【報告事項】  《JR伯備線へのフリーゲージトレイン導入促進》

  「JR伯備線新幹線化・フリーゲージトレイン導入促進三県議会議員協議会」総会は、国土交通省鉄道局から説明を聴取し、要望するため、東京で開催された。午前8時からの開会ということで、サンライズ瀬戸で上京し、出席させて頂いた。
 小田圭一岡山県議会副議長が会長に就任され、来賓には、マニフェストの関係で、在京しておられたということで、細田自民党幹事長。
 この問題をライフワークとされる島根の県議会議員の先生もおられ、中四国州だ、州都だと言うのなら、伯備線に新幹線を走らせるぞという岡山県側の本気度も、問われるところではある。したがって、岡山県議会からも、東京の会合でも出席させて頂くというのが、一番の誠意になる。
 1870年頃、国家予算の6分の1以上の公債を発行して、新橋・横浜間に汽車を走らせたとき、英国の指導に基づいたのが、在来線の狭軌(1067mm)の始まり。新幹線は標準軌(1435mm)で、この二つを繋ぐには、台車が、その軌道幅を変えるということではあるが、これには、たいへんな技術を要する。特に、「高速性」とカーブの多い在来線を「安定」的に走るという相矛盾した要請が、乗り換えや振り子列車以上に、時間短縮という費用対効果を生み出すかが問題である。
 ちなみに、岡山駅で、3km必要な可変のアプローチは、いわゆる操車場跡地の北の新幹線車両基地と在来線車両基地しかない。140億円あるいは220億円かかるとされているが、ミニ新幹線やスーパー特急とも異なるフリーゲージトレインが、全国で初めて伯備線で導入されるかどうか?このことに、特に強い関心があるのは、島根県と言えるかもしれないが、実際のところ、フリーゲージトレイン導入が、即、沿線市や沿線地域の活性化に結びつくかどうか・・まずは、運動段階から、地域の関与が重要になってくるだろう。
 なにより、技術開発スケジュール等も伺ったが、平成25年頃に試験運転できたとしても、問題は、そもそもJRが導入するか?地元負担は幾ばくか?ましてや、伯備線は高速道路との競合もあり、まずは、その利用促進が至上命題となっている。
 そういった意味では、技術開発の進捗具合に比して、高額の費用を投じてでも、何が何でも早期導入を求めるという、地域の高まりというのが、まだ低いように思う。


 その後、岡山県育英会理事になったこともあり、高輪の岡山県育英会東京寮へ。確かに、近所の衆議院の高輪宿舎は廃止されているが、向いの岡山県公務員宿舎と相俟ってかなり老朽化している。ただ、かかる経済状況で、各種の制約もあり、必ずしも入寮希望者が殺到しているとも言えないが、その歴史的な役割が終わったという状況にはない。財政状況が好転したとしても、たちまち、改築等が行えるとも思えないが、出来る限りの支援を惜しむべきではないと思う。

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