中で、操車場跡地に、出来上がっていく木下大サーカスのテントをワクワクしながら見ていましたが、その横には、ドームの骨組みが、はっきりと見えてきました。
 このドームと連関する1年経つASPOが、本当に気がかりです。
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2002年6月3日(月)【州都岡山市を目指せ!!中四国州実現を】
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 私は、山陽新聞の販売促進委員ではありませんが、今朝の山陽新聞は、是非ご一読頂きたいと存じます。

 市町村合併の後に来るであろう道州制の議論で、石井知事が、「中四国州」構想について語られています。

 私は、中期構想の「夢づくりプラン」には感心しませんが、全国の知事に先駆けた道州制への具体的な発言、構想には、全面的に賛意を表し、「その夢、乗った!!」と大声で、応援させて頂きます。


  内々のことを言えば、藤田広島県知事は、中国州を言われ、石井岡山県知事が、中四国州を言われるのは、理由があります。すなわち、州都がどこであるか、という議論と裏腹なのです。

 いうまでもなく、四国まで含めた州を考えた時、鉄道併設橋である唯一の瀬戸大橋を持ち、全国一の高速道路の延長率を誇る我が県の交通拠点としての優位性は、広島県に遥かに優れるのは言うまでもありません。

 そしてこのことは、ご察しの通り、岡山市の政令指定都市化の議論と表裏です。敢えて言えば、「州都岡山市を目指す」ことで、政令指定都市構想が、ますます活きてくるのです。まさに、県・市の連携した話です。
 言うなら、いっそのこと、そこまで、言ってしまおうではないですか!

 広域交通、物流対策の拠点として、空港3000mはじめ、整備されてきたものが、結果として活きるのは、中四国州実現、州都岡山市の誕生を置いて他にありません。負が、プラスに、一挙に化ける夢です。

 財政健全化、効率化のために、中間組織の「県」が吹き飛ぶ、非常に良い話です。職員の方の大移動は、避けられませんが。もちろん、議員の首も飛びます。

 さらに言えば、そう言うことで初めて、瀬戸大橋の交通料金の大幅引き下げの議論などが、よりリアルなものとなるのです。


 産業廃棄物処理税ひとつをとっても、近隣の府県が、協調しないと決められない状況です。
 こういった広域的な課題は、今後ますます増えてくるでしょう。いみじくも、介護保険の導入が、市町村合併の試金石、誘因になった側面は否めませんが、同様に、単県では、処理しきられない課題も多いと思います。

 あるいは、医療施策、あるいは、IT施策、産業施策、農業施策(食糧自給)等々は、州規模で考えていくべき課題です。


 そして、私の腹は、ひとつ。それならば、第1号の州議会議員をやらせて下さい、ということです。
 外交、防衛、大きな経済誌策を国会で、州政府では、より身近で具体的な政策の議論ができるのなら、州政府、州議会誕生の礎として、思い切り汗をかきたいと思います。
 幸い、私は、まだ若く、具体化へ尽力できる時間があります。


 本日、州議会立候補予約させて頂きます!!早ぇーなぁ・・・・。
 まだ、いつのことか、さっぱりわからんのですが・・・・・。

 というか、来年の選挙が・・。
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【少子化対策について】

 今年度所属の生活環境保健福祉委員会では、少子高齢化対策というのは、大きな課題になります。


 少子化について、核家族化の進展、女性の社会進出やライフスタイルの変化など児童と家庭を取りまく環境は大きく変化し、特に、晩婚化や出生児数の減少による出生率の低下は、社会全体の活力低下など多方面への影響が懸念されます。

 ちなみに、岡山県の人口は、平成7年が、195万750人、12年が、195万828人、13年が195万1094人で、一人の女性が一生の間に産む子どもの数(合計特殊出生率)は、全国有数の早婚県であるにも関わらず、平成12年で、1.51人(全国1.36人)です。

 特に、平成13年の年齢別に見ると、0〜14歳が、14.8%(平成7年16.2%)、15〜64歳が、64.4%(同66.3%)、65歳以上が、20.7%(同17.4%)で、少子高齢化が急速に進んできています。


 岡山県では、平成6年に、「子どもを健やかに生み育てる環境作り総合対策本部」を設置し、平成11年3月に、「おかやまいきいき子どもプラン」を策定、家庭・地域・学校・企業・関係団体が、それぞれの立場で、結婚や子育てに夢を持て、子どもを安心して育てられる環境づくりに取り組むことが必要であると施策を示し、気運醸成に努めているところです。

 今年度は、子育て中の親が気軽に集い不安や悩みを共有し合う仲間と語り合い精神的な安心感を得る「親子つどいの広場事業」や、子育て応援イベント「おぎゃっと21」を県内2ヶ所で開催、さらに、子ども連れで外出しやすいまちづくりを目指して子育て応援キャンペーンを展開するとか。


 特に、子育て支援課によれば、「放課後児童クラブ(放課後児童健全育成事業)」や保育対策については、国策でもあり、まず要望を無下にすることはない、とのことです。
 また、母子保健対策も、かなり充実しています。

 しかし、現実は、非常に厳しいものがあり、是非、実態をご教示頂ければ幸いです。高齢者福祉が言われますが、子育て世代も、もはや福祉の対象だと、私は考えます。



 ただ、根本的な問題、女性の社会進出やライフスタイルの変化にどう対応するのか、晩婚化や出生児数の減少の理由はなんなのか、その答は、明確ではありません。

 若い衆が、結婚や子育てに、夢も希望も持てませんというのは、結婚や子育ての先輩方にも、かなり大きな責任があります。
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2002年6月5日(水)【中心市街地にて】
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 岡山市の中心部が大きく動き始めています。

 16年には、岡山県立図書館がオープン、平成17年には、文化芸術施設としての日銀跡地利用が本格化、さらには、再開発が続き、民間の高層マンションが建ち、城下地下駐車場が狭まるものの、民間の新駐車場が、続々とできています。

 再開発が続くJR西口の動きと相俟って、国体までのこの3年間が、岡山市中心部が大きく動きます。

 そういった中で、ポイントは、超一等地にある公立小中学校の処遇です。ご案内の通り、平成17年には、小学校の統廃合の流れにあるわけですが、公立幼稚園の統廃合も同時並行的に進んでいきます。


 中心部の幼稚園、小学校については、市教委の不手際もあり、ある意味で、混乱が続き、様々な意見があるのも事実です。

  しかし、平成17年というリミットが、刻々と近づいているのも、また事実であり、逆算すれば、なんらかの方向が示されないと、中心市街地再活性化の足かせともなりかねない状況です。もう後がありません。

 ここは、もはや、忌憚ない提言が地域から幾つも出て、その実現可能性をひとつひとつ精査していくべき時期になっています。

 おりしも、緊急総会など、地域の意見集約の動きも出てきました。

 願いはひとつ。子ども達の未来に、より良いものを残すということです。

 いかに調整ができるのか、中心市街地に住む議員にとっては、試練ではありますが、地域の方の情熱に決して負けない思いを持って、この問題、真正面から、ぶつかっていく所存です。

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 日韓ワールドカップサッカーの盛り上がりは、実に結構なことだと思いますが、チケット販売の混乱など見るにつけ、水を差すわけでもないですが、小泉フィーバーを見るような、不思議な感じがしています。

 私は、元来が天の邪鬼のためか、どうも、日の丸を顔にペインティングして狂乱したりするサポーターの姿に、気持ちが醒めてしまう傾向があります。あぁ、若者が、こんなに日本が好きなら、政治にも、日本の行く末にも、これほど熱く関わってくれたら、どんなに良いだろうか・・・。

 個人的には、突き詰めれば、政治に関わる者として、国の威厳を代表選手とはいえ、他者に委ねて、一喜一憂する気にはならないのだと思います。こっちは、こっちで、代表なのですから、やれそうなこと、やるべきこともある気がして・・・。
 もちろん、頑張れニッポンですが、応援するより、私が、頑張るべきです。


 せめて、国営放送は、プロ野球放送でもそうですが、定時に、冷静にニュースを流して欲しいなぁ、などと思うのは、この時期、私だけでしょうか。

 多分、単純に楽しめば良いのでしょうが・・・。きっと職業病です。
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2002年6月6日(木)【市町村合併の動向 州都岡山市への動き】
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 本日は、岡山地方振興局で、「岡山地方振興局管内主要事業に係る懇談会」が、開催されました。

 例年行われる事業説明会ですが、正直に書いて、業者さんであれば、日参すべき地方振興局は、すなわち現場の第一線なのですが、地域からの道路の補修のお願いや、税に関すること意外では、直接、お邪魔する機会が、意外に少ないのです。
  いわゆる本庁から降ろして頂くことも多く、結局、地方振興局よりも、多分、私は、市役所への出入りの方が多いと思います。

 いわんや、一般の方は、介護保険の事業者になるとか、納税額に不服でもない限り、あまり、行かれることのない役所だと思います。

 県内に9つある地方振興局ですが、一般には、78ある市町村の合併は、せいぜい9つ、振興局単位で良いのではないか、という声も聞かれます。

 ここのところ話題の岡山市の政令指定都市化が、実現すれば、一番影響があるのは、岡山地方振興局です。
 基本的には、政令指定都市になれば、この地方振興局は、所管を変えた上で、廃止以外考えられないかもしれません。



 ところで、岡山地方振興局内の市町村合併に関する最近の動向は、下記の通りです。

岡山市
 : 2月定例会で、市長は、政令指定都市を目指した周辺市町との合併
  について、「玉野市に一緒の研究会を立ち上げる提案をしたい」との
  考えを示しました。

玉野市
 : 庁内に研究会設置。灘崎町、岡山市、香川県直島町のそれぞれと合
  併を想定、メリット、デメリット等を検討、整理。検討結果は、5月
  31日に取りまとめ、今後ホームページや広報紙に発表予定です。
  ttp://www.city.tamano.okayama.jp/kikaku/gappei/
  また、市長と市民が直接意見交換する「市長・エリアミーティング」
  でも説明される予定です。

灘崎町
 : 町長他が、5月30日に、玉野市、31日に、岡山市を訪問。市長
  等に対し、「合併については、玉野市との合併を第一に考えるが、岡
  山市、玉野市が、政令指定都市を目指し、合併研究会を発足させる場
  合は、灘崎町も加えてほしい」旨を申し入れ。

御津郡
 : 加茂川町と上房郡賀陽町は、郡境を越え、吉備高原都市を中心とし
  た街づくりを目標として、行政側(1月8日)、議会側(3月8日)
  「高梁地域1それぞれで、合併研究会を発足させています。なお、上
  房郡賀陽町は、市6町合併問題研究会」にも参加しています。

   また、建部町は、合併に関する特別委員会を6月議会で設置予定。
  この際、郡境を越え、久米郡久米南町との連携も協議。

邑久郡
 : 3月28日に、3町長から、知事に、「合併重点支援地域の指定」
  の要望がなされ、即日、指定されました。各町では、住民説明会が行
  われ、3町は、6月議会で、法定合併協議会の設置を提案予定。
  邑久市(?)の誕生は近そうです。

   なお、2月6日、3町長連名で、合併支援事業の要望がなされ、合
  併後の効果が最大限に発揮できるよう、東西方向に比べて南北方向が
  弱い邑久郡の道路整備を行っていく方向です。


 市町村合併誘導の飴の時限立法のタイムリミットは、平成17年3月31日。またまた、どうせ時限立法の延長があるんだろうなぁ、と薄々感じる向きもある中で、少なくとも、来年、夏前までには、法定合併協議会ができないと、法的に22ヶ月かかると言われる市町村合併はできません。

 本来であれば、あと1年で、いよいよ尻に火が点いていないとおかしいのですが、どうも、市町村合併の議論が、市民から、湧き上がってきているという印象を受けません。

 政令指定都市には、2年かかると言われていますので、通常なら、どう急いでも、岡山市の政令指定都市化は、平成19年以降。
 これに、都道府県解消(合併でなく)の道州制の議論を絡めて、しかも、州都岡山市を目指して、さて、何年かかるのか、ということです。


 市町村合併の本当の理由である財政難は、なかなか身に染みて感じませんが、このままでは、3000市町村のうち、殆どの自治体が、財政崩壊するのは目に見えています。岡山県、岡山市もしかり。

