平成12年2月定例会 一般質問 自由民主党 佐藤真治


(佐藤)  昼下がりのひととき,トップバッターは自由民主党の佐藤真治でございます。
 まずもって,先日御逝去されました加藤武徳先生の御冥福を心よりお祈りいたします。
 それでは,早速通告に従いまして質問をさせていただきます。
 知事は,県政の基本目標を快適生活県おかやまを実現することとされ,創造と共生を基本理念とし,4つの基本戦略を掲げておられます。そのうち,県民が生きがいを持って安心して暮らすことのできる「心やすらぐおかやまの創造」について,夜警国家でもありませんが,政治の究極の目標は,市民の生命・自由・財産を守ることであり,とりわけ,安全・平和がすべての前提であると思います。しかし,さまざまなレベルで,いわゆる安全神話が崩壊しようとしている今日,もはや政治に頼らずに,市民みずからの手でみずからを,あるいは地域社会を守っていかなくてはいけない,ほかにだれも頼れないんだ,そんなムード,不信感,不安感といったものが蔓延してきたように思います。
 そんな中,平成10年4月,暖かい春の日差しに包まれた岡山さくらカーニバルの会場で,岡山ガーディアンズは誕生しました。「見て見ぬふりはしない」「自分たちの手で安心して暮らせる街づくりを」を合言葉に,地域の安全を願い,助け合いの精神で,安全パトロール等を通じて青少年の健全育成や事故防止に努めるボランティア組織を目指し,岡山ガーディアンズの存在そのものが,地域の安全に寄与する,そんな思いのもとに活動を始めて丸2年,現在どのような組織になっているのでしょうか。大変気になりまして,先日岡山市内の防犯パトロールにのこのこついてまいりました。
 結論から申し上げて,いわば防犯という目的のため,岡山県警の肝入りで動き始めたボランティア団体が,人と人の心をつなぐ,いわばまちづくりのボランティア団体に成長していました。そして,それを育てたのは,まさに岡山県警の功績であることを実感いたしました。
 パトロールに同行した私の感想をあえて一言で言えば,彼らは「すてきなおせっかい」です。全くの丸腰で,おそろいの赤い帽子に赤ジャンパー,性能の悪いトランシーバーを持ち,事務所と常時連絡,数人単位で街を夜間パトロールします。この間,実にさまざまなことが起きます。まずは,電話ボックスのピンクビラをはがします。この間,もう一人は攻撃に備えて見張りをします。しかし,ピンクビラは,1時間後にはすぐに張られており,イタチごっこの感はぬぐえません。もちろん,ライトをつけていない自転車や2人乗りには注意。赤信号での横断はもちろん注意。注意された人の,何でこの人らに言われにゃならんのんで,あんたら何でえという不思議な顔も印象的ですが,そんなことに我らがガーディアンズは一々構っていません。公園のトイレでは,かばんの遺留品発見。公園でたむろして喫煙している高校生に注意。1人でダンスの練習をしている女の子にも声をかけます。彼らのすごいところは,決してしからない,上から物を言わないところです。まず,「こんばんは」から始まります。実に不思議なことに,顔黒(ガングロ)茶髮と会話が成り立ちます。そして,意外にも若者は,一応素直に悪さはやめるのです。要するに,若者は,町に人との触れ合いを求めに来ているのがわかります。たとえ,それが注意であれ,赤の他人にしかられようとも,関心を持たれたりかかわりを持つことが嫌いなのではない,むしろそれを望んでいます。厚底ブーツの夜遊びも,街角の路上ミュージシャンも,心はだれかを呼んでいるのだと思うと,かわいらしくすら思えます。ガーディアンズの「すてきなおせっかい」はまだまだ続きます。点字ブロックの上の自転車の整理,ベンチの前のごみ拾い,客引きをしているお兄さんにあいさつ,パトロールが終わると反省会は欠かしません。そこに,上下関係はなく,皆が,ポンドとかビーンとかそれぞれにお気に入りのコードネームで呼び合い,年齢や職業や性別を超えた和気あいあいとした雰囲気です。ガーディアンズを見ていると,心がこもったおせっかいこそがボランティアの本質であると言いたい気がします。
