2002年6月15日(土) 【祭りのあとを思ふ】

 ワールドカップサッカー日本決勝トーナメント進出おめでとうございます。

 昨日、ワールドカップサッカーの韓国対ポルトガル戦のTV中継を祈るような気持ちで見ておりました。後半から、今回初めてTVでじっくり観ましたが、幸い、韓国も決勝トーナメント進出、ほっとしました。

 今後の日・韓の成績がどうであれ、共同開催国両国が決勝進出したことで、このワールドカップは、半ば成功した、と言えるのではないでしょうか。
 日・韓どちらが欠けても、絶対に、いけませんでした。

 米国が、ワールドカップサッカーの勝敗に、どれほどの関心があるかは疑問ですが、韓国にとっても、しこりの残らない安心できる形になりました。本当に良かったです。素直に喜びたいと思います。


 さて、私の知る限り、岡山県庁本庁職員は、昨日、TVで、ワールドカップサッカー観戦はされていないはずですが、石原都知事が、都職員に、「くだらない書類を読むよりは、国家の威信をかけた戦いを見る方が良い」と、職員に、TV観戦を推奨したようです。
 なるほど、ある意味長けた為政者の発想だなぁ、と思います。

 個人的には、日本人の大衆行動として、今回のワールドカップサッカーの盛り上がりは、非常に良い社会学の研究材料になると思いますし、プロパガンダ作戦のあり方、大衆の動かし方を「政治家」は、冷徹に観ていると思います。ビジネス的にも、ヒントの宝庫の気もします。

 もちろん、NHKを含めたマスコミ報道のあり方も、いわば、情報操作、有事を想定して、冷ややかに観ている者もいると思います。
 そして、外国も、御し易しと、日本を観ているかもしれません。


 ところで、私は、一世代、二世代違う俄かサポーターの狂乱ぶりにどうしても、共感できないものを感じてしまいます。多分、要するには、年なのでしょう。

 ただ、なにか韓国のサポーターと違う感じがするのです。むしろ、大人しいフーリガン?どこか、健全でない感じがします。少なくとも、発散には見えても、良くも悪くも、愛国心の発露にも見えません。なんなのでしょうか?
 とにかく楽しい!!そういうことなのでしょうか。

 自民党の中には、なんであれ、若い世代が、日の丸に馴染むのは良いことだ、という意見もありますが、ただのマークかも?
 「難しく考えずに、楽しんだら?おっさん!」と言われそう・・・。

 1ヶ月も立てば、日本人は、忘れてしまうから、若い衆は、ニッポンとは言わなくなるし、日の丸には、目もくれなくなるから・・・。
 本当にサッカーが好き?ニッポンが好き?
 ま、楽しめたから、良いか・・・、かな?

 祭りのあと・・。日本は、それが、きっと寂しいです。

 願わくば、これだけ叫んでいる、その「ニッポン」ってなんなのか、と考える契機になることを切に祈ります。

 うーん、単純に楽しめない、一緒に熱くはなれない、これはきっと寂しい職業病かも。



 ワールドカップサッカーの熱戦を横目に、健康保険法案が衆議院厚生労働委員会で採決・可決し、会期末を控え、国会は、膠着状態。有事法制と個人情報保護法案の今国会での成立は流れました。

 さらに、鈴木議員の逮捕許諾請求が国会で認められるか、普通なら、大騒ぎです。田中議員もわけがわかりません。

 こっちの方も、頑張らんかい、ニッポン!

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