 改革するためには、構造を変えるしかないのだ、ということを再確認させて頂きます。このままでは、座して死を待つのみです。


 願わくば、岡山市を中四国州政府の首都とし、本店経済を発展させることで、岡山空港3000m、様々な物流施設、吉備高原都市を活用する、そういう大きな夢を持ちたいものです。

 しかし、時間が、本当に、今しか時間がないのです。
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2002年6月7日(金)【中心市街地活性化のために】
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 本当にすみません。非常識な長さになってしまいました。
 世界一かもしれません。

 これだけ大量のものをどなたが読むことができるのか、と自分でも疑問ですし、本当に申し訳ないことだと思ってはおるのですが、重要であり、特に関心の高い分野に、議員が熱くなるのは、いた仕方ない、これも、税金からなる佐藤の歳費のうちかと、どうか、お許し下さい。


 昨夜、中心部の幼稚園・小学校統合について、地域の緊急総会が開催されました。本当に真摯な議論を経て、非常に大きな方向づけがなされつつあります。

 私も、この度は、議員として、あるいは、子育て世代の人間として、極めて大胆な「提言」をさせて頂きました。もったいぶるわけではないのですが、現段階では、不確定要素も多く、読者の皆様にすら、発言内容をお知らせできませんが、いずれにせよ、中心市街地が大きく動く話です。
 早晩、時機になれば、はっきりとお伝えさせて頂きます。



  さて、本日は、昨年に引き続き、キャンパスプラザ京都で、「中心市街地活性化講習会〜官民連携による活性化事業の紹介〜」に出席して参りました。京都日帰りは、たいして、愉快ではありませんが。

  この講演会は、どちらかといえば、行政の担当者向けのもので、(財)区画整理促進機構(街なか再生全国支援センター事務局)を中心にした協議会が主催する内容の濃いものです。事例発表も豊富で、資料等もかなり充実したものがあり、刺激を受けに、わざわざ京都に行くわけです。



         中心市街地活性化のために

[客観的状況]

 高度成長期に、急激な人口・産業の大都市集中が進み、基礎的生活基盤である道路、鉄道、公園、下水道、住宅・宅地の供給促進等の施策が推進されました。

 しかし、所得水準、生活水準の向上とモータリゼーションの進展による行動圏の拡大により、安価で広い宅地を求めて都市住民は郊外に流出。それに伴い、公共公益施設や商業業務施設などの都市機能も流出しました。

 結果として、木造の密集市街地が残り、残された世帯の高齢化が進み、しかも、郊外に比して地価も高いため新規参入も難しく、また、バブル崩壊の傷痕は、低未利用地として残り、結果として、空き店舗や空きオフィス、青空駐車場が増加し、都市活力が衰え、市街地環境も悪化しています。

 敢えて言えば、中心市街地から民意を代表する議員も、極めて選出され難い状況になっています。

 この状態を放置しておれば、都市中心部は、ますます空洞化し、郊外や田園地域は、土地利用が虫食い的に進行し、国土は、荒れていきます。


  とりわけ、2006年の1億2800万人をピークに、人口は減少に転じ、2050年には、生産年齢人口(14歳から65歳)が40%を下回り、高齢化率は、30%を突破。幼令人口を加えて、いわば社会に扶養される人口が、6割を越えるという、未曾有の成熟社会になります。

 この点、経済の生産性を向上させるためには、女性と高齢者の就業率の向上を前提とした社会参加機会、労働環境の整備が必要になりますし、タブーとされた外国人労働者の受け入れ態勢整備の議論も必要になると思われます。



[私の認識]

 以下は、昨年の「こころ552」を引用します。

『 ここから、私たちは、ひとつの判断を迫られます。
 このまま、郊外へ郊外へ拡張していくのか、あるいは、再び都心部に集中させるのか。今、その「選択」の段階に来ているのです。

 なぜなら、ここから先にあるのは、間違いなく人口減で、それは、すなわち、経済活動の縮小を意味します。すなわち、それだけ、都市全域は衰退、税収も減り、従来の行政サービスも維持できなくなってきます。

 ここから先、拡大を続けて、その社会基盤を整備、維持し続けられるのか、大きな疑問があります。福祉、教育、治安、全ての面で、維持できなくなるかもしれません。
 どちらの道を選ぶのか、まさに「選択」の時期なのです。


 そこで、都市経営という経営の観点から、相対的に社会資本のストックが多い都心部を高密度にし、都市の力を強める必要があります。効率的な資源利用が、今こそ必要です。

 そのことは、また、歴史と伝統に裏打ちされた街の魅力の再評価を意味します。街の個性は、均一化された全国ブランド店が立ち並ぶ、郊外からは、なかなか生まれてきません。

 ここに必要なのは、「集中」です。都市のエネルギーを一点に「集中」させないと、逆に広がった郊外の社会基盤を維持することも不可能になります。
 これは、商売にも相通ずるものがある気がします。

 ただ、このことは、時として、郊外の住民からは、中心部のエゴに見られがちです。小泉総理の「地方切り捨て路線」と揶揄される方向とダブるかもしれません。

 しかし、この地方分権の時代に、都市間競争の時代に、地方は地方で生き残らないといけないのです。中心部にエネルギーを集中投下し、起爆させる。これは、その515の「倉岡市(岡山市・倉敷市合併構想)」も同じです。岡山県の中心を定め、集中投下する。

 切り捨てではなく、強い一点に、集中させるのです。
 漫然とのんべんだらりんと広がれば良いというものではありません。
 コンパクトで、機能的なまちづくり、いわゆる「サスティナブル・シティ」の実現のためにも、中心部への再集中、各施設の集中整備は、どうしても必要だと考えます。 』



[問題点]

 しかし、こうした中心市街地の活性化のためには、行政の財政状況や景気状況を反映して、事業資金の確保が困難ですし、TMO設立に関する資金や人材の確保、設立に向けた合意形成の難しさ、なにより、商業者や地域住民等の意識の問題等、障壁が多いのもまた事実です。

 実は、中心市街地活性化計画は、平成13年度末までに、全国465市町村で提出されていますが、プロジェクトの展開には、どこも苦慮しています。

 ちなみに、本県では、津山市、岡山市、和気町、倉敷市から提出されていますが、岡山市の中心市街地を614haとしたのは、全国に例がないほど広く、さらに、岡山市は、複数、すなわち、西大寺地区の中心市街地についても提出している、これまた稀有な例です。

 それだけ、岡山市の中心市街地活性化の問題は、難しいものがあるという証左でしょう。市の施策は、西にシフトしているようでもあり、いったい岡山市には、幾つのコアがあるのか、確かに、都心のグラウンドデザインが描き難い街です。

 結果として、残念ながら、RACDA以外は、街づくりの成功事例として、全国に発信された例は、少ないように思います。なんで、彦根や長浜に、岡山が負けてしまうのでしょう。非常に悔しいです。


 また、さらに、郊外の大規模小売店舗の競合を考えた場合、かっての物販主体の商業機能を完全に回復することは、難しい側面もあるのは、冷徹な事実でもあり、さすれば、地域の活性化とはなにか、というパラダイム転換もされる時期かもしれません。

 すなわち、商店街の活性化に加えて、健康・福祉機能など地域に密着した生活・サービス機能の充実化、都市型観光による交流人口の増加、さらには、高齢者や子どもなどの移動にハンディがある人々が、自立的に移動できる交通環境の実現、さらには、ホーム・オフィスやコミュニティ・オフィスなど職住近接型のワーク・スタイルあるいは高齢者も含めて、単身者世帯の増加に伴うライフスタイルの多様化に対応した住環境の提供等、いかに、「ミックス」させるかが、ポイントのように思います。



[具体化のために]

 実は、今回の講習で一番感じたのは、この「ミックス」でした。ちなみに、冒頭の昨日の私の「提言」も、まさに、この「ミックス」の発想です。

 すなわち、都市構造を作り変えていく中で、いわゆるゾーニングや、用途地域、ひいては、市街化調整区域という考え方がどうなのか、ということです。

 ひとつには、ITの発達をはじめとして、技術革新で、必ずしも工場等が環境に負荷をかけるような状況ではなく、さらには、建築技術の向上により、高度化(高層化)することと、オープンスペースの確保は、二律背反ではないということもあります。

 なにより、個別利用ではなく、敷地の共有化、共同利用(あるいは、定期借地によるコーポラティブハウス)等、土地利用の複合化の発想で、混ぜていく(結局は、「無目的」になる「多目的なにがし」という意味ではなく)ことで、中心市街地が、息を吹き返す道があるのではないかと思います。


 近年の大規模な都市開発では、住宅系、商業業務系等の個別開発から、商業業務、文化、居住等の各種機能を組み合わせた複合的開発が主流となっていますし、さらに、研究・教育、文化・芸術、医療・福祉等の都市サービスを加えて、開発していくのが望まれます。


 たとえば、観光ゾーンの窓口にありながら、教育委員会生涯学習課が所管だから、新県立図書館は、新県立図書館にしかならないのです。こういった行政の縦割りや規制を排していくことは極めて重要です。

 換言すれば、旧来通りの行政の縦割りで、街づくりに絡まれると、中心市街地活性化の阻害要因になりかねません。

 加えて、行政の行う都市計画というのは、様々な制限があったり、逆にあらぬ期待を抱かせたりと、大変に迷惑な場合があります。この点、暫定的な土地利用の都市計画を立て、状況によっては、柔軟に変更しうるようにしないと、行政の規制のために、物事が硬直化する事態になります。


 とすれば、こういった行政の枠組みと離れて機動的に動くことができるNPOの活動が多いに期待されます。

 特に、コミュニティビジネス等、地域に密着した地域特有の経済活動が急増するとも言われ、将来的に、NPOの経済規模は、GDPの10%に達するという予測もあるようです。
 行政よりもNPOに補助金を出す方が、遥かに経済波及効果があるかもしれません。


 また、1400兆円あるといわれる国民貯蓄を活用して、民間セクターが、資本として参加する仕組みが必要です。端的には、国債のように、機関投資家ではなく、個人向けの公募型の地方債を発行し、民間セクターを参入させることが考えられます。
 議員や職員には、報酬代わりに割り当てても良いかもしれません。(ただの紙切れになるかも?)

 また、本来のPFI型プロジェクトの推進や、不動産証券化で、公共セクター以外のお金を動かすことが重要です。


 さらには、思い切った税制優遇措置が必要です。
 商店主の相続税、低賃料で土地・建物を提供するオーナー、さらには、特定区域に新規に進出する企業・商店に対しての優遇措置は、効果的です。こういった税制優遇措置は、めぐりめぐって、別の税収で返って来ると考えるべきです。


 そして、大切なのは、やはり情報公開です。
 実は、この講習会の主催団体にしても、中心市街地活性化施策にしても、普通の市民では理解できるものではありません。
 市民との連携のためには、街づくりについては、常に行政の側から、市民にアプローチし、さらには、市民の側も、積極的に提言していく姿勢がなにより肝要だと思います。



 ここまで読んで下さった方に、敬意と感謝の誠を捧げさせて頂きます。

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2002年6月8日(土)【岡山のシンボル「MOMO」に見合う街に】
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 早朝から、渋川の「瀬戸内マリンホテル」で会合があり、もはや夏の日差しの中、やはり瀬戸内海の美しさには、改めて感動致しました。

 感動といえば、市内路面電車に、超低床LRT「MOMO」が、登場。本格運転は7月からですが、「路面電車の日」にあわせての試乗会(佐藤家は、明朝試乗させて頂く予定)で、まさに、水平のエレベーターの如く、街を滑るように走る姿は、実に、美しい!!こりゃぁ、非常に絵になります。

 間違いなく街の人気者です。思わず、江戸っ子のように、「よっ!粋だね、どうも、MOMOっ!よっ!!」と声をかけたくなります。まさに、岡山のシンボルの誕生です。岡山が、世界に誇ることができるものが、お目見えしました。
  岡山市民のひとりとして、本当に心から、感謝です。