 加えて,特筆すべきは,岡山県警の方が,本当に岡山ガーディアンズが自立できるまで,地域の安全への情熱と誇りを持ってしっかりと陰で支えておられることです。その真摯な姿にも感動いたしました。市民としっかりと手を取り合いながら,地域の安全確保に全力を尽くす岡山県警の心意気といったものを見た気がいたします。防犯と一言で言いますが,大きな街には大きな孤独というように,もしも地域社会で「あっしにはかかわりのねえことでござんす」と,ニヒルに木枯らし紋次郎を気取るのではなく,岡山ガーディアンズのように「すてきなおせっかい」をお互いにやき合えば,あるいは心を紡ぐ作業をしていけば,犯罪など起こりようもないと思えます。岡山県人が最も苦手とするのが他人とのかかわり合い,あるいはいわゆるおせっかいであると思いますが,実は,それこそが地域づくり,まちづくりのエネルギーであると思います。考えてみると,私も単におせっかいをやきたいばかりに議員にさせていただいたようなものなので,岡山ガーディアンズに関係した,おせっかいな質問をさせていただきます。
 まず,知事に,岡山ガーディアンズについては深い理解をされていると聞いておりますが,この4月に3周年を迎えるに当たり,どのような感想をお持ちでしょうか,伺います。
 次に,防犯に関しては,地域に少年警察協助員,教育委員会主導の補導協議会,PTA補導部,また防犯協議会あるいは「ぐるっとほんまちみまわり隊」などがございますが,岡山ガーディアンズを含めてこういった諸団体は,現在どのように連携して活動し,情報交換等が行われているのでしょうか。
 また,昨年開設された少年サポートセンターは,被害者救済や継続補導に重点を置き少年を非行から守る活動を行っていると聞いておりますが,ガーディアンズとの連携はどうなっているのでしょうか。
 また,現在約30名の岡山ガーディアンズですが,例えば,常時2チーム,また毎日あるいは昼夜問わずに活動するためには,組織の拡大が必要であると思います。そのために,十分な告知が必要であると思いますが,現在,コミュニティーFM局が定期的に取り上げているだけのようです。さらに,多角的に広報し,メンバー募集活動を行う必要があると思いますがいかがでしょうか。
 以上,警察本部長の御所見を伺います。
 また,これに関連して,特殊な社会活動参加とでも言うべきか,平成10年10月1日から施行になった道路交通法の一部改正によって,軽微な違反を繰り返し,累積点数が6点に達すると社会活動参加か実車講習かを選択して講習等が実施されていると聞いております。現在までの運用状況と効果について,警察本部長にあわせてお尋ねいたします。
 また,岡山県内の5大学で,来年度から単位互換制度を取り入れるなど,在学している大学以外の場での学修を単位として認定する動きが広がっています。このような中で,ボランティア活動を積極的に単位認定する大学がふえれば,例えば,岡山ガーディアンズの活動に参加する大学生が飛躍的に増加することが見込まれると考えます。県立大学においても,こうしたボランティア活動を積極的に単位認定することが望ましいと考えますが,いかがでしょうか。総務部長にお伺いいたします。
 最後に,岡山ガーディアンズが将来的には県内各地に支部もつくられ,市民や企業にしっかりと支えられた自立したNPOとしてほかの諸団体と連携しながら,すばらしいまちづくりの組織に発展していくことを心から願います。
 次に,既に時効だと思いますが,私は,小学校2年のとき,誤って喫煙して以来喫煙の習慣はありません。しかしながら,最近では,全国3,300万人といわれる愛煙家の皆様に,心から感謝するようになりました。と申しますのも,1箱250円銘柄のたばこのうち,何と153円34銭すなわち定価の61.3%が税金だからです。昨年5月1日より税率が変わり,国に54円32銭,都道府県に17円36銭,市町村に53円36銭入り,岡山県では,40億円以上の財源になります。しかも,地方税は,最終卸売販売業者などが翌月末日までに申告納付することになっている簡素な納税システムで,まさに超安定財源と言えます。財政難に苦しむ岡山県民としては,地域社会に貢献する愛煙家の方に感謝し,喫煙を奨励しこそすれ,どこもかしこも禁煙にしたり,愛煙家の皆様を排斥すべきではないと思います。