10月1日無し

2001年10月2日(火)【街頭宣伝活動について】
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 実は、先日の常任委員会で、政治団体や風俗店の街頭宣伝活動について、警察当局の見解を聞きました。大雑把な内容は、下記の通りです。

 暴騒音に対しては、「拡声器等による暴騒音規制条例」等を適用して取り締まっていますが、右翼、愛国団体は、警備部、風俗店は、生活安全部が担当しています。

 風俗関係の街宣活動の実態は、岡山市内と倉敷市内で、7店舗が行っており、9月12日から14日までに測定した音量は、いずれも基準の85デシベル以内でやっていた、とのこと。
 他に、イベント業者や廃品回収も同様の宣伝をしていますが、今のところ苦情はないそうです。

 右翼関連も、基準は、85デシベルですが、実情は、85デシベルを越えるものもあります。暴騒音条例では、騒音が基準以上の時は、停止などの措置命令を出し、従わない時は、検挙できます。
 昭和59年の制定以来、違反で検挙したのは2件、2名。音源特定のため、立ち入りもできますが、これも措置命令に違反した時に検挙でき、4件4名を検挙。

 但し、条例の「仕組み」も知られており、音源の測定ポイントがわかると、そこで音量を下げるなどするので、立件が難しいそうです。
 そこで、現在は、街宣の内容に着目して、個人の名誉毀損、脅迫、業務妨害などでも検挙しています。また、信号無視、赤灯をつけての走行など、道路交通法違反など、各種法令の適用により、取締りを強化したい、悪質であれば、その団体の壊滅までもっていきたい、とのことです。


 選挙期間中、そこら中、おらんでまわっている者としては、我がことのようですが、さて、この見解への御感想は、如何でしょう?
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【哀悼 古今亭志ん朝師匠】
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 昨日、「こころ」も書けないほど、ショックだったのは、古今亭志ん朝師匠の訃報。個人的には、長嶋監督の勇退、同い年の斎藤投手の引退の比ではないほどの悲しみ。あるいは、車寅次郎がいなくなる以上のショック。
 私にとっては、叫びたくなる唯一のスター。ヒーローがいなくなってしまいました。これは、泣きました。日本の演芸会、落語会にとって、たいへんな損失です。辛い、辛すぎる。

 枝雀師匠は、気が寄る性質で、わかるところもありましたが、志ん朝師匠は、それはないだろう!!という感じです。右朝師匠がなくなった時に、痩せてるのが気になって仕方なかったですが、まさか、肝臓がんとは。
 「志ん生」は、どうなるんだろう?これからだったのに。小三治がいる、さん喬や権太楼もいる、しかし、ヒーローは、やっぱり、志ん朝しかいない!!

 「立ち居振る舞いから色気のにじみ出る流麗な芸風は、落語界のプリンスと称された」なんて、花禄じゃ、だめだ。まだ小朝じゃだめなのです。


 「愛宕山」「船徳」「三枚起請」「品川心中」「居残り佐平次」「火焔太鼓」「富久」「宿屋の富」「大山詣り」「井戸の茶碗」「大山詣り」「柳田格之進」・・・それは、良いネタはたくさんあるけれど、なぜか、私は、「化物使い」とか「蒟蒻問答」という、寄席でやる軽いネタが好きでした。昼席の中入り前で、流すのなんて良かったです。
 浅草演芸ホールの住吉踊りも忘れられない・・・・。

 東京に行く理由が、いよいよなくなるような、大きな事件です。
 ショックだよなぁ・・・。

 合掌。
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2001年10月3日(火)【平和への祈り】
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 明日、岡山空港3000m記念フライトを控えて、新航路開拓どころか、新千歳に続き、仙台便もアウトのようです。やはり、発着時間に、無理がありました。

 本日、黒住教武道館で行われた「第7回RNNボランティア講座イスラム−その平和の教え−」は、非常にタイムリーなこともあって、かなり多くの方が、聴講に来られていました。本当に内容のある、考えさせられる会でした。
 「こころ」をご覧になって来られた方もおられ、心から感謝申し上げます。

 まず、祈ること、そして、対話すること、そして、表明することが重要である、という、まさに、宗教者らしい、パネリストの方のご意見には、胸が熱くなりました。特に、自らが、イスラム教徒である日本人の方の言葉は、重いものでした。

 正直に書いて、政治や経済では、解決できない問題というのもあるように思います。理屈じゃない、感情的な部分、あるいは、もっともっと人知を超えた部分で、始まったことは、逆に、それでしか、収まりがつかないこともあるんではないか、とも思います。


 ちなみに、私が、AMDAの緊急救援で行ったイランの大地震の被災地は、アフガニスタンの国境に程近いところでした。(ご案内の通り、ああいった人道救援でも、赤「十字」は入られません。そこにあるのは、赤新月社の旗です。)
ttp://www1.pasutel.co.jp/ehimesibu/kokusai41.htm
 TVに映し出されるアフガニスタンの風景は、イランにやっぱり似ています。

 我々に、まとわりついてきた被災地の子ども達の笑顔。そうだ、彼らは、片言の英語も話していました。トラックの前をかけって先導してくれた子ども達、そういえば、皆、妙に人懐っこかった。ボールペンを欲しがったなぁ。

 実は、写真班として、私が映したイランの被災地までの、あるいは、被災地のビデオを持っています。それには、くりくりした目の子ども達が、男女まじって、テントの前で、元気に遊んでいる姿、私との無茶なやりとりも映っています。

 彼らのことを思い出しました。
 彼らが、イスラム教徒だから、なんだってんだ。イランと同じように、アフガニスタンにも、あんな子ども達が、いるのです。スリランカも、モンゴルも変わりません。世界中、子どもは子ども。そして、いつだって、子どもが一番の被害者です。また、子どもが泣くのでしょうか。


 今、私たちは、いつか歴史を振り返ると20年にも及ぶかもしれない泥沼の第三次世界大戦の入り口にいるのかもしれません。
 逃げるのではない、もっともっと積極的に、私は、愛する日本に、日本人の手で、これを止めて欲しい、そう切に願います。その方が、きっと苦しい選択でしょうが、しかし、歴史の流れの中では、正しいはずです。

 かといって、日本に対するテロの危険がないわけではありません。粛々と最悪の事態の備えはしつつも、しかし、日本独自のスタンスがあって良いのではないか。
 国際舞台で、世界平和のために邁進する日本の政治家の威風堂々たる姿を今こそ見てみたいものです。
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【リサーチパーク事件後日談 仰天】

 本日は、決算特別委員会で、フランチャイズの商工労働部の調査。常任委員会の商工労働警察委員会では、末席ですが、特別委員会では、副委員長ですから、まともに、執行部と対峙する座席。

 こりゃ、気まずいなぁ、と思っていたのですが、豊富な知識や識見に敬服していたある自民党の先輩議員が、商工への期待の裏返しなのでしょうか、私を凌駕する厳しい質問をされました。


 リサーチパークの問題点から、商工部の構造改革の問題に質問は及び、「リサーチパークは、飯の種」という、執行部の答弁に、「借金のたねじゃないの?」・・・す、すげぇなぁ。皆、思ってるけど、言われたなぁ。

 「佐藤君もいつも言ってるけど・・・・3年後に赤字が出る頃は、皆さんいないと思うけど・・リサーチパークのインキュベーションセンターは、絶対に失敗する」・・・い、言い切られた。そこまでは、よう言わなんだなぁ・・・。しかし、こりゃ、「こころ」が、まわっとるなぁ、どこまで行ってんだ?


 実は、ほとんど口を利いたことがない方で、ベテランの議員。こういう議員が、言われるのと、私が言うのとでは、執行部にとっても、意味合いが、全く違うと思います。

 別に、私を救おうという、お気持ちでもなかったでしょうが、共産党まで評価される質問で、個人的には、浮かばれた感じがします。ありがたい質問でした。
 いずれにせよ、ひとりひとりの議員が、ここまで鋭かったら、赤字はもっと出なかったかもしれません。ただただ、敬意を表させて頂きます。

 はっきりしているのは、やはり、これからは、よほど勉強、理論武装しないと議員はできないぞ、ということです。ともかく、今日は、先輩議員に「参りました。ありがとうございます。」と素直に言える、議員として、うれしい日でした。
 見習わなくては。

長くなってすみません。
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【公務としてのダイエット さらば、おちゃんこ倶楽部】

 さて、この9月議会の私の一般質問の結びは、こうでした。

 『 知事は、毎週火曜日夜放送中のNHKの「プロジェクトX」をご覧になっておられますか。おそらく、時代の逆境の中にある多くの方々が、あの番組に勇気づけられているのではないでしょうか。毎回テーマは、様々ですが、こんなに熱く生きていた人がいたのか。こんな形で、苦難を乗り切ったのか、わしだってやれるんじねーか、頑張ろう、そう思うのです。

 1兆円以上の財政赤字の解消、これは、まさに、「プロジェクトX」です。私達に与えられた試練です。願わくば、知事、将来「プロジェクトX」に出て下さい。それだけの価値のある大改革です。その時には、誠に図々しいお願いですが、当時の県議会議員として、私も、写真で良いですから、出して下さい。

 どうか、「プロジェクトX」が、「プロジェクトX(バツ)」にならないよう、お願いしながら、全て石井知事に、質問させて頂きます。 よろしくお願い致します。 』


 これは、質問ではなかったのですが、これに対して、知事から、『プロジェクトXには、写真でなく、佐藤議員にも、出演して欲しいが、TVに映るその時にまで、もう少し痩せて欲しい』といった、答弁があった(その632参照)ことは、お伝えした通りです。


 ついては、次回、12月議会の一般質問の冒頭で、「私は、ちゃくちゃくとプロジェクトXに出演の準備をしていますが、知事はどうですか?」と聞くことにしました。

 そのためには、私は、目に見えて痩せなくてはいけません。「私は、痩せてTV出演の準備はできましたが、岡山県の財政赤字は減らないではないですか。これでは、いつまでたってもプロジェクトXに出られないではないですか。リバウンドしては、困るので、知事も早く出演の準備をして下さい。」
 やはり、洒落とはいえ、本会議での出来事は、本会議で返すのが、男の子でしょう。


 そこで、本日、おちゃんこ倶楽部の会長を辞任致しました。これは、私とH議員、議会事務局のNさん、守衛のAちゃんの4人からなる、平均体重100キロを越えると思われる不健康な任意団体です。実は、私が、一番小柄で、キュートです。ブー、フー、ウー、ピーでした。(私が、勝手に言っているという説が、有力。)

 今までの活動は、時々、きぐるみを入れ替えて、遊ぶ(皆、背中にファスナーがあり、皮を脱ぐと、それぞれ中身を入れ替えられる!って、嘘つけ!)だけでした。

 今回、私は、知事との男の約束を果たすため、すなわち、岡山県政の赤字解消のため、痩せることにしました。やはり、知事に、よりいっそう本気になって頂くためには、私が、態度で示そうよ、というわけです。

 残念ながら、あの不健康な集団、おちゃんこ倶楽部から、脱する決意をしたわけですが、おちゃんこ倶楽部は、「永久に不滅」かどうか知りません。傷をなめあい生きてきた消極的な倶楽部から、今、私は、羽ばたくのです。


 思えば、選挙の後、一層太ったな、と言われ続けてきました。妻からも、自覚がなく、ぷくぷく太る父親を見て、「死ぬよ。」と言われておりました。最近、階段が辛いですし、なんか、カッターの首もきついし、選挙前に死ぬところでした。何事も億劫で、まさに「でぶしょう」。こりゃ、いかんぞ!!


