2001年10月10日(水)【デジタルミュージアム】

 本日は、岡山県立岡山工業高校の創立百周年記念式典に出席させて頂きました。工(たくみ)、「ものづくりは人作り」というような、明確な理念で、己を磨こうと普通科に通っていたかを思うと、私自身かなり、恥ずかしいような気分になりました。

 特に、生徒会長が女子生徒ということで、OBの皆さんが、感慨深げでした。
ttp://www.okako.com/
 市長が言われたように、自分の学校の歴史を知ろうとする現役生徒の姿勢は、素晴らしいと思います。


 さて、本日は、市職労主催の「岡山市政フォーラム・デジタルミュージアムを考える」にお邪魔しました。いつものことですが、市職労のこういったタイムリーな動きには頭が下がります。
 個人的には、その真摯さ、企画力、機動性は、岡山市内のあらゆる団体の中でも、図抜けていると思います。

 絶対に、市職労は、自民党の応援は、されないでしょうが、それは、市民にとって、全く大きな問題ではありません。良い動きは、良い動きです。


 さて、岡山駅西の駅元町の再開発の第一期工事が、お馴染みママカリフォーラムのあるフォーラムシティービルですが、岡山国体の平成17年に第2期工事として「リットビル」の建設が、予定されています。

 現在の第一インまでのかなり広い面積で、高さ80m、18階建ての高層ビルで、飲食店を中心にした商業施設、マルチメディア対応のオフィス、さらには、客室数207室のホテルが入居する複合ビルが、オープンブリッジで、JR岡山駅西口と結ばれます。


 そして、このリットシティビルの目玉が、NHK岡山放送局の移転入居と、1月市議会で、市長がぶち上げた「デジタルミュージアム(電子的な博物館・美術館)」の開設です。
 博物館法に規定する博物館ではないが、国宝や重文も展示できる施設を目指すとのことです。


 とりわけ、「デジタルミュージアム構想」は、「リットシティ」を標榜する岡山市のランドマークとなる施設であり、総務省の提唱するデジタルアーカイブ構想(貴重な文化財を電子化し保存)を実現するため、箱モノを造るという、前例のない事業になります。

 今年度中に整備計画を策定、この11月末にも中間のまとめが、示されるということですが、なにしろ、デジタルアーカイブ自体が、研究途上にある状況で、岡山市としては、「打って出る」、勇気ある事業として、全国から早くも注目を集めているようです。


 具体的なイメージとしては、まず、岡山市立オリエント美術館の「ネット内企画展示」(ttp://www.city.okayama.okayama.jp/orientmuseum/)のような形から、さらに、ルーブル美術館(ttp://www.louvre.or.jp/)、さらに、本阿弥光悦マルチメディア展示プロジェクト(ttp://www.iamas.ac.jp/koetsu/)、それをさらに進めるものです。

 「実物展示とバーチャルを組み合わせ、世界最新のデジタル技術を活用した教育性が高く、かつエンターテイメント性に富んだ総合的な博物館」ということで、確かに、永久保存、管理の効率化、多目的利用(教育分野・生涯学習)等のメリットがあります。

 しかし、一方で、どうしても、著作権(肖像権)の問題(議事法制的な部署が必要になる)、また、そもそもデジタル化以前に、基礎データをいかにしっかりと集められるか、当然セキュリティーの問題、詰まる所は、製作コストの問題、個人的には、岡山県との連携への危惧等々、課題も多いと思われます。


 いずれにせよ、大切なのは、市民のデジタルミュージアムへの期待感の醸成。積極施策ですが、前例がないゆえ、いったいどんな可能性が開けるのか、ちょっとわからない部分があるのも事実です。

 ただ、絵画や書籍、地図、芸術作品等々が、いつか、こういったデジタルで保存されていくのは、自明のことであり、個人的には、某インキュベーションセンターと比べて、遥かに必然性や可能性がある、と思います。


 いずれにせよ、総合的な学習、生涯学習ということになれば、岡山県視聴覚ライブラリー連絡協議会会長の私としては、大いに関心のある所で、積極的に応援させて頂きたい構想です。



 さてさて、詳細は、ちょっと現段階では、秘密ですが、「子ども」と「世界平和」をコンセプトに、動き始めました。イデオロギーや政治色のない動きで、私は、影働きにまわりますが、近々に、お知らせできればと思います。

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