もっとも,肺がんや生活習慣病の増加などによる医療費の負担増,あるいは隣で吸われるもんの身にもなってみいと,手放しで感謝してよいかは疑問でありますが,ともあれ,愛煙家の皆様に,他人に迷惑をかけず,病気になる一歩手前まで思う存分たばこを吸っていただきたい。そんな社会こそが,真の快適生活県であると思います。豊かな岡山県財政のためにも,余り禁煙を推奨すべきではない,岡山県財政をしっかりと支えていただいているたばこ販売業者の方に,心から感謝をすべきであると思います。とはいうものの,このたばこ税の何割かは,あるいは中高生を含む未成年者が,ありがたくも彼らのお小遣いから納税してくれている現実があるように思います。電車内,コンビニの前,路上と,彼らの喫煙は目に余ります。私の友人に,トイレでのたばこが一番うまいと言う者がおりますが,一応昔は,不良ですらトイレに隠れてたばこを吸うつつましさはあったように思います。岡山ガーディアンズのように,一人一人が声かけして未成年者の喫煙をやめさせるのが一番だとは思いますが,その販売方法を含めて対策はないでしょうか,生活環境部長にお伺いいたします。
 引き続き,岡山情報ハイウェイにも絡んで,それを発展的に使いこなしていく人づくりのための教育の側面から質問させていただきます。
 まず,教育長にお伺いいたします。平成10年12月に告示された小中学校の新学習指導要領並びに平成11年3月に告示された高等学校と盲学校,聾学校及び養護学校の新学習指導要領は,平成14年度から実施される完全学校週5日制を念頭に置き,ゆとりの中で生きる力をはぐくむことを基本としていますが,授業時間の縮減,教育内容の厳選が図られている中,情報教育については例外的にその充実が図られています。この中で,情報教育及び情報化の推進は,21世紀に向けて生きる力を育成する重要な柱となっています。そこで,順次お尋ねします。
 まず県立学校では,平成10年度岡山情報ハイウェイに接続され,既に授業や特別活動等での活用が始まっているようですが,特に,小学校につきましては,コンピューターの設置,またインターネットへの接続がややおくれているように伺っています。昨年,文部省は,郵政省や通産省などと連携して,情報化による教育立国を目指し,公立の小中高校に校内情報通信網(LAN)の整備をするとともに,公立学校教員90万人全員がコンピューターを操作できるようにする計画をまとめましたが,県内の小中高校でのコンピューターの設置状況,インターネットへの接続状況,また,コンピューターを操作指導できる教員の割合の現状と対策についてお知らせください。
 また,小中学校では,各教科や総合的な学習の時間などの中で,コンピューター等の活用を図ることなど情報教育を推進していくとのことでありますが,いわゆる教科書のない総合的な学習の時間の中で,どのように児童生徒に情報教育を進めていくのでしょうか。加えて,総合的な学習の時間について,各学校の裁量にゆだねられたり,地域社会との交流が進んだりと,学校のあり方が変わってくると思われますが,今後の取り組みについてお伺いいたします。
 また特に高校においては,平成15年度から実施される高校の新学習指導要領で,新たにコンピューターなどを学ぶ教科「情報」が必修となり,さらに専門教科「福祉」が新設されます。文部省の計画は,向こう3年間で全国に情報の先生を9,000人,福祉の先生を1,200人を養成するという大計画であり,高校にほぼ2人の割合で,コンピューターを専門で教える情報の先生が必要になりますが,本県ではどのように養成していくのでしょうか,お教えください。
 加えて,文部省の方針は,電子メールによるカウンセリングなど,コンピューターを生徒指導に活用する考えのようですが,これが,不登校や校内暴力,いじめ,学級崩壊の解決策足り得るのか,また,学校における情報化の推進は,家庭,地域との連携や学校運営のあり方に変化をもたらすものなのか,教育長の見解をお教えください。
 次に,職業教育としての情報教育について,いわゆる専修学校,各種学校についてお伺いいたします。