 「こころ」の読者の皆さん!岡山県政のために、ひとつ、ここは、県議会議員佐藤真治が、痩せなくてはいけません。これは、195万人のためのダイエット、すなわち公務です。まさに、岡山県民のために、我が身を削る、なんて、「山田君、座布団一枚」です。

 ああ、プロジェクトXに出るんだね。中島みゆきのテーマ曲が、聞こえる。都会の喧騒、雑踏のタイトルの後ろに流れる文字は、「肥満!」「中年ぶとり?」「恐くて見られない体脂肪率」「リバウンドの恐怖」・・・・。


 どうか、皆さん、佐藤真治に食べ物を与えないで下さい!!夜の会食は、控えめに(貧乏だから助かるなぁ。)。そして、一緒に頑張る方も募集したいところです。ちょっと、最近皮下脂肪が気になる方、いらっしゃいますか?

 己の不摂生で、肥えてしまいまして、いまさら、ぬけぬけと公務もありませんが、これだけの方に宣言すれば、やらざるを得ないでしょう。岡山県のために痩せるなんて、ちょっとしたロマンですね!


 ちなみに、私は、ダイエットは、超得意です。今まで、何度もしてきてますから、ええ、すっかりベテラン、もう安心ですね!(←失敗してるだけじゃん。)
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2001年10月4日(木)【岡山空港滑走路3000m供用開始】
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 本日、いよいよ3000mの岡山空港が、供用開始されました。

 ここ、数日の朝日新聞の岡山版の特集「見えない針路」の論調は、極めて厳しいものでした。しかし、非常によく取材ができていて、内容も、もっともだと思います。
 気持ちは、滅入りますが、詳細は、是非そちらをご覧ください。

 残念ながら、全国初の国ではなく、県が負担した3000m空港の供用開始も、なにか、もうひとつすっきりしないものでした。

 というか、先日の岡南飛行場もそうでしたが、こういった式典に出席させて頂いて、薔薇色の未来が描けるものが、殆どないような気がして、辛いのです。ここまでに、どれだけ、多くの方のご労苦があったのかを思うとなおさらです。時代のせいだ、と言えばそうなのですが。

 計画当初は、まだ合理性があったけれど、今となっては、先行きの見通しが、ちょっと暗いかな、という施設が、まだ、この時期に竣工されたりします。
 インキュベーションセンターの開所式は、どんな気持ちで、迎えられるでしょう。


 本日、ロス行きの記念フライトで旅立たれた多くの政財界の方、一般の観光客の方の旅の安全を心からお祈りするものでありますが、行政関係者は、これから、大変な宿題を抱えることになります。帰国後が、たいへんです。

 お祝いに駆けつけた子ども達のかわいい元気な歌声を聞きながら、私が、ぼそっと、「この子らの借金じゃが」。隣の議員が、「インフラですから、世代間の公平な分担でしょう。」・・・・そうなれば、良いのだけれど。


 昨年の広域交通物流対策委員会で申し上げたですが、広島空港と同じように、岡山県は、岡山ー東京便に加えて、岡山ー成田便を開設する方が、国際便をチャーターするより、現実味があると思うのですが・・・。

 ともかく、今となっては、一便でも、国際「貨物」便を引っ張ってくること、それ以外、この施設が、報われる道はありません。岡山県あげて、努力しないといけません。それ以外ないのです。


 さて、私は、今回のロスではなく、独自に、11月27日から30日まで、上海に行くのはお伝えした通りです。経済の国際化(産業の空洞化?)、世界の工場である中国の姿、近隣の国でのIT産業等々を見に行くべく調整中です。
 現在、5人程度のツアーになるとは思いますが、御関心があられる方は、ご一報下さいませ。
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2001年10月5日(金)【戦没者慰霊祭】
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 本日は、岡山県護国神社戦没者慰霊祭に出席しました。明日は、午前10時30分から、秋季慰霊大祭がありますが、こうした慰霊行事には、時間が許す限り出席するように努めています(但し明日は、欠席)。

 「公職」として亡くなったご英霊と言われる祭神56526柱に対して、感謝の誠と日本国の安寧、平和への決意を捧げるのは、公職にある者としての責務もあると思います。


 総理大臣靖国神社公式参拝、国家護持は、自民党の党是だと言い切る方もおられますが、護国神社参拝でも、それを非常にリアルな問題として感じることができます。

 もっとも、政教分離の徹底という言い方をすれば、問題が出るかもしれないほど、財政的な関わりや、いわゆる首長の公式参拝を含めて、県と護国神社の関係は、深いものがあります。

 首長が、お払いを受け、2礼2拍手1礼で参拝することや、慰霊行事にいくらか県の補助があることが問題になっている、という実感はないのですが、それが問題なのか、問題にすべきなのか、わかりません。



 私は、どちらかというと、護国神社は、慰霊と感謝と誓いの場であると同時に、日本とは、なんなのか、を考える場だとも思っています。

 おそらく、私達でも想像できるある時代の日本が、確かにありますが、それが、それよりも、ずっと以前の日本から続いているものなのか、これからずっと続いていく日本なのかは、わかりません。
 伊勢神宮で感じる感覚、「あ、ここには、日本がある。俺は、日本人だ。」というのとは、確かに違います。


 四季折々の風や笙の音、小鳥のさえずり、境内に、ここ100年の激動した日本の面影を感じ取ることができます。まるで、巨大な映画セットのようにして、第二次世界大戦中の姿を想像します。

 本や伝聞の知識だけでなく、遺族の方と実際に接し、戦に行かれた方と話し、護国神社にも参拝して、それでも、わからないことだらけです。

 個人的には、最も平和を願う遺族と、護国神社、軍国主義、右翼、君が代、日の丸、天皇制などが、短絡的に繋がって発想されていく理由が、ひどく政治的な感じがして、よくわからない部分があります。

 ご英霊にとってではなく、遺族にとって、本当は、どんな形が良かったのだろう?少なくとも、現状を納得されるかどうか・・・。


 ただ、本当に遺族の御参拝が、毎年顕著に減っていることを見るにつけ、むしろ、今後、岡山県護国神社を誰が、どう、支えていくべきなのか、悩むところで、早晩確実に問題になることは、はっきりしています。

 参拝者、奉賛会などの高齢化の状況の中で、あるいは、直接の遺族がいなくなった時に、次世代が、今まで通り継承できるのか、誰が責任を負うのか、ここ10年内に、大きなヤマが来るのではないでしょうか。

 少なくとも、今の20〜30歳台には、確実に継承されていないものもあると思います。とすれば、その世代は、結果として理解できないままに、歴史文化施設にしてしまうのか、どうするのか、ということへの判断が必要になる時期が来ると思います。


 今、敢えて、遺族の方と護国神社を感じる努力は、どうしても必要だと思います。うやむやにしてしまうと、別の形で、我々は、繰り返してしまいます。
 それは、ご英霊やご遺族が、最も望まれないことではないでしょうか。
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2001年10月6日(土)【岡山まちづくりフォーラム】
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 本日は、これより、アメリカ連続テロ事件を受けた平和セミナーに出席のため、県外に行きます。明日帰岡でございます。


 さて、表題のフォーラムが、来る21日(日)13:30〜16:30にママカリフォーラムで行われます。岡山市と建築5団体等との共同で、中心市街地活性化の中で、居住・人口の回復に的を絞り、街中に住む方策について考えるセミナーです。

 この中で、「キッズまちづくりコンクール」が、行われますが、小学生以下の子どもの作品を募集中とのことです。受付が、9日〜16日で、21日には、公開審査会で、自ら、プレゼンするとのことです。

 これは、かなり中心市街地のまちづくりに影響があるかも。
 資料ご希望の方は、ご一報下さい。
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2001年10月7日(日)【人道援助の準備時期?】
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 今回、セミナーの中で、元パキスタン大使のお話を聞く機会がありました。

 多民族国家であるアフガニスタンですが、旧ソ連の侵攻以来、日本は正式な国交がなく、隣のパキスタン大使も、公的にタリバーン政権を認めることになるからと、アフガニスタンに入ったことがなかったとのことです。
 したがって、日本は、アフガニスタンの状況が極めて掴み難いとのことで、全て「・・・ではなかろうか?」、という話です。

 タリバーンとは、なんぞや?という話から伺ったのですが、なんとなく最初は、ちょっと、イスラムの幕末の志士、松下村塾的です。ただ、極めて高い志の彼らが、政権を取ったら、超過激化して、手がつけられなくなった、という感じです。

 今となっては、タリバーンを除いた政権の樹立を他国もパキスタン国民も、つまりは、タリバーン以外は、望んでいる状態のようです。
 かといって、反タリバーンのタジキスタンやウズベキスタンのアフガニスタンへの影響力が強まることをパキスタンは、望んでいないという・・・・。

 イランも、イスラム少数派のシーア派で、アフガニスタンのシーア派であるハザラ系を支援するので、結果として反タリバーンですが、パキスタンは、同じイスラムでもスンニ派なので、あまりイランが出てくるのも、パキスタン的には、愉快でないという・・・。

 聞けば聞くほどわからない、大混乱。お手上げ状態です。やはり、国際情勢、外交は、近隣諸国の勢力地図や多方面への影響の様が、具体的に描けるプロでないとわからない部分が、多々あります(某大臣は、大丈夫?)。もっとも、外務省への信頼は、失墜の極みですが。



 さて、肝心の日本のとるべき態度ですが、この元大使が言われるに、第一次世界大戦は、火事場泥棒的に、いわば、「わざと巻き込まれた」。第二次世界大戦は、かなり積極的に打って出て、巻き込まれたというより、主体的に参加した。しかし、今回は、まさに、「巻き込まれた」状態である、とのことです。

 歴史認識や解釈は様々でしょうが、今回は、アメリカの怒りに任せた行動に、要するに、日本が、どこまで、お付き合いするか、という話で、結論的には、まともに、とことんまでつきあうことはない、というご意見でした。これは、初めて聞くタイプの見解でした。クールです。

 ただ、自衛隊による物資輸送、医療班出動以外に、日本がすべきことがあります。それは、UNCRから緒方さんが、退かれた後も、引き続き、大量に出るであろう避難民に対して、日本が積極的に人道援助を行うことです、とのことでした。

 元大使、外交官が、冷静に見ると、こうらしいのですが、なるほど、そういう見方があるのか、と個人的には、感心している次第です。

 自衛隊の議論を見守る一方で、民間レベルでは、人道援助の準備を始めるべきなのかもしれません。
 さすれば、岡山でも、やれることはあるはずです。



 さて、他県の地方議員と話していると、執行部の事業説明に対して、なんで何万円の事業には質問が飛ぶのに、何億円の事業には、議員は、何も言わないんだろう?という話になりました。かえって額が大きいほど、スイスイ行くのはなぜ?見たこともないお金の話は、結局皆、麻痺しているんだろうなぁ、と。

 スーパーの買物なら、10円が気になるのに、自動車だ家だということになると、気分がでかくなって、非常にアバウトになるようなもんか〜、と、それでは、すまないです。


 それでは、皆様、良い週末と休日をお過ごし下さいませ。
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10月8日無し

