2007年11月1日(木) 【自転車を通した街づくり】

 ともかく、6年間の活動から、無事に自衛隊の皆様が帰ってこられたら、まずは、心から労いたいです。

 先日の産業労働警察委員会の私の質問で、自転車専用レーンについて、今ひとつ答弁が今ひとつよく分からなかったので、本日、改めて御説明を頂きました。
 自転車に関しては、私も、いろいろ考えないといけない立場にございます。


 来年6月1日改正の道路交通法における自転車の取り扱いがはっきりしないこともありますが、基本的には、自転車は車両として、車道を左側通行することに変わりはありません。

 ただ、総合グラウンド東側のような歩道と車道の間に、車道を通る自転車が危険であるため、自転車保護のために、自転車専用レーンが出来れば、そこを対面通行することになり、こうした通行帯を通らない区分違反は、厳密には、5万円以下の罰金ですし、わざわざ歩道側の中で、人身事故しようものなら、自転車には業務上はないので、重過失障害で、5年以下の懲役、50万円以下の罰金となります。
 あぁ専用帯が出来て良かったねという単純な話ではありません。かなり自転車の責任が重くなっています。

 また、本来、通れない歩道も、車道が危険なため、普通自転車通行可と例外的にしますが、歩行者保護のため、徐行をする必要があります。対面通行の際には、停止も必要になります。
 また、幅員が狭いために、車道に線だけ引いて、レーンを設けた場合は、あくまで左側通行です。

 一般財源で、こうした専用レーンを少しずつ整備していきますが、整備しても、交通法規自体が一般に理解されていないのではないかという懸念があります。



 ところで、自転車と自動車はどう違うというのでしょうか。我々は、自転車に対して安易に考えすぎてはいないでしょうか。


 私が自転車免許を設けるべきだというのは、例えば、就学前に初めて自転車に乗ることが出来て、親子が感動するのは良いとして、いずれ街に自転車で繰り出して、子ども達が、どれだけ交通法規を意識しているかが、甚だ疑問であることがひとつ。少なくとも、自動車並みとは言いませんが、横断歩道を渡る交通安全教室以外に、簡単な交通法規は、意識する場面が必要です。

 また、身分証明書を持たない子ども達に、プライバシー等には気を遣いながらも、もしもに備えて、確認が出来る物が必要なのではないか。


 さらに、自動車登録税ではないですが、自転車も、所有者を明確に登録しておくべきではないのか。性善説に立ち、被害者保護の防犯登録もさることながら、違法駐輪や放置自転車の増加に対して、所有者責任は明確にすべきではないのか。
 犯罪の端緒は、万引きか自転車泥棒であることを考えれば、資産としての自転車という観点を明確にすべきではないのか。中古でいくらでも安く買えるとはいえ、子ども達には、物を大切にする心を培う必要もあります。

 もっと言えば、重量税やガソリン税ではないですが、取得時に、500円程度の目的税を課すこともあっても良いのではないかと思います。事務の手間もかかりますが、もちろん、安全運転の啓蒙や、なによりも、駐輪場や自転車道整備の財源のごく一部にするという趣旨です。


 原油高が生活を直撃していますが、環境対策の観点からも、自転車が益々見直されてくるでしょう。ノーマイカーデーは、自転車通勤を奨励こそすれ禁止するものではないのはもちろんです。
 ましてや、平地が多い上に、「晴れの国おかやま」ですから、自転車王国であっても不思議ではありません。

 法令遵守、交通体系や環境対策、健康対策、ユニバーサルデザイン等あらゆる観点、すなわち、街づくりの視点から、自転車を通じた街づくりをマトリックス組織で考えるべきではないか、と思います。
 9月には、道路交通法改正も見越して、国県市の関係機関で、自転車安全利用推進協議会が立ち上がっていますが、いかにも間口が狭いです。

 特に、桃太郎大通りに、中央郵便局前のような駐輪レーンを作り、また、歩道内に専用レーンを作ろうという構想もあるようですが、例えば、将来において、オープンカフェが並ぶお洒落な通りにすべきだと考えた場合に、自転車交通の安全性という観点からだけ考えては、自転車が街づくりの阻害要因にも、なりかねません。

 今日のような曇り空でない日には、自転車の素晴らしさが、一番分かる秋です。


 ところで、11月4日には、「第13回旭川3Daysフェスタ2007」に協賛して、「タンデム・マウンテンバイク大会」が開催されます。今年も、新鶴見橋北の旭川河川敷東側で、タンデム(2人乗り自転車)に、視覚障害者の方と乗るイベントが午前10時から、行われます。
 まずは、京橋朝市にお越し頂いて、是非ご参加下さい。「岡山県バイコロジーをすすめる会」の佐藤会長からのお知らせでした。

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