 専修学校,各種学校は,職業や実際生活に必要な能力の育成,教養の向上を図るための教育機関として,工業,医療看護,衛生,商業実務,家政芸術,文化教養,教育,社会福祉等,多様な分野にわたる組織的な教育が行われており,教育内容が多様かつ実際的であり,また,実践的な専門技術,技能の習得を重視した指導方法がとられており,社会・経済情勢の急激な変化に伴い多様化複雑化する教育上の要請に即応できる教育を行っています。昨春からは,大学への編入学が認められる等,社会的な評価が高まってきており,生涯学習の推進の担い手にもなっています。就職難,戦後最悪の失業率の中で,まさに社会人としての即戦力を養成する教育機関であると思います。伝統的な雇用形態,終身雇用制度が崩れつつある中,新卒者を企業が何年もかけて育成する余裕もなく,スペシャリストを即採用したい,そういうニーズに最もこたえているのが専修学校,各種学校と言えると思います。在校生の中には,大学を卒業後,また,一度社会人を経験して技能・資格習得のため入学されている方も非常に多く,企業が社員教育の一環として提携しているようなケースもあるようです。また,特筆すべきは,県下79校の専修学校,各種学校の学生約1万人の多くが県内在住者で,岡山県内に就職する人が多いということであり,こういった専修学校,各種学校の力が岡山県の底力にもなるということです。特に岡山情報ハイウェイを有効に利用するような情報教育は,一歩も二歩も先に進んでいます。そこでまず,知事に,こういった専修学校,各種学校への認識,評価をお伺いいたします。
 次に,情報産業の市場は,慢性的に人手不足であり,その要請にこたえるべく,商業実務関係の専修学校が頑張っても,日進月歩でコンピューターは進歩しており,パソコンは設備投資というよりも消耗品という様相を呈している中,情報の最先端を行こうとすればするほどみずからの首を絞めてしまうという状況があります。また,介護保険の導入とも相まって,ますます多くの学生が医療看護関係の専修学校に進んでいきますが,こういった学校のパソコンを含めた設備投資もしかり,また,今は理美容もCGを使う時代です。その社会的な要請に比べて,中国5県の中でもまだまだ岡山県の専修学校,各種学校への助成は少なく,パソコンに関してはもちろん,一般的にもさらなる支援が必要だと考えます。特に,一般運営費については,国からの直接の助成制度がないため,県の支援が殊さら重要であると考えますがいかがでしょうか,総務部長にお尋ねいたします。
 さらに,平成10年から,雇用保険の教育訓練給付制度がスタートしています。働く人の主体的な取り組みを支援し,雇用の安定と再就職の促進を図るというこの制度は,条件を満たせば労働大臣指定の教育訓練に対して上限20万円,受講料の80%が給付されるわけですが,まだ県民の皆さんに十分に認識されていないように思います。特に,情報技術革命による起業に際して,技術者や専門家を中途採用するケースもふえており,情報教育としても極めて有用な制度であると考えます。そこで,岡山県下の実績,今後の取り組みについて,商工労働部長にお尋ねいたします。
 加えて,いわゆる人材派遣を含めて,特に女性の就職,再就職のためには,最低限パソコンの操作はできるというのが常識になりつつあります。特に,女性に対して,情報教育を初めどのような教育支援がなされているのでしょうか,生活環境部長にお伺いいたします。
 次に,知事は,本年4月から施行の福祉のまちづくり条例に絡んで,「心」「物」に加えて「情報」のバリアフリーを言われておりますが,岡山情報ハイウェイとどう連関していくのでしょうか。就労という意味でも,障害を持たれている方が情報教育を受けられることは極めて重要だと考えますが,障害をお持ちの方に,どういった形でパソコンを普及し,またどんな情報を供給できるのでしょうか。具体的に保健福祉部長にお伺いいたします。
 最後に,だれでも自由にネットに参加できる岡山情報ハイウェイはすばらしいと思いますが,むしろそのメリットが最大限に生かせるのは,都市部というよりもいわゆる過疎地域であると思います。また,在宅という面では,高齢者の方にも有用です。ところで,幾らパソコンが各戸に普及しつつあるといっても,あんなものはきょうあしたに使えるようになるものではありません。だからこそ教育が必要なわけですが,過疎地の方,高齢者の方に,一体どうやって利用していただくのでしょうか。つないだのはよいけれど,しょっちゅうフリーズして,そうでなくてもわけのわからない代物に慌ててしまう事態が容易に想像できますが,情報ハイウェイのネットを広げれば広げるだけ,地域のコンピューターのトラブルのお助け人が必要であると思います。少なくとも,各市町村あるいは各地方振興局ごとに対応が必要であると考えますが,そういった対策は今後講じられていくのでしょうか,知事にお伺いいたします。