2001年10月9日(火)【21世紀の悪夢】
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 始まってしまったことは仕方ないのですが、私は、英米の行動は、決して支持できません。いかなる理由であれ、いかなる国であれ、「民間人」が死んだ軍事行動は、生命・自由・財産を守る政治に関わる者として、絶対に支持できません。

 これを支持するのは、原爆を落とされた日本に対して、「民間人」も死ぬのは当然である、と他国の政治家が言い放つのと、たいして変わらないのではないか、そんな気すらします。

 まず、今回、空爆で亡くなった「民間人」、とりわけ、地雷の除去をしていたNGO関係者の無念の死には、心から哀悼の意を表します。全て、宗教や領土や資源を背景にした政治紛争のいわば「被害者」です。本当にすみません。

 テロでなくなった方に対するのと同じ思いで、今回の空爆で亡くなった「民間人」のために祈りたく思います。政治に関わる者として、全く力が及ばないことを心から恥じながら。
 死ぬなら、政治関係者同士で、代表して死ねば良いのです。


 しかし、英米の行動を支持せずとも、国際平和のために、日本として、すべきことはしないといけない、おセンチなヒューマニズムや奇麗事に酔っていられないのもまた事実です。生き抜かなくてはいけません。

 ただ、あくまで我々日本がすべきことは、国際平和のためであり、テロであれ、対テロであれ、民間人に被害が及ぶものは、断固反対する、すなわち国際平和の回復を目指す行動をするのであり、他国に追随するのではない、という姿勢が肝要だと思います。



 今回の一連の流れの中で、私が、共感というより、理解できる主張が、自由党のそれです。内容の是非は、別にして、筋が通っていると思います。

 個人的には、「多少の傷みは仕方ない」と総理が言い放ち、十分な国民的支持を得られないままに、危険に思いきり晒される自衛隊が、気の毒でなりません。「ひょっとしたら死んでこい」と、なぜ、ああ簡単に言えるのか?

 かなり長いですが、以下、野党の小沢党首の言葉を引用致します。


《 わが国は基本的に、日本の昭和史や人類の歴史的教訓から「国権の発動たる戦争、武力の威嚇・行使はやめよう」という精神で憲法第9条をつくり、自衛の戦争も直接攻撃を受けたときか、受ける可能性が極めて高いときに限定してきた。

 一方、現実には国民の生活や安全を守る軍隊を一国だけで保有することは不可能なため、わが国憲法は世界の国々と協力して平和を守ることにより、結果的に国民を守ることを理想とした。

 この理想に従い、僕は世界各国の合意による平和維持のための行動、例えば、イラクのクウェート侵攻に対し、国連が武力行使容認決議をした湾岸戦争では、「世界平和を守るため、断固参加せよ」と主張した。国際社会の一員として、国連の平和維持活動に参加することは憲法の理念に適うという考えだ。

 ところが、米国がこれから遂行しようという戦争はまったく質が違う。テロに対して米国が反撃するもので、ブッシュ大統領も「これは米国の戦争だ」と明言している。米国独自の戦争に後方支援であれ何で“助っ人”として自衛隊を派遣するには、根拠として、米国の敵は日本の敵、日本の敵は米国の敵――といった「集団的自衛権の行使」を認めるしかないが、政府は一貫して「認めない」としている。

 このため、法案の根拠としてテロ行為を非難した国連決議を持ち出しているが、いまでも政府は「国連決議により認められた、平和維持回復活動であっても、自衛隊が参加することは憲法上許されない」と、180度違う見解を示している。ただ米国への体裁を取り繕うために、その場しのぎのウソを並べ、自衛隊の海外派兵という究極的な政治判断をなし崩しに進めようとしている。

 政府方針の歴史的大転換だけに、本来ならば解散総選挙で国民の信を問うべき問題だが、時間的制約もあるため、小泉首相が政府の責任で従来の政府見解を転換し、「集団的自衛権の行使を認める」と、国民や世界各国に向けて説明した上で実行すべきだ。それならば、賛否は別にして筋道は通る。

 だが、小泉首相も自民党も役人も、米国の同盟国として軍事行動を共にするような度胸はない。確固とした理念や哲学があるわけではなく、「遅れちゃまずい。格好だけつけよう」と感性だけで判断して、パフォーマンスで海外派兵をしようとしている。これほど危ない話はない。このような政治手法が国を滅ぼすことにな 》


《 国際社会が一致協力してテロ撲滅に努めることは当然であり、わが国としても各国との協力体制を強化して、出入国管理体制の強化や、関係者への資産凍結・ 資金洗浄対策など、可能な限りの対策を講ずるべきである。

 今回の攻撃は、米英両国の自衛権の行使である。わが国が自衛隊を派遣することによりこれを軍事的に支援することは、集団的自衛権の行使にあたり、それはこれまで政府が憲法で禁じられているとしてきたものである。

  政府がこのことを真正面から論ぜず、新しい憲法解釈を国民に明示することなく、人道支援あるいは国際協力という名の装飾を施して新法を通そうとしていることは、国民を欺く以外の何ものでもない。

 ブッシュ大統領が言ったように、日本政府は今日の米英の軍事行動に沈着、冷静に対応すべきである。無原則に自衛隊を海外に派遣するのは、日本の将来に禍根を残すことにな 》


 大同団結も、大政翼賛もする必要はありませんが、願わくば、この期に及んで高祖元議員がどうというより、ここで、徹底して、自衛隊や憲法を論じて欲しいのですが。とろとろやってたら、死ぬんですけど・・・・・。

 テロ対策特別措置法特別委員会に、久々の加藤紘一先生。その手腕に期待させて頂きたいところです。



 余談ですが、10月4日発の3000m記念のロス記念便は、今日帰岡。あらゆる面で、考えられる最悪の時期に、岡山県政界にとって、前代未聞の大規模の訪米団で、「強行」したわけですが、このつけは、かなり大きいと思います。
 もしものことがあったら、財界や一般の方に、県として責任が負えたのか。

 結果として、残念ながら、ちょっと執行部への批判は避けられないかもしれません。歯車が、少しずつずれ始めた感じは否めません。
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【倉敷ファッションフロンティア】

 本日は、ジーンズ、学生服、ユニフォーム、カジュアルウエア等の繊維産業の集積地・倉敷市児島で、「倉敷ファッションフロンティア2001・第6回デザインコンテスト」が、開催されました。

 商工警察委員に案内があり、児島は、母の出所でもあり、昔は繊維もしてたそうで、そんなことから、久方ぶりにファッションショーを県議男2人で、ほほーぅと、見ました。
 それにしても、モデルさんというのは、きれいな生き物ですなぁ。痩せて、モデルになるかなぁ(・・・・・・)。


 経済産業省や県、市、団体・企業が後押しするもので、全国から7581点の応募(年々増加)があり、本日は、10点が、グランプリ(賞金50万円とミラノ往復航空券)などに選ばれました。地味ではありますが、非常に良い試みだと思います。

 私は、全国から集まった主に専門学校生の真剣な目に感動しました。
 「ハードルを自分でどれだけの高さに設定するか。それを決めたら、絶対に諦めない。壁にあたったら、ともかく書いて書いて書きまくる」と、熱く語られるデザイナーの平子礼子さんを見つめる彼らの眼差しは、私の闘志を掻き立てるに、十分過ぎるものでした。

 デザインのことは、さっぱりわかりませんが、夢を追っ掛ける若い衆に、負けてなるものかは。


 瀬戸大橋開通以降は、非常に厳しい児島ですが、岡山県にとって、本当に大切な繊維産業の集積地。全国の若者のファッションのメッカとして、児島から世界に発信する、そういった夢を描きたいものです。

 「デザイナーをやる原動力は何ですか?」「好きだから。私には、服しかないから・・・。」本当に好きなことをやって、他人が喜んで、食える。趣味とプロの違いは、他人が喜んで、しかも、食える、ことでしょうか。
 どうやったら、プロが集まる街になるでしょう?
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2001年10月10日(水)【デジタルミュージアム】
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 本日は、岡山県立岡山工業高校の創立百周年記念式典に出席させて頂きました。工(たくみ)、「ものづくりは人作り」というような、明確な理念で、己を磨こうと普通科に通っていたかを思うと、私自身かなり、恥ずかしいような気分になりました。

 特に、生徒会長が女子生徒ということで、OBの皆さんが、感慨深げでした。
ttp://www.okako.com/
 市長が言われたように、自分の学校の歴史を知ろうとする現役生徒の姿勢は、素晴らしいと思います。


 さて、本日は、市職労主催の「岡山市政フォーラム・デジタルミュージアムを考える」にお邪魔しました。いつものことですが、市職労のこういったタイムリーな動きには頭が下がります。
 個人的には、その真摯さ、企画力、機動性は、岡山市内のあらゆる団体の中でも、図抜けていると思います。

 絶対に、市職労は、自民党の応援は、されないでしょうが、それは、市民にとって、全く大きな問題ではありません。良い動きは、良い動きです。


 さて、岡山駅西の駅元町の再開発の第一期工事が、お馴染みママカリフォーラムのあるフォーラムシティービルですが、岡山国体の平成17年に第2期工事として「リットビル」の建設が、予定されています。

 現在の第一インまでのかなり広い面積で、高さ80m、18階建ての高層ビルで、飲食店を中心にした商業施設、マルチメディア対応のオフィス、さらには、客室数207室のホテルが入居する複合ビルが、オープンブリッジで、JR岡山駅西口と結ばれます。


 そして、このリットシティビルの目玉が、NHK岡山放送局の移転入居と、1月市議会で、市長がぶち上げた「デジタルミュージアム(電子的な博物館・美術館)」の開設です。
 博物館法に規定する博物館ではないが、国宝や重文も展示できる施設を目指すとのことです。


 とりわけ、「デジタルミュージアム構想」は、「リットシティ」を標榜する岡山市のランドマークとなる施設であり、総務省の提唱するデジタルアーカイブ構想(貴重な文化財を電子化し保存)を実現するため、箱モノを造るという、前例のない事業になります。

 今年度中に整備計画を策定、この11月末にも中間のまとめが、示されるということですが、なにしろ、デジタルアーカイブ自体が、研究途上にある状況で、岡山市としては、「打って出る」、勇気ある事業として、全国から早くも注目を集めているようです。


 具体的なイメージとしては、まず、岡山市立オリエント美術館の「ネット内企画展示」(ttp://www.city.okayama.okayama.jp/orientmuseum/)のような形から、さらに、ルーブル美術館(ttp://www.louvre.or.jp/)、さらに、本阿弥光悦マルチメディア展示プロジェクト(ttp://www.iamas.ac.jp/koetsu/)、それをさらに進めるものです。

 「実物展示とバーチャルを組み合わせ、世界最新のデジタル技術を活用した教育性が高く、かつエンターテイメント性に富んだ総合的な博物館」ということで、確かに、永久保存、管理の効率化、多目的利用(教育分野・生涯学習)等のメリットがあります。

 しかし、一方で、どうしても、著作権(肖像権)の問題(議事法制的な部署が必要になる)、また、そもそもデジタル化以前に、基礎データをいかにしっかりと集められるか、当然セキュリティーの問題、詰まる所は、製作コストの問題、個人的には、岡山県との連携への危惧等々、課題も多いと思われます。


 いずれにせよ、大切なのは、市民のデジタルミュージアムへの期待感の醸成。積極施策ですが、前例がないゆえ、いったいどんな可能性が開けるのか、ちょっとわからない部分があるのも事実です。