 本日の「公共交通フォーラム」で、郷土出身で、JR九州の列車のデザインでも有名な「MOMO」のデザイナーの水戸岡さんのお話は、目から鱗で、岡山にもったいないような、この「MOMO」の勇姿に、しっかり見合う街に、これから岡山がなっていく、そんなスタートであると実感致しました。
 「MOMO」が走るのに、「ふうのわりぃ」街並みではいけません。

 まさに、RACDAという、市民の方の主導による、これだけ具体的に目に見える街づくりの大成果は、岡山の街づくりを非常に高い水準に押し上げました。

 その手法といい、環境、福祉(バリアフリー)の視点といい、「MOMO的には、どうなのよ」という、岡山の今後の街づくりのひとつの基準になったと思います。本当に素晴らしいっす。


 そして、「MOMO」を見れば、公共交通のあり方を考える、そこから街づくりを考える、そんな起爆剤、シンボルであると思います。

 公共交通に関しては、一連の中心市街地の記述や環状道路の話が全て絡んできます。これを機に、寄って集って、街づくりの機運を高めたいところです。


 なお、明日午前10時から午後4時まで、駅前広場で、低床路面電車をモデルにしたミニ電車試乗会や路面電車の駅前乗り入れを考えるパネル展示が行われます。

 今日・明日に、「MOMO」を見ていないと、多分、話題に乗り遅れますぜ。
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2002年6月9日(日)【「フリードル先生とテレジンの子どもたち」】
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 本日は、地域のスポ少のソフトボール交歓大会挨拶の後、ちょっと自動車にトラブル、佐藤家墓地、そこから待望の「MOMO」に試乗させて頂き、文化センターの絵画展から、岡山県立美術館で開催中の「フリードル先生とテレジンの子どもたち」他へ・・・・。
 梅雨を通り越して、完全に夏です。


 今回の海外文化交流特別展「フリードル・・・」は、既に、県立美術館会館以来のレコードとなる来館2万人を突破しており、駐車場は長蛇の列。

 会場も、押すな押すなの状態で、これもひとえに、昨年の「ナポレオン展」に引き続き、文化芸術活動に対して、非常に熱心な某団体の関係者の方々が、大挙来館されているということで、こういうことは、本当にありがたいことです。


 「MOMO」は、車体が低いため、「6.18有事法制反対・小泉内閣打倒県民集会」のデモ行進ご参加の皆様と視線が非常によくあいましたが、ナチスの強制収容所で、一人の女性教師が、子どもたちとともに残した作品が、ホロコーストの歴史とともに展示されている本企画も、誠に「時機」を得たものかもしれません。

 私は、パレスチナとイスラエルの紛争のように、宗教的なことが絡むと根本的なことが理解不能になるように、所詮、政治というのは現象の一つで、なにか、決して手の届かない人間の奥底にあるもの、あるいは、人間を遥かに凌駕するものに、恐怖を感じずにはおられませんでした。

 逆に、救いも、政治よりも、もっと上の次元にあるとも思います。換言すれば、政治では、本当の平和は作ることができない、という限界は、ある意味謙虚に感じます。
 与野党の敵失狙いの政治的攻防の果てに、本当に、世界の平和が作れるのかなぁ・・・。


 ともあれ、極限の状態で、悪魔にも、天使にも、人間はなりうるのでしょうが、時代の中にあって、立場が違えば、私が、どちらに転ぶのか、私もわからない、そう感じてしまう、それが、実は、なによりの恐怖でした。

 会期は、6月16日までです。



 さて、明日より、6月定例会のスタートです。痩せはしませんが、身が引き締まるような思いがします。
 明日は、さっそく、ダムに関する大きなニュースが出てきます。
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2002年6月10日(月)【ダム事業見直し】
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 ワールドカップサッカーの日本初勝利を心からお祝い致します。
 ただ、ロシアで、サポーターが暴徒化し、日本人が暴行を受けたのは誠に遺憾であり、逆の場面になった場合の日本人の節度ある行動を心から期待します。


 さて、いよいよ6月定例会が始まりました。体調不良でしばらく静養されていた議員も出席され、本日久方ぶりに56人の全議員が揃いました。
 様々な事情がありますが、議場が「56」になることは、気持ちの良いことです。

 さて、通常、予算や補正予算を論じる議会でもない6月議会というのは、低調になりがちですが、今議会の目玉は、2つです。


 ひとつは、本県独自の新税、法定外目的税の創設の議論。

 特に、最終処分場の搬入に対して、産業廃棄物の排出事業者または中間処理業者を納税義務者とし、1tあたり1000円の税を最終処分業者が特別徴収する「産業廃棄物処理税」の条例案は、近県と呼応する形で提出されています。これは、議論もあるところでしょう。
 ちなみに、「水源かん養税」の議論は、しばらく先です。


 今ひとつは、ダム事業の見直しの議論です。

 本県では、水資源を効率的に利用するために、「岡山県広域水道企業団」を設立し、県下の水道の広域化を進めていましたが、7町がさらに「岡山県広域水道事業団」に参加するため、「広域水道整備計画」の改定をしたいとのことです。

 具体的には、吉井川水系の3町(勝央町、奈義町、勝北町)には、「苫田ダム」調整水量を配分。高梁川水系の4町(美星町、北房町、賀陽町、成羽町)には、神郷町の「三室川ダム」の水を再配分するとのことです。

 このことは、給水ベース38万tの苫田ダムの調整水量11万8000tの一部が、はけるということで、苫田ダムの正当性の根拠が増すことと、苫田ダムの「関係者」が増えることを意味します。


 また、この「広域水道整備計画」の変更で、「水道整備基本構想」の見直しも始まります。これは、たいへんなことです。

 すなわち、「苫田ダム」「三室川ダム」の完成をもって、構想目標年度平成37年まで、水資源の安定供給は可能であるということで、同時にそれは、本体工事未着手の船穂町の「柳井原堰」(国事業)と美作町の「大原川ダム」(県事業)の見直しを意味するのです。
 つまり、新規のダム事業は、ストップさせるという知事の判断です。


 多分、ここまでなら、共産党も、もろ手を挙げて賛成ということかもしれませんが、実は、ことはそう簡単ではありません。


 実は、基本計画変更を平成9年に行った苫田ダムの事業費が、1940億円から、さらに100億円の増額。三室川ダムにいたっては、平成2年の計画策定後から、見直しがなく、ここにきて、計画事業費約170億円が、80億円の増額、さらに工期が平成17年度まで1年延長。

 額が、極端なこともあり、非常に唐突の感が否めませんが、この話が、ダム事業ストップと同時に出てきました。

 加えて、苫田ダムと直接の絡みのなかった倉敷市にしてみれば、小田川の治水対策が引き続きなされたとしても、「柳井原堰」については、苫田ダムとバーターで中止という話には、なり難いのかもしれません。

 いずれにせよ、基本構想の見直しという抜本的な変更であるため、かなり、議論になると思われます。これは非常に重要な話です。


 私の方は、これより13回目の一般質問作成のため、13回目の陰気な受験生状態になります。多少愛想が悪くなりますことをどうかお許し下さいませ。
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2002年6月11日(火)【素敵なショー、それはサーカス】
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 朝、日食を見たら、夕方には、この雨です。梅雨が来ました。

 今日・明日は、いきなり議会は休会ですが、一般質問をする議員には、まさに、お勉強の時間です。

 本日、地元の木下サーカス100周年記念祝賀式典が盛大に開催され、光栄にも、多分、地元の議員という意味合いで、出席させて頂きました。

 おそらく、火曜日が、発祥の地である地元の表町商店街の休日であるということも配慮されたのではないか、と推察するのですが、心暖まる式典で、改めて、人間を大切にされる同社のお心遣いに、敬服いたしました。
 記念誌や記念曲からも、非常にお気持ちが伝わってくる素晴らしいものでした。


 ご案内の通り、木下大サーカスが、今週末15日より、岡山操車場跡地ひろばで、9月2日までのロングランで開催されますが、世界3大サーカスと呼ばれるようになった今でも、100周年の記念の本年に、夏休みを挟んで、地元で公演される、というのは、本当にありがたいことです。


 サーカスに対するどこか暗く物悲しいようなイメージは、今や遥か昔だと思いますが、1世紀に渡る歴史の中には、我々の想像を絶するようなご労苦があったに違いないのですが、どこまでも、人間を大切にすることで、ここまで見事に越えてこられたのだと思います。

 だからこそ、バーチャルな体験がもてはやされる中で、あくまで、血の通った人間や動物が繰り広げるエンターテイメントが、我々の心の中に、暖かく響くのでしょう。

 是非、ご家族連れで、懐かしく、しかし、新しい、サーカスへ。なるべく早めに、そして、何回も行きましょう。


 さて、問題は、一般質問の原稿です。今回は、非常に堅い内容です。
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2002年6月12日(水)
        【都心居住促進について 岡山市重点政策提言書より】
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 巷間、自動車による「当たりやグループ情報」が出ておりますが、現在内容につき調査中です。

 本日は、昨日の山陽新聞に私も小さく写っていますが、岡山ティーンズラクロス実行委員会委員長として、岡大で、アデレードラクロス協会のジュディさんのご指導を拝見して、夕方から出掛ける以外は、一般質問原稿執筆のため、篭り状態。

 いつか、岡山県と友好提携を結んでいるラクロスの本場、南オーストラリア州のアデレード(水島港と姉妹港)に行きたいものだ、と白昼夢を見ながら、その実、少し、サディスティスクに原稿を書いています。

 今回は、昨年所属の商工労働警察委員会の時の私の中の消化不良分(含インキュベーションセンター)が爆発するため、商工狙い撃ちの感が強く、また、問題になるかも。政策提言ですから、良いと思います。


 さて、この時期恒例の岡山市からの「重点政策提言書」が届きました。あくまで国と地方は、対等協力関係ですし、県と各市町村に上下関係があろうはずもなく、昨今は、「要望」でなく、「提言」になっているわけです。

 ただ、年々、提言書の項目が減り、薄くなるような気がして、おもしろいなぁ、と思います。できれば、政令指定都市になり、国と指しでやる方が、良いのかも・・・?

 実は、今回は、個別具体的に中心市街地活性化の質問が入りそうにないため、岡山市の重点政策提言から、関係部分を抜粋させて頂き、それを支援させて頂きます、ということで・・・・。
 都心居住促進は、岡山市の重点施策(8つのうちの1つ)ということです。


※「都心居住促進について」

 中心市街地の小学校跡地の公有地において定期借地権の活用等により官民協働で住宅を中心とした施設整備を行う場合や、市が独自に定めた定住推進のための地区(例えば、都心居住推進地区)で、住宅プロジェクトを推進する場合など、地方自治体の住宅施策の一環として実施されるさまざまな都心居住促進事業を広く対象とする包括的な支援制度を創設すること。
 (佐藤注:「中心市街地の小学校跡地」が、どこを指すのか不明。)


 (参考)中心市街地活性化施策

(1)岡山地域基本計画に定める主要事業

  ・ 大供周辺土地区画整理事業
  ・ 野田屋町1丁目11番地区優良建築物整備事業
  ・ 岡山市駅元町地区第二種市街地再開発事業
   (第2工区、NHK岡山放送局、デジタルミュージアム)
  ・ 路面電車延伸の検討
  ・ 岡山駅周辺道路の整備
   (下石井岩井線、東西連絡通路)
  ・ 岡山環状道路の整備
  ・ 歩車共存道路の整備
  ・ バス交通の活性化
  ・ 特定優良賃貸住宅供給促進事業
  ・ 商店街カラー舗装事業

(2)西大寺地区基本計画に定める主要事業

  ・ カネボウ跡地の利用
  ・ 門前町の街並み整備
   (空き店舗を利用した地域振興施設の整備)
  ・ 街路整備
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2002年6月13日(木)
           【一般質問は、6月18日(火)2番目です。】
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 13回連続になる13回目の一般質問の日程が決まりました。一般質問初日の6月18日(火)2番目ですので、午前11時10分に議場に起こし頂ければ、確実に傍聴して頂けます。
 お時間のご都合が宜しければ、是非、ご来場下さいませ。

 今回は、企画振興、商工関係の質問が多く、岡山情報ハイウエイを陳腐化させないための提言、および、産業クラスター、産学官の連携を通した産業振興、中小企業支援について、質問します。