 最後に,岡山市中心市街地活性化について幾つか質問させていただきます。
 6月議会で質問させていただきました,中心市街地活性化の一環としての岡山市内の路面電車の延伸化環状化について,去る2月28日岡山市の街づくり交通計画調査検討委員会は,JR岡山駅前から岡山大学病院前までの1.6キロについて,路面電車を延伸する第1期整備路線案をまとめました。渋滞対策,採算面に課題が残り,かぎは市民の合意であると言われています。県としては,どのように対応されていくお考えでしょうか,知事にお尋ねいたします。
 また同様に,中心市街地の活性化の一方策として,6月議会で質問させていただきました歩行者専用のショッピングモールを公共交通機関が走るというトランジットモールの実験が,昨秋県庁通りで行われました。地域住民の評価は分かれたようですが,今後,トランジットモールについて,県としてはどう取り組んでいくのでしょうか,土木部長にお伺いいたします。
 終わりに,先日,岡山市が発表したいわゆる操車場跡地の利用案について,県としてはどのように評価しているのでしょうか。周辺の道路整備,施設整備等も含めて積極的にかかわっていかれるのでしょうか,知事にお伺いいたします。
 私からの質問は以上でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。まことにありがとうございました。


(知事)  自由民主党の佐藤議員の質問にお答え申し上げます。
 まず,岡山ガーディアンズに対します感想についてのお尋ねがあったわけでございますが,平成10年4月にこれが結成されて以来,地域の安全パトロールの実施などを通じまして,青少年の健全育成とかあるいは地域の安全活動,こういったものに大変大きな成果を上げておられるわけでございます。私も,実は年末の歳末防犯活動査察,本部長と同行いたしまして,その査察の際に,この本部事務所を訪問いたしましてメンバーの方々と意見交換をし,そして活動報告を受けまして,私自身も一人一人全員と握手をしまして激励をしてきたところでございます。その活動内容には,私も大変深い感銘を受け,感動を受けたところでございまして,心強く感じているわけでございます。これからの活動に,大いにそういう面で期待をしているわけでございまして,本当に,佐藤議員には,私自身もそういう思いがあったものですから,この際まことに時宜を得た御質問をちょうだいしたということで,彼らにとっても大きな励みになるものと私は期待をしているわけでございます。
 この彼らの行動力あふれる活動と社会への貢献,こういったことは,多くの若者たちの模範となっていると私は考えておりまして,犯罪のない明るい社会の実現を目指して,これからのさらなる活躍を大いに期待をいたしたいと,このように考えているところでございます。議員におかれましても,引き続き彼らの活動に対しまして御支援をいただければとお願いを申し上げる次第でございます。
 続きまして,情報教育についての種々のお尋ねがございましたが,まず私に対しましては,専修学校,各種学校についてのお尋ねをいただいたわけでございます。本県におきましても,職業教育とかあるいは専門技術教育,こういった分野におきまして大変重要な役割を果たしていただいているわけでございまして,商工業とか,医療とか,あるいは衛生など,幅広い分野において卒業生を送り出して,本県の経済あるいは社会の発展に大きく貢献をしてきていただいたと認識をいたしております。特に,今日では,社会あるいは経済の急激な変化というものがございまして,これに機敏にかつ弾力的に対応する,そういう教育が必要であります。いわゆる実際的な教育というものが必要でございまして,こういった点から考えますと,今後さらにその重要性というものが高まっていくのではないかと,このように期待をしているところでございます。