 ただ、絵画や書籍、地図、芸術作品等々が、いつか、こういったデジタルで保存されていくのは、自明のことであり、個人的には、某インキュベーションセンターと比べて、遥かに必然性や可能性がある、と思います。


 いずれにせよ、総合的な学習、生涯学習ということになれば、岡山県視聴覚ライブラリー連絡協議会会長の私としては、大いに関心のある所で、積極的に応援させて頂きたい構想です。



 さてさて、詳細は、ちょっと現段階では、秘密ですが、「子ども」と「世界平和」をコンセプトに、動き始めました。イデオロギーや政治色のない動きで、私は、影働きにまわりますが、近々に、お知らせできればと思います。
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2001年10月11日(木)【後楽園について】
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 本日は、決算特別委員会で、土木部の調査。事業概要の説明と決算報告に、優に1時間かかるため、問題点は、多いのですが、勢い、委員の質問時間が短くなります。

 中でも、もはや県議会名物の共産党議員の質問が、決算、事業成果の調査という本質を大きく外し、長時間されるため、結果的に、他議員の質問ができなくなる、という弊害が出ます。

 本日のそれは、「環境保護と土木行政」という大テーマの質問で、決算、事業成果というより、本会議の一般質問に馴染むものではなかったかな、と思いました。
 こちらの都合で、楽しい時と楽しくない時があるのですが、一般社会でもよくある会の運営の難しさで、まぁ、本当に、名物なのです。
 共産党も、時には、このようにも書かれるべきでしょう。悪気はありません。



 ところで、委員長を補佐すべき副委員長の質問は、他の委員の質問が全て終わって、時には、許されることもある、という雰囲気があるので、考えていた築庭300年以後の後楽園内外の整備・管理・運営を一元化すべきではないか、いう質問・提言は、12月本会議にまわしました。

 個人的には、地域への配慮を含めて、後楽園のその後に、やや遺憾の念を持っています。

 後楽園については、土木部が、300年記念事業をしたわけですが、出石町の塩漬け土地の問題なら総務部ですし、観光なら、商工労働部ですし、企画振興部も、かなり大きく関係していますし、中心市街地活性化や烏城との連携を言うなら、県でなく、市の仕事です。

 大規模事業として、知事は、後楽園周辺整備を凍結したのですから、土木部が、後楽園の窓口なら、今度後楽園が、日の目を見るのは、100年後か、という話にもなろう、というものです。そこらを聞きたかったのですが・・。



 さて、本日、非常に勉強されているある先輩議員から、しっかり勉強するようにと、8月発刊の「日本の科学者最前線」という本を頂戴しました。なぜ科学かというと、それには理由もあるのですが、ノーベル賞受賞者の野依良治博士も出ている本で、わざわざ下さった、ああ、そうか見ていて下さったのか、こういう心遣いに、私は、ムチャクチャ弱いのです。
 本当にありがたいことです。

 一連の件で、遠くなった方もあれば、近くなった方もあります。

 やはり、立場に関係なく、どこかしか尊敬できる方、自分を評価して下さる方のところへ人間は、なついていくものです。
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2001年10月16日(金)【岡山は、大丈夫か?】
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 来週15日(月)(給料日:通称、給料委員会)に、常任委員会である商工労働警察委員会が、開かれるため、今日、わざわざ「質問しますか?調べておきます」というありがたいお話があり(好意?それとも、危険人物?)、誰か聞くとは思うけど、と断り、今回のアメリカ連続テロ、報復空爆に関して、下記のことを聞く「通告」をしました。
 あるいは、当日、警察側からの「報告」になるかもしれませんが。


 すなわち、岡山県内に何人のイスラム系の方がおられ、今回の件で、どのような対応をされているのか、あるいは、逆に、イスラム系というだけで、辛い目に合われることはないのか、また、岡山県内でも、なにか「動き」が出る要素があるのか。
 左右問わず、暴力的思想団体の「動き」はどうか。

 とりわけ、自衛隊駐屯地は、現行法では、自衛隊自身も守られないと聞くが、派遣に関して当然テロ、デモの対象になると思われる。周辺の住民にとっては、脅威である。警察は、自衛隊とどのように連携し、警備にあたるのか。


 人種差別や自衛隊への非難ではなく、冷静に考えて、こういう問題はあると思うのです。この際、治安に関して、質問等ありましたら、ご一報下さい。
 国会の議論を受けて、(商工労働)警察委員会が、動くのは当然なのですから。
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2001年10月13日(土)【新議長】
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 実は、私自身が、すっかり忘れていたのですが、OHK「9月定例県議会を終わって」の放送は、昨日16:00〜16:55でした。
 再放送は、17日(水)4:30(!!)〜5:25です。
 私も見ていませんが、反応は、親だけ。太ってる、とのことでした。


 本日は、岡山市議会議長の就任祝賀会。議長選挙については、いろいろな経緯があったように伺ってはいますが、そのことについては、私は、言及する立場にありません。
  
              略

 来賓の倉敷中田市長のご挨拶にあったように、来春から中核市になる倉敷市と岡山市の連携は、極めて重要であると思います。
 いわゆる2眼レフの形で、岡山、倉敷両市に、岡山県発展の推進力になって頂くことを切に願います。

 いずれにせよ、岡山市政のさらなる発展のため、新議長のご活躍を心から期待させて頂きたいものです。
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2001年10月14日(日)【スポーツの秋、芸術の秋】
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 まさに、秋です。日記か、ただの活動報告になってしまいそうですが、この時期は、本当にあちこちで行事があります。全てが全てにお邪魔できませんが、『夕暮れ時はさびしそう』なのを除けば、楽しい季節です。

 本日は、○○での○○地区住民ソフトボール大会で、逢沢代議士と始球式をさせて頂いたりして、その後、○○大会で、逢沢代議士や市長と祝辞。この○○の「人間育成」の教えは、本当に素晴らしいものがあり、いつも感心させられます。

 そこから、地元中の地元、岡山中央南小学校学区民体育祭。二校統合して初めての体育祭で、和気藹々。うどんをすすったりしながら、多くの方と長話。なんとなく、ほっとするような気がします。

 そこから、岡山舞台芸術ゼミナール公開講座「どうする!?演劇の担い手づくり」で、北村想さんのお話などを聞きました。
 私自身、僅か数年ですが、地元の「劇団ひびき」に所属し、県文化センターの土曜劇場で、2回だけですが、舞台に立ったこともあり、稽古場やホールの話になると、かなり思うところもあります。
 そういえば、最近ゆっくり芝居を見ていませんが、子供がもう少し大きくなったら、子ども劇場に入ろうと思います。

 特に、大学の先輩が、総合的な学習にもからんで、「表現」ということで、演劇を取り入れた先駆的な活動を岡山の私立学校で、実践されておられたり、また、大きな試みもされておられ、演劇には、様々な可能性があると認識しております。
 人生は、神の演劇。その主役は、己自身である。


 そこから、○○での絵画展。さまざまなブドウが、たわわに実るビニールハウスの中に、小倉重臣さんの素晴らしい絵画や版画などが展示されており、なかなかに風情があります。
 音楽も加わり、心が温まるような、ひとつのアートイベントです。

 そこから、妻が風邪のため、父ちゃんが、友紀を拾い、天神町の甚九郎稲荷境内での稲荷茶芸という、NPOミーツさん主催の「お茶」や茶器を使ったアートイベントに。
 同地の上之町会館(このセンス!なかなか気付かないですね。)にも陽を充てる楽しい試みですが、友紀絶叫。素焼きのマグをねぶらせました。

 ベビーカーを押しながら、氏子である岡山神社に参拝。もはや、ひとっこひとりいませんでした。昔は、平和町北部町内会の子ども会も、たいそう賑やかで、だんじりや御輿が、岡山神社に、出ていたのですが、そのだんじりも、他所に、あげてしまったようです。
 大人が、今の私ぐらいの年齢だったのでしょう。「こーちゃーえー、こーちゃーえー」楽しかったですねぇ、秋祭り。

 トポスに寄ったりしながら、父子で、夜道をぽこぽこ帰りました。


 スポーツあり、芸術あり、秋ですね〜。

 やっぱり、ただの日記になってしまいました。
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2001年10月15日(月)【テロ対策と狂牛病】 
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 本日は、報告が、かなり多くございます。

本日は、商工労働警察委員会でしたが、委員会終了後、マスコミ、執行部退席後に、委員が残り、私のインキュベーションセンターをめぐる委員会のやりとりの「情報公開」が、もはや「舌禍事件」となり、集中的な批判を頂戴致しました。

 これについてコメントすること自体が、さらなる批判を呼ぶこともあり、そういった事実があったことのみをお伝えします。


<テロ対策>

 さて、本日の委員会では、特に、アメリカの連続テロ、報復空爆について、岡山の治安についてお伺い致しました。ざっと答弁の概要をお報せします。

 まず、岡山県下にイスラム教系の方は、約400人登録があるそうです。今のところ、呼応する動き、逆に、県民から嫌がらせを受けるという事案は、報告されていません。
 また、左右両陣営とも、昨日まで、20行動、600人の参加が、確認されている街宣や集会の動きはありますが、テロ、ゲリラに結びつく事例はありません。

 さらに、自衛隊駐屯地のテロ、デモに対する警備ですが、通常は、所轄警察署と情報交換し、施設内は、自衛隊、外は警察が警備していますが、大規模な行動が予想される場合は、両者協議して、これにあたります。

 また、対策連絡室から警備対策室に機能強化し、今までの小型飛行機の管理強化などに加えて、炭そ菌などによるテロ対策、人形峠の核施設の警備などの神経を尖らせているようです。



<右翼標榜暴力団の検挙・壊滅>

 前回の私の質問を受けるというわけでもないでしょうが、右翼標榜暴力団の検挙・壊滅について、報告がありました。

 暴力団対策法によって資金源獲得が狭められたことなどから、暴力団が隠れ蓑として、政治団体を設立し、本来の右翼の主義主張とかけ離れたところで政治活動を装いながら、資金獲得等を目的に大型の街宣車等を使用して、県民に嫌悪感を与える街宣活動を行っています。

 こういった右翼標榜暴力団による資金獲得活動は、政治団体名を全面に出し、言動上は平穏な形で、建設関係業者に対する下請参入の要求等を行うのが、特徴だそうです。

 そこで、今後の警察の取締方針ですが、警察内部の部際事項である「暴力団の取締り」(刑事部)と「悪質右翼暴力団体の取締り」(警備部)の垣根を取り払い、関係各部門・警察署の連携の下、不偏不党の立場と違法行為は看過しないとの基本方針により厳正、徹底した取締を実施し、県民の立場に立った「街宣車対策」、組織壊滅を目指した「資金源対策」「構成員の反復検挙」等を重点として、事件化や諸対策を推進するとのことです。

 実際に、標榜右翼1団体の壊滅、先日10月5日には、指定暴力団員ではない政治団体構成員(事実上、暴力団と一体化したもの)に対して、全国初の暴対法に基づく再発防止命令を発出、悪質な資金獲得活動を封圧する、という成果も出ています。
 事件検挙は、33件52人(21団体)を検挙と、昨年同期の約2倍。

 なかなか、実感としてわかない部分がありますが、警察も本腰が入り始めたという感じでしょうか。それにしても、風俗点の街宣にしてもそうですが、不景気が拍車をかけている部分もあるのでしょうか。

