2002年7月14日(日) 【平和祈念フォーラム】

 備前からとってかえして、ママカリフォーラムの「平和祈念フォーラム」へ。

 援護の絡みもあり、生活環境保健福祉委員にも、案内が来たわけですが、主催は、「平和祈念事業特別基金(所管省庁:総務省)」という法人です。
 ttp://www.heiwa.or.jp/

 この法人は、「今次の大戦における尊い戦争犠牲を銘記し、かつ、永遠の平和を祈念するため、 いわゆる恩給欠格者、戦後強制抑留者、引揚者等の関係者の労苦について国民の理解を深めること等により関係者に対し慰藉の念を示す事業を行うこと」を目的として、「平和祈念事業特別基金に関する法律」に基づき内閣総理大臣の認可を受けて昭和63年7月1日に設立された、全額政府出資によるものです。

 ちなみに、平成13年8月10日の第二回特殊法人等改革推進本部において報告・公表された「特殊法人等の個別事業見直しの考え方」の中では、「事業量の減少に応じ、順次、業務実施体制を縮小していく・・・一般慰藉事業については戦争体験の風化防止等の観点からもより一層積極的に取り組むことが肝要となる。今後とも、個別・一般両慰藉事業の業務量を勘案しつつ、基金事業の効率的・効果的な推進に一層努めてまいりたい。 」とされています。


 本日のフォーラムの中で、岡山大学生が、岡山大空襲とシベリア抑留について、レポートしたのですが、実は、私自身、シベリア抑留についての認識が非常に不十分なことを恥じ入りました。

 大戦後の東西冷戦の状況の中で、スターリン政権下、共産主義の普及のために抑留された方々を云々という見方については、首肯できぬまでも、なるほどなぁ、と、思いました。

 ちなみに、この法人が、特に、保護する「戦後強制抑留者」とは、「昭和20年8月9日以来の戦争の結果、同年9月2日以後旧ソヴィエト社会主義共和国連邦又はモンゴル人民共和国の地域において強制抑留された者で本邦に帰還した方」を、「引揚者」とは、「今次の大戦の終戦に伴い本邦以外の地域から引揚げた方」を指します。


 そもそも、例えば、我々は、鈴木議員の問題の根幹にあるロシアと日本の関係について、明確に論じることが出来るでしょうか、例えば、日系アメリカ人収容所も含めて、日本の民間人の「被害」の部分について、どれだけの知識があるでしょうか。

 すぐに、右翼だ左翼だとレッテルが張られる中で、事実が隠されること、要するに、自国の客観的な事実を知らないこと、それが、情けないというより、恐いです。

 なぜ、私は、こんなにも知らないのでしょう?良いことも、悪いことも、したことも、されたことも、僅か70年前から起きたことについてすら、どうしてこんなに語られないのでしょうか。
 急がないと、声が、歴史の中で、掻き消されてしまいます。


 「戦争を知らない世代」と言いますが、それは違うと思います。間接的に参戦していても、誰かを傷つけていても、気がつかないで平気なだけです。

 我々は、「戦争に気付かない世代」、そして、このままでは、知らぬままに、「戦争を引き起こす世代」になってしまいます。

 昨日を忘れて、どうして、明日が語られように・・・。全部繋がっているのだから、突然今日があるわけではないのに。

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