 次に,高齢者等への情報教育についてのお尋ねでございましたが,パソコンについて,最近における動きを見ておりますと,メーカーとかあるいは販売店が,接続サービスとかパソコンの教室などを行うようになってきていると,このように承知をいたしております。また,各地におきましても,生涯教育の施設であるとかあるいは高等学校の開放講座で実施しておりますけれども,こういった分野に多くの高齢者の方々が参加をされているわけでございまして,NPOとまではいかないですけれども,町内会活動の中にありまして,パソコン教室あるいはインターネット塾などを開催している地域も見受けられるようになってきております。地域コミュニティーの中にありまして,そういった高齢者の情報教育に対しますその支援の輪というものが徐々に広がってきているものと思っております。御提案の趣旨も踏まえまして,地域においてこれからどのような対応が可能なのか,御存じのとおり振興局単位に地域情報化推進委員会というものを設けておりますので,その中にありまして検討をしてまいりたいと存じます。
 最後に,岡山市中心市街地活性化対策でございます。路面電車の延伸化等についてでございますけれども,岡山市におかれましては,まちづくり交通計画調査検討委員会の提言を受けられまして,今後,市民合意などこういった諸課題に取り組んでいかれるものとお聞きをしております。県といたしましては,その状況を見守りながら,引き続きできる限りの協力をしてまいりたいと存じます。
 操車場跡地の利用案についてでございますが,先般,岡山市において,新たな操車場跡地整備構想というものを発表され,引き続きこの構想に基づいて来年度で整備基本計画の策定に取り組まれる予定であると,このようにお聞きをしております。県といたしましても,この構想が岡山市の発展に寄与する計画となりますように期待をしているところでございます。この構想が進んでいく中にありまして,周辺の道路整備等について必要がございました場合は,県のかかわり方について岡山市の方ともこれから十分協議をしてまいりたいと考えているところでございます。
 私からは以上でございます。


(総務部長)  お答えいたします。
 岡山ガーディアンズに関連いたしまして,ボランティア活動の県立大学における単位認定についての御質問でございますが,大学が,ボランティア活動など学外の体験を取り入れた授業科目を開設することは,社会の実践的な教育力を大学教育に活用するという視点から,有意義なことと考えております。しかしながら,ボランティア活動の内容は多種多様でございまして,極めて広範囲にわたっているところから,県立大学におきましては,各学科が目指す教育目標との関連性を勘案しながら,ボランティア活動を導入することが可能かどうかにつきまして学内で研究していくことにしているところでございます。
 次に,専修学校,各種学校に対する県の支援についてでございますが,設備整備等に対する助成を実施しているところでございまして,平成12年度予算におきましては,情報教育などを一層推進するため,前年度に比べて増額することとしているところでございます。
 専修学校,各種学校の運営費に対する助成でございますけれども,その規模や教育内容が多様でございまして,一律の助成になじみにくい事情があることでございますとか,現下の大変厳しい財政状況から行っていないところでございまして,今後の研究課題とさせていただきたいと存じます。
 以上でございます。


(生活環境部長)  お答えいたします。
 未成年者の喫煙対策についてでございますが,県では,各地域の補導センターを初め,学校,警察などの関係機関やPTAなどとも連携を図りまして,喫煙などの非行防止のための地域巡回指導や補導活動を実施しているところでございます。今後,これらの活動をさらに推進いたしますとともに,青少年の自覚を促す啓発事業や,今年度からスタートいたしました非行防止宣言店の拡大を通じまして,販売店側の意識を高めるなど,未成年者の喫煙防止対策に努めてまいりたいと思います。