 いずれにせよ、中心市街地の住民が、最大の被害者です。引き続き、強く取締をお願いして参ります。



<牛海綿状脳症(狂牛病)について>

 お隣、農林水産委員会より、東京都で、12日に狂牛病を疑う牛が判明したことを受け、岡山県も、同日、「第2回牛海綿状脳症対策会議」を開催し、検査体制が整う今月17日までの間、県営食肉地方卸売市場での牛の取扱いを中止するとともに、県内の処理施設に対しても、同様の措置を要請し、受け入れられたとのことです。

 厚生労働省は、食肉処理場で処理される全ての牛について。狂牛病の確認検査を実施することとしており、県内の食肉衛生検査機関でも18日からの検査開始に向けて、検査機器の据え付けなどの準備が進められています。

 ちなみに、県下食肉衛生検査機関では、と畜・解体時に、全ての牛の脳の一部(延髄)を採取し、食肉衛生検査所等でスクリーリング検査を実施し、安全性が確認されなければ、当該牛の肉、内臓、皮、足等全て出荷しないとのことです。
 さらに、生体検査の徹底に加えて、特定危険部位(脳、眼、脊髄、回腸遠位部)の焼却措置を行うそうです。

 加えて、牛生産農家に対し、国の制度で、農協等が農家に融通する低利運転資金に対して、さらに、県が1%の利子補給を行い(単県で上乗せ助成:1億2300万円)、末端金利を0%とするそうです。

 また、特に問題は、風評被害で、安全対策取り組み状況や正確な情報を県のホームページやマスメディアに掲載、安全を訴えるチラシ2万枚を配布するとのことです。

 しかし、気になるのは、売肉業者で、中小企業センターが、窓口になりますが、運転資金ショートなど、問題が出はじめています。


 さらに、肉骨粉等を含む肥料の製造・出荷が、10月4日から、農林水産省の要請で、一時停止しています。

 ちなみに、岡山県下の生産業者は、18。昨年度の生産量は、15300t。製品在庫は、3086t。昨年の年間流通量は、5400t。なお、肉骨粉等を含む肥料を使っても、プリオンのようなたん白質を植物が吸収することはなく、農作物の安全性には、問題はないとのことです。



<岡山空港空路対策>

 岡山ー札幌線については、路線維持に最善を尽くすものの、当面、岡山ー東京、東京ー札幌のセットによる準直行便として利用がなされるよう。羽田空港の乗り継ぎ時間の短縮や特割運賃を活用した運賃設定等の実現を強く働き掛けるとのこと。

 また、仙台線については、別会社による運行も念頭に置きながら路線維持が図られるよう、最大限努力する、とのこと。

 ソウル便については、毎日運行化と全便ナイトステイ化の早期実現を図るとのことです。

 長距離チャーター便は、来年3月6日〜13日に、ニュージーランド便。ちょっと割高感があります。

 さて、宮崎便、鹿児島便は、大丈夫でしょうか?


<上海行について>

 来る11月27日から30日の上海行ですが、日程の都合もあり、現在の7人で締め切らさせて頂こうと思います。

 本日、岡山上海事務所の方との打合わせで、倒れるようなハードな行程になりそうです。実質的には、研修は、2日しかないと言えるので、朝8時スタートで、午後6時まで、ぎっちり日程を入れ、夕食にも、現地の日本の方をゲストに招き、上海に染まろうというものです。
 参加費は9万円程度になりそうです。


<日米青年政治指導者交流プログラム>

 NYのテロ事件で、延期になっていた日米青年政治指導者交流プログラムによるアメリカ合衆国の地方議員の来岡が、決まりました。

 期間は、11月11日(日)から14日(水)で、このうち12日(月)の夜が、私の受け持ちで、赤提灯の焼き鳥屋さんで語る、というものです。
 再度、ボランティアで通訳できる方、アメリカの地方議員と一杯やりながら語り合いたい「若い(気持ちでも可)」方を募集させて頂きます。但し、実費は、ご負担頂ければ幸いです。

 ご希望の方がおられましたら、どうかご一報ください。
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2001年10月17日(水)【農林水産業について】
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 本日は、地元深柢地区の敬老会が、三丁目劇場で、開催されました。婦人会の皆様のご尽力で、今までは、コンベックス岡山で、他学区と合同で行っていたものを単独で、開いたものです。

 地元ということもあり、私も家族連れで出席。深柢幼稚園の11人の子ども達が、80歳以上のお年寄りの肩叩きをするコーナーでは、涙ぐまれる方もおられました。

 私の祖母も元気でありますが、この深柢地区が、先の大戦、岡山大空襲では、最も激しくやられた地域(ゆえに、桶屋町が、平和町と名を変えたのです。)で、80歳以上の方々といえば、まさに戦火をくぐりぬけ、廃虚の中から岡山を作り上げてきた方々です。
 安心して老後を過ごして頂くことはもちろん、その思いをいかに継承するかが、我々に課せられた使命です。


 さて、昨日の農林水産の続きです。いわば、岡山市の農林水産業の話です。そもそも、玉野市、御津郡、邑久郡、灘崎町を含んで、岡山地方振興局管内というわけですが、この地域で、岡山県の農林水産のだいたい4分の1、すなわち、総農家数19800戸(22%)、耕地総面積18700u(25%)、農林水産業粗生産額448億円(27%)を占めています。

 ちなみに、粗生産448億円のうち、米31%に対して、野菜20%、果樹12%、水産物12%という割合になります。


 たいへんに恐縮ですが、私自身、「街の子」で、農林水産について、極めて疎いわけですが、己の整理のためにも、課題・今後の方向について、羅列させて頂きます。多分長くなります。
 これらの課題については、詳細に当局に聞かないとわかりません。

 しかも、なかなか、農家の方などの声を聞けないため、行政の一方的な言い方ではあります。現場では、こういう施策が、どう受け止められているのか、わからないところがあります。


○有料米の生産につき、アケボノ(割合が、岡山県17%、岡山局37%
 )から、ヒノヒカリ、朝日、吉備の華等の推進品種への作付拡大をさら
 に図る。H12年推進品種58%(県平均63%)をH16年までに、
 75%に上げる。推進品種の集約による流通ロットの拡大を図る。

 cf 重点推進品種:朝日、吉備の華、ヒノヒカリ、コシヒカリ、あき
    たこまち奨励品種:アケボノ、日本晴、雄町(酒米)、ヤシロモ
    チ、ココノエモチ(もち米)
    ※ヒノヒカリ、あきたこまちの伸び率が高い。


○敵期防除・適期収穫等による1等米比率の向上。H12年55%(県平
 均58%)を90%にする。


○マスカットなどは、古くからの産地で、老樹樹が多く、生産力が、低下
 気味であり、温室ぶどう産地体質改善事業を実施する。

 cf アレキ:津高・一宮、コールマン:一宮、デラウェア:上道、ベ
    ーリーA:上道、西大寺、ネオマスカット:上道、西大寺、ピオ
    ーネ:上道、西大寺

○もも生産量の7割を清水白桃が占めており、集荷のピークが集中するの
 で、熟期の早い品種への移行が、必要である。

○白菜(牛窓町・西大寺)、キャベツ(牛窓町)、かぼちゃ(牛窓町)な
 どの重量野菜は、農家の高齢化により作付面積 が、減少傾向にある。
 野菜については、作業の省力化機械の導入を進め、産地の維持・拡大及
 び新産地の育成を図る。

○西大寺、高松のイチゴの高設栽培施設に、フロンティア21農山漁村地
 域活性化基盤臨時整備事業として、3700万円。

○花きについては、県育成のオリジナルリリー(超巨大)をはじめとした
 有望品目の導入、雨除けハウスや省力機械の導入を進め、生産拡大と安
 定出荷に努める。

 cf きく:金山、カーネーション、ばら:加茂川町、
    トルコギキョウ:玉野市


○有機無農薬農産物の振興について、JAS法の改正により、有機農産物
 の検査認証・表示制度が創設され、H13年4月から施行されているが、
 有機JAS規格(有機農産物)をはるかに越えた「おかやま有機無農薬
 農産物」ブランドの生産をめざし、産地間競争に打ち勝つ拠点となるモ
 デル集団・産地を育成するために、「がんばれ有機無農薬農業推進事業」

 登録認定機関である岡山県農業開発研究所に、9月末までに認定申請さ
 れた件数は、県下で36件(集団21、個人15)、うち29件が認定。
 岡山管内では、高松地区の3集団、個人3人が認定を受けている。

 ただし、病害中の被害を受けやすいため作柄が不安定で、品質のばらつ
 きが多い。しかも、病気の株や害虫の除去など大半が、手作業で、規模
 拡大が困難。消費者ニーズに対応した出荷体制と有利販売対策の早急な
 整備の必要、など、課題も多い。


○人工林の増加等による隣地での餌の減少、過疎化や高齢化等による耕作
 放棄地の増大、狩猟者の減少・高齢化等により、イノシシ等による農作
 物被害が拡大。岡山局管内の被害総額は、約5000万円で、うちイノ
 シシ被害は、全体の約2割にあたる1000万円。農業取得減少、生産
 意欲減退をもたらせる深刻な問題。

 既存事業の捕獲柵導入助成(生活環境部)に加えて、本年度から、農作
 物鳥獣害防止対策事業(農林水産部)により、農作物をイノシシ等から
 守るための防護柵等の整備を行い、被害の軽減と防止対策に努めている。

 集落ぐるみにより実施することが、重要。


 cf 全県捕獲数 イノシシ:H元・1330頭→H12・9172頭
            シカ:    134頭→     652頭
            サル:     71頭→     110頭


○農林水産業の6次産業(生産、加工、流通、販売)化の推進につき、特
 産品開発の取り組み状況に地域でのばらつきが見られ、長期的、安定的
 に推進する上で、原材料の生産供給、加工機械・施設の整備、商品の流
 通・販売等との総合的な調整が、必要になる。

 cf 加茂川町(H9構想策定) 加茂川町せんたろう公社
    ブラウンスイスアイスクリーム・プリン、地どり鍋セット、マイ
    タケ佃煮

    玉野市 (H10構想策定) 玉野灘崎農協
       山桃ゼリー、山桃ジャム

    御津町 (H11構想策定) 生活交流グループ
       マスカットソース、山の芋加工品

    他に、足守  安富牧場「ファミーユ」  アイスクリーム
       建部町 (有)建部ヨーグルト   ヨーグルト

             以下後日

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2001年10月18日(木)【新千年紀記念事業】
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 詳細は、近々に、山陽新聞に掲載されてからにしたいと思いますが、本日、『岡山こども「平和の声」準備会』が、立ち上がりました!!