 昨年1年間、我ながら地道に勉強してきたものと、IT秘密勉強会「マスカットバレーを考える会」4回分の成果の発表という感じでしょうか。


 本年の所属が、生活環境保健福祉委員会ですから、いつものNPOや福祉、DV、子育て支援、環境施策等々については、暗黙の了解で、本会議では質問することができませんし、しかも、議場が、ほとんど理解不能な用語を使った質問になることは必至ですが、これもまた、私しかできないできない質問であろうと思います。


 なお、当日は、逢沢代議士の招聘で来岡されているクリス・スタイネガー、カンザス州議会上院議員が、私の質問の傍聴に来られる予定です。
 そういうこともあって、再質問をしなくては、日本の地方議会の名折れになるかも、というプレッシャーが、かかっております。



 さて、本日は、代表質問初日、自民党と民主党の代表質問が行われました。

 ダムについては、「その891」の通りですが、やはり、産業廃棄物処理税の質問が相次ぎました。地方分権一括法施行後の課税自主権に基づいて、条例を持って導入しようとする物ですが、条例施行日に含みが残りました。いかんせんこの景気で、新税を課すことには、やはり、私も抵抗があります。

 ただ、施行日が、施行規則によるならば、結局は、当局の判断で決められるものと思われます。

 産業廃棄物については、岡山県下らの流出1万3000tに対して、他県からの流入が、16万9000t。こうなると、隣接県の制度が密接に関係してくるわけですが、広島、岡山、鳥取との調整は行われているようですが、例えば、兵庫はもちろん、岐阜からも来ているような状況です。

 ちなみに、平成12年度の産廃処理が、117万tで、1tあたり1000円なら、11億円の税収があった計算になりますが、施行後の減少を見込んで、仮に平成15年導入なら、7億円程度の税収ではないかと予測されているようです。

 いずれにせよ、産廃処理税の議論は、今議会の大テーマのひとつです。私も、重複覚悟で、一般質問で、触れる予定です。



 さらに、道州制について、知事から、市町村合併の後、自治能力が向上し規模が拡大したら、新たな地方分権の観点から、当然その議論になる認識が示されました。

 明治から100年以上行政区域に変化がない中で、県域越えた社会生活、新たな行政需要に的確に対応できていない状況で、不可欠の課題であるとのことです。
 都道府県の再編は、国と地方の関係を根本から見直すことになり、地方から分権型社会の形を提案しようとのことです。

 さらに、中四国州については、瀬戸大橋の開通で、生活圏・文化圏で交流活発化。物流生産拠点も拡大しており、一体的ブロックと考えるのが自然であるとのことです。
 四国州なら、北海道より小さな規模で、GDPも小さく、中四国州で、九州と人口と圏内生産額で肩を並べられるとのこと。

 また、地理的条件、拠点性、から岡山が中心となる資格はあるが、中心がどこか様々な考え方があるので、合意できる方向へ、とのことでした。

 ただ、私個人は、この道州制の議論は嫌いではないのですが、市町村合併が、なかなか進まない状況で、この時期に、なぜ敢えて、道州制の議論を持ち出すのかと、ご立腹の向きも少なくないようです。



 ところで、昨日の「当たりや情報」ですが、警察によれば、要注意ナンバーに該当する自動車は、存在しないそうです。また、こういったプライバシーに関わる情報を警察が公開するはずもなく、出所不明です。

 ただし、タクシー業界等では、こういった「当たりや」の存在は認知され、注意もされておられますが、一般の方は、そういうものがあるとご存知ない方も多いので、注意を喚起するという意味では、警察にしてみれば、デマでも、ありがたい側面もある、ようです。

 要するに、ナンバーに関わりなく、そういうこともあるのだ、と、常にご注意下さい、ということです、はい。
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2002年6月14日(金)【定稿 一般質問項目】
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 さて、サッカーはどうなっているのか、わからずに書いております。
 頑張れ、ニッポン。頑張ろう、岡山。私も、頑張ります。

 本日は、代表質問2日目で、公明党。生意気を申し上げますが、いつもながら、机上の話ではなく、市民の方の生の声を議場に届けられているのが伝わり、感心致します。

 私の方は、窓口になる財政課と一般質問原稿のやり取り。いつも申し上げることですが、議会の形骸化と言われて久しいのですが、この密室の議論こそが、議員の醍醐味の感もあります。
 本当は、この攻防が公開されると、かなりおもしろいのかもしれません。

 岡山県議会は、岡山市議会と比べても、執行部とのこの事前の「根回し」が、顕著ではありますが、県政を少しでも進めるためにという思いが一致している限りは、これもひとつの手段であると、私は、ある種の割りきりを持っているところです。

 なにしろ、県政の範囲は膨大で、ガチンコの一発勝負では、結果的には、県民のリスクが大きすぎます。

 ただ、月曜日半日帯同させて頂く、アメリカの地方議員には、どう伝えるべきか。しかし、司法取引ではありませんが、多かれ少なかれ、「根回し」は、古今東西の政治にあるように思います。


 ともあれ、下記の質問項目をもって、「定稿」致します。
 おそらく、全て知事答弁の岡山情報ハイウエイがらみでは、積極答弁が期待できるのではないか、と思います。とりわけ、IPv6システムについては、注目です。



  一般質問      自由民主党         佐藤議員

1.岡山情報ハイウェイ             [知    事]

 (1)先駆性            (企振)
 (2)産業分野のラストワンマイル  (商労)
 (3)IPv6システムへの対応   (企振)
 (4)技術者の養成等        (企振)
 (5)国外への接続         (企振)
 (6)インキュベーションセンター  (商労)
   ア 産業の創出
   イ 人材の受け入れ
   ウ インキュベーションマネージャー
   エ 既存の支援機関等との連携
 (7)全国マルチメディア祭     (企振)


2.産学官の連携について

 (1)産業クラスター        (商労) [知    事]
 (2)中国地域発展のための産学官連携マスタープラン
                   (商労) [知    事]
 (3)産への働きかけ        (商労) [商工労働部長]
 (4)学の取組
   ア TLOの設置        (商労) [商工労働部長]
   イ 岡山情報ハイウェイの利用
                   (企振) [企画振興部長]
 (5)官の役割
   ア 生物科学総合研究所     (農水) [農林水産部長]
   イ 岡山県産業振興財団     (商労) [商工労働部長]
   ウ 官官連携          (商労) [商工労働部長]
   エ 産業育成の仕掛け      (商労) [商工労働部長]
 (6)産学官のコーディネータ    (商労) [商工労働部長]
   ア 起業支援NPOへの支援
   イ 産業戦略プロデューサー
   ウ 産学官コーディネータの育成

3.中小企業支援について       (商労) [商工労働部長]

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2002年6月15日(土)【祭りのあとを思ふ】
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 ワールドカップサッカー日本決勝トーナメント進出おめでとうございます。

 昨日、ワールドカップサッカーの韓国対ポルトガル戦のTV中継を祈るような気持ちで見ておりました。後半から、今回初めてTVでじっくり観ましたが、幸い、韓国も決勝トーナメント進出、ほっとしました。

 今後の日・韓の成績がどうであれ、共同開催国両国が決勝進出したことで、このワールドカップは、半ば成功した、と言えるのではないでしょうか。
 日・韓どちらが欠けても、絶対に、いけませんでした。

 米国が、ワールドカップサッカーの勝敗に、どれほどの関心があるかは疑問ですが、韓国にとっても、しこりの残らない安心できる形になりました。本当に良かったです。素直に喜びたいと思います。


 さて、私の知る限り、岡山県庁本庁職員は、昨日、TVで、ワールドカップサッカー観戦はされていないはずですが、石原都知事が、都職員に、「くだらない書類を読むよりは、国家の威信をかけた戦いを見る方が良い」と、職員に、TV観戦を推奨したようです。
 なるほど、ある意味長けた為政者の発想だなぁ、と思います。

 個人的には、日本人の大衆行動として、今回のワールドカップサッカーの盛り上がりは、非常に良い社会学の研究材料になると思いますし、プロパガンダ作戦のあり方、大衆の動かし方を「政治家」は、冷徹に観ていると思います。ビジネス的にも、ヒントの宝庫の気もします。

 もちろん、NHKを含めたマスコミ報道のあり方も、いわば、情報操作、有事を想定して、冷ややかに観ている者もいると思います。
 そして、外国も、御し易しと、日本を観ているかもしれません。


 ところで、私は、一世代、二世代違う俄かサポーターの狂乱ぶりにどうしても、共感できないものを感じてしまいます。多分、要するには、年なのでしょう。

 ただ、なにか韓国のサポーターと違う感じがするのです。むしろ、大人しいフーリガン?どこか、健全でない感じがします。少なくとも、発散には見えても、良くも悪くも、愛国心の発露にも見えません。なんなのでしょうか?
 とにかく楽しい!!そういうことなのでしょうか。

 自民党の中には、なんであれ、若い世代が、日の丸に馴染むのは良いことだ、という意見もありますが、ただのマークかも?
 「難しく考えずに、楽しんだら?おっさん!」と言われそう・・・。

 1ヶ月も立てば、日本人は、忘れてしまうから、若い衆は、ニッポンとは言わなくなるし、日の丸には、目もくれなくなるから・・・。
 本当にサッカーが好き?ニッポンが好き?
 ま、楽しめたから、良いか・・・、かな?

 祭りのあと・・。日本は、それが、きっと寂しいです。

 願わくば、これだけ叫んでいる、その「ニッポン」ってなんなのか、と考える契機になることを切に祈ります。

 うーん、単純に楽しめない、一緒に熱くはなれない、これはきっと寂しい職業病かも。



 ワールドカップサッカーの熱戦を横目に、健康保険法案が衆議院厚生労働委員会で採決・可決し、会期末を控え、国会は、膠着状態。有事法制と個人情報保護法案の今国会での成立は流れました。

 さらに、鈴木議員の逮捕許諾請求が国会で認められるか、普通なら、大騒ぎです。田中議員もわけがわかりません。

 こっちの方も、頑張らんかい、ニッポン!
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2002年6月16日(日)【梓立(しりつ)大学】
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 本日は、奥島総長を迎えての早稲田大学校友会岡山県支部総会、グリーン早稲田岡山稲門会総会ならびに懇親会が開催されました。

 2007年が、創立125周年ということですが、エクステンションの講座として、総長から語られる、大隈侯はもとより、小野梓先生の建学の精神に立ち返っての母校の大改革の動きは、なんとも頼もしく、さすがに、世界の私学の雄であると、嬉しくなり、誇りに思いました。

 私事ながら、「都の西北」と「早稲田の栄光」を素晴らしい大先輩方と肩を組んで歌う度、大変なエネルギーを頂戴致します。愛校心ということで言えば、早稲田は、本当に世界一ではなかろうか、と思います。


 思うに、「早稲田」というのは、誰かに象徴されたり、可視的な特定の建物などではなく、あるいは特定の時期でもなく、ましてや、偏差値などではなく、己のある特定の精神状態、心のあり方を指すものである、と私は勝手に受け止めています。

 反論を恐れずに書けば、ある意味で、「自己実現」と同義であり、他者に、頼ったり、求めたりするものでもなければ、手を取り合って適えるものでもない、己の命を純化するような、己の「死に様」ならぬ「生き様」を指す根本にある「思いそのもの」だと思います。

 生ある限りは、否、死してなお「早稲田」たらん、そういう思いをもって、どこまでも、「早稲田」らしく、「早稲田」らしい議員として、こだわって生きてまいります。

 ただ、単純に嬉しい「こころ」でした。
 こんな日もあります。
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2002年6月17日(月)【「台本を読む」】
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 本日は、午後から、ジャパン・ソサイエティー地方政治・公共政策フェローとして来岡されている米国カンザス州議会上院議員クリス・スタイネガー氏(40歳)をご案内して、吉備津神社、瀬戸大橋、与島フィッシャーマンズワーフ、鷲羽山展望台、鷲羽山スカイライン等々をまわりました。
 これでは、まるで半日観光コースでしょうか。