 次に,情報教育についてのお尋ねの中の,女性に対する教育支援についてでありますが,県では,主に再就職を希望する女性を対象に,技術講習会や女性就職準備講座などを開催いたしておりまして,特に,お尋ねの情報教育につきましては,ウィズセンターを中心に,パソコン,ワープロの技術講習を,平成11年度においては14講座開催いたしまして,358人の参加を得たところでございます。
 以上でございます。


(保健福祉部長)  お答えいたします。
 情報のバリアフリーについてでございますが,県内どこからでも,低料金でインターネットの利用ができます岡山情報ハイウェイは,情報のバリアフリーを推進する上での一つの重要な基盤になるものと考えてございます。
 次に,障害者のパソコン利用についてでございますが,岡山障害者職業センターでのOA講習あるいは市町村障害者社会参加促進事業などでのパソコン訓練が実施されているところでございまして,こうした活動が各種の機関であるとかあるいは市町村におきまして積極的に取り組まれるよう努めてまいりたいと存じます。
 また,供給する情報についてでございますが,県におきましては,ホームページでの福祉サービスに関する情報提供に加えまして,今後,バリアフリーガイドの掲載を行うなど,障害者の方に向けての情報の充実に努めてまいりたいと存じます。
 以上でございます。


(商工労働部長)  情報教育についての中の教育訓練制度についてでございますけれども,平成10年12月制度創設以来の本県におきます受講修了者は,1月末現在で,男性941人,女性615人の1,556人でありまして,男性では技術系,女性では事務処理系が多くなっております。この制度は,働く人が自主的に多様な能力開発に取り組むことに対しまして支援しようとする雇用保険の給付制度でございまして,これまで,国が作成をいたしました広報資料に加えまして県独自のパンフレットを作成いたしまして,雇用保険の適用事業所とか離職者に配布するほか,関係団体の機関誌への掲載など,きめ細やかな制度の周知に努めてきたところでございます。
 本制度は,新年度からは国の直接事務として新たに設置されます労働局で取り扱うことになりますが,県といたしましても,労働局との緊密な連携のもと,今後とも,制度の積極的な周知に努めてまいりたく存じます。
 以上でございます。


(土木部長)  お答え申し上げます。
 トランジットモールについてでございますが,この手法は,欧米において都心部の活性化の方策として成功事例が多いと聞いております。昨年秋の県庁通りでの実験においては,トランジットモールとは何かを市民の方々にPRするとともに,導入の可能性を探るなどの試みがなされたものと理解しております。県としましても,このような実験を通して,まちづくりへの効果や市民の方々の理解を得られるよう引き続き協力してまいりたいと考えております。
 以上でございます。


(教育長)  お答えいたします。
 まず,コンピューターの設置状況等についてでございますが,平成11年3月末現在,小中高等学校1校当たりのコンピューターの平均設置台数は,それぞれ,約12台,31台,79台でございます。インターネットへの接続状況は,それぞれ,約19%,52%,95%でございます。また,小中高等学校で,コンピューターを操作できる教員は,それぞれ,約57%,61%,76%でありました。指導できる教員は,それぞれ,約30%,23%,30%でございます。今後,来年度改編いたします県の情報教育センターや,市町村教育委員会が実施いたします研修におきまして,平成13年度末までにすべての教員が操作できて,半数の教員が指導できるようになるよう,計画的に教員研修を行うことにしております。
 次に,総合的な学習の時間における情報教育についてでございますが,今後ますます高度情報通信社会が進展していく中で,児童生徒がコンピューターを活用して,必要な情報を主体的に収集,選択,活用する能力を育成することが重要になってきております。来年度から実施することができる総合的な学習の時間では,例えば,環境をテーマとした学習の中で,インターネットを活用して各地の川や湖の汚れなどを調べてホームページで発表したり,国際理解をテーマとして外国の学校と電子メールの交換をするなど,コンピューターを活用したさまざまな取り組みが推進できると考えております。総合的な学習の時間の取り組みを通して,児童生徒の主体的体験的な学習活動や,地域の人材や施設を活用した特色ある学校づくりなどを一層促進することが大切でありまして,今後とも,総合的な学習の時間の趣旨の徹底に努めますとともに,積極的に取り組むよう指導してまいりたいと存じます。