 さて、11月1日、来年のお年玉つき年賀はがきも発売されようかという時期になって、新世紀記念事業が開催されます。
 前にも申し上げましたが、なぜこの時期なのかよくわかりませんが、本年度から策定された11月1日「教育の日」と連携したように見える事業になりました。

 ご案内の通り、岡山駅前東口広場に、「吉備沃野」というパブリック・アートが、できるわけですが、このアートの芸術性は、高く評価できても、いったい誰が、駅前に、記念事業の構造物を造ろうと決めたのか、私は知りません。

 新世紀記念事業選定委員会の選定によるということですが、一般市民・県民にとっては、アートもさることながら、問題は、岡山駅前の利便性の悪さであり、タクシーやバスなどの公共交通に、乗りやすいようにする方が遥かに意味があると思います。
 私は、JR岡山駅ほど、観光客に不親切な駅を見たことがありません。

 路面電車を駅前に乗り入れている広島駅や高知駅と比べて、いったい駅をなんと考えているのか、私には、ちょっと解かりかねます。路面電車を乗り入れることも可能なスペースだっただけに、いよいよ、ピントがずれているのではないかなぁ、という気がしないでもありません。
 まだ、岡山駅の新幹線に下りのエスカレーターでも、寄付した方が、良かったのではないでしょうか。

 なぜか、完成記念式典の後、シンフォニービルまで、街頭パレード。「おかやま教育の日」の啓発をするそうですが、どう関係あるのか・・・?。

 県の事業というのは、単年度のイベントをすることなのか、腰を据えて、じっくりと成果を出していく(ことを支援する)のか。
 妙に浮わついてるなぁ、なんか軽くないかなぁ、と感じるのは、私だけでしょうか。
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2001年10月19日(金)【県のシンクタンク】
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 本日は、最近おもしろくなってきた決算特別委員会。本日の調査は、岡山県のいわば、シンクタンクといえる企画振興部。個人的には、知事部局の中で、最も楽しいところで、岡山県政の未来を決める重要な部です。
 私が、県庁職員なら、是非行きたい部です。

 よく叡智を結集し、と安直に言いますが、この部から、どんどん施策が飛び出てくることが、岡山の活力になります。つまり、岡山の未来ビジョンを示すとすれば、この部です。岡山県の命運を握っていると言えるでしょう。

 もっとも、実は、この企画振興部から、まだ知事のカラーが飛び出ていないというのが、大方の評価です。
 この部の所管である、岡山情報ハイウエイ、吉備高原都市、倉敷チボリ公園、航空行政など、前知事の積極施策が、今となっては、大きな課題となり、その処理に四苦八苦しているのが現実と言えると思います。


 実際には、平成9年度に策定された「岡山県長期ビジョン」で、県政の目標とされた「快適生活県おかやま」の実現のために、今、中期計画の「夢づくりプラン」を造っている最中です。

 しかし、この「夢づくりプラン」なるものが、よくわかりません。
 我々議員が、時に県政に停滞感を感じるというのは、この部分が、具体的に示されないからです。当選以来、これでもかと美辞麗句を並べた、「アクションプラン」や「基本計画」や「ビジョン」を幾冊と頂戴しますが、どれも総花的で素晴らしい作文なのですが、具体性がない。端的に言うと、数字が示されない、そのことに大いに不満なのです。

 数値目標を示さないのですから、評価のしようもない、何年か経ったら、また漫然と計画を作り直す、その繰り返しです。きれいなパンフレットを造ること自体が、目的なのか、これでは、「のび太の夏休みの学習計画」です。

 10月中には、「夢づくりプラン」の大枠が示されると思いますが、いわば岡山県政の命運がこれで決まります。是非ご注目下さい。


 ところで、議員は、議員で、提案をしていないわけでもないのです。例えば、本日の委員会でも、「ものづくり立県」として、その基本となる「科学」の振興については、どう考えているのか、という問いに対しても、非常に曖昧でした。

 個人的にも、福祉、環境の観点からの産業振興の道はあると思うのですが、手段としてのITに夢中で、どう活かすかの話が出ないのが、非常に不満です。今後どうやって、我が県は、食っていくのか。

 結論的には、もはや行政をあてにする時代ではないのかもしれません。


 ただ、どうしても、企画振興部が避けて通れない問題があります。それは、市町村合併の問題です。県のあり方、国のあり方の話です。

 この市町村合併、平成17年3月までの飴と鞭の時限立法は、どうせ、延長されるんではないか、というのが、一般的な見方です。

 一方で、78市町村の半数以上が、過疎団体で、過疎対策の重要性が叫ばれ、各地方振興局で、地域住民の要望を踏まえ、事業相互間の調整を行う「地方振興事業調整費」は、総計約25億円。振興局長の裁量権が強くあります。

 岡山県では、人口特例により、平成16年3月までに、邑久郡3町が合併して、人口39000人の邑久市が、誕生するというのが、一番現実味のある話のようです。
 仮にそうなっても、どこまで、追随するか???


 いずれにせよ、企画振興部からあっと驚くような企画が飛び出てくることを切に祈ります。
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2001年10月20日(土)【予算編成方針】
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 これから、「○○会」という異業種交流会の秋の親睦旅行でございまして、夫婦で県外に出ます。こういう時もございます。
 40人以上の団体旅行ですが、平均年齢は、かなり高いかも?


 さて、14年度の予算編成方針が、発表されました。

 まず、これまでの行財政改革の取組により、財政再建団体への転落や、起債制限について、回避の目途が立つとともに、起債制限比率などの財政指標にも改善の動きが見られ始めた、とするものの、財政健全化債の発行を見込んでも、収支不足は、依然として残る見通しであり、本県財政は、引き続き厳しい状況にある、という認識です。

 基本方針は、厳しい経済・財政状況を踏まえ、国における構造改革の取組と同様な歳出の見直しを進めるとともに、ソフト化戦略を重視しながら、施策の重点化を図ること。
 明るく希望に満ちた「快適生活県おかやま」の実現を目指し、現在策定中の「新世紀おかやま夢づくりプラン(仮称)」関連の施策など、必要性・緊急性の高い施策を積極的に推進する。とのことです。

 また、施策の推進に当たっては、各職員が、創意工夫とコスト意識をもって積極果敢に問り組むことが重要であるとしています。


 既存事業等の予算要求基準については、公共事業等、とりわけ補助公共事業について、国の10%削減方針(対前年比△10%)に基づき、見込まれる認証見込み額とするが、生活関連事業等を重視し、できる限り財源の効率的な活用を図る、とのことです。
 要するに、国の予算編成や、地方財政措置等による、ということです。


 特徴は、「新世紀おかやま夢づくりプラン(仮称)」を戦略的に推進する新規施策等については、既存事業の予算要求枠とは別に、「夢づくりプラン特別推進枠」を設け、各部局ごとの枠を決めず、知事が施策を採択する、ことです。
 具体的には、IT関連事業及び人づくり関連事業には、予算枠の上限を設けず、それ以外のものでも、10億円まで、知事が、採択するということです。

 ただ、「新世紀おかやま夢づくりプラン(仮称)」が、総花的で、非常にはっきりしないものであることは、昨日記したように、既に指摘のある所ですが、要するに、「岡山県長期ビジョン」で、構想として弱かったIT関連の部分については、強化したいということなのかな、と思います。

 こういった指針は、「依命通達」という形で、各部(局)長、教育長、警察本部長、公営企業管理者に示されます。予算編成権が、事実上、知事部局にあるなら、教育にも、公安にも、知事の方向性は、自ずと出てくると思います。

 まさにイベントや行事が目白押しの季節です。どうか皆様、良い週末をお過ごし下さいませ。
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10月21日、22日無し

2001年10月23日(火)【風俗営業について】
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 結果的に、2日、「こころ」が、お届けできませんで、ご心配頂いた方もおられ、本当にすみませんでした。パソコンの不調に加え、昨夜、腰痛が再発し、死んでおりました。ただ、情けない限りです。
 呼ばれてないのに、ジャジャジャジャーンと忘れた頃にやってくる、困ったものです。


 ある方から、中心部の風俗営業、とりわけ「呼び込み」行為について、お問い合わせを頂き、県警とのやりとりをしています。

 男性諸氏と話をしていると、「佐藤君、やっぱり岡山の夜を活性化させにゃーおえんで。出張したサラリーマンは、皆、高松や、福山や、神戸に行くんじゃけーのぉ。熊本を見てみー、夜の賑わいが、違うで。ここは、あんたが、頑張ってじゃのー・・・・ように、してくれー。」」というご意見を非常によく頂戴します。


 実際のところ、皆さんは、夜の街、特に、いわゆる風俗営業について、どのようにお考えなのでしょうか。

 教育県岡山の衰退が叫ばれて久しいわけですが、個人の倫理観に根差したものとして、あるいは、まちおこし・景気対策として、岡山で風俗をどうすべきか、真剣に議論しても良い時期だと思います。

 ただ、風俗店の収入が、場合によっては、暴力団に流れることもあること、なにがしかの代償に、地域住民の安寧を損ない、自らが治安を乱すこともあるという側面は、行く人間が、十分に自覚しないといけないと思います。

 いつ、どこで、誰が、なにを、どのように(どこまで)許されるのか、そういうコンセンサスがないと、結果的に、なし崩しに街を破壊することになります。


 もっとも、風俗というと概念は曖昧で、個人的には、アメリカとマカオで、カジノというものを覗いたことがありますが、少なくとも、アメリカで見たそれは、いわゆる先住民族の雇用対策であり、世界のエンターテナーが集う、文化の発信地でもありました。一概に、風俗営業の全てが悪いとも言えません。

 ちなみに、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風適法)」によれば、ぱちんこ、麻雀等遊技場営業も風俗営業等に含まれますし、キャバレー、バー、ナイトクラブ等も接待飲食等営業と呼称される風俗営業です。
 従来の風俗関連営業、すなわち、ファッションヘルス、ラブホテル、 店舗型性風俗特殊営業(ストリップ劇場、アダルトショップ等 )を性風俗特殊営業と呼びます。
 さらに、 無店舗型性風俗特殊営業(派遣型ファッションヘルス営業・アダルトビデオ等通信販売営業 )、映像送信型性風俗特殊営業(インターネット等利用のアダルト画像送信営業 )も、規制対象です。


 ところで、来年廃校になる出石小学校に関して、萩原岡山市長が、風俗営業の無秩序な進出を許さないために、保護対象施設として残すような発言をされたようですが、保護対象施設とは、学校教育法で定める学校(大学、養護学校、幼稚園を含む。)、図書館、一団地の官公庁施設、児童福祉法で定める児童福祉施設(母子寮、保育所、養護施設等)、病院、有床診療所、都市公園及び公民館を指します。

  風適法では、政令または都道府県条例で営業できる地域を制限しており、これを「営業制限地域」と言いますが、風俗営業になじまない施設が営業所周囲に存在する場合、この施設を「保護対象施設」と定め、風俗営業が制限されるよう定めているのです。

 中心部の小学校の統廃合の問題は、こういう問題も絡んできます。ちなみに、全国的には、逆に、この保護対象施設を悪用した「出店妨害事件」が、発生しているという報告もあります。


 いずれにせよ、風適法の一部改正を受け、施行条例が検討がされることと思いますが、業界の思惑もあり、議論は必至かと思います。
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2001年10月24日(水)【外郭団体・第三セクターについて】
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 本日は、朝から、いよいよ腰痛も激化し、コルセットをはめて、ある販売協同組合の会で、挨拶。腰が痛いんだか、挟まれた贅肉が痛いんだか。皆様のご健勝をお祈りする言葉にも、思わず、力が入りました。

 「せっかく若いのを出したのに、お前が、よたってどうするんなら。」と、お年寄りの方から、お小言を頂戴しました。肥満と運動不足が、主たる原因と同情の声は、全くなし。


 午後からは、行政改革・国体等特別委員会の県内調査に合流。この委員会は、今年の花形委員会と言えます。

 本日は、岡山県道路公社と(株)岡山広域産業情報システムの調査でした。ちょっと長くなりますが、本日は、2団体について。



《岡山県道路公社》


 岡山県道路公社は、年内を目途に、経営改善計画の策定等抜本的な対応策または将来計画を取りまとめる6団体のうちの一つで、「累積欠損はないが不採算事業等について見直しを行う団体」とされます。

