2006年6月11日(日) 【路面電車の日に】

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 本日は、路面電車の日。JR岡山駅前広場で、「路面電車まつり」が開催されました。私も、様々な行事の間に、家族で、出掛けましたが、女子高生や某代議士とミニ路面電車(MOMO)に乗ってかなり楽しみました。
 気になるのは、路面電車の岡山駅東口広場への乗り入れとLRTの吉備線への乗り入れ。路面電車の岡山駅東口広場への乗り入れについては、今日の会場で雰囲気がよく分かりました。路面電車に関しては、県も関係しています。
 明日から6月定例会。満を持して、路面電車も質問項目に。
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      ↓ 詳しくは

 路面電車の都心環状化は、ひとまずおいておいて、現在、路面電車の岡山駅東口広場への乗り入れについて、RACDAにより、署名活動が展開されています。

 JR岡山駅については、平成21年度に完成予定の東西連絡通路と西口広場バスターミナルにあわせて、東口バスターミナルも再検討の方向のようですが、駅前広場の利便性については、ペデストリアンデッキを設置すべきである等、多方面から様々な声が上がっているのは、ご案内の通りです。

 そうした中で、飛躍的に交通の利便性が向上されると思われる路面電車の駅前乗り入れは、JR土讃線の高知駅、JR山陽本線の横川駅、JR鹿児島本線の鹿児島駅で実施され、高知駅では駅乗り入れをしたことにより、高知駅前電停で約15%から20%の利用客の増加があったとのことです。
 これ自体は悪い話ではないのではないかなと思います。


 私も、岡山駅前広場整備は、直接は県の所管ではないということは十分に認識致しております。ただ、県も全く関係がないわけではありません。
 特に、駅前路面電車利用者の4割は、倉敷など県内からのお客で、岡山駅から8方面に走るJR線のお客様を岡山市内、特に、商店街に送っているというデータもあります。岡山市役所職員は皆無ですが、少なからずの県庁職員の方々も路面電車を通勤に利用しているはずで体感できるはずですが、広域交通行政の一環として、県も、考えるべきです。


 また、岡山駅前東口広場には、丁度桃太郎の銅像を囲む形で、岡山県の「新千年紀記念事業」で、「吉備沃野」というパブリックアートがあります。実は、私も13年12月定例会で、行政主導で作成したのではないか?と、問いましたが、要は、20世紀に突入する記念として、各界を代表する委員から構成される新千年紀記念事業推進会議において、芸術の専門家等を交え、1年間にわたって審議をした結果、整備されたものです。

 これが、78市町村の名前を書き込んだ歴史的なもので、しかも老朽化が甚だしく、駅前広場の有効活用に必ずしも資するものではないように思います。
 失礼ながら、このパブリックアートが、岡山駅前で、今後、78市町村の名前を残す意義も不明ですし、駅前広場の有効活用の一助になっているように思えないし、さらには、今後、路面電車の岡山駅東口広場への乗り入れについても、積極要因になりかねないと考えます。



 一方、JR西日本が表明している吉備線の路面電車化が実現した暁には、コンベンション機能のある西口のママカリフォーラムから東口、表町を電車で結ぶことができるという夢もあり、また、吉備路観光の起爆剤としても、LRTの吉備線への乗り入れについては注目が、集まっています。
 特に、中環状の西崎工区から先については、どうあれ、180号まで、粛々と早急に抜いて頂かないと話になりませんが、吉備線がいかようになるのかというのは、まさに大きな課題です。


 ところで、岡山より後に、路面電車の構想を打ち上げた富山市では、利用者減少によりJR富山港線の存続が危ぶまれる中で、北陸新幹線建設を契機に、路面電車走行空間改築事業及び昨年度創設されたLRTシステム整備費補助の補助制度を活用し、JR富山港線の路面電車化を実現しています。

 国では現在、3つの補助制度が同時に採択できるLRT総合整備事業が創設されて、LRTの整備が一体的、総合的に支援されることとなり、国会でも、岡山の逢沢一郎代議士を会長とするLRT議員連盟が活発な活動をされています。


 かような状況で、吉備線LRT化については、おそらく県が主体的に動く立場にはありませんが、機運が高まり、とりわけ岡山市側からの要望があれば、地元理解を前提にした県の事業とのうまい調整、事業費、役割分担、沿線の道路整備等課題も生じますが、県も積極的に協力すべきである、という声も、ぼちぼち出始めています。

 これには、高度な政治判断・責任が必要ですが、いずれにせよ、行政サイドの決断の時機が、熟しつつあるのかもしれません。


 実は、こういう流れを受けて、産業労働警察委員会の県外調査で、8月には、富山に行きます。ただ、その前の6月定例会で、少し地ならしをしておく必要があるかもしれないと考えています。

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