 氏は、5月から7月という、米国の地方議会の最も楽な時期に、2ヶ月半に渡る誠に羨ましいプログラムで来日されています。
 民主党の議員です。

 カンザス州というのは、農業が強い州ですが、自身独自の自由な計画、文化体験を通じての日本研修ということで、なんでもかんでも見てやろう、これぞ遊学、日本漫遊のようではあります。

 我々が、欧米でなくても、東南アジアや中近東諸国の地方政治に触れられたら、どれほど楽しく、なにより参考になることでしょう。実に羨ましい限りです。


 吉備津神社では、学識・見識の極めて高い、自称「釜炊きのおばちゃん」から、お釜の説明を受け、岡山の鉄と温羅(うら)の歴史を再認識し、外国人に、岡山の良さをアピールしながら、その実、伝えきられない、己の不勉強を痛感致しました。

 車中では、日米の議会や選挙の制度の比較、税金の話、産業振興の話、家族のこと、はては、インターネットの使い方等々、話が多岐に及び、非常に参考になりました。


 中でも、想像に難くなかったのですが、理解されなかった、というより笑われたのが、議会における質問の事前告知(根回し)の話でした。

 明日の私の一般質問を議場に傍聴に来て頂くのですが、米国の地方議員には、質問前日に観光案内の真似事ができ、当日は「台本を読む」など、とんだ茶番劇に映るのかもしれません。

 やはり、国際的に堂々と説明できないことは、かなり、おかしいのかもしれません。日本的変容で済む問題ではないのでしょう。こういった認識をする上でも、外国との比較は、有意義です。


 なお、本日は、通訳の方がしっかりおられたことは、付言致します。
 また、今回は、昨秋の日米青年政治指導者交流プログラム第20回米国代表団訪日プログラム岡山企画「焼き鳥で世界を語ろう!!」のような企画はございません。あれは、空前絶後、最高でした。


 さて、その13回連続になる13回目の一般質問は、一般質問初日、明日6月18日(火)2番目です。午前11時10分に議場に起こし頂ければ、確実に傍聴して頂けます。
 お時間の都合が宜しければ、スタイネガー議員を見に(?)、是非、ご来場下さいませ。
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2002年6月18日(火)【請願・陳情について】
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 本日は、13回目の一般質問に、雨の中、多くの方に傍聴におこし頂きまして本当にありがとうございました。

 岡山情報ハイウエイのIPv6システム対応のためには、約2億円。「研究する」という行政用語ではありましたが、非常に前向きの知事答弁であったと思います。
 ただ、商工部長がらみの答弁には非常に不満が残り、根本的なところで、大きなずれを感じてしまいました。
 また、答弁書を入手次第報告させて頂きます。


 本日は、私を含めて6人の質問でしたが、水資源確保とダム事業見直しについては、3人が、市町村合併がらみでは、4人が、取り上げ、初日から重複が目立ちました。が、それだけ、重要な課題であるということです。

 新聞には、多分出ないと思いますが、おもしろいところでは、阪神タイガースの「春」期キャンプ誘致は、どうかな?という議場の雰囲気。
 さらには、ある団体から提出された「ツイン・シティーズ(岡山・倉敷中枢拠点都市)構想」に絡んで、三木知事以来の岡山倉敷合併構想はどうか、という問いに対して、「話題にすら上っていない」と、知事が一蹴。確かに。

 他には、テニスグラウンド利用者の方なら、既にご存知だと思いますが、県営グラウンドの体育館建替えの検討が、明言されました。



 一方では、昼休みに、委員会に付託された県民の皆様からの請願・陳情の部会(自民党内)の審査。多数決ですから、この部会の決定が、明日の政務調査会で確認され、委員会で採決、本会議で採決という流れになります。

 生活環境保健福祉員会に係る請願・陳情は、数自体が多く、しかも、個別具体的で、予算が伴うものが多いだけに、かえって採択され難く、継続審査に付されて、宙ぶらりんの状態になってしまうことが多々あります。

 財政難の折り、全体とのバランスということが、執行部意見としてあるわけですが、本当に忍びないような申し訳ない気持ちになることが多いのが、この請願・陳情の審査です。

 やはり、一般質問等で議員をうまく「使う」方が、正直に書いて、穏便に前に行くことも多いかもしれません。特に、紹介議員を立てる「請願」は、かえって、ことが難しくなることがあります。

 いつも申し上げることですが、提出される側でも、十分な仕組みの理解をして頂かないと、かえって辛い思いをされることになるかもしれません。


 議会の方は、あと2日、一般質問が続きます。


 ところで、議会中も、話題になったワールドカップ・サッカーですが、どうも、今聞くと、現時点では、苦戦しています。なんでやねん!
 こうなると、負けるな、ニッポン!!
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2002年6月19日(水)【IPv6システムへの対応について】
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 昨日の私の質問で一番重要な項目の部分が、やはり本日の新聞に取り上げられませんでした。予想通りでしたが、誠に遺憾です。
 議場も、多分理解不能の質問ではあったのですが。

 議会用語的には、「研究したい」という、非常に前向きでもない答弁だったということもありますが、試算までしているのですから、むしろ、マスコミが、その意味が分かっていないのではないかな、とも思います。

 ラストワンマイルではなく、岡山情報ハイウエイの基幹回線接続をどうするのか、という極めて重要な話なのに。
 2億円で、いけるのに!


 IPv6システムに関する知事答弁は、下記の通りです。

 『 IPv6システムへの対応についてであるが、IPアドレスの不足解消や高品質で安全性の高い次世代ネットワークの構築に有効な技術であり、将来的には、インターネット家電の普及など県民生活の利便性向上にも必要なものと認識しており、技術動向等について注目してきたところである。

 特に、通信・放送機構による実験が行われている本県においては、他県に先駆けて取り組むことにより、技術・人材の集積も期待されることから、岡山情報ハイウエイのIPv6システムへの対応について今後とも研究してまいりたい。

 なお、導入経費については、岡山情報ハイウエイの県下14箇所にある接続拠点の機器及び設置費を合わせて、約2億円程度と試算している。』

 『お話のように、IPv6システムの実験等を通じて、OKIXの魅力を一層高めることにより、海外とも結ばれたIXへ発展できる可能性もあることから、今後、ご提案の趣旨も念頭において研究を進めてまいりたい。』
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【900号によせて】

 ついに、900号になってしまいました。

 実は、創刊第1号(おそらく、2000年4月18日配信か?)は、残っていませんし、698号から700号の上海特別編を未だ書いていないため、欠番になっています。

 たかが2年2ヶ月ですが、我ながら、よくもこれだけひつこく毎日書いてきたものです。毎回の13回の一般質問の議事録と「こころ」は、今日私が死んでも、岡山県政の中には、なんらかの形で残るでしょう。


 思えば、そもそもの「こころ」の動機は、議員の義務としての情報公開もさることながら、ある面、妻のお腹の中にいた我が子へのメッセージでもありました。開始当初は、てっきり女の子と、思っていたのですが。

 馬鹿な親父の思いを少しでも残したい、所詮、男親のできることは、その程度ではないでしょうか。どうせ、父子は、いつか衝突するのですから。
 あるいは、大嫌いな親父の戯れ言を息子に、嫌がらせで残してやるのだ!残念ながら、お前は、親父に愛されているのだ、と。


 「その241」で、生まれた我が子も、「お母さんといっしょ」を見て、飛び跳ねるようになりました。

 「その241」より、
 『あるいは、20歳代前半の私がそうであったように、いつかくる「死」の恐怖・孤独への苦しみを否応なく、彼に与えたこと。終わりのある人生の意味を、どう自分なりに解釈していくのか、父親として何をすべきか・・・・』
 「こころ」は、遺書でもあるわけです。


 いずれにせよ、日々消えていく命に、少しずつ「さようなら」をしながら、最期は、悔いなく、自然の中に、雲散霧消しましょう。大丈夫、誰かが、きっとバトンは、繋いでくれます。
 そういうふうにできている。それが人類の歴史です。


 特に、政治は、次に繋ぐための仕事です。

 当面、1000号を目標に、地味に頑張ります。
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【ニッポンよ、ああニッポンよ、ニッポンよ】

 ニッポンの善戦に、惜しみない拍手を送りたいものの、ワールドカップサッカーは、やはり、韓国が、強豪イタリアを粉砕。ベスト8に、勝ち上がりました。後半終了間際に同点、延長後半に劇的なVゴール。

 勝利への執念です。日韓の国力というより、国の勢いの差を見せつけられたような気がします。象徴的な感じがして、悔しくてたまりません。
 相手が強かろうがなんだろうが、負けたら、悔しいです。


 負けるのは仕方ないです。しかし、多分、負けた後の悔しさが、選手やサポーターや国中から伝わってこないから、余計に悔しいのかもしれません。
 悔しさから這い上がる以前に、そもそも悔しくないんかい!
 共同開催して、韓国には、国のプライドが、日本には、チケット問題が残りました。

 国際的な緊張関係に晒され、徴兵制があり、常に、国を意識せざるをえない韓国の青年と、俗に不景気とはいえ、おそらく世界で一番国際的な関係を意識せずに安穏と暮らせる日本の青年と、その人生への真摯さ、ひたむきさは、勝負にならないようなような気がします。
 あるいは、議員もそうかもしれません。いつまで、馴れ合っているのか。


 時間の都合で、私は、ニッポンよりも、韓国戦をTVで見ることが多かったのですが、日本対韓国をやれば、結果は、自明。気迫や執念の点で、韓国に分があるように思いました。

 多分、これから、TVのバラエティー番組に、ニッポン代表が出演して、芸のないタレントと遊ぶのでしょうが、何か根本的なところ、精神的な面で、茶化してしまう、クールに振る舞ってしまう限り、日本は、国際舞台で戦えないのではないか、でも、それは、国民一人一人に突きつけられた命題です。
 とことんまで行かず、折り合いを付けてしまう、誤魔化しです。


 切実さや緊張感からくる、ひたむきさ、それが本当にあるのか。私は、鏡に向かって愚痴っているようです。なんとも言えない消化不良の感じ。日本の姿そのものかもしれません。ああ、私そのもの・・・。
 私は、私自身の問題として、素直に、ベスト16を喜べません。

 1週間も経てば、有耶無耶に日本は進んでいく国なのですから。すぐ忘れるのです、我々は。

 徹底しない、腰折れする、政治や己の姿と重なり、「感動をありがとう」などと、他人事のように、私は、よう言いません。4年後に期待する間には、自分が何をするか以外ないのです。
 私が、他人に期待している場合ではありません。


 もちろん、選手ではなくて、国の問題、自分自身の問題に力点があるということで、選手の批判をしているつもりではありません。ニッポンという国の問題、己の問題なのです。

 悔しさから、ニッポン人としての自分がどうなのか、自問しているのです。このままでは、韓国に、世界に、政治の世界でも負けてしまう、ニッポンが駄目になるような気がする、という焦りなのですが。

サッカーだけの問題じゃなくて、ニッポンという国そのものが、負けた気がするのです。


 しかし、スポーツで、良くも悪くも、こんなに気分が高揚するというのは、やはり、ワールドカップサッカーというのは凄いものです。
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【トカゲのしっぽ】

 だんだん、人生行路のぼやき漫才の世界に入ってきました。

 東京地検から逮捕許諾請求が提出され、本日、衆院本会議で可決。鈴木宗男議員が逮捕されました。
 トカゲのしっぽのトカゲは、何匹いるのか。
 というよりも、日本という国自体が、巨大なトカゲではないのか。

 そういった爬虫類が好きな、熱烈な愛好家も相変わらず多いでしょう。日本は、爬虫類の生息に向いている国かもしれません。
 皆で、爬虫類を育てているのですから。


 私は、爬虫類というよりも、今年も、出ました!田んぼのカブトエビ!!意味不明ですが、私は、カブトエビという、極めて乾燥に強い生き物が、単に、大好きです。ひょうきんな生き物ですね。

 放っておいても勝手にわく、カブトエビを育てる人はいないでしょうが、ただ、カブトエビは、環境のバロメーターなのですら。



 妙に精神世界の話で、具体性のない号で、失礼致しました。
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2002年6月20日(木)【落書き犯人捕まる】
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 ついに、快適環境条例を初適用して、落書き防止条例違反で、成人男性が逮捕されました。条例施行から2ヶ月半、20日午前1時33分の現行犯逮捕、まずは、警察のご労苦に心より敬意を表します。

 ただ、待望の犯人逮捕ではあるのですが、なにか割り切れないものを感じます。少なくとも、私は、喜んではいません。


 犯人は、まさに、我々が、落書き一斉消去活動を行った「オランダ通り」入り口のメンズ・ブティック前のクーラー室外機に、黒色のペイントマーカーで、落書きしていたところを現認され、逮捕されました。

 この事件が難しいのは、その特異性。本日の山陽新聞夕刊によれば、『容疑者は、五月下旬相次ぐ落書き被害を防止しようと表町の商店街の通路の壁などにカラフルなデザイン壁画を描くことを提案し、自ら制作した』その一方で、落書きをしていたわけです。
 商店街の関係者には、たいへんに後味の悪いことになりました。

 そして、彼が、我々が最も悲しんだ街に氾濫している「Nappie」である可能性が濃厚であること。何を信じたら良いのでしょうか?