 ピンと来られないかもしれませんが、岡山県道路公社というと、非常に身近な「岡山ブルーライン」「水玉ブリッジライン」「表町(城下)地下駐車場」「岡南大橋」を管理運営する団体です。

 この団体が、累積欠損がないというのは、仕組みがあって、要するに、決められた年限で、例えば、有料道路事業で、償還できなくとも、県に戻され、端的に、通行料は、無料にはなりますが、未償還分は、県が引き受けることになるのです。

 ちなみに、岡山ブルーラインは平成16年度に、水玉ブリッジラインは、平成19年度に無料化します。嬉しいと言えば嬉しいですが、そこまでに、通行料で、償還されるはずもなく、要するに、県の負担になるという話です。


○岡山ブルーライン

 さて、個別に、「岡山ブルーライン(東備西播開発有料道路)」は、東備地区の基幹道路として、産業ならびにすぐれた観光資源の開発を計り、併せて、国道2号バイパス的性格を守る有料道路として、昭和52年に、供用開始されたものです。当初は、岡山ブルーハイウエイと呼ばれていました。

 全長32.4km、総事業費206.5億円。交通量は、平成4年の瀬戸大橋開通時の600万台をピークに、平成5年の山陽自動車道の開通、平成10年の2号バイパスの開通を受け、昨年度は、約382万台。料金収入も、ピークの3分の1以下の約10億9000万円までに落ち込んでいます。


○水玉ブリッジライン

 また、「水玉ブリッジライン(水島玉島産業有料道路)」は、水島臨海工業地帯の倉敷市水島地区と玉島地区を連絡し、国道の交通渋滞の緩和と産業の開発を促進する産業道路として、やはり昭和52年に、供用開始されました。
 当初は、水玉ハイウエイと呼ばれていました。

 全長8.3km、総事業費98.5億円。交通量は、平成9年の約483万台をピークに、昨年度は、約412万台。収入も、約6億6140万円ですが、安定はしています。

 ちなみに、これと繋がる予定だった玉島笠岡有料道路は、並行路線ができることもあり、本年度中に、事業廃止予定です。


○岡南大橋

 さらに、岡南大橋は、主要幹線を有機的に結び、国道2号の交通混雑を緩和するため、市街地を迂回し、相互にアクセスする外環状線計画の内、南半環状線の一部区間として、有料道路を建設管理し、円滑な交通の確保、地域住民の利便性および地域開発の発展に寄与するものとして、平成4年に、供用開始。
 延長は、960m、総事業費約45億円。ちなみに、料金は、普通車200円。軽車両等20円です。

 通行台数は、平成9年をピークに、昨年度は約133万台、収入も、約23億円で、一向に伸びる気配がありません。



○表町地下駐車場

 加えて、岡山県道路公社は、平成2年供用開始の表町地下駐車場(城下駐車場)、城下地下広場の管理運営も行っています。収容台数は、468台(公社352台、シンフォニーの組合116台)。総事業費は、46.5億円(公社36.5億円、組合10億円)。城下地下広場は、総事業費約15億円です。

 実は、この城下駐車場の収支不足を道路通行料で、穴埋めしているという事態が続いています。個人的には、せいぜい土・日しか利用しないため、この駐車場の稼働率についての認識が非常に甘かったのですが、実際のところ、昨年度は、利用台数は、対計画比40%すら割り込み(一日あたり903台)、料金収入も、対計画比50%を大きく下回りました。

 純然たる利用減はもちろん、百貨店のサービス券の発行が、中止されたことに加えて、周辺に、いわゆる100円パーキングをはじめ、駐車場が整備されたことが、大きいと思われます。
 3ナンバー車も、停められるようになったと、努力はされているのですが。

 そもそも、利用計画は、2293台/日=468台×4.9回転でしたが、昨年度は、回転率が、1.93台(平均駐車時間1時間52分)ということで、償還額を差っ引くと累積赤字は、17億円。やはり計画に無理があったのではないか、という評価は避けられないかもしれません。

 ちなみに、岡山県道路公社から、さらに、道路管理修繕は、岡山ロードサービス株式会社に、駐車場管理運営は、岡山シティーサービス株式会社に、委託されています。



《(株)岡山広域産業情報システム》


 (株)岡山広域産業情報システムは、いわゆる第三セクターで、平成12年度までの累積欠損額は、約6.8億円になります。

 この団体については、特に業界関係者の方から、ご意見を伺いたいと思います。個人的には、第三セクターたる団体の本来の設立趣旨からすると、役割は終わっているのではないか、民間を圧迫しているのではないか、という意見にも同調したくなります。

 そもそも、沿革としては、昭和58年に、国が、「ニューメディア構想」を策定し、昭和61年に岡山地域が、同構想のモデル地域に指定されたことに始まります。

 「ニューメディア構想」とは、地域間の情報化格差を是正するともに、地域の情報化を通じて、活力ある地域社会を創造するため、地域コミュニティーの産業、社会、生活の各分野におけるニーズに即応する情報システムの構築を国、地方公共団体、民間の密接な協力の下に行い、これにより高度情報化の円滑な実現に寄与することを目的としていました。

 そこで、昭和63年に、高度情報化に対応した岡山県経済の発展と県民生活の向上に寄与するため、国・県・市町村・産業界の協力のもとに、人材面や資金面で、立ち遅れている中小企業の情報化を支援するとともに、県民生活全般にわたる情報化の推進を図るために、設立されました。

 資本金は、10.8億円ですが、岡山県が、29.3%、国の特殊法人の基礎技術研究促進センターが、27.8%、その他10市1町、13商工会議所、金融機関、支援メーカー、NTTなど、株主は、47名に及びます。


 要するに、岡山情報ハイウエイネットワークの構築、全国住民基本台帳ネットワークの県内ネットワークの構築、通信放送機構ギガビットネットワークの運営管理などを業務として行っていますが、なぜか、システム・ソフトの開発・運営業務、オービスVAN事業なども行っています。

 資本金10.8億円で、売上高は、平成12年度、約6億3500万円。当期利益が、約920万円。累積損益が、6億8100万円。経営改善計画を立てているようですが、これは、普通の会社でしょうか。

 設立当初購入した、今は全く使えない5億円のコンピューターの償却をまだ行っているとのことですが、業界関係者の方のこの団体に対するご意見は如何でしょうか?
 公平・中立の第三セクターが、岡山情報ハイウエイの管理を行っているので、サーバーの数が多いのだ、という評価で、良いのでしょうか?
 また、岡山情報ハイウエイの基幹回線の話で良いのか、他県、他国との連携を強く考えるべきなのか?民間とどう連携すべきなのか?

 是非ご教示下さいませ。
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2001年10月25日(木)
        【新世紀おかやま夢づくりプラン(仮称)の骨子案】
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 本日は、商工労働警察委員会でしたが、今日の常任委員会は、各委員会とも、岡山県政にとって極めて重要な報告がなされたと思います。

 ひとつは、「快適生活県おかやま」の実現を基本理念とする「岡山長期ビジョン」を踏まえ、今後5年間の県政の基本を示す待望の「新世紀おかやま夢づくりプラン(仮称)」の骨子案が、報告されたこと。

 いまひとつは、度重なる外郭団体の破綻を受け、外郭団体の定義に該当しなくとも、一定の基準に該当する団体の経営状況が公表されたこと、です。

 かなり大部になることが予想され、しかも、私でなくても書けそうな報告に終始しますが、その重要性に鑑み、つらつらと綴ります。


【新世紀おかやま夢づくりプラン(仮称)の骨子案】

 いわば、鳴り物入りで、発表された骨子案ですが、正直な感想は、総花的で、また、その美辞麗句と従来の施策との連携がよくわからない、というものです。ただ、「心」重視という言葉には、独自性を強く感じ、評価できると思います。

 そもそも、このプランは、新世紀おかやまが目指すべき具体的な社会の姿を明らかにするとともに、今後5年間で重点的に取り組むべき政策目標と具体的施策等を、指標を用いてわかりやすく明示する中期的(平成14年度を初年度とし、平成18年度を目標年度とする5ヶ年)のアクションプランとして、策定されるそうです。

 そのうち、時代の潮流は、@心の豊かさの追求と社会参加意識の高まりA少子化の進行と人口減少社会の展望、B高齢者が活躍する長寿社会の到来、C持続可能な社会と自然へのニーズの高まり、D社会のあり方を変える技術革新の進展、Eボーダレス化、グローバル化の進展、F経済の構造改革と地域産業の新たな展開、G自己決定・自己責任による分権型社会の展開、にあるとしています。

 加えて、新世紀おかやまの発展可能性として、下記を示しています。
(1)おかやまの個性と特性
  @気候が温暖で、災害が少なく、自然環境に恵まれた晴れの国
  A福祉の伝統と社会貢献の先進性
  B教育先進県としての恵まれた教育環境
  C世界的に見ても高い医療水準
  D吉備の国の豊かな伝統文化
  E優れたものづくりと高品質の農作物
  F堅実な県民性
(2)おかやまの優位性
  @陸海空の広域高速交通網が整備された中四国の結節点
  A中四国の物流拠点と充実した産業基盤
  B西日本の情報首都として全国をリードするIT環境


 この中で、県政の基本は、@変革の時代を生きる「心」重視の県政、A主役である県民の輝きが倍増する県政、B時代を切り開く産業フロンティア県政としています。
 ちなみに、副題は、「ハートフルおかやま〜活力に満ち「心」通う郷土(ふるさと)づくり」です。

 実は、昨年の2期目当選後の12月議会で、知事は、県政の基本目標を「快適生活県おかやま」の実現とされ、県民一人ひとりが、豊かな人間性のつながりの中で、快適にいきいきと生活できる地域社会の形成を目指すとされました。

 そして、2期目の重点として、@チャレンジ県政:変革に立ち向かう勇気を持ち、明確なビジョンとこれを推進する確固たる戦略を掲げながら、県民の先頭に立ち、様々な課題に取り組むAやさしさの県政B県民本位の開かれた県政、とされました(その268、2000年12月4日参照)。
 さらに、7つの基本戦略が、掲げられました。あれはあれで良かったと思います。

 しかし、今回のアクションプランは、全く別物です。もちろん、「岡山長期ビジョン」とも、違います。なんで、1年ですっかり言葉が変わってしまうのでしょうか?穿った見方をすれば、これは企画振興部の担当が変わっただけではないのでしょうか?