 次に,先生の養成についてでございますが,本県では,平成15年度から高等学校において教科「情報」の免許状を所有する教員が約190名必要であると見込んでおります。このため,県教育委員会では,平成12年度から3年間で,情報教育センターにおいて,現職教員を対象に講習会を実施いたしまして,「情報」の免許を計画的に取得させることにしております。
 最後に,学校における情報化の推進についてでございますが,いじめや不登校等の問題に関しましては,これまでスクールカウンセラーの配置など教育相談体制の充実に取り組んできているところでございますが,こうした取り組みに加えまして,電子メールを活用した相談は時間や場所の制約を受けずに気軽に相談できるなど有効な方法の一つであると考えております。また,学校におけるホームページや電子メールの活用などの情報化の推進は,学校の情報を積極的に家庭や地域に発信いたしますとともに,いつでも地域の方々から意見がいただけるなど,家庭,地域社会との連携やこれからの学校運営に有効な手段であると考えております。
 以上でございます。


(警察本部長)  佐藤議員の御質問にお答えをいたします。
 まず,ガーディアンズと各種団体や少年サポートセンターとの連携及び情報交換等の実施状況についてでございます。
 ガーディアンズは,県から委託事業費の交付を受けまして,県防犯協会の実動部隊として活動しておりますボランティア組織でありますが,他のボランティアの皆さん,例えばぐるっとほんまちみまわり隊などとは,防犯協会を通じまして情報交換を実施いたしたり,共同で安全パトロールも実施すると,こういった形で連携を図っているところでございます。
 また少年サポートセンター等との連携につきましては,ガーディアンズが同センターの会議等に出席をいたしまして連絡調整を図りますとともに,合同での補導等も実施をいたしております。
 次に,メンバーの募集につきましては,メンバーの多くが大学生でありますので,毎年10名程度が交代いたしておりまして,メンバーの勧誘には苦労しているようでありますが,現在,街頭活動や大学への訪問活動,それからホームページ等を通じて募集活動を積極的に行っていると聞いております。
 県警察といたしましては,引き続き,関係機関はもとより地域の皆様方の御理解御支援をいただきながら,岡山ガーディアンズが安全で安心なまちづくりに貢献できますよう,積極的に支援してまいる所存でございますのでよろしくお願いを申し上げます。
 次に,違反者講習の運用状況とその効果についてでございますが,昨年1年間の違反者講習対象者数は4,272人でございまして,このうちの95.2%に当たります4,069人がこの講習を受けておられます。このうち,18.4%の748人の方が社会参加活動を体験する講習を選択されております。社会参加活動の具体的内容でございますけれども,免許センター付近の幹線道路におきまして,シートベルトの着装とスピード注意のこの2種類のプラカードを使用した広報活動を実施していただいているところでございます。実車コースを選択された方につきましては,免許センター内の講習コースにおきまして,3人1組となって順次自動車を運転し,講習指導員の指導を受けていただいているところでございます。これらの講習の効果についてでございますが,「大変参考になった」という回答と「どちらかといえば参考になった」という回答を合わせたものが,社会参加活動につきましては94.6%,それから実車講習を受講された方につきましては98.7%を占めておりまして,十分その効果が上がっているというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。

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