 ただ、こうした犯人像を思う時、彼の心の中にどんな闇が巣食っていたのか、なぜ、彼が、そうせざるをえなっかたのか、いったい、社会が、我々が、彼の闇を払うために、本当になにも成す術がなかったのか、彼は罪を負いますが、正直、なにか、割り切れないのです。

 さらには、犯人は、彼だけではありません、まだ出てくるかもしれない、いったいどう対処すれば良いのか。
 本当に考えさせられるものがあります。


 梅雨が明けた頃、再び、表町三町目界隈で、落書き一斉消去活動を計画中ですが、待ってはいたけれど、本当に悲しいニュースです。
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【道州制について】

 本日は、一般質問3日目、最終日。

 大変可愛がって頂いている我が党の先輩議員(玉野)が、市町村合併、道州制について、かなり突っ込んだ質問をされました。

 その中で、知事が、中四国州の州都として、岡山市の政令指定都市の移行を前提としているわけではない、全く別の話である、と明言されました。

 道州制の議論をすることで、そういう議論は、県もしているぞ、と示すことで、市町村合併を促すということのようですが、従来の「動向を見守る」という姿勢から、今議会では、知事答弁は、大きく踏み出しませんでした。

 加えて、市町村合併について、地元では、若い世代、特に、JCに、合併協議のリーダーになることを期待するという発言も、知事からありました。
 やはり、地域住民から盛り上がって行かないといけません。
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【TV県政討論会に「出演」します。】

 多分6回目だと思いますが、TV県政報告会に出演することになりました。番組進行表に合わせた本日の割り当てで、いくつかあたりましたが、「水資源の確保とダム事業の見直しについて」で、1分30秒で、「県財政への影響」を話す役になってしまいました。

 いわば、知事答弁で、最も詰まった部分で、これは、たいへんな勉強が必要になりました。

 なお、収録は、26日。放送予定は下記の通りです。


 RNC 「6月定例県議会を終わって」

 放送日 7月12日(金) 午後4時〜4時30分
 再放送 7月19日(金) 午前10時25分〜10時55分

 出演者 井元乾一郎(自民) 鈴木一茂(民主)
       景山貢明 (公明) 佐藤真治(自民)

 妙な時間帯ですが、お時間のご都合が宜しかったら、是非ご覧ください。
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2002年6月21日(金)【デジタル・デモクラシー】
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 本日は、広域交通・物流対策特別委員会。
 美作岡山道路について、事業着手後10年を経て未完成のため、「機械的」に、岡山県事業評価監視委員会で審議を行う再評価対象事業になることが報告されました。

 要するに、事業期間が、10年を越える大規模事業は、途中で、事業の進め方等が、十分検討されるということですが、それは良いとして、今回は、事業計画自体の見直し案(事業手法、道路規格、整備スケジュール等)も、審議されるということで、どうも、ダムの一件も重なって、心配の声が上がりました。
 通じているから道路であって、途中区間だけ止めるわけにはいかないでしょうから、中止にはならないと思いますが。

 そもそも、事業評価委員会自体、第三者機関とはいえ、その判断が、議会に優越するのか、どう民主的コントロールが及んでいるのか、という、疑問の声は、議員の側からは、かねがね出ているところではあります。



 さて、本日は、総務省中国総合通信局・岡山県他主催の「ブロードバンド講演会」に出席しました。
 総務省の方の「百年の転換とIT戦略」という話の中では語られなかったのですが、同氏の著作の中に、「デジタル・デモクラシー」という文言を見つけ、首肯できるものでした。

 いわく、『細かい諸手続きのオンライン化が電子政府・電子自治体であることは間違いないが、全てではない。最広義の電子政府・電子自治体とは、ITを用いて、行政・議会と住民との間のコミュニケーションを極めて密にすることであり、「デジタル・デモクラシー」と呼ぶことができるように思われる。行政サービスのオンライン化は最初の目標であって、デジタル・デモクラシーこそが、電子政府・電子自治体が目指すべき究極のゴールといえるかもしれない」
 ということで、我が意を得たりという感じでです。

 換言すれば、直接民主制的な手法が現実問題可能になるわけですが、その際、議員や議会の役目、行政へのチェック、民意の醸成、例えば、パブリックコメントどころか住民投票も、物理的には、容易になるわけです。
 民主主義のあり方が否応なく大きく変わるわけです。

 ITは、民主主義のあり方を抜本的に変えてしまう、ゆえに、IT革命なのです。当然、議会も議員も(あるいは、選挙も)、この流れに沿って、変わって行くべきであり、あるいは、議員自らが、変革させる担い手になるべきです。

 議員という職業がどうと言うより、民主主義がいかに変容するか、いかにうまく機能させるか、大変な責務があります。
 それが、これからの議員の務めでしょう。


 私自身、技術的なことは門外漢ですし、十分に理解できていないことも多いわけですが、大枠や制度を作って行く議員の責務として、ITに、食らいついていこうと思います。

 少なくとも、サーバの用語の約83%が、英語だそうですが、基本用語が理解できません、などと恥ずかしいことを言わないためにも、精進して参ります。


 なお、施策を進めたい担当課からは、知事が、IPv6に対して、非常に前向きなんですよ、と、たいへんに、「感謝」して頂いたことを付言致します。
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2002年6月22日(土)【私を洗濯に連れてって!】
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 韓国が、無敵艦隊を撃沈しました。本当に素晴らしいことです。これが、日本だったら、とも思いますが、同じアジアの人間として、「おめでとう!!」と賞賛します。

 「その896」「その900」のワールドカップサッカーに関する記述については、多くの方のご意見・ご批判を頂戴し、私の異常な感覚というか、職業病を痛感し、願わくば、「なかったことにして下さい」とまで言いたいほどに落ち込んだのですが、こうなると、さらに、どうしても、サッカーを象徴的なこととして、国際社会の中にあって、日韓の比較をしてしまうのです。
 もちろん、私が問題にしているのは、「精神」のことです。

 特に、「国」ではなく、「公」と「個」の関係について、愛するニッポンを愁う気持ちが強くなります。このままでは、ニッポンは、政治も、経済も、精神(倫理)も、全てが、落ちて行く一方の国になるのではないか。

 中国、韓国、台湾、香港・・・・のアジアの国々が、これからの日本をどう見るでしょう・・・・。遠くない将来、我々は、彼らの背中を見ることになるのかもしれません。

 まずは、我々が、自分を越えて、家族や地域や職場や市や県やニッポンや世界や未来のために、なにができるでしょう。どれだけ、「ために」生きることができるでしょう。

 願わくば、アジアの若い地方議員と会って話し合いたいです。彼らが、今、何を見ているのか。どんな未来を見据えているのか。彼らに会いたいです。
 私は、彼らに、その思いで、決して負けるわけにはいきません。



 早いもので、祖母が亡くなり、本日は49日の法要。自民党の政経文化懇談会は盛況だったようですが、状況が分かりません。

 夕刻からは、「男女共同参画社会を推進する条例普及に向けたビデオ完成をお祝いする市民の会」に出席させて頂きました。
 男女共同参画社会実現に取り組む岡山のオールスターの集いで、私が、有資格者かどうかわかりませんが、末席を汚させて頂きました。

 桃太郎のお話で、おばあさんが、「おじいさん、時には、私も、山に芝刈りに連れて行って下さいな。」というのが、ビデオのタイトルになり、表題は、パロディーなのですが、こうした「らしさ」からの開放、とりわけ、「男らしさ・女らしさ」からの開放、すなわち、「ジェンダーフリー」が、男女共同参画社会のスタートということです。

 特に、岡山市は、原案作りから市民協働で、平成13年10月1日に「岡山市男女共同参画社会の形成に関する条例(さんかく条例)」を施行したということで、とりわけDVについてかなり踏み込んだ条例になったというのは、「その876」に、かなり詳しく記述させて頂いた通りです。


 最近、愛妻が、昨年に引き続き、出身の岡山大学教育学部に「子育て」に関する講義を聴きにいっているのですが、本来こういうものは、願わくば、夫婦で聞きに行けたら良いとは思うのです。

 同様に、男女共同参画社会推進については、まずは、講演会等のイベントには、出席の女性が、最初は、首根っこを掴んででも、必ず連れ合いを連れて参加する、とりあえず、そういう努力、実績の積み重ねで広げて行くのがベストだと思います。
 なかなか、自発的に、男性が来るとは思えません。

 幸せな夫婦の姿を見せたら、そうなりたいと自ずと輪は広がるはずです。要するに、全ては、幸せになるための話ですから、意図が正しいのであれば、男性が、拒否する理由は、本来ないはずです。


 そういえば、「女性らしさ」、日米の違い、このあたりは、最近のNHK「さくら」が、雄弁に語っていました。

 となると、日本人らしさとはなんぞや?
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2002年6月23日(日)【男女共同参画推進週間】
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 本日、ある女性ばかりのいわば「演芸大会」で、最近、凝っている「旅姿三人男」を熱唱し、なにやら妙におかしかったのですが、還暦を過ぎられるあたりには、女性の方が、人生を楽しむことが、遥かに上手になっておられるのではないか、と痛感させられます。

 職業柄、バイタリティーの溢れる女性に、お会いすることが多いのですが、おそらく過去にこだわり銅像を作りたがる男性に比べると、女性の方が常に前向きにすら思えます。

 おそらく、男性ばかりの集いでは、あそこまで、盛り上がって笑えません。
 男女共同参画で、そこに、父ちゃんがいたら、かえって白けるのではないでしょうか。酒を飲んで、管を巻く、それのどこが楽しいのか、日本男児!