 6月議会から、多くの議員が、このプランの位置づけは、いったいどこにあるんですか?と、疑問の声を上げているのは、こういうことにもよります。私達も、正直に書いて、言葉に混乱しているのです。私は、どこの部分の話をされているのか解からなくて、自分が阿呆なのかと思うことが、しばしばです。

 当然、予算が伴う話ですから、こちらは、言葉を飲み込もうとしますが、毎年、プロ野球チームの監督が替わる度、キャッチフレーズが変わって、選手が混乱するようなものです。
 会社経営に携わられる方は、どう思われますか?一つ覚えと言われようが、訓示ひとつにも、言葉の一貫性は、いると思うのですが・・・・。

 結局、最後は、それぞれの目的を持った縦割りの部局別に、予算がつくのですから、何が悲しくて、項目をああでもない、こうでもない、と入れ替えて、ややこしくさせるのか、私にはわかりません。県民ニーズに従って、縦割りを排し、大胆に部局を入れ替えるのなら、話は別ですが。


 もっとも、このことが、内容を全て否定するわけではありません。ともかく、この方向で執行されるのですから、ついていかなくては、仕方がありません。ただ、5年後を目指して、4年後から、言葉を変えた後半期プランを作るのだけは、やめて欲しいものです。


 ともかく、こういった時代の潮流、発展可能性の認識の上に、新世紀おかやまのグランドデザインとして、「ハートフルおかやま〜活力に満ち「心」通う郷土(ふるさと)づくり」があり、より具体的には、下記の社会の姿がイメージされています。
 @子どもがのびのび育ち、誰もが個性や能力を最大限に発揮できる社会
 Aたすけあいの心あふれる安心で安全な社会
 B環境に優しい生活をおくり、自然と共生できる社会
 C多彩でグローバルな経済活動が力強く展開され希望を持って働ける社会
 D生活にゆとりと楽しさ、感動があり交流が活発で、国内外から多くの人
  が集う社会

 そして、新世紀おかやまの具体的な姿を実現するための分かりやすい目標数値(生活快適指標)、これを実現するために重点的に実施する具体的な方策(夢づくりプログラム)を明らかにするのが、今回のアクションプログラムの特徴です。

 具体的には、上記の5つの社会の姿が、「快適生活シーン」として、33イメージされており、それを実現するために、56の「夢づくりプログラム」(例えば、「全県まるごとキャンパス実現プログラム」、「防災ソフトパワー結集プログラム」「出てこい!ベンチャープログラム」・・・・・)が、作られます。
 そして、それをなんだかよくわからない「快適生活指標」で測ります。

 もっと具体的に書くと、例えば、「子どもがのびのび育ち、誰もが個性や能力を最大限に発揮できる社会」が、イメージされ、「快適生活シーン」として、「パートナーシップ社会の構築」があり、「夢づくりプログラム」として、「国際貢献岡山発世界へプログラム」が作られ、「快適生活指標」として国際貢献NGOの会員数、青年海外協力隊への派遣者数が、挙げられます。ここが、数値目標なのでしょう。

 この「快適生活指標」の数が増えれば、プログラム成功、行政は頑張りました、ということなのでしょう。実は、この指標こそが、重要なのですが、この部分は、これから検討する、とのことです。
 例えば、英会話に取り組んでいる小学校の数が、多様な才能の開花促進の指標になる、というような話ですが、なにもこれは、新しいデータではありません。要するに、組み替えているだけなのです。


 ・・・・だんだん、あほらしくなってきました。失礼を二百も三百も承知で、私は、一刻も早くこういった行政の言葉遊び、数字の遊びを止めて頂きたいと思います。

 このプランが通ったら、56も、新しい言葉で、プログラムが出てくると思ったら、目眩がします。まず今までのプログラムの評価をして欲しいと思います。もう新しいのは、よう読みません。十分あるでしょう、立派なプログラムが。
 どれだけの審議会や委員会を経て、時間とお金をかけて作ってきたのか、計画を作るまでが目的なのか、ずらっと並んだ冊子を見ると、皮肉の一つも言いたくなります。

 今までにも取っていたデータが快適生活指標と名を変え、それが事業評価になるとしたら、それは、数字によるごまかしにすぎません。もういいです。


 難関の公務員試験を突破し、公職としての誇りを持ち、極めて頭脳明晰なはずの職員の皆様のエネルギーをこういった屋上屋のようなプログラム作成、数字合わせに浪費するのは、実に惜しいことです。
 それだけの時間とお金が、本当に惜しいです。

 今、県民が望んでいるのは、どれだけのコスト意識を持ち、どれだけ機動的に、行政が動くかです。中期の「夢づくり」ではなく、我々の目の前にあるのは、今日どう生き抜くか、という現実です。求めているのは、現実を冷徹に踏まえた上での明日の姿です。


 これから、ホームページなどで、広く皆様の声を募るのだと思いますが、「新世紀おかやま夢づくりプラン(仮称)」については、長期的に見て、おそらくかなりその意義が曖昧になる気がします。
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2001年10月26日(金)【暇乞い 自己啓発研修】
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 本日より、日本創造教育研究所(大阪)というところに研修(SC)で参ります。敢えて括れば、自己啓発ということになります。ご存知の方は、非常によくご存知だと思いますが、ご存知ない方は、全くご存知ないかもしれません。そういうところが、ございます。

 実は、逢沢事務所に勤務し始めた頃以来ですから、ざっと8年ぶりになります。ご存知の方には、なるほど非常に良いんじゃないか、というタイミングだと思いますが・・・。

 私は、商売はしておりませんが、敢えて個人商店とするならば、年商は、どうすっころんでも、ひとやま当てても、まず2000万円になることはない超零細企業、しかも、商品構成は、私しかないわけですから、「公器」として、商品の底上げ、付加価値をつける以外、生き残りができないのです。


 多方面に、たいへんなご迷惑をお掛け致しますが、本当に申し訳ございません。また、メールの返信がまたまた遅れますことをどうかお許し下さいませ。

 長い人生かどうかわかりませんが、ここで、「公器」としての己を見つめ直してきたいと思います。
 お金や時間に余裕があるわけでは全くありません。むしろ余裕すらないのですが、岡山県政に、必ずや還元できるように頑張って参ります。


 ここで一句。「腰痛を抱えたままの山篭もり」。
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10月27日、28日無し

2001年10月29日(月)【おかやまこども平和の声】
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 10月30日(火)、明日午後7時から、「おかやまこども平和の声」の準備会が、岡山県子ども劇場(中納言7−11−103)で開かれます。先日の山陽新聞で、かなり大きく取り上げて頂きましたが、イデオロギーや政治信条に関わりなく、今世界で起きている状況の中で、こども達のために、こども達とともに、なにができるかを考えます。

 世界中に平和の声を岡山から発信するという熱い思いです。
 私自身これより県外調査で、再び、岡山を留守に致しますが、思いのあられる方なら、どなたでも、是非ご参加下さい。


【改題のお知らせ】

 平素よりご愛顧頂いております「佐藤真治のこころ」は、本日より、「明日の岡山のために」に、発展的にタイトルを変えさせて頂きます。
 なにがあったのかというと、下記の思いがあります。

 もはや、時に、私の日々の雑感や愚痴を書くことができる状態には、政治はなく、また、私ができもしないことを他人に求めれば、それは、ただの悪口や、誹謗中傷にすぎません。
 今、私に求められているのは、「政治家」佐藤真治が、なにができるか、なにをするのか、ということです。私が、なにをするかです。


 表題の「明日の岡山のために!!」は、私の選挙カーの書いていた言葉です。「WITH!!明日の岡山のために!!」選挙ポスターは、「さぁ、21世紀の岡山をはじめよう!!」でした。
 その原点に再び立ち返ります。

 私は、選挙の際、自分のやりたいことを3つの言葉に表しました。それは、「SHOCK、SPEED、SHIFT」でした。
 SHOCKは、若さと情熱で、岡山県政に風穴を開ける、いうことでした。残念ながら、隙間風すら吹いていません。否、いつのまにやら、飲み込まれようとしている私がいます。
 SPEEDは、市民・県民の声を速やかに、議場に運びます、行政に反映させます、ということでした。そのために、私は、毎回質問を公約に掲げました。それは、実践しておりますが、必ずしも、効果が出ているとはいえません。まだまだ、機動性に欠けます。
 SHIFTは、行政の無駄を排し、民間にどんどん移していくということでした。それは、外郭団体や第三セクターの破綻という最悪の形で、結局は、さらに、悪化している状態です。守るべき民間の方が、ますます、日々刻々と劣悪な状況に晒されていきます。

 SHOCK、SPEED、SHIFT、その思いは、今でも、決して消え失せてはいません。いや、今さらに、輝く言葉だと思います。もっともっと、強力に推し進めなくてはいけない。


 そして、私が、最も願ったこと。それは、「WITH」でした。私のガンバローコールは、Vサインではなかった。「WITH」の「Wサイン」でした。「ともに」でした。何百人もの方々と叫んだ。しかし、それを最も裏切ったのは、私です。
 時には、自己犠牲の言葉に、自暴自棄に、己の弱さをごまかしていました。結局それは、自分も、人も、捨てていたのです。
 謙虚と卑屈さや、自信の無さは全く違います。


 もう一度、原点に立ち返ります。
「佐藤真治のこころ」は、終わります。今、再び、「WITH!!明日の岡山のために!!」に戻ります。
 そして、私は、「政治家」になります。いつでも、取って代わるぞ、私だったらこうする、こちらの方が遥かに良い、なぜそうしないのですか?それを堂々と主張します。そして、私が、実践します。
 もう自分から逃げません。

 私には、今、この文章を読んで下さる皆さんがいます。私は、皆さんを心から信じています。
 私が、皆さんから心から信じられる「政治家」に変わっていく姿をどうぞご期待下さい。
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10月30日無し

2001年10月31日(水)【学社融合】
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 決算特別委員会の県外調査で、金沢、富山、長野、松本、大阪と駈け抜けてきました。この時期は、岡山市議会も調査に出ており、新幹線で、幾つかの委員会とバッティングしました。

 JR金沢駅前に9月にできた石川県立音楽堂は、建設費200億円。石川の伝統芸術・工芸が随所に弾けています。2億円のパイプオルガンもさることながら、ここのホールは、オーケストラアンザンブル金沢のフランチャイズ。
 練習場一つとっても、岡山フィルハーモニーや、岡山ジュニアオーケストラが気の毒になります。
 新幹線開通が望まれる「小京都」とはいえ、年間に数億円も、一般予算から、音楽に突っ込む、かなり、おもいきったホールです。

 ちょっと対照的なのが、平成10年竣工の富山水墨美術館。富山市の都市公園の上に、約23億円で県が整備したものですが、行政が造るべきものかどうか?富山県議会でも感じたことですが、起債制限比率を岡山県と張り合うのは、やはり共通点があります。

 なお、12月議会一般質問では、文化施策、「芸術」を取り上げます。


 長野県は、120市町村に及ぶ、220kmの縦長の県で、10地区、4ブロックに分かれます。北信(長野)、東信(上田、佐久)、中信(松本、塩尻)、南信(飯田)の地域の引っ張り合いがあるわけですが、逆に、中核市が隣接する岡山県もまた特殊です。

 産業施設等も、集積しようがないということで、岡山県の方が優れた面もあり、必ずしも参考になりませんでしたが、長野県総合教育センターと生涯学習センターの隣接は、非常に興味をそそられました。

 岡山の場合は、教育センターと情報教育センターが一緒になり、吉備高原で新施設ができるわけですが、学校教育の指導・研究機関と社会教育(生涯学習)機関の相互乗り入れは、行われていません。

 もっとも、長野県のそれは、成功事例と言えないものでしたが、こういった学社融合の動きは、産官学の共同と同じように時代の趨勢であると思います。
 とりわけ、「総合的な学習の時間」は、その突破口になると思いますが、その認識からの施策の可能性の広がりは極めて大きいはずです。

 12月議会では、9月議会からまわした生涯学習、特に岡山が先駆的なITをからめた提言を行います。
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