 そういえば、多分、銭太鼓は、パラパラに近いと思います。



  ところで、岡山市は、6月21日から27日まで、「岡山市男女共同参画推進週刊」に入っています。週間の行事が続いています。

 今年のテーマは、「男女の人権」で、性別にかかわらず、一人一人の人権が尊重される「明るいまち」をクローズアップするとのことで、本日は、「どうして殴るのか?〜ドメスティック・バイオレンス加害者へのアプローチ〜」というタイトルで、記念講演会が行われました。


 DVに関しては、被害者サポートという視点での取り組みは多いのですが、こうして、加害者、男性側にアプローチするということは、極めて重要だと思います。
 論者の言われるように、ある意味で、離婚という形で、DV被害者が、仮に解決を見たとしても、DV加害者の問題は、何一つ解決しません。

 例えば、暴力を持って育てられてきた(愛されてきた)DV加害者が、言葉よりも暴力すらもコミュニケーションの手段と考えているような場合に、適切なサポートがなされないと循環します。
 そういった、加害者の更生プログラムの必要性についての話は、首肯できるものでした。

 ただ、ビートたけしは、「貧乏は循環する」と言っていますが、様々な社会的な差別や矛盾、貧困が、暴力の源泉になっているとしたら、個人の責めに帰するほど、ことは単純でないように思います。

 正直に書いて、DV加害者の更生に関して、いかなる有効策があるのか、行政的になにがなしうるのか、非常に難しく、現段階で、DV被害者の救済にウェートがいくのは、致し方ないように思います。それが、最優先です。


 しかし、はっきりしているのは、DV加害者を止められるのは、同性の男性ではないか、ということです。男性が、DVの問題に己の問題として、自発的に動かないといけません。
 そういう男性の声を誰が上げるかです。

 敢えて言えば、男女共同参画推進週間ならば、男性側からの企画が、もっとあっても良いと思います。例えば、「DVを考える男性の集い」ですね。
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2002年6月24日(月)【党議】
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 本日は、生活環境保健福祉委員会。委員会に付託された請願・陳情の審査が行われました。26日の閉会日には、本会議場で、この判断を追認されるわけで、事実上、6月定例会の審議は、今日で終わりました。

 本来は、市民県民の皆様の出された請願・陳情に対しては、議会の側が、白(採択)か黒(不採択)かを明確に示すべきなのですが、「継続」というグレーゾーンで、保留をすることが多い、という現状があります。
 継続になる理由は、本当に様々です。


 ところで、既に部会、政務調査会、議員総会を経て、こういった採決に際しての判断には、いわゆる党議拘束が掛かっている状態であり、本会議でも、圧倒的多数を占める自民党の決定通りになります。

もちろん、執行部意見もかなり重要なウェートを占めます。

       略

 実は、私は、当選後初議会の一般質問で取り上げた「ノンステップバスの導入」について、同趣旨の請願・陳情に対して、諸般の事情で、「継続」に手を挙げたことがあります。

 ただし、その後、再度、自分が紹介議員になって同趣旨の請願を提出し、過去の「継続」もろとも「採択」にする、という大冒険をしましたが、これは、いつでも許してもらえる手ではありません。

 いずれにせよ、当面は、この仕組みは、なかなか変わりそうにはありません。したがって、この仕組みをうまく活用する智恵が、必要になります。提出される方にも、仕組みの勉強が必要です。


  しかし、将来的には、独立した議員自らの判断、投票行動については、例えば、アメリカのように、電光掲示板で明示する等、市民に対して、逐一明らかにすべき時が来ると思います。

 かたや、新見市で、全国初の選挙の電子投票ができたわけですから、議員の判断・意思表示も、電子投票にして、インターネットで、公開すべきです。

 なにより、有権者にとっては、各場面での議員個々人の判断は、選挙の際の判断材料にしなくてはいけません。佐藤真治は言うとることとやっとることが、全然違うじゃねーか、ということがあるかもしれません。
 質問もそうですが、本来は、議員の個々の判断も、議員の評価基準になるはずです。

              略

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2002年6月25日(火)【「ピースおかやま」構想】
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 本日は、日帰りで、大阪に調査に出掛けました。私個人のひとり企画です。目的は、今春開設したNPOの拠点施設「大阪NPOプラザ」と「大阪国際平和センター(通称「ピースおおさか」)」の調査でした。

 「大阪NPOプラザ」については、「その879」に触れた通りで、そんなに言うなら見に行こうか、という程度のことで、岡山のNPOだって決して負けていないぞ、という感想を持ったのですが、「ピースおおさか」については、かねてより、非常に行ってみたい施設で、衝撃と刺激を受けました。


 おりしも、50数年前のその日、当時は、桶屋町と言われたこの地の防空壕の中で、私の曾祖母なども亡くなくなった6月29日には、岡山市の戦没者追悼式が行われます。
 すなわち、岡山大空襲の日であり、後述しますが、様々な催しも企画されています。
 有事法制をめぐる議論は、ご案内の通りです。

 そういった中で、市民団体の方が、2年間の暫定期間ですが、旧出石小学校で、岡山空襲出石資料館を開かれ、さらに、岡山市に対して、平和館建設を求められています。

 一方で、県内に、ハンセン病の資料館の整備をという行政の思いもあり、さらには、森永ひ素ミルク中毒訴訟の貴重な資料があると聞いています。行政や企業、社会が及ぼす人権侵害が、岡山で、なかったわけではありません。

 平和、人権、こういったテーマは、なにかとイデオロギーの対立の象徴になってきたわけですが、「世界平和」という世界人類の理想の前には、過去の経緯を十分踏まえた上で、その実現のためには、政治も、宗教も、民族も、やがて越えていかなくてはいけません。

 なにか、岡山にも、平和や人権を考える象徴的な施設が欲しいところです。



 さて、「ピースおおさか」は、大阪府・大阪市が共同で1991年(平成3年)に開設した施設で、戦争の悲惨さを後世に伝え、平和の尊さを訴えることを基本とする設置理念に基づき、展示、調査研究、講演会の開催などの事業を行っています。

 運営は、財団法人大阪国際平和センターで、基本財産2億円については、大阪府・大阪市が、それぞれ1億円ずつ出捐しています。

 常設展Aには、大阪空襲と人々の生活、常設展Bには、15年戦争、常設展Cには、平和の希求 というテーマで、非常に分かり易く資料が展示され、例えば、「総合的な学習の時間」などで利用するには、極めて有用な造りになっています。


 館の方に、開設までのご苦労を伺ったのですが、実は、常設展Aについては、1981年(昭和56年)にできた「大阪府平和祈念戦争資料室」をもとにしています。

 この資料室の設立懇談会は、研究者や報道機関はもちろんのこと、それぞれの立場から、資料室開設を要望していた、遺族会、軍恩連盟、傷痍軍人会、解放同盟、原水爆禁止全面軍縮大阪府協議会、新日本婦人の会などの代表が、名を連ねていたそうで、設置理念(加害被害問題)でも大激論になり、それでも、平和の一点にまとまって、それが、常設展Aに繋がっているとのことです。
 この時の各団体の方のご努力がなければ、到底、「ピースおおさか」は、できていません。

 問題は常設展Bです。常設展Bのテーマが、15年戦争と書きましたが、太平洋戦争とも大東亜戦争とも表記されていないところに、歴史認識の違いの難しさが象徴されています。ここは、相当な議論があったと聞きます。

 とりわけ、「中国」「満州開拓団・シベリア抑留」「朝鮮」「東南アジア」「太平洋地域」「沖縄」「広島」「長崎」と分けられた展示は、いわゆる物議をかもしたことの想像は難くありません。
 特に、児童には、受け止めるのが、かなり厳しいようにも思います。

 ただ、公設の館として、ことさら問題にすべきかどうかの判断は、つきかねます。おそらく、左右から攻撃があったと推察しますが、いずれにせよ、館としては、細心の注意を払われ、かなりご努力されていると思います。

 ちなみに、常設展Cは、全世界的な視点であり、やはり一番難しいのは、Bであり、しかし、一番後世に伝えなくてはいけないのも、また、Bの部分です。



 こういった設立の難しさを踏まえた上でなお、世界平和、あるいは、平和、人権をテーマにした施設は、岡山にも、必要であると思います。

 子どもたちにとって、過去にあった事実について、理解させる「機会」が必要です。評価は彼らがすべきですし、それをもって、どう動くか、それは、彼らの世代の判断であり、彼らの人生です。
 真摯な中・高校生なら、我々の価値や評価がどうというよりも、彼らの感性を信じるべきかもしれません。

 少なくとも、資料や史料は、散逸、消失の危機に晒されています。とりわけ、戦争については、ある意味で、風化させてしまう、時間との戦いです。我々は、それを次に、つなぐ責務があると思います。

 願わくば、それをもっと広く、「人権」も含めて考える場が、必要だと思います。国家がなしうる最大の人権侵害が、戦争なのですから。

 ちなみに、大阪は、「人権を守り平和を愛するまち大阪」として、この「大阪国際平和センター(ピースおおさか)」、さらに、世界を人権で結ぶミュージアムとして、「大阪人権博物館(リバティーおおさか)」、国際人権情報の交流拠点としての「アジア太平洋人権情報センター(ヒューライツおおさか)」を持っています。


 こういった観点から、「ピースおかやま(仮称)」の創設を提言させて頂きたく思います。平和と人権をテーマにした資料館であり、啓蒙施設であり、生涯学習施設でもあります。

 早くも、9月議会を考えていますが、世界を震撼させた9・11連続テロ事件から1年、できれば、総合福祉・ボランティア・NPO会館への移転で空になる現在の石関町の総合福祉会館「跡」に、整備できないか、この案を提言したく思います。

 ただ、言うは容易いですが、団体間の調整は、半端な作業ではないでしょう。敢えて言えば、平和に一点に、右も左もないわけですが。
 提言するにせよ、そこまでに平和の声を集めなくては・・。



  さて、平和の声と言えば、「岡山こども平和の声」です。
 昨年の9・11以降に平和への具体的な活動ができないかと、大人が集まったわけですが、そこから、ことが動いて、今は、あくまで高校生が主体で、大人が協力するという形になっています。

 そして、その高校生達の企画で、6月29日(土)10時から4時まで、絵図町のまつもとコーポレーション・デヴィットホールで、「What's Peace−岡山の57年前と今日− 」と題して、パネル展示、講演、平和会議が予定されています。

 公募した岡山空襲の体験文も集まってきており、それを読み上げたり、当時の食べ物を食べたりと、高校生が、戦争の時代にアプローチして、平和について考える素晴らしい企画です。
 どうかご家族連れで、覗いてみて下さい。


 こうした声にも、「ピースおかやま」は、応えられるかもしれません。



 あぁ〜、韓国負けました。残念ですが、大健闘です!
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2002年6月26日(水)【6月定例会閉会】
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 本日、6月定例会が閉会しました。また、午後には、県政討論会のTV録画撮りも終わりました。

 ここからは、議員は、委員会視察が増え、選挙準備を始めるということになりますが、地方から国の方に対しては、来年度予算がらみの提案・要望が上がっていきます。
 そして、例年通り、県の「国に対する提案・要望」が、まとまっています。

 たちまち、明後日には、東京で県政懇談会を開催し、県関係国会議員に、提案・要望の説明、協力要請、さらには、関係省庁への要望活動を行うために、県中枢は、上京します。


 ちなみに、岡山県の最重要課題として、新規で国に挙げる要望のうち、制度創設の関する提案、すなわち、新しい課題は、下記のようなものです。
 すなわち、これらは、国政の課題となるものです。

・ 景気に影響されにくい安定した地方税体系の構築を図るため、中小法人への税負担にも配慮しつつ、法人事業税における外形標準課税を平成15年度税制改革において導入。

・特定の地域に限定して、規制の緩和や優遇税制の適用など各種支援策を集中的に講ずるIT特区(おかやまIT特別経済区)、港湾特区(水島港玉島ハーバーアイランド)、研究開発特区(吉備高原都市地域等)、先進的農業特区(有機無農薬農業のモデル地域)等の「特区制度」を創設し、地域の特性に応じた指定をすること。

・全国的なブロードバンド・ネットワークの形成を図るため、各地域が連携してブロードバンド・コンテンツを発信する仕組み仕組み作りを促進するとともに、自然・地域・文化等のブロードバンド・コンテンツの制作・発信を担う人材の育成、施設の整備等に要する経費についての支援制度を設けること。

・ハンセン病療養所が保有する史料の保全のための措置を講ずること。

・我が国の産業技術力を高め、国際競争力の向上につまげるため、世界をリードする先端技術・新製品づくりを目指す企業等を支援する大型研究開発プロジェクト事業(最低10億円以上)を創設し、地方に配慮した採択を行うこと。

・地域のポテンシャルを踏まえながら、産業振興につながる研究や技術支援を行うため、地方のニーズに基づいて、独立行政法人産業技術総合研究所の支所を設置するなど、地域密着型の研究拠点の整備を図ること。

・商工会議所・商工会の合併による機能強化を促進するため、合併に係る法制度を整備すること。促進に係る支援制度を創設すること。

・「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」の施行にあたっては、法に基づき設定される新エネルギー等電気利用目標が、風力、太陽光、水力等の新エネルギー等、特定のエネルギーに利用が偏らず、かつ発電の導入が促進される数値とすること。


 この他、特定非営利活動促進法における暴力団等の排除の実効性を確保するための規定の追加など、「制度の拡充に関する提案」、さらには、「地域整備等の要望」など、継続のものを含めて、項目は77に及びます。

 これは、利益誘導のお願いというより、全うな公的なご依頼であり、ここから先は、国会議員のお力に、おすがりするしかありません。
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2002年6月27日(木)【岡山空港シャトルバス】
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 これから、第3回目になる城下地下駐車場に関する地元の説明会や留学生懇親会があるのですが、今日は、様々な実行委員会がらみの地道な仕事などをしておりました。

 さて、岡山空港、東京線ダブルトラック化により、利用者の増大が予想されることから、7月1日から21日の毎日、午前7時から午後8時30分まで、岡山空港ターミナルビル前と西の端の第4駐車場の間を25〜29人乗りのシャトルバスが走ることになりました。

 試験走行ということで、今回の利用状況や利用予測をもとに、それ以後の運行は決められるとのことです。

 駐車場一部有料化については、昨年本会議で、却下されましたが、最終的には、駐車場は、不適切駐車の排除に加え、2階建てにでもしないといけないと思います。
 ある意味では、それだけ岡山空港が活用されているということです。
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2002年6月28日(金)【岡山ー仙台線復活】
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 7月より、運休の日本エアシステムの岡山ー仙台線が、10月1日から運航再会(4月以降未定)。従来通り、高松空港との隔日運航です。
 また、日航は、10月1日から岡山ー東京線を一便増設(夕刻)。ダブルトラックの東京便は、ANA6便、JAL4便の10便体制になります。


 さて、明日は、岡山大空襲の日です。岡山市の戦没者追悼式をはじめ、この日にあわせて、デビットホール、総合福祉会館、石山公園で、様々な団体による「平和」を考える催しが行われます。

 実は、過去2年の「こころ」を見ると、6月29日は、岡山におらず、この日について言及すらしていないという情けない事実が判明致しました。
 おそらく、総合的な学習の時間の本格実施もあり、今の小・中学校の生徒は、かえって、この日の意味合いを認識しているかもしれせん。


 さて、岡山大空襲は、57年前、太平洋戦争敗戦が濃厚になった昭和20年6月29日の午前2時40分頃から始まりました。
 様々な人為的なミスが重なり、空襲警報が、発令されなかったため、被害が拡大したそうです。

 B29約70機は、旭川河口方面から北西に向けて進入。市の中心部を旋回しながら、約2時間に渡る無差別空襲。焼夷弾の雨を降らし、北西に消え、猛火に包まれた都心部は壊滅しました。

 死者は、1737人、収容負傷者は、6026人にも及び、当時の岡山市の人口は、約164000人ですから、市民の100人にひとり強が、亡くなったことになります。
 焼夷弾の直接の死傷者に加え、私の曾祖母もそうですが、防空壕や地下室での窒息死も多かったと言います。

 市民の82%の13万1600人が被災。当時の市域の66%に当たる260万uが焼失。家屋焼失25196戸。北海道から九州・沖縄まで、全国の被災都市のうち、8番目に大きい被災だったそうです。

 ミッションスクールがある奉還町側は、敢えて攻撃がなかったと言いますが、定かではありません。



 これほどの事が、誰かが語り継がねば、本当に風化してしまう、それではいけません。
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2002年6月29日(土)【岡山ピースミュージアム】
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 まずもって、先の大戦で尊い命を犠牲にされた全ての方の御霊に、謹んで、哀悼の意を捧げます。

 本日は、岡山市主催の戦没者追悼式に始まり、一日中、6月29日の岡山大空襲がらみの一日でありました。

 今日の戦没者追悼式の客席には、遺族会の方が、多かったように思いますが、いつも護国神社で感じるように、お年を召された方が、やはり多いです。

 そういった中、土曜日ということもあり、中央中学校をはじめとして、公立・私立中学校の生徒が、献花をしました。形式を研究する必要はあるかもしれませんが、非常に良い試みだと思います。


  ところで、いわば指名献花が続き、非常に長い式典であったため、ずいぶん壇上で考えさせられました。

 特に、「戦没者」という場合に、岡山大空襲の戦災者と戦場で散華されたいわゆるご英霊を指すわけですが、防空壕で亡くなった曾祖母は、戦争をいったいなんだと思っていたのだろう?なぜ彼女は、死ななくてはいけなかったのだろう?庶民にとって、戦争とは何だったのだろう?

 大衆としての庶民は、どうだったろう?昨年の小泉バンザイ現象、ワールド・カップサッカーでの若者たちの「ニッポン・ちゃ、ちゃ、ちゃ」と比べてどうだったのだろう?日本人って何だろう?

 ほんの僅かな生死の境で、生かされている意味は何だろう?生き残ることの意味とは何だろう?なぜ自分は、今、この時代を生きているのだろう?

 なにより、戦災者とご英霊を結ぶ、すなわち、内地と戦場を結ぶ中で、政治家は、何をしていたのだろう?マスメディアはどうだったろう?

 そして、この式典は、いつまで回数を続けられるのだろう?
 今、私が、何ができるだろう?


 今日の曇天のように、どこかすきりしないまま、午後からは、「岡山こども平和の声」主催の「What's Peace−岡山の57年前と今日− 」に。

 昨年の9・11以来、「その633」で書いたような何かしたいという、大人の思いを、高校生達が自分達の力で、「平和宣言」にまで、見事に押し上げ、形にしました。

 加えて、同じように高校生の純粋な思いが、「ぴいすふぇすたinおかやま」につながりました。これも、心のある催しでした。

 今日は、若い世代から、平和への思いが、岡山に百花繚乱に広がった、記念すべき一日となりました。

  しっかりと自分達の目で、現実を見据えることができる高校生達の純粋な情熱には、感動しました。彼らから、大きな勇気を貰いました。

 彼らに、心から敬意を表するとともに、やはり、我々の世代が、しっかりと、過去から未来へ、思いを繋がなくてはいけないと認識を新たにしました。

 風化させるとしたら、その責任は、「働き盛り」と言われる世代にあります。伝えたい人(世代)がいる、伝えられたい人(世代)がいる、だから間に入る人(世代)が要るのです。



 夕刻には、6月11日にオープンした旧出石小学校の校舎内にできた「岡山空襲出石資料館」を訪ねました。是非皆様も、お立ち入り下さい。

 この度設立したNPO法人「平和推進岡山市民協議会」が、岡山市の「協働のまちづくり条例」の指定を受けた出石小学校校舎管理運営委員会の公募を受け、2年間の常設展示をしているものです。
 アナログの展示が、かえって、戦争の悲惨さや当時の人々の暮らしを伝えてくれます。

 実は、こうした戦争当時の物品(配給手帳、鉄かぶと、罹災証明、出征寄せ書き等)や戦災の遺品(焼夷弾など)などが、かなり市井に眠っていると思われますが、これらは、あるいは、処分される可能性があります。
 また、口述で伝えられるべき事柄が、未来に語られることがないまま、消えてしまう恐れもあります。

 この協議会は、それらの資料を収集し、さらに、「岡山市平和館(仮称)」の建設を提言されていますが、岡山空襲出石資料館は、あくまで暫定施設です。いずれ動かなくてはいけません。


 一方で、是非訪ねてみたいのですが、上田市にある戦没画学生慰霊美術館・無言館は、ある意味で、観光施設になっているようですし、姫路市にも、福山市にも、平和資料館は、あります。


 そこで、あくまで、「その906」の「ピースおかやま(仮称)」の創設を提言させて頂きたく思います。平和と人権をテーマにした資料館であり、啓蒙施設であり、生涯学習施設でもあります。

  できれば、世界紛争、第二次世界大戦、岡山大空襲、公害、差別等々、1Fごとにテーマを設け、口述もデジタルに記録して保存することを含めて資料を整備。
 ある意味で、テーマパークであり、ミュージアムでもある、そんなものが、整備(あくまで休眠施設の活用による)できないでしょうか。


 一番の障壁は、様々な団体の思惑ですが、それを飛び越えずして、未来永劫、平和など語ることはできません。また、敢えて言えば、この種の提言を保守系からすることが、極めて重要な意義があると思います。
 これは、私、やってみたいです。


 例によって、勝手にその気ですが、是非、冷静なご意見をお寄せ下さい。
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2002年6月30日(日)【西大寺】
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 岡山市の政令指定都市化について話していたところ、あるベテラン市議より、「県議会議員が、岡山市の事に口を出すな」、と、公衆の面前で、罵倒されたことがあるため、中心市街地以外には、岡山市の施策について、とやかく申し上げるつもりはありません。

 しかし、岡山県としてみた場合、西大寺地区の再活性化なくしては、東備、ひいては、岡山県の発展はない、と私は思っています。


 とりわけ、県議会で、岡山市と倉敷市とのツインシティー構想は語られても、県都岡山市内における岡山と西大寺のツインシティーが言及されることは、殆どありません。
 このことは、倉敷市の児島地区選出の議員が、必ず児島のことに触れることと比較しても、非常に残念なことです。

 また、政令指定都市への移行を前提とした岡山市を中心にした市町村合併の話が進む中で、実際に、岡山市と合併した西大寺「市」の状況は、玉野市その他の町の未来を占うことにもなります。


 本日は、市職労主催の「私たちのまち西大寺を考える市民のつどい」が開かれました。旭川以東は、「選挙区外」ですが、お邪魔させて頂きました。初めての試みであるとの事で、様々な観点から、西大寺が語られました。

 が、しかし、岡山市中心部と同様、まだグラウンドデザインが描き切れていないのかなぁ、と感じました。また、どうしても、良い意味で、「西大寺市」を感じます。


 岡山市の言葉を借りれば、『東備地域の拠点都市として,西大寺の特性を生かしつつ,「西大寺らしい」魅力あるまちづくりを進めていくために,「明治・大正の面影を21世紀に伝えながら,確かな未来に向け国際・福祉都市の息吹を感じる東備地域の拠点づくり」これを基本理念に、「五福を誘う元気な街」を活性化の「目標」として設定』しています。

 そもそも、西大寺地域は、昭和44年までは西大寺市として独立の行政区域であったため、現在においても、まとまりのある生活圏域を形成しています。

 また、東備地域沿岸部の長船町、邑久町、牛窓町(邑久3町=邑久市?)といった諸都市よりも、人口規模が大きく、西大寺地域中心市街地は、こういった東備地域の拠点としての役割も担っています。

 西大寺全体の人口は、岡山市の約1割を占め、増加傾向にあるものの、西大寺中心部では、合併直後と比較して半分程度にまで減少し、空洞化が進んでいる状況です。

 加えて、西大寺中心部の高齢化率は、岡山市全体、西大寺全体に比べて、高い値を示しており、高齢化が進んでいる状況にあるようです。

 商業の状況は、大型店舗の増加により従業者数は、増加傾向にあるものの店舗数は減少。さらに、交通利便性の高い幹線道路沿道への店舗立地は増加していますが、西大寺中心部の店舗は減少傾向にあり、空き店舗が増えている状況です。

 そこで、観音院周辺と西大寺地域活性化の起爆剤となる新拠点としてのカネボウ跡地を二つの核として、重点地区と位置付けて、これを中心として既存の商店街へも波及させていき、街の求心力を向上させていく、という方向が示されています。


 ただ、ある意味で、最盛期は、2500人もの雇用があった、あのカネボウ跡地は、平成5年10月操業停止後は、一時期の操車場跡地に近い状況で、キッズミュージアム白紙撤回後の具体的利用策は、まだ、煮詰まっていません。

 業界的には、西大寺の人間しか、西大寺では選挙に出られないし、西大寺のことは、語ることができない、ということが言われています。
 私が、中心市街地の問題を「中心市街血」と血の問題にしてしまうように、それは、ある意味当然です。それだけの、歴史と伝統がある地域です。

 だからこそ、なおさら、西大寺の素晴らしさを叫ぶ西大寺の底力に期待したいところです。もちろん、交通体系がどうなのか、道路は、どうなのか、岡山県としても、すべきことがあります。それを引き出す力が欲しいところです。


 岡山市と旧西大寺市の二眼レフが、うまく呼応、機能、切磋琢磨して、初めて、政令指定都市の話も、州都岡山も、現実味を帯びると思います。
 区制を前提にするなら、なおさらです。西大寺は、まだまだ、いけるはずです。頑張れ!西大寺!!


 私の選挙区は、岡山市第一選挙区で、西大寺に、ちょくちょく出掛けるわけではないですが、その動向が、本当